2015年1月9日金曜日

シェールガス販売という名のチキンレース

おっそろしい。

米シェール企業、原油安で破綻 負債最大60億円

2015/1/8 20:23
【ニューヨーク=稲井創一】米メディアによると、テキサス州でシェール開発を手掛けるWBHエナジーが7日までに米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請し、経営破綻した。昨夏以降の原油の急落局面で米シェール企業の破綻が明らかになるのは初めてとみられる。
シェールガス開発も、想像以上に過酷ということだね。


このブログでは以前にロシアの話題を出した。
今もロシアは原油安に苦しんでいるが、ここへ来てアメリカも笑っている場合ではないというニュースだ。
このリンク先の記事は、アメリカのシェールガスに関するニュースを取り扱っているが、どれもこれも良い話とは言い難い。
そして、今年初めの記事がこれ。
これ、とんでもない話になりそうな気がする。


リンクだけ貼るような真似をしたが、順に話を解きほぐしていきたいと思う。

まず、ロシアの金融危機だが、減少としてはロシアの通貨ルーブルが下落し、政策金利を引き上げたくらいじゃ追いつかない事態になっているという話。
この背景にあるのが原油安だ。
原油価格推移
こうしてみると2009年のレベルに戻りつつあるだけで、現時点では2011年レベルだという話。大して安くなっていないようにも思えるが、下げ幅が問題なのである。
ロシアはこのような原油安の状況に追いつけず、急激に経済状況を悪化させてしまった。
そして、この原油安のトリガーを引いたのがアメリカとOPEC加盟国である。
アメリカとOPEC加盟国にとって、イスラム国の問題は頭の痛い話で、彼らの資金源を潰すために産出量を多くしている……というのは表向きの建前の話。現実的には、アメリカとOPEC加盟国でチキンレースをやっているのである。


今でこそ、世界を牛耳るオイルマネーだが、アメリカが産油国に転じる気配が濃厚なだけに、OPEC加盟国としては面白くない。
アメリカは最大の石油消費国でもあったが、ここが自国の石油だけで賄えるような体制が整ってしまうと、OPEC加盟国としては旨味がない。

そこで、シェール潰しに出たのである。
いや、先に戦争を仕掛けたのはアメリカ側かも知れないが。
とにかく、石油産出国が挙ってチキンレースに参加し、そこで早々に脱落したのがロシアというわけだ。
まあ実際にはロシアよりも先にベネズエラ辺りがピンチになっている。あ、ベネズエラってOPEC加盟国だったよね(汗

ベネズエラ、デフォルト危機 原油安でスタグフレーション深刻

2014.12.15 05:00
 ベネズエラ経済が崩壊の崖っぷちに立たされている。最大の輸出品目である原油の価格暴落を受け、外貨準備高は先月に11年ぶりの低水準まで急減。財政悪化懸念から国債利回りも跳ね上がり、デフォルト(債務不履行)リスクが一気に高まっている。国内では世界最速のインフレと域内最悪のリセッション(景気後退)が同時に進む深刻なスタグフレーションが国民生活を直撃。死傷者を出す暴動も起きるなど社会に不穏な空気も漂い始めた。
もう、デフォルト濃厚という状況なのだが、一体誰がこれを救えるのか?という話。
まあ、OPECがこのような血みどろの戦いをやらかしている背景に、イスラム国の台頭やらスーダンでの抗争やら、色々な場所で状況が関連していて……、裏で支那が一枚も二枚も噛んでいたりと、複雑怪奇だ。
正直僕も良くわからない。


で、アメリカに話を戻そう。
 4日付でテキサス州の連邦破産裁判所に申請したという。最大で5000万ドル(約60億円)の負債があり、原油安で想定通りの売上高が計上できず、資金繰りが悪化したとみられる。
へー、と思って読んでいたら、次の段落でお茶を吹きそうになった。
 米シェール開発会社は中小業者が多く、資金力も限られることから、開発費を借入金や社債に頼っている。中小会社は先物取引などを用いた価格ヘッジも十分でないケースがあり、原油安が業績に直撃しやすい財務構造になっている。加えて、米地方の金融機関が中小シェールに対する融資回収を急ぐとの見方も出ていることなどから、今後も同様の破綻が相次ぐ可能性がある。
マネーゲームをやりながらシェールガス開発もやると。
何というか、火薬庫で火遊びしているような感じだな。
 体力のある大手シェール企業は引き続き15年も高水準の投資を実施し、原油生産については14年に比べ拡大計画を維持している企業もある。このため、仮に中小シェール企業の破綻が相次いだとしても、世界の原油需給の悪化要因になっている米原油生産の拡大傾向が、すぐに歯止めがかかるかどうかは不透明だ。
そして、チキンゲームを更に進めると。


で、廃炉の話に繋がるわけだが……。
これ、確かにアメリカの大地の下には巨大なシェールガスやシェールオイルが眠っている状況にある、という話にしても、原子炉を廃炉にしている場合じゃないだろうという気がしてならない。

確かに原子炉維持はコストに見合わないという結論から、バーモントヤンキー原子力発電所は廃炉となる話になったのだろう。
が、未だに100以上あるアメリカの原子炉が、シェールガスやシェールオイルの煽りを食らって随時廃炉になっていったとしたら、シェールバブルの終わるとき、アメリカも又終わるという話になりかねないではないか。
まあ、アメリカの状況は、今直ぐどうこうという話じゃあないので、心配してもしかたがないことかもしれないが。


ともあれ、アメリカも経済状況に不安を抱えた上で、エネルギー政策にも爆弾を抱えてしまっていて、心許ないし、中東にしてもロシアにしてもあっちもこっちも火を吹きそうだ。
EUとて火種を抱えており、フランスなんかは怪しげなテロまで起こる始末。

日本が呑気に平和ボケしている間に、世界はずいぶんきな臭くなってしまったな。
アメリカで繰り広げられているシェールガスに纏わるチキンレースは、そのまま世界の原油をめぐるチキンレースに繋がるという状況だ。資源を持たない状況の日本ではあまりピンと来ない話なのかもしれないのだけれど。
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