2015年3月19日木曜日

皆既日食で太陽光発電が停止?!

まあ、そうなるな。

欧州電力界、皆既日食で「前例ない試練」 太陽光発電ほぼ全停止へ

AFP=時事 3月18日(水)11時52分配信
【AFP=時事】欧州では、20日に起きる皆既日食によって太陽光発電が一時的にほぼ全て停止する見込みで、電力各社はこの「前例のない」試練への備えを進めている。
んでも、分かってた話だろう?日食なんて唐突に決まる話じゃないしな。

太陽光発電の一番の弱点は、太陽が出なければ発電出来ないことだ。
いまさら、説明するまでも無いよね。
ロス近郊で撮影された日食
太陽様がお隠れになる-!
天岩戸を開けるのじゃー。


てなわけで、昔から日食というのは人々の生活に深く関わっている。そして、太陽光発電にも又影響があるわけで。
欧州送電系統運用者ネットワーク(European Network of Transmission System Operators for Electricity、ENTSO-E)はこのほど、「問題が起きるリスクを完全には排除できない」と発表。現在の太陽光発電量は、欧州で最後に日食が観測された1999年当時の発電量の100倍に達している。
ふむ、「リスクを完全に排除できない」ね。

でもさー、太陽光発電の分の電力が他の発電方法で賄えれば良いわけで。
 ENTSO-Eは「皆既日食は以前にも起きているが、光起発電設備の導入増加を受け、適切な対応策を取らなければ問題発生リスクが深刻化する恐れがある」「欧州電力システムの安定した運用に、日食関連の影響が及ぶことが予想されるのは今回が初めてだ」と警告している。
予想はしておこうな。

というか、今まで予想する人いなかったのかよ!!
 皆既日食は、20日午前9時から正午にかけ、ポルトガルからフィンランドに至る欧州全土を横断する。午前中に日食が太陽を隠すまでの時間が快晴の場合、日食によって発電量が3400万キロワット(kW)急減する恐れがある。これは、中規模の従来型発電所80か所分の発電量に相当する。皆既日食が始まるまでの空が快晴の場合、太陽光発電量の減少率は最大75%に達する可能性がある。
まあ、発電は出来なくなるね。
危機管理計画は導入してきたみたいだけど、予想以上の影響って事??


で、一番の試練が待っているのはドイツなんだそうな。
 最も大きな影響を受ける可能性が高い国はドイツだ。同国では、太陽光による発電能力が4000万kWで、2014年の電力消費量の18%が太陽光発電で賄われた。この他、日照量が多いイタリア(太陽光発電能力2000万kW)やスペイン(同670万kW)にも大きな影響が及ぶ恐れがある。フランス(同570万kW)にも大きな太陽光発電産業がある。
記事によれば9時頃から正午までの3時間程度の話じゃないかよ。
雨の日もあったろうに、そういう時はどうしてたのさ?
 また、太陽光発電以外の発電施設も待機態勢を整えている。例えばフランスの水力発電ダムなどは、必要に応じて迅速に発電を行えるようになっている。ドイツでは、エネルギー・ミックスにおける太陽光の部分の減少を補うため、天然ガスと石炭による火力発電で電力生産量を増やすことが可能かもしれない。
ふむ、準備は出来てるのね。
じゃあ、何でたった3時間程度のことで「リスク」なんて騒ぐ記事を出すのさ。



そんな訳で、解説編に行こう。とはいっても、記事には書いていないので、正解では無いかも知れないが、理屈を考えればこうだ、と言う話。

この記事の「リスク」の意味は、多分だが、「日食の速度」と「太陽光発電システムの急速な普及」と「広範囲にわたる停電」辺りの事であると思われる。

太陽光発電は曇天や雨天でも影響を受ける。
当然夜間は発電出来ない。

だが、曇りや雨といった気象的な事象は、発電量が大きく低下するものの発電出来なくなるわけでは無い。それに、あくまで地域的な影響なので、別の所で発電することで補うことが可能だ。
もちろん、気象予報に併せて他の発電方式の発電所を動かしてもいる。

ところが、日食の場合は月の移動速度に合わせて照度が低下する。皆既日食になれば真っ暗だ。しかし、それは僅かに数分の出来事に過ぎない。
え?3時間じゃ無いの?Film_eclipse_soleil_1999
そう、実は皆既日食は概ね数分程度で終わるのである。太陽の位置や月の位置によっても影響されるので、数秒から最長でも7分程度である。
だが、この速度が問題なのである。



電力は、基本的には溜められない。

そして、日食の場合は僅か数分の間に発電量が落ち、再び回復する。
これは電力事情において非常にキツイ話である。電力量の変動は概ね数%以内に収まっているのが理想であるが、例えばドイツは電力消費量の18%を太陽光発電システムに頼っている。それが全て発電出来なくなるとすると、頭を抱えたくなるだろうね。

日食に対応して、例えば数秒のロスも無く火力発電所を起動して、数分の後に完全にシステムを落とす。もう無茶苦茶である。

しっかり日食に追従できれば良いが、供給電力量が過大すぎれば大規模停電、供給電力量が少なすぎても大規模停電待ったなしだ。
追従できたにしてもシステムに設計時点で想定される以上の負荷をかけるので、トラブルを覚悟しなければならない。
それが、欧州の怖れる日食リスクと言うヤツだろう。

そう、理想を言えば、日食の日は太陽光発電はしない!とかにすれば良いのだが、太陽光発電は勝手にパネルが発電するので制御できなかったりする。まあ、変電所辺りでカットするなりのコントロールが出来れば良いんだろうけど。
それ、予想してシステム作ってないよね?(苦笑
追記
ちなみに、日本ではどうかというと、太陽光発電自体はまだ総発電量の1%に満たないレベルなので、気にする必要は無いとは思う。
だが、今後の日食スケジュールをざっと紹介していくと……。
  • 2030年6月1日 金環日食
    北アフリカに発し、地中海、ユーラシア中央部、日本の北海道で中心食の他、日本全土で部分食。三陸はるか沖で終わり。2012年5月21日の金環食とは同じサロスに属する。
  • 2035年9月2日 皆既日食
    中国奥地から日本を横断、太平洋東部で終わる。日本では能登半島と茨城県を結ぶ一帯で中心食が見られる他、全国で部分食。
  • 2041年10月25日 金環日食
    モンゴル付近から始まり日本の北陸地方から中部地方、東海地方、伊豆諸島を通過して太平洋西部で終わる。前記の所で中心食の他、日本全国で部分食。
  • 2042年4月20日 皆既日食
    インド洋から起こりインドネシア、フィリピンを通り日本の南東沖から北米西岸沖に達する。日本の陸地では伊豆鳥島で中心食の観測が可能。日本全国で部分食となる。
  • 2063年8月24日 皆既日食
    中国奥地で始まりモンゴル、北日本を通って太平洋南東部で終わる。津軽海峡を挟み青森県や渡島半島で中心食が観測でき、日本全国で部分食となる。
  • 2070年4月11日 皆既日食
    インド南端付近に始まり東南アジア、南西諸島・日本の南海上を通って北東太平洋で終わる。日本の陸地では須美寿島で中心食。日本全国で部分食となる。
今後60年くらいのスパンで、太陽光発電に関係ありそうなのはこれくらいかな?
真剣に太陽光発電を増やしていけば、2035年辺りの日食には対策をしている必要があるレベルになっているかもね(笑)


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