枝野氏の妄言「海峡封鎖は贅沢できなくなる程度」

なかなか素晴らしいですな。これについて触れないわけには行かないので、軽くやっておこうと思う。

衆院予算委:民主、安保で対決色

毎日新聞 2015年03月03日 21時43分(最終更新 03月03日 21時48分)
衆院予算委員会は3日、外交・安全保障問題をテーマに集中審議を行った。野党は政府・与党が進める安全保障法制の整備や沖縄の米軍基地問題などを追及。安倍晋三首相が、中東のホルムズ海峡を封鎖している機雷を自衛隊が除去するために集団的自衛権の行使を容認する考えを改めて示したのに対し、民主党の枝野幸男幹事長は「行使すれば直接的に武力攻撃されるリスクも高まる」と批判し、対決色を鮮明にした。
毎日新聞の記事では巧妙に枝野氏の発言をカットしているのだが、内容はもっと痛いレベルであった。


映像は見て頂くとして、報道ステーションからの画像を貼っていこう。
枝野氏は理詰めで話をしているようだが……。
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平たく言うと、ホルムズ海域の掃海作戦は集団的自衛権の範囲でやるべきでは無いと言う立場で、本人は矛盾点をついているつもりのようなんだけど……。


言っちゃったことはかなり痛い。
 枝野氏はこれを前提に、ホルムズ海峡の封鎖で石油供給が滞ることは「経済的に大変な問題だが、日本に武力攻撃があった場合とは次元が違う」と追及。
次元ねぇ……。
 枝野氏は「国民の多くが餓死する状況」を例に慎重な行使を求めたが、首相は「多くの人が餓死しなければ要件に当たらないとは考えていない」と否定した。
ホルムズ海峡が封鎖されても、多くの国民が餓死する状況にならないって、そりゃそうなんでしょうけど、重大な影響が出るのは間違い無いでしょうに。
毎日新聞はこの様に書いてあるが、概略は以下のような流れであった。
枝野氏:「ホルムズ海峡が封鎖されて石油が止まりましたという状況が、本当に三要件に該当するのか?武力攻撃を受けた場合と同等にならないんじゃないか」「要するに今のような快適で文化的な生活が営めなくなることは避けたいが、武力攻撃を受けた事とは違う。今のような快適な生活が営めないからと言って集団的自衛権行使はとても容認できない」「更に、そこに機雷がある状況は、多くの場合当該海域の制海権・制空権を他国に抑えられている。こういうケースでは(自衛隊派兵は)やらないのか」
安倍氏:「武力行使を目的として海外に自衛隊を派兵をしないのは今までの答弁通り」「ホルムズ海峡(の機雷除去派兵)が何故受動的かといえば、当該海域に戦闘行為が無い状況において行う行為だからだ。戦闘行為が行われていれば、当然機雷除去作業(そのもの)ができない」
枝野氏:「機雷掃海をするのは、我が国又は国民に武力攻撃を受けたのと同等の深刻重大な被害が及ぶことが明らかな場合だとされるが、機雷が撒かれていて制空権制海権が抑えられて、その状況が半年一年続いたとしても同様の問題が生じるが、それは放置するのか?」
以下繰り返し。


どうにもね。
枝野氏は、ロジックの矛盾を突こうとして、以下の2つのケースを想定している。
  1. ホルムズ海峡が機雷封鎖されたが、当該海域で戦闘行為が行われている
  2. ホルムズ海峡が機雷封鎖されたが、当該海域で戦闘行為は行われていない
安倍氏は、2のケースならば自衛隊を派兵する要件にあたると答弁している。一方、1のケースでは派兵できないとしている。が、その根拠が「国民生活に国又は国民に対して直接武力攻撃を受けたのと同等の深刻重大な影響が及ぶ」という所にあると。
枝野氏はこれが気に入らないらしくて、戦闘行為が行われている状況であってもそれが長引けば国民生活に重大な影響が及ぶじゃ無いかと屁理屈を捏ねているが、その前提がおかしいのである。

政府は、「ホルムズ海峡封鎖」→「シーレーンを失う」→「国民の生活に対して重大深刻な事態を及ぼす」→「自衛隊による掃海艇派遣」というロジックではあるが、掃海艇派遣の前提として「当該海域での戦闘行為が行われていないこと」を要するとしている。
一方の枝野氏は、「ホルムズ海峡封鎖」→「国民は贅沢できないけど、国民の生命に危機が及ぶことは無い」→「掃海艇を出す必要は無い」としたいらしい。が、無理筋だと思うぜ。
こちらの記事でも説明したが、別名オイルロードとも呼ばれるシーレーンはホルムズ海峡を通ってくる。
シーレーン
そして、このホルムズ海峡を日本が輸入する石油の8割が通過してくるのだから、ここを封鎖されると直ちに国民生活に影響が出る。
我が国の石油備蓄量は消費量の3ヶ月分程度だとは言われているが、その脆弱性は震災の時に露呈した如くである。

残念ながら「贅沢な生活が出来なくなる」レベルの話では無い。

よって安倍氏の答弁の方が正しいと言えよう。
首相は「石油が突然遮断されると相当なパニックになる。法的な対応を可能にしておくことが政治の責任だ」と述べ、機雷除去のために集団的自衛権を行使する可能性を認めた。
少なくとも、法律的には対応可能にする。
しかし、実際に自衛隊派遣が出来る状況というのは限定的であるので、ハッキリ言ってこれだけでは足りないだろう。
場合によっては戦闘行為も辞さないといった法律構成にしておいて、メリットが無ければ自衛隊を出さないという対応が望ましいのである。

枝野氏の目指した路線、なんとなくは理解できるので、言葉尻を捉えて批判するつもりは無いが……、共感は出来そうに無い。
やはり、掃海艇を出して事態が解決するのであれば、シーレーンを守る為に自衛隊を派遣できるようにすべきだ。

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