緊迫のシリアと大国の思惑

んー、きな臭いことになっているね。

シリア 市民に緊張高まる

8月28日 20時45分

内戦が続くシリアでは化学兵器が使われたとされる問題を巡って国連の現地調査が続くなか、欧米諸国がアサド政権側に対する軍事行動の検討に入ったことを受けて、市民の間で緊張が高まっています。

本ブログではこれまでシリア情勢については言及してこなかった。中東一括りで、色々な問題が起こっている、位の認識しかなかったからだ。だが、アメリカが動き出すとなると、色々と問題も出てくるな。


もともと、オバマ氏は戦争が嫌いな大統領だ。前大統領のブッシュ氏の様に、ことあるごとに武力を持ち出そうとするタイプではない。

寧ろ、反戦を訴えて大統領になった経緯もあって、出来るだけアメリカの軍事力を他国に行使するのを避けようという方針があるようだ。

しかし、そういってばかりも居られなくなってきたのが、シリア情勢である。

「数日以内シリアにミサイル攻撃」米報道

8月28日 6時24分

アメリカ政府は、内戦が続くシリアで化学兵器が使われたとして、軍事行動を含む選択肢を検討していることを改めて強調し、アメリカの一部のメディアは、早ければ数日以内に、シリア政府側に対してミサイル攻撃が行われる可能性があると伝えています。

ついに、アメリカが重い腰を上げた、という印象がある。

イラン最高指導者「軍事介入すれば大惨事に」

アメリカなどがシリアへの軍事行動を準備していることについて、イランの最高指導者ハメネイ師は28日、テヘランで演説を行い、「アメリカがシリアに軍事介入すると、この地域は大惨事に見舞われるだろう。アメリカは、イラクやアフガニスタンのように多くのものを失うことになるだろう。
この地域は、火薬庫のようもので、予想不可能な事態に陥る」と述べ、アメリカを強くけん制しました。

隣国イランも、黙っては居られないようで、このアメリカの動きに強く牽制をかけている。

が、そもそも何故、シリアはこんなことになっているのだろう?


中東問題は、政治的要因と宗教的要因が複雑に絡み合った話なので、一概に「こうだ!」という訳には行かないのだが、シリアの場合、国民の9割がアラブ人で、その他にクルド人、アルメニア人など多様な民族が暮らしている。

そして、イラン情勢やイスラエル、トルコといった多民族国家とも深い関係にあるのがシリアという国だ。イスラエルとの絡みでエジプトとも無関係では居られないし、パレスチナ問題にも深く関係しているようだ。

シリアはもともとフランスの植民地だった時代があり、第2次世界大戦後独立している。しかし、シリア共和国となった後、エジプトと連合を組んだり、再び独立したり、第3次中東戦争に巻き込まれたり、クーデターによりアサド政権が誕生したりと、政局は安定せず、2011年には内戦状態に陥った。

背景には民族間闘争と宗教問題が根深くあるとされている。


中東情勢が何故このように混乱をきたしているかといえば、民族間闘争や宗教問題の他に、大国アメリカやロシアの思惑が色々と見え隠れしているからだ。

世界史が苦手な僕には、この問題を語るのには荷が重いが、パレスチナ問題が深く関わっており、その背景にアメリカとロシアが居ると、そのように理解すればそれ程大きな間違いではないだろう。

コラム:米国がシリアに軍事介入する本当の理由

2013年 08月 28日 19:52 JST

ケリー米国務長官が26日にシリアの化学兵器使用疑惑について「極めて忌わしい兵器を使用した責任は必ず問われるべき」と非難して以降、米国の軍事介入は現実味を帯びてきた。ヘーゲル米国防長官も米軍の「用意は整った」とコメント。ロイターの報道によると、西側諸国は「数日内に政府軍を攻撃する可能性がある」と反体制派に通告したという。

しかし、米国が攻撃の準備をしていようと、問題の核心はシリアではない。ケリー長官が語ったように、アサド政権が化学兵器を使用して攻撃したことは、シリアの内戦という枠を超えたことを意味する。軍事攻撃の目的は内戦の局面を変えようとしたり、終結させようとしたりすることではない。むしろ、つぶされた面子と国際基準への明らかな違反に対して報復することだ。

興味深いコラムがあったので紹介しておくが、要はアメリカの介入は、アメリカの都合によるもので、シリアが一方的に悪いという話ではないということが書かれている。


だが、問題はそうしたアメリカの戦争介入そのものではなく、アメリカが軍事介入することで、再びアメリカ経済に大きな影響があるとして、市場におけるアメリカの信用が低下することにある。

事実、円高傾向になりつつあり、日本の経済にも色濃い影響が出かねない状況になりつつある。

 

アメリカがシリア情勢に介入すれば、イラク戦争のように泥沼に引きずり込まれかねない。その時、アメリカ経済の悪化は避けられず、日本経済もまた引きづられる事になる。アメリカの景気悪化に加えてFRBの量的緩和政策の引き締めも相まって、韓国を始めとするアジア諸国も外資の流出による経済危機に突入しかねず、日本にとってはそちらからも悪影響を受ける可能性が高い。

安倍政権はこの危機をどう乗り切るのか?非常に興味深い。

……全く他人ごとではないんだが。

 


世界史の中のパレスチナ問題 (講談社現代新書)

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