支那の財政省次官はAIIBでの支那の「拒否権放棄」を否定

あらまあ、そりゃそうか。

中国「拒否権放棄」の米報道を否定、最大出資国の主導権誇示

2015.3.26 23:37
 【上海=河崎真澄】26日付の中国紙、21世紀経済報道などによると、中国財政省の史耀斌次官は、中国主導で年内に設立する国際金融機関アジアインフラ投資銀行(AIIB)をめぐって、「中国が欧州諸国との協議の中で、運営上の拒否権を放棄する提案を行っていた」とする米紙ウォールストリート・ジャーナルの23日の報道を否定した。
なかなかムシの良い話だが、支那は出資比率は下げてもOK、でも運営上の拒否権は放棄しない、と、その様に主張している模様。


このニュース、産経新聞1社だけが報じているのが何とも心許ないが、ソースは支那の「21世紀経済報道」という報道機関が報じているとのこと。
支那の報道機関は基本的に共産党の広報機関なので、観測気球のつもりで無ければ内容を信用しても良いだろう。
 史氏は、「出資国が増えれば、その分だけどの参加国も出資比率は下がる」と説明。「中国が拒否権を求めているとか、放棄するとかといった命題は成り立たない」などと説明した。
ただ、次官級の説明だけでは少々重みが足りないね。
 最大出資国として主導権を堅持することを改めて強調した形だが、同時に中国のみが特別な拒否権をもつ運営形態ではない、との見解を示したことになる。
大方の予想通りではあるが、AIIBは支那が主導権を持った国際的な金融機関という位置づけになりそうである。まあ、「国際的な闇金融」と言った方が正しいとは思うが。


ただ、「拒否権放棄」を否定するとなると、果たして欧州勢が本当にAIIBに参加するのかは少々怪しくなる。

 一方、創設メンバー入りをめざす香港は、中国とは別に参加が可能になった場合、約100億香港ドル(約1540億円)を出資する方向で検討している。香港紙が26日までに報じた。
香港は色気を出しているようで、これが認められれば表向きは香港も独自路線での予算運用が可能となる。

台湾、習主席に参加表明へ 中国主導のAIIB、28日に

03/26 18:03
 【台北共同】台湾の蕭万長前副総統の関係者は26日、蕭氏が中国の習近平国家主席と28日に会談し、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)に台湾が参加したいとの意向を伝える予定だと述べた。共同通信の電話取材で語った。
台湾も同様にAIIBへの参加表明を行っている。馬英九政権であれば、当然の選択肢ではあるが、支那としては台湾にAIIBへの参加を認めるとなると、中華思想を否定しかねない話ともなるので、台湾としては参加表明には旨味があるだろう。


ちなみに、韓国もトルコもAIIBに参加を表明している。

韓国とトルコ、中国主導のAIIBに参加表明

2015 年 3 月 27 日 02:10 JST
 韓国とトルコは26日、中国主導で設立準備が進む新たな開発銀行(アジアインフラ投資銀行=AIIB)への参加をそれぞれ表明した。
どちらの国も、AIIBに参加することにオドロキは無い。
トルコは、先日、支那製の武器を買っているし、韓国はTHAADの絡みで「バランスをとるため」等と意味不明の理由を付けながら財政危機を乗り切る手段の1つとして参加を望んでいる。
まあ、分からないでは無い。


そして、オーストラリアも。

豪首相、AIIBに「参加したい」…透明性条件

2015年03月25日 20時45分
 オーストラリアのアボット首相は25日、キャンベラで記者団に、中国主導で設立準備が進む「アジアインフラ投資銀行」(AIIB)に関し、組織運営の透明性などを条件に「豪州もぜひ参加したい」と述べた。
何とも「我も我も」という流れで、ちょっとゾッとするな。
「日本も乗り遅れるな!」という声も、日本のあちらこちらから挙がっているのが聞こえる。


このブログでは、特に支那や韓国に関して厳しい意見になりがちではあるが、これは日本と支那や韓国とが対立関係にあるので、ある意味仕方が無い。
日本が国益最優先で考えるのであれば、利害が対立する存在への見方が厳しくなるのが自然だからだ。
組織運営を支那が牛耳っているようなAIIBに資金だけ搾り取られるような結果は断じて避ける必要がある。
 史氏はまた、AIIBへの参加申請期限3月31日に加え、参加国間の承認など必要な手続きを経て、創設メンバーは早ければ4月15日に確定すると述べた。
この様な創設メンバーを募る流れは加速しているが、肝心の組織運営はさっぱり透明性が感じられず、本当に方針が決まっているのかすら疑わしい。
言ってみれば、世界的な詐欺行為を働こうとしているのが支那で、それを知りながら敢えて中に飛び込んで可能な限りの利益を確保しようとしているのが欧州勢。外側からの外圧をかけているのがアメリカ、台湾と香港は変化球を投げての牽制といった所だろうか。オーストラリアはどっちかというと「透明性」を建前にお断りの流れだな。もちろん、透明性が確保できれば是非参加したいというのは本音だろうけれど。


