2015年1月22日木曜日

イスラムテロ組織の矛盾

まあ、テロリストに理を求めること自体が間違ってはいるんだが。

イスラム国 要求受け入れ迫る

1月22日 5時00分
日本人2人を拘束したとしているイスラム過激派組織「イスラム国」の広報担当の男は21日(日本時間の22日未明)、NHKの取材に答え、中山外務副大臣がヨルダンに派遣されたことを把握しているとしたうえで、「やりたいことは実現させる」と強調し、日本政府に対し要求を受け入れるよう迫りました。
NHKもこんな与太話を大喜びで報道してしまう辺り、どうかしているぜ。


朝、NHKラジオ放送を聞くことがあるのだが、今朝は、このイスラムテロ組織「Islamic State」の話題を重点的にやっていた。
NHKの報道っぷりに吐き気がする思いだった。

何が、かというと、今、人質だと言われている後藤氏を英雄視するような報道を重ね、一方の湯川氏は名前がほんの少し出た程度であった。
そりゃ、湯川氏がどんな人物かを報道したらイメージが低下してしまうから、ジャーナリストの後藤氏の美談に聞こえる話を並べ立てる訳である。
NHKはよっぽど日本政府に金を払わせたいらしいな。


だが、このテロリスト達の発言は矛盾が多く、とても身代金目的の誘拐であるとは思えない。
理由は幾つかある。
1つは、拉致された時期だ。
 「これが人生のラストチャンスだ」
 湯川さんは昨年7月、千葉市内に住む父親の正一さん(74)にこう言い残して旅立った。同4月に最初の渡航を果たしており、2度目のシリア入りだったという。
 シリアの反体制派武装組織「イスラム戦線」の地区幹部によると、湯川さんは日本を発ってから、トルコを経て陸路でシリアに入国。同8月に「現場リポートを書きたい」としてイスラム戦線の部隊に同行し、イスラム国の戦闘を取材中に拘束されたとみられる。
 事業の失敗など多くの挫折を経てのシリア入りだった。
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20150121/frn1501211830011-n1.htm
こんな感じのシリア入りで、拉致されてしまったと思われる湯川氏。8月頃には消息が掴めない状態となったそうだ。
一方の後藤氏は割とハッキリしている。
後藤さんは10月22日に知人の高校教師にメールで海外に行くことを知らせ、月末には帰国する旨を伝えていた。
知人らの話によると、後藤さんは東京からまずトルコのイスタンブールに行き、そこからシリアに向かったもよう。同月25日には無事に国境を越えたことを知らせるメッセージが届いたという。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0KV07T20150122

去年の10月末に消息不明となっている。
リスクもそれなりに認識した状況でのシリア入りであったと報道されており、それまでの実績などを踏まえてもそれなりの覚悟を持ってのシリア入りであったと思われる。
覚悟の程はともかく、湯川氏は半年近く、後藤氏も3ヶ月近くも軟禁されていることになるわけだが……、誘拐事件ならば期間が長すぎる。
使いドコロがなかったから、ずーっと軟禁状態だったとも言われているが、人質は健康状態や精神状態が不安定になりやすい訳で。長期間人質にしておくメリットは薄い。



ところで、こうした失踪状況にあるにもかかわらず日本政府が対応していなかったとして非難する人が居るようだが、こちらの情報を見て欲しい。
シリア Syria
シリア
シリアは去年の7月29日に避難勧告(継続情報)が出ている。
シリア:国際援助関係者の誘拐事件及びダマスカスでの迫撃砲弾の着弾に関する注意喚起(2013/10/15)
スポット情報としてはこんな情報も出ているし、2012年3月21日付けで在シリア日本国大使館を一時閉鎖しており、未だ再開の見通しが立っていない。
そして、2012年の時点で退去勧告が出され、「目的の如何を問わず渡航を延期」するべきだという情報が出されている。
つまり、2012年からずっと渡航は禁じられている避難勧告による最大限の警告が出されている(事実誤認であるので表現を修正しました)のだ。



そして、大々的には報じられていないようだが、拉致時期には既に渡航は禁じられている避難勧告による最大限の警告が(事実誤認であるので表現を修正しました)通達されているにもかかわらず渡航をしている。
更に、昨年の4~5月に後藤氏と湯川氏の二人はシリアに渡航している。この際には、後藤氏がガイドをし、経験の無い湯川氏を案内すると言った状況であったそうな。無論、この時期も渡航は禁止されている。

