2015年4月13日月曜日

AIIB設立要項で紛糾する各国

利害対立する状況だから、当然だろうね。

AIIB設立要綱、理事会設置で実質合意=国際金融筋

2015年 04月 12日 17:48 JST
[東京 12日 ロイター] - 中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)に、理事会を設置することが参加表明国間の交渉で実質合意に至ったことが明らかになった。国際金融筋が明らかにした。出資比率は中国の主張を取り入れ、アジア域内諸国が75%、域外諸国が25%との案が有力となっている。開発金融の専門性確保のため、すでに米国や英国から著名な専門家を採用した。
興味深い記事である。


AIIB関連記事が連続するが、日本の国益に大きく関係する事は事実であるのでご了承願いたい。
で、どの辺りが興味深いかというと先ずはここだ。
理事会を設置することが参加表明国間の交渉で実質合意に至ったことが明らかになった。
現在、54カ国が参加表明しているが、支那以外は理事会設置を切望している模様。
国際金融筋によると、組織の透明性や公開性について、交渉国間では理事会を設置することを設立要綱に盛り込むことで合意したという。
ただ、常設の組織ではなく、案件ごとに出身国にいる各理事にメールなどで承認を求めるような「非常駐理事会」とする案を中国が主張している。
ただし、支那は理事会設置にそもそも反対で、設置するにしても常任理事会では無く、非常駐理事会として、案件毎にメールを送る案を支那が主張している模様。
 
なかなか面白い話だが、この支那の案が採用されると、AIIBの案件全体像は支那共産党しか把握できず、個別事案だけ支那の都合で選ばれた理事に対してメールが送られるという構造になるようだ。
……この案は通らないだろうねぇ。寧ろ、通るとすればよっぽど酷いことになりそうだ。


で、次にここ。
出資比率は中国の主張を取り入れ、アジア域内諸国が75%、域外諸国が25%との案が有力となっている。
アジア域内諸国で75%の出資比率を確保したいという思惑があるらしいが……、これが本当だとすると参加表明する国のうち、以下の国で75%をシェアする話になる模様。比率はGDPに応じるらしいので、その辺りも示していこう。
国又は地域 GDP(億ドル) 予想シェア
支那 9469.12 60%
インド 1876.61 12%
韓国 1304.47 8%
インドネシア 870.28 5.5%
タイ 387.25 2.4%
マレーシア 313.16 2.0%
シンガポール 297.94 1.9%
アジア域内国という定義が分からないので、ハッキリしたことは言えないが、欧州が確実に入ってこないことを考えれば、それ程大きな差は無いと思われる。
総額も実は分からないのだが、500億ドルだとするとアジア地域で375億ドル程度を、1000億ドルだとするとアジア地域で750億ドルを分担する必要がある。
域外諸国では欧州勢がトップ争いをして、中東も入ってくるのでそれ程重い負担にならない事が予想される。多分、欧州組はアメリカもAIIBに加入すると踏んだ上での参加だと思われるので、更に低い負担を希望していると思われる。


何か、記事は日本が参加する前提で書かれている節があるが、実際には参加の予定は無い。
アジア開発銀行(ADB)の資本金は1650億ドルだが、将来的にはこれを上回る規模に増資することも可能との見方も出ているという。
各国の出資比率は、国内総生産(GDP)に応じた規模となる。アジア域内諸国は75%、それ以外の地域は25%となる方向だ。日本の出資比率は10─15%程度となる。
だから、日本は参加の予定は無いって。
日本政府関係者によると、出資した場合の試算を3月末までに官邸に提示した。それによると、資本金が500億ドル、払込額が100億ドルの時点では15億ドル(1800億円)、資本金が1000億ドル、払込額が200億ドルの場合は30億ドル(3600億円)としている。
こんなに出資しても見返りは無いんだから。


そして、未だにハッキリしたことは分からないというのが恐ろしい。
開発金融の専門性の確保では、すでに世界銀行からインフラ投資などの専門家を採用。米国からは法律専門家、英国からは環境基準の専門家など、世界的に著名な人材を招へい。AIIB自身が各国に高い専門性を有していることをアピールしている。
設立要綱に関する交渉は、すでに3回程度開催された。今後、最終的な詰めの交渉が行われる見通しだ。
何やら専門家を呼んだらしいが、専門家の意見がそのまま採用されるのか?と言う点についてはまた別の話。

日本としてはゆっくりと眺めていれば良かろう。


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2 件のコメント :

  1. そもそもADB・IMF・世界銀行があって何が不足でAIIBなるものを立ち上げそれに追随する必要があるのか理解できない。資金調達方法と債務保証をワンセットで論議されてるんだろうか?結局は参加各国の債務の繰り延べに利用されるだけではないのか?

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    1. AIIBは寧ろ支那のマネーロンダリングというか、外貨獲得のためのツール的な何かで、支那の持っている不良債権を、他国の出資金に混ぜてサブプライムローン的なサムシングを(ry
      ……というような話があるのでは無いかと、個人的には危惧しています。
      欧州組があんなに簡単に食いついたのは、そうした狙いがあるからかなぁと。既にあるADBやIMFはガードが堅すぎて使いにくいんじゃないかと。
      まあ、これは僕の憶測に過ぎないんですが、状況から考えるとかなりありそうな気がします。

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