2015年3月13日金曜日

中間貯蔵施設と、最終処分場

何の?って、そりゃ、放射性廃棄物の、である。

中間貯蔵稼働「復興のため非常に大事」=望月環境相

時事通信 3月13日(金)11時9分配信
 望月義夫環境相は13日の閣議後記者会見で、中間貯蔵施設への汚染土搬入について「福島の復興復旧にとって非常に大事なことだ。できる限りのことをしていく」と述べた。また、中間貯蔵後の最終処分について「(放射線量の)減衰などさまざまな技術を精査して、今後しっかりと道筋を付ける」と強調した。
土壇場になっての延長要請。これに応じるという弱腰対応はどうかと思うが、それだけ敏感になっているのだろうね、政府側も。


もともと、2月13日搬入の予定は双葉町の町長からの要望で決まった話だった。
 双葉町の伊沢史朗町長は、2月末に搬入容認を政府に伝えた際「今年は最後の墓参になるかもしれない。搬入開始は彼岸を避けてほしい」などと要望。
町長の個人的な都合で、彼岸の搬入を避けたのだが……。
このため環境省は大熊町側も含めて3月13日に搬入を開始し、彼岸(18~24日)に搬入を中断する方針を示していた。
この方針は大熊町の方にも適用されている。
かなり色々な調整をした上で13日搬入が決定していたはずなのだ。
ところが、「町内の調整がついていない」などという理由で、延期である。意味が分からないね。


結局、大熊町の方は搬入が決定した模様。

13日大熊へ搬入開始 双葉へは25日に延期 中間貯蔵

福島民報 3月13日(金)9時12分配信
 環境省は13日、中間貯蔵施設への除染廃棄物の搬入を始める。県内の復興に向け大きな一歩を踏み出す。ただ、県内各地の廃棄物の搬入を終えるには数年かかる見通しとなっている。
この廃棄物の話は、以前にもした。
で、中間貯蔵施設の県内設置の方針自体は双葉町も大熊町も了解済みだったハズなのだが、何故こんな所で揉めるのかと言えば、この辺りに原因があるようだ。

中間貯蔵施設予定地の農地 売却なら贈与税 なぜ 福島・双葉町、大熊町

日本農業新聞 3月13日(金)12時0分配信
 東京電力福島第1原子力発電所事故に伴う中間貯蔵施設(福島県双葉町、大熊町)の建設に向け、農地売却を検討する農家から不満の声が上がっている。売却に際し、贈与税の納税義務が生じるためだ。一般的な農地売却とは違い、農地をやむを得ず手放さなくてはならないケースだけに両町の農業委員会は納税猶予を求める。13日から中間貯蔵施設に汚染土などの搬入が始まる。土地の取得交渉も最終処分場の決定も進まない中、農家は我慢を強いられ続けている。
いやー、土地を保有していた農家の苦悩は確かに分かる。
 事故発生から4年が過ぎても両町の農家は避難生活を余儀なくされ、現場で農業ができない状態が続いている。これまで政府は「自らの意思で農業ができなくなったわけではない」(農水省)として納税猶予を認めてきた。
 しかし、中間貯蔵施設建設のため、農家が政府に所有する農地の全てを売却した時点で「営農が継続されないことが確実になる」(同)とみなされ、納税猶予が受けられなくなる。
形としては既得権益を放棄する事となるので、「そもそも事故が起きなければ」という気持ちになるのも無理は無い。


でも、原子力給付金は貰ってるんだろう?
 同町の農家で宮城県名取市に避難している志賀一郎さん(67)も同様だ。「強制的に農地を買い上げられるのに、税金を取られるなんておかしい。金銭の問題ではない。納得できない。政府や東電は被災者に寄り添っていないことがあらためて分かった」と悔しさをにじませる。
 これに対し、環境省は「現場の意見は把握しているが、特例措置の適用はハードルが高い」(中間貯蔵チーム)と説明。農水省も「あくまで農業を続けるという理由で税を免除するのであり、税の公平性の観点から難しい」(農地政策課)としている。
そうだとしても、この様な気持ちになるのも無理は無いかもしれない。
だけど、彼らは既に「損失補償」を受けているのである(受ける立場、と言うべきかも知れないが)。
帰還困難区域内の土地は、現在使用できない状況にありますが、将来、避難指示が解除され、復旧・復興が図られることを見込んで、「将来使えるようになる土地の今現在の価格」として、評価額を算定します。
https://josen.env.go.jp/material/pdf/dojyou_cyuukan2.pdf
まず、土地の売却価格だが、現状では値段が付けられない状況であるものの、購入価格に関しては将来的に使える状況になったケースを見越した上での価格設定となっているようだ。
多分だが、震災前の状態での土地単価を参考にしていると思われる。
加えて、建物の移転などについて、動産の引っ越し費用や倉庫での保管費用なども補償される内容となっている。
もちろん、移転先で同様な農業を営める保証は無い訳だが、それなりに手厚い対応はされている。そして、「将来の土地価格」で評価された以上、将来売却した際に払う必要がある税金を払う、これもおかしな理屈では無い。



もちろん、災害が発生したことそのものや、東電の不手際などが問題を大きくしたという事実は消せるものではない。

それなりの手厚い補償は発生してもおかしくは無いのだが……、行きすぎた補償は公平性という意味で疑念が出るし、作業の遅延は将来的な福島の利益を毀損する。
こんな事を書くと、自分が当事者じゃ無いから分からないだろう!とお怒りの言葉を受けるかもしれないが、何事にもバランスは重要なのである。感情だけを最優先にしてしまっては民主党政権と同じだ。



放射性廃棄物処理については、福島県だけの問題では無く、全国各地にある原子力発電所を抱える地方にも同じ事が言える。

核のゴミ、決まらぬ最終処分地  なし崩しに選ばれるのでは… 青森県、懸念拭えず

デーリー東北新聞社 3月13日(金)9時25分配信
 東京電力福島第1原発事故から4年が過ぎ、国内の原子力情勢は新たな局面を迎えている。今月中に電力各社が老朽化した原発の廃炉を決定するほか、今夏以降には新規制基準に適合した原発が再稼働する見通し。
青森県の懸念は分かる。
が、何処かに処分場やら保管場やらを作らねばならないのは事実なのだ。これを地方自治体レベルで解決しようと思うと、なかなか荷が重い話になるけれども。
 「高レベル(廃棄物)の問題を国民に理解してもらうところから進めたい」。2月17日、最終処分地選定の改定案を了承した経済産業省の作業部会後、増田寛也座長が問題の根深さをあらためて強調した。
それでも、高レベルの放射性廃棄物は何処かに保管なり処分なりせざるを得ない。

簡単に解決できる話では無いが、解決しなければならない重要課題なのである。
そして、残念なことに、原発を再稼働しようとしまいと、放射性廃棄物の総量はたいして変化しない。我々はその事実をもう一度噛み締めるべきだろう。


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