それだけでは無く、6月下旬にイラクへ湯川氏が渡航(イラクも大部分が渡航禁止、その他は渡航延期勧告が出ている状況である)し、この際にも後藤氏は現地で湯川氏をサポートしていたようだ。

湯川氏のブログにばっちり二人が写っている。

湯川氏は英語が出来ないので、現地のガイドには後藤氏があたっていた模様。



では、余裕のゲンダイと言われる日刊ゲンダイの記事をお見せしよう。

日本人2人を放置…怠慢の外務省内では「いい迷惑」の放言も

2015年1月22日
 過激組織「イスラム国」による日本人2人の身代金要求・殺害警告事件は、日本が本格的に「テロ標的国」になったことを示す。日本人を狙ったテロ行為は今後、海外だけでなく、日本国内でも起きる可能性が高まった。警視庁は早速、首相官邸など政府機関の警備を強化することを決めたが、許せないのは、「イスラム国」による2人の拘束情報を「無視」し続けた外務省の怠慢だ。
無視もクソも、行くなって言ってるじゃ無いか。
「外務省は昨年、2人の拘束情報が寄せられても、<イスラム国は国じゃない><日本人とは断定できない>と動きませんでした。省内では<いい迷惑だ>と言い放った職員もいたほどです。
そりゃ、「イスラム国は国じゃ無い」と言われても、それが事実なのだから仕方が無い。そして、在シリア日本国大使館が閉鎖されている以上、情報収集だってどうやるのかと言う話。

そんな訳で、行くなと言われてもシリアに行ってしまった2人の日本人が、人質になっているからと言って、何が何でも取り戻す!と、息巻く状況に無いのは仕方が無いことなのだ。
身から出た錆と言うヤツである。

そうした事情もあるだけに、失礼な物言いになるかもしれないがテロ組織「Islamic State」にとって彼ら二人は人質の価値が薄い気がするのだ。



更に、交渉状況も意味不明なところが多い。
また男は、日本政府と何らかの接触を行っているかどうかについては回答を避けましたが、「『イスラム国』はやりたいことは実現させる」と述べて、譲歩はしない姿勢を示し、日本政府に対し要求を受け入れるよう迫りました。
NHKが紹介する自称広報担当の男の言い分はかなり変だ。
「譲歩はしない」、「要求は受け入れろ」、「金が欲しいワケでは無い」と、支離滅裂っぷりに呆れるばかりのないようなのだ。

NHKが何故こんな内容を報道するのかが理解できないレベルで支離滅裂である。
何故か?それはこちらの記事を確認頂きたい。

人質の安否確認取れず=官房長官

時事通信1月22日(木)12時46分
菅義偉官房長官は22日午前の記者会見で、過激組織「イスラム国」とみられるグループが殺害を警告した日本人2人の人質について、「安否はまだ確認できていない」と述べた。
人質事件では、人質の安否が非常に重要で、交渉担当者の信頼関係が非常に大切だと言われる。
だが、日本政府はイスラムテロ組織「Islamic State」との交渉チャンネルさえ満足に確保できない状況である。
この状況で、どうやって金を支払えというのか?支払い方法どころか日時の指定すら無いのだ。
開始時点の分からない72時間という期限のみ。

まあ、流石に日本政府のこの発表がブラフという可能性はあり、何らかの交渉を水面下で行っているのでは?とも言われているがハッキリしたことは分からない。



ただ、こうやって分かっている事実を並べていくと、イスラムテロ組織「Islamic State」は本当に2億ドルを受け取る気があるのか?と言う点についてかなり疑問を感じる。

誘拐犯が良くやる手法として、現地のテレビなり日付の分かる新聞なりを見せて、その時点までの人質の安全を示唆する方法があるが、こうした手を使う理由は、支払いを指定される側が、人質の安全を確認してお金を支払う気にさせる為だと言われる。
だが、今回は明らかに合成映像だと分かるソレを持ってきている。当然、撮影した日時なども良くわからない。その上で、始期の分からない72時間という時間設定や、交渉窓口を設けないやり方、更には支払い方法すらどのようにするか不明という状況である。

件の映像は国際社会への脅し以上の意味は無いのでは?と、その様にすら感じる。
人質の生存が望まれるし、僕だって無事帰ってきて欲しいとは思っているが……、人質の拘束時期からかなりの時間が経っていることや、交渉のタイミングなどを考えても、望みはかなり薄いのでは?と悲観的になるしか無い状況だな。


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