チュニジアでの惨劇とテロリスク

チュニジアで一体何が起こったのか?

仲良し母娘、地中海クルーズ暗転 チュニジア日本人死亡

2015年3月20日05時37分
 各国からの観光客でにぎわう博物館に銃撃音が響いた。武装グループによるチュニジアでのテロ事件で、日本人も6人が死傷した。大学の卒業式を終えた娘と母、孫が生まれたばかりの女性。地中海クルーズを楽しんでいた一行の悲報に、亡くなった3人を知る人たちはぼうぜんとした。
3月18日、チュニジアで日本人3人を含む外国人観光客20人とチュニジア人3人が死亡した。


悲惨な事故となったが、事件の舞台となったチェニジアという国について簡単に整理しておこう。
チュニジア
チュニジア共和国は、北アフリカ大陸の地中海を望む立地にある小国で、首都はチュニス。比較的経済力のある貿易立国である。
農業、工業、鉱業などが比較的盛んで、貿易もヨーロッパを相手に盛んに行っているので、経済力もGDPで83位/188カ国とそれなりである。豊かな文化に恵まれたことと、地中海に面するという立地条件の良さから観光業もGDPの7%程度を占めている。

そして、今回の惨劇はチュニジアの首都チュニスで起こった。

チュニジア 銃撃で19人死亡 日本人もけが

3月19日 6時55分
チュニジアの首都チュニスで、銃を持った男らが博物館で観光客に向かって銃を乱射したあと人質をとって立てこもり、外国人観光客17人を含む19人が死亡しました。少なくとも2人の日本人観光客もけがをし、病院で手当てを受けています。
どうやら、惨劇の現場となった博物館は国民議会議事堂に隣接しており、武装集団は国民議会議事堂を襲撃した後、博物館を襲撃して複数の観光客を人質に立て籠もるという流れであった模様。

そして、この武装集団に関してはどうやらテロ組織ISIL関係の組織である事が判明している。

チュニジア襲撃で「イスラム国」が犯行声明、9人拘束・死者23人

2015年 03月 20日 08:12 JST
[チュニス 19日 ロイター] - チュニジアの首都チュニスで起きた博物館襲撃事件で、同国当局は19日、事件に関与したとして9人を拘束したと発表した。一方、過激派組織「イスラム国」は、インターネット上に出した音声声明で犯行を認めた。
今後、全容は明らかになっていくだろうが、テロ組織ISILの勢力は中東を巻き込む形で影響を与える存在になっている。
イスラム国は録音メッセージで、自動小銃と手投げ弾で武装した実行犯2人を「イスラム国の騎士」と称賛。事件については「雨の最初の一滴」だとし、さらなる攻撃を示唆した。
テロ組織ISILは掃討作戦によって追い詰められつつあるが、今後こうした形のテロは増えるだろう。


流石に外務省も渡航情報を出している。
渡航情報
このチェニジアは、2010年~2012年にかけて起こった「アラブの春」と呼ばれる民主化運動の発端となる「ジャスミン革命」が起こった場所であり、その後も民主化推進の波と、それに反する勢力の台頭で治安は不安定になっていた。
それでも中東の中では比較的マシだっただけに、今回のテロ組織ISILの蛮行はさらに広まると予想される。
このような情勢を十分に認識し、誘拐、脅迫、テロ等の不測の事態に巻き込まれることがないよう、渡航情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め、日頃から危機管理意識を持つとともに、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。
渡航には十分気をつけて、と言われてもねぇ……。


テロ組織ISILの組織的な犯行声明はあったが、テロ組織としての戦略の一環というわけでは無いんだろう。
テロ組織ISILは、組織として機能しているかは結構怪しい部分があることは、既に件の誘拐事件にてハッキリしている。故に、今回の事件もテロ組織ISILとは別の団体が動いて、事後的に犯行声明を出すに至った流れなんだと思う。これは僕の憶測だけれどね。

でも、多分、今後も散発的にテロは起こる。

それに対して犯行声明を出すことによって、テロ組織ISILへの求心力は高まることだろう。もちろん、それに危機感を抱いて攻撃する態勢も強化されるはずだ。そして始まる泥沼の抗争。勝者なんて居ないのだ。

この事件は、まさにそうした事態の入り口にあった一件だと言えるのかも知れない。

……ただ、テロ組織ISILを主権国家としては許すことは絶対にできない。これは、テロ組織と主権国家との戦いなのである。
問題は、政府がテロと戦うと決断した場合に、それに対してどんな犠牲を払う覚悟があるのかということであり、それを国民達に押し付けるべきか否かと言うことだろう。民主主義は決定が遅いので、深刻なダメージを受けてからしか動かないからねぇ。

なかなか大変そうですな。


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