安倍氏、カナダで積極外交

「何のためにカナダに行ったのか」という惚けた質問をネットにあげる人も結構居るのだが、少しくらい頭を使う方が良い。

首相、カナダに到着 首脳会談へ

産経新聞9月24日(火)10時55分

 【オタワ=水内茂幸】安倍晋三首相は23日午後(日本時間24日早朝)、カナダの首都オタワに到着した。ハーパー首相と24日午前(日本時間同日深夜)に会談し、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉での連携や、低価格の新型ガス「シェールガス」のカナダから日本への輸出協力などで一致する見通しだ。

安倍氏の狙いが良いか悪いか、は別にして、やりたいことはハッキリしている。


一つはエネルギー問題の解決だ。

 カナダ産シェールガスの輸入は平成31年に始まる予定。日本がシェールガスを輸入するのは、29年に始まる米国に次いで2カ国目となる。

原発再稼働は、安倍氏にとっても自民党政権にとっても鬼門だ。

本来、さっさと原発を再稼働して、電力の安定供給を確保してから色々と動くべきであったが、民主党政権はそれをせずに、与党の座から去ってしまった。安倍政権にとって宿題として残ってしまった原発再稼働問題だが、一定の安全性を確保出来たことを分かり易く示す手法は、残念ながら無い。

何故ならば、現状でかなりの安全性は確保されており、、無理矢理火力発電所を動かしてでも供給量を確保できている。つまり、原発再稼働は経済再生には必要だけれども、原発再稼働を実現した結果退陣を迫られるリスクを考えると簡単に次の一歩を踏み出せないのだ。

 

であれば、保険として少なくとも、シェールガス輸入の道筋を付け、一定のエネルギーを確保出来る目処を付けておく必要がある。

カナダにわざわざ足を運んだのは、アメリカのシェールガスだけに頼ることは危険だとの判断であり、ロシアとの外交を積極的に進める動きがあるのもまさにエネルギーの問題から、避けられないからだ。


もう一つはTPP交渉の下準備だろう。

日本はTPP交渉で、ただでさえ交渉参加に乗り遅れてしまった結果、不利な状況での交渉を強いられている。

民主党政権がやり残した宿題ではあるのだが、自民党政権もこれに手を付けては居なかったし、民主党政権が手を付けていたら大変なことになっていた可能性が高いのでこの辺りは責めても仕方があるまい。

環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉での連携

あまり期待は出来ないが、カナダも農業分野では関税を確保しておきたいところ。利害の方向はそれ程違わないはずなのだ。

完全関税撤廃など絵空事なのだから、どこかで落としどころを探って行かざるを得ない。そうした作業は基本的には外相などの仕事ではあるが、現状、諸外国での安倍氏の評価は高く、交渉も円滑に進めている実績があり、TPP交渉の下準備をする上でも大きな意味がある。


あとは、アメリカへの布石を打つことも重要な役割だ。

首相、カナダ・国連総会へ出発 米ウォール街では「アベノミクス」アピール演説

2013/09/23 20:47

安倍晋三首相は23日夕、カナダと国連総会の開かれる米ニューヨークを歴訪するため、昭恵夫人とともに政府専用機で羽田空港を出発した。国連総会の一般討論演説に臨むほか、米ウォール街を訪れ、経済政策「アベノミクス」をアピールする演説も行う。帰国は28日夕の予定だ。

 一般討論演説は26日午後(日本時間27日未明)の予定で、シリアの難民対策に6千万ドル(約60億円)の追加支援を表明する。24日にはシリア情勢をめぐり、フランスのオランド大統領と会談する。

 25日には、保守系シンクタンク「ハドソン研究所」で経済対策を中心に講演するほか、ニューヨーク証券取引所も訪れ、アベノミクスの成果を強調する。

このように安倍氏にはやることが山積みで、もーちょっと大臣を活用しろよ!とか思わなくも無いが、効果を考えれば、安倍氏が動くことに意味がある。

これで、手ぶらで帰ってくるようであれば、何をやっているんだ、と言う話になるわけで、外交とはいつも成功するとは限らない面倒な交渉なのだが……。

長期政権、安定政権を実現する為には、ある程度は必要なことなのだろうな。

 


「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方

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