韓国古里原発、非常電源18時間停止

蘭月嬢の所で見かけた記事の、後追いだ。が、韓国は福島第1原発の汚染水を非難している場合じゃないと思うよ、うん。

韓国原発、18時間予備電源なし 古里、非常用発電機止め作業

2013/09/05 13:07 【共同通信】

 【ソウル共同】韓国南部釜山郊外にある古里原発1号機(加圧水型軽水炉、出力58万7千キロワット)で7月、原子炉の点検中に非常用発電機を両方停止させ、予備電源がない状態が約18時間続いていたことが5日、分かった。原発の運転を監督する韓国の原子力安全委員会が明らかにした。

え?何が問題なの?ってな人も多いんじゃないか、とは思う。ちょっと解説していこう。


古里原発の立地条件
近くて遠い国韓国。その朝鮮半島南端に位置する古里原発は、実は日本の九州・福岡まで僅か200kmの距離にある。

そう、福島第1原発から九州・福岡までの距離より近いのだ。福島第1原発から福岡まで直線距離で1000km程。福島第1原発から東京までの距離が224km程度だから、どの程度かは想像がつくだろう。

距離

大雑把な距離感はこんな感じだ。

少なくともこの事態、福岡を初めとする九州一帯の人間は、危惧する必要があるだろう。

韓国最初の原発、古里

そして、この古里原発、1978年に稼動して以来、30年の寿命を超えてなお運転中である。

1971年に営業運転開始した福島第1原発も、古い原発であったが、韓国の古里原発もまた、古い原発なのである。

古いと何が不味いのか?という話だが、基本的には老朽化による不具合が考えられる。設計思想も古いため、安全面に関する配慮にも欠けている可能性がある。

また、古里原発は加圧水型(PWR)という福島第1原発が採用していた沸騰水型(BWR)よりも保守点検時の安全性は有利だが、より複雑な構造を採用している。構造が複雑な分、トラブルが起きやすいという点はデメリットだろう。

そして、この古里原発は、1~4号機合わせて127回もの事故と故障が発生し、ここ数年間でも8件もの事故を起こしている。

 

度々起こる事故、トラブル
そして、2012年2月12日、とんでもな事態が発生する。

 1号機は韓国で最も古い原発で、約30年の設計寿命を延長して運転を続けている。昨年2月に全電源喪失事故を起こした。

全電源喪失事故だ。

原発の点検時に、下請企業の作業員が規則通りの作業をせず外部電源が切断、非常陽電源作動せずという自体に陥った。そして、原子炉と燃料プールの冷却系は機能停止。電源喪失は12分間だけだったが、原因は不明。

この事態に慌てた古里原発の所長は、あろうことか箝口令をしき、1ヶ月も事件が隠蔽されていたのである。

韓国の古里原発、非常時マニュアルなし 全電源喪失事故

2012年12月6日18時52分

 【ソウル=中野晃】韓国釜山市にある古里(コリ)原発1号機で今年2月、全電源が一時作動しなかった事故について、韓国政府の行政監視機関「監査院」は5日付で報告書を出し、同原発には非常時に備えた対応マニュアルがなく、事故の際、職員が各自の判断で動いていたと指摘した。

更には、こんなことが発覚したり……。

韓国・古里原発職員、覚醒剤容疑で逮捕 不祥事相次ぐ

2012年9月26日21時1分

 韓国の古里(コリ)原発(釜山市)で非常時の消防対応などにあたる職員2人が、覚醒剤を使用したとして麻薬類管理法違反の疑いで逮捕された。同原発では今年、全電源喪失の事故隠しや、贈収賄事件などが発覚。野党の国会議員は26日、「原発の安全性が信用できない」として廃炉を求める声明を出した。

