ヨルダンの世論と日本の事情は異なる

ま、当たり前の話ではあるのだが。

ヨルダン 「死刑囚釈放」反対の声多く・・・

TBS系(JNN) 1月26日(月)12時29分配信
 ヨルダンの現地対策本部の前からの報告です。
 対策本部のトップ、中山外務副大臣は25日、これまでにないほど頻繁に、対策本部からの外出を繰り返しました。ヨルダンで収監中のリシャウィ死刑囚の釈放要求を受けて、ヨルダン当局との面会を重ね、調整を急いでいるものとみられます。
安倍政権も微妙な交渉を求められるね。


そもそも、ヨルダンという国の国情は、シリアやイスラエル、パレスチナ暫定自治区などを国境を介して接する難しい立ち位置にいるようだ。
ヨルダン
政治体制は、立憲君主制国家を敷いたアブドゥッラー2世の施政下にある。ヨルダン国内では割と敬愛されている国王のようなので、実質的にもこの人の判断が一番重要になるのだろうと予想される。
経済的には、畜産業や農業が中心で、算出するリン鉱石と天然ガス辺りが外貨を獲得する手段となっているようだ。
そして、宗教はイスラム教スンナ派(スンニ派)が殆どであるとか。
シーア派とスンニ派がイスラム教の二大宗派であるが、問題のイスラムテロ組織「Islamic State」もスンニ派に属している。にもかかわらず、イスラムテロ組織「Islamic State」はヨルダンから国として認められていない。


そんな訳で、ヨルダンにとってもイスラムテロ組織「Islamic State」は敵対勢力という位置づけになるらしいのだが……、同じイスラム教スンニ派であるという観点から積極的に敵対する動きは無い模様。

そうした背景の中、後藤氏解放の交換条件としてイスラムテロ組織「Islamic State」から日本政府に突きつけられた要求は、「リシャウィ死刑囚の釈放」である。
 ただ、市民には、釈放への反対を明言する人が少なくありません。理由のひとつは、イスラム国に去年の末から拘束されているヨルダン空軍のパイロットの解放交渉が進んでいないことがあります。
 「我々のパイロットも拘束されています。彼は我々にとってとても大事な人です。他の誰かではなく、彼を解放するのが最優先です」(アンマン市民)
国際協調の重要性はともかくとして、ヨルダン国民にとって馴染みの薄い日本人の釈放よりも自国の空軍パイロットを釈放してくれ!と望むのは、当然の反応である。
また、リシャウィ死刑囚が、爆弾テロを主導した罪で収監されている点も、ヨルダン国民としては許す事は出来ないだろう。或いは知人がその被害に遭っているかも知れないのだから。
何しろ、サジダ・アル・リシャウィ容疑者は、2005年11月にヨルダンの首都アンマンで連続自爆テロを引き起こした実行犯の1人として収監されている。そして、この事件では50人以上の死者が出ているのだ。

実際に、ヨルダンの国王はこの様な姿勢のようだ。

パイロット解放が最優先=邦人人質には触れず―ヨルダン国王

時事通信 1月26日(月)18時21分配信
 26日付のヨルダン英字紙ヨルダン・タイムズ(電子版)によると、アブドラ国王は25日の会合で、過激組織「イスラム国」に拘束されているヨルダン人パイロットの解放が最優先課題と述べた。拘束されているフリージャーナリストの後藤健二さんには触れていない。
ヨルダン国王はヨルダン国民のことを最優先に考える必要がある。
パイロットの解放が最優先課題だとするのは、一番妥当な選択だろう。日本人の人質を優先して助ければヨルダン国民の理解は得られないだろうし、簡単にテロリスト釈放をすることも真っ当な判断とは言い難い。


日本政府は、人質解放のために死刑囚釈放の余地があるかどうかヨルダン政府との交渉中であると言う。
日本政府が切れるカードは金以外には無い訳だが、金で解決する手法は既に国際的な批判を浴びた経験があるため、実際にカードとして使うことはかなり無理がある。

後は、技術支援などが使える可能性はあるが……、流石にヨルダン国民をソレで納得させることは出来まい。
そもそも、ヨルダン国民に日本国民の価値観を押し付けることは傲慢であろう。それでも、後藤氏が今もって無事ならば、日本人としては釈放して欲しいところだが。
いずれにせよ、この面倒な交渉は安倍政権の双肩にかかっていると言って良い。


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