支那の狙いについては、産経新聞が「正論」で言及している。

中国はAIIBで何を狙うのか 拓殖大学総長・渡辺利夫

2015.3.27 05:02
 現在の中国経済のありようを端的に表現する用語法は「国家資本主義」(ステートキャピタリズム)である。これを担う主体の一つが、中央政府の直接的管轄下の国有企業群である。「央企」と呼ばれる。120社に満たないこの央企が国有企業15万社の利潤総額ならびに納税総額の6割前後を占め、国家と共産党独裁のための財政的基盤を形成する。
内容を要約すると、支那は超投資依存体質による成長限界を感じて、窮地を脱するために海外投資へ方向転換し、巨額の外貨準備高を原資に世界経済に切り込もうという狙いなのだ、と言う事らしい。
輸出と外資導入によって積み上げられた4兆ドルという突出した外貨準備を原資として、拡大の一途を辿(たど)るアジアのインフラ建設需要に応じるための国際投資銀行の創設を図り、これを中国の過剰生産能力のはけ口とし、併せて中国企業の海外進出への道を開こうという戦略である。
確かに4兆ドルも積み上がった外貨準備高を使うという戦略は、日本がやっている事と大差無い。日本もODAやIMFへの出資等に外貨を積極的に運用しているのである。
ただ、問題は支那が多額のジャンク債を含みながら資金運用を続けている事だ。


アメリカの手前、積み上がった外貨準備高を放出して自国の経済の窮地を救うことはほぼ不可能である。
やれば第3次世界大戦勃発すらありうる事態を招くからだ。

だから、外貨準備高の利用という狙いはあるとは思うが、支那経済はもっと逼迫した事態を迎えている。
世界経済の減速に伴う原油や資源価格の急落、政権崩壊で融資や投資が回収できないリスクが膨らんでいる。こうした不安を取り除くため、中国はAIIB、新興国BRICSの5カ国による国際開発金融機関・新開発銀行を立ち上げたという見方もある。
英紙フィナンシャル・タイムズがまとめたデフォルト(債務不履行)の懸念がくすぶる中国の融資や投資は以下の通りだ。
  • ベネズエラ 563億ドル
  • エクアドル 53億ドル
  • ジンバブエ 20億ドル
  • アルゼンチン 190億ドル
  • ロシア 300億ドル
  • ウクライナ 180億ドル
  • スリランカ 15億ドル
  • ミャンマー 200億ドル
http://blogos.com/article/108197/

なかなかの額だが、それだけでは無い。

中国・中信証券販売の資産運用商品、デフォルトの恐れ

2015年 02月 10日 20:46 JST
[上海 10日 ロイター] - 中国最大手の証券会社、中信証券(CITIC証券)は10日、同社が販売した理財商品(WMP)がデフォルト(債務不履行)の危機にある問題について、組成を担当した資産運用会社による返済に向け法的措置を模索する意向を表明した。
そして、こちらも。

中国佳兆業を「デフォルト」に格下げ、利払い不能で-S&P

2015/03/25 02:17 JST
  (ブルームバーグ):米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、中国の不動産開発会社、佳兆業集団の格付けを「デフォルト(D)」に引き下げた。佳兆業はドル建て社債2本について、期限までに利払いができなかった。
支那は、共産党本部も地方政府も巨額の負債を抱えている。
この負債をAIIBの資金に紛れ込ませようというのが支那の狙いであるというのが、僕の勝手な憶測である。
支那の描いたAIIB構想は、苦し紛れの詐欺行為ではないのか?

もちろん、欧州勢だってそのことには気がついているが、既に一蓮托生の様相を呈している欧州勢にとっては、AIIBで一発逆転に賭けるしか手が無い。
だとすると、その先にあるものは……。

日本はAIIBに近寄らないからと言って、安全圏にいられるとは限らないのが辛いところだな。アメリカだって実態の無い経済に投資をするマネーゲームを何年も前からやっているわけで。
支那のそれは規模が一桁以上違う可能性は高いけどね。

そういう前提であれば、やはり支那の「拒否権放棄」はちょっとあり得ない話だと思う。


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