こんなことまで発覚したりと、恐ろしいことになっている。 体質そのものに問題があると言って良いだろう。

そして事故後4ヶ月経って、事故原因不明のまま原発は再稼働し、今回の事件が起こるわけだ。

非常用電源喪失18時間

記事内にもあるが、本来は2つある非常用電源を両方を同時に停止させてはいけない。

 非常発電機は外部電源が断たれた際、原発に冷却水を供給するための装置。2011年3月に起きた東京電力福島第1原発の事故も津波が浸水し、非常発電機が正常に作動しなかったために起きた。原子力安全委の原発運営技術指針書は、原発の安全を確保するため、いかなる状況でも非常発電機のうち1台の稼働を継続しなければならないことになっている。

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/05/2013090500530.html

これが原則であるが、何故か2台とも非常用電源が止まってしまう。 本来なら、手順ミスで停止したならば、メンテナンスに関係ない非常用電源は再起動させる必要がある。が、それに気がつかなかったというのだ。

 原子力安全委と韓水原によると、韓水原の整備作業班は7月29日午後9時ごろ、古里原発1号機の非常発電機1台を停止させ、修理を行った。その際、修理過程上の都合で残る1台の稼働も停止した。これにより、1号機の非常発電機が全て止まった状態となった。非常発電機が止まっている事実は、翌日午前9時ごろ出勤してきた勤務交代者が発見。直ちに発電機の復旧に着手したが、再稼働まで6時間を要した。

そして、この事態を再び隠蔽。

 古里原発1号機に派遣されていた原子力安全委の駐在官は、事故直後に同委に事故を報告したが、同委は事故発生から1カ月以上、いかなる措置も取っていない。

今回は原子力安全委員が事態を隠蔽したのだが、非常に寝ぼけたコメントをしている。

同委の李銀哲(イ・ウンチョル)委員長は「事故直後に直ちに措置を講じたとの報告を受けているが、非常発電機が18時間も止まっていたとは知らなかった。明らかなミスだ」と述べた。

知らなかったって、嘘だろ(苦笑

なぜかというとこんなニュースがあるからだ。

古里原発1号機再稼働をめぐり議論=韓国

2012年08月07日10時59分
  釜山機張(プサン・キジャン)の古里(コリ)原子力発電所1号機が議論の末に5カ月ぶりに再稼働に着手した。早ければ10日から100%の電力を生産できるものとみられる。古里1号機の発電容量は58万9000キロワットだ。息詰まるような電力事情を迎えているだけに電力需給に若干ではあるが役立つ見込みだ。

つまり、この古里原発非常用電源停止の事態を引き起こした際、韓国の電力事情が非常に厳しい事態を迎えていた。7月に18時間非常用電源停止という非常識な事態を引き起こしていたにも関わらず、事実を隠蔽して再稼働の準備を続け、8月10日には原発再稼働をしていた、という訳だ。

相次ぐ原発不祥事、潜在的な電力不足。韓国を取り巻く電力事情は極めて厳しかった。だから、事実を隠蔽して原発を動かした。日本だったらどのような事態になったのだろうな?

 

政治的判断の可能性はあるが

今頃になって、「実は」と言い出したのは、政治的判断もあるのだろう。

最後まで隠蔽し通すには都合の悪い事態が出てきたので、暑さのピークも過ぎたし、公表しちまえ!ってな判断になったことは、想像に難くない。すっぱ抜かれるとダメージが大きいので、公表しておこう、みたいな流れになったのかもしれない。

何れにせよ、この古里原発、一歩間違えれば原子炉空焚き、という事態を2度も起こしているのである。

韓国原発の管理体制には相当な穴があると見て良いだろう。まあ、この他にも、韓国原発は色々やらかしてくれている。

離れた土地なら別にどうということはないが、これだけ距離が近いと、海を隔てているとは言え、気が気ではない。おまけに偏西風の影響を受けて、日本は韓国からの大気に関する汚染を受けやすい状況にある。

 

さすがにちょっと笑えない事態だ。

 


原発の深い闇 2 (別冊宝島) (別冊宝島 1821 ノンフィクション)

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