少子化に「男性の育児参加」は効果があるのか?

少子化についての社説があったので、今日はこれを題材にしてみようと思う。

少子化対策大綱 男性の育児参加を促進しよう

2015年04月06日 01時25分
 少子化の流れに歯止めをかけるには、若い世代が希望通りに結婚や子育てができる環境を整えることが重要だ。
 政府は、新たに決定した「少子化社会対策大綱」で、今後5年間を集中取り組み期間と位置付けた。着実に実行せねばならない。

何やら東京新聞は男性の育児参加を促進させることで、少子化を食い止めるべきだと言うことらしい。


東京新聞らしい切り口で、男性にも育児をしろと。
 注目されるのは、男性も育児や家事を担うよう、大綱が促した点だ。「男性の参画が少ないことが、少子化の原因の一つ」と強調し、長時間労働の是正など「働き方改革」を重点課題に掲げた。
 日本の男性が育児・家事に費やす時間は、世界的に見て最低レベルにある。6歳未満の子供を持つ男性の場合、1日平均1時間7分で、欧米の3時間前後に比べて、大きく見劣りする。
 厚生労働省の調査では、夫の育児・家事時間が長いほど第2子以降の生まれる割合が高い。大綱が、1日2時間30分に増やす目標を示したのは、うなずける。

数字だけ見ればナルホドとは思うし、男性も育児に参加すべきではあると思う。しかし、本当にそんなことが可能なのだろうか?
 男性の育児休業取得率を今の2%から13%に引き上げる。妻が出産した際の夫の休暇取得率を8割とすることも打ち出した。
 育児に関わりたい男性は多くなっているが、職場への遠慮から、休むのをためらいがちだ。
職場では仕事の効率化を求められ、人員削減してのコストカットが何処の業界でも当たり前の如く行われてきた。
それは長きにわたるデフレの影響であるとは言えるが、企業の体質はそう簡単に切り換えられるものではない。


確かに、男性の育児・家事時間が増えれば既婚女性も嬉しいとは思うのだけれど、「男性の育児・家事時間を増やせ」、その為には「残業を禁止にしろ」というのは多くの企業にとって死活問題となりかねないし、「女性の社会進出」を後押しすることで人手不足を解消したいという流れもある様だが、それでは家事・育児に関われる時間は更に減ってしまう。

そして、それを補うために家政婦を雇え!というのは、いくら何でも乱暴なのでは無いか。共働きをするのは経済的な事情が大きく、男性の仕事時間が長いのも経済的な理由が大きいのだと思う。
もちろん、「だらだらと仕事をしている」ということはあるかもしれない。だが、収入が減るとそれを何かで補わなければならず、それが無理なら消費を削るしか無い。
家事をする外国人を増やしたからと言って、……安倍政権ダメじゃん


とまあ、ちょっと少子化から離れてしまったので軌道修正しよう。
少子化に対する、僕の意見は東京新聞とはちょっと違う。とはいえ、特殊なことを言う積もりは無い。
例えば、東京新聞の記事の出だしなのだが……。
 1人の女性が生涯に産む子供の平均数を示す合計特殊出生率は、2013年時点で1・43だ。やや改善傾向にあるが、人口を維持できる2・07にはほど遠い。
問題の出発点として、特殊出生率を出してきている。
特殊出生率は、人口統計上の指標で、一人の女性が一生に産む子供の平均数を示しているとしている。
しかし、この数字の母数は、15歳から49歳までの全ての女性が対象になっている。これを持ち出すこと自体は悪いことでは無い。

ただ、既婚女性の出生率は、実は2.0程度となっており、諸外国と比べてもそれ程低くは無い。
出産育児数
3人目を生むためのインセンティブを付加するという考え方はアリだろうが、このデータと、もう一つのデータを考えると、特殊出生率にはあまり寄与しないのでは無いか?と言う気がする。
zuhyo01-00-20
はいこちら。男性の生涯未婚率は2割を超え、女性の生涯未婚率は1割を超えている。
下手すれば、子供の3人に1人は結婚しない時代に突入である。


正直、核家族化が進んだ日本においては、夫婦で家事育児を分担してやるしか無いのだが、これで共働きを増やしてしまうと家事育児の負担が重くのしかかり、家の中は荒れ放題、子供達にはしわ寄せがあり、良い事は殆ど無い。

更にそこに外国人のハウスキーパーを入れる。もう、国の未来を放棄する気満々である。

「個性を尊重する時代」等と言われるが、国家の礎となるためには「個性」なんて生温いことを言っていると、国は滅びてしまう。

「子供の為」に親は生きる。
ところが、子供が育つと今度は年老いた親の面倒を見る時代に。
それがイヤなら結婚しない。そうすれば、少なくとも子育てはしなくても良い事になる。

斯様に、少子化問題とは複雑怪奇な事情が絡まって出来上がっている問題で、男性が育児に参加したくらいで解決したら世話はない。
それでも昔よりは男性が育児や家事に参加する時間は増えたのだろうし、家事に対する理解も増えてはいると思う。だから、男性の育児・家事への参加自体を否定する気は無いのだろうけれど、少子化対策にはならないと思う。
二人でやれることには限界があって、育児は家庭の中だけでは成り立たない。地域のコミュニティーだとか、崩壊しつつある領域も、今一度見なおす必要があるのだろうね。

……昔ながらのやり方ではなく、今の時代にあった方法を探し出せるように、知恵を絞らねばならない。
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コメント

  1. 核家族化が進んだ日本においては、夫婦で家事育児を分担してやるしか無いのだが >> 2世代同居であっても親の年齢は40代が多く、生きていく為の就業が必要であり核家族化が原因なのでしょうか?都市部と郡部での「生活コスト差」は問題ないのでしょうか?構造的な問題を含み難しい課題ですね。

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    1. ふむ、確かに色々な問題が複合的になっているので、「核家族化」だけが問題では無いのでしょう。

      ただ、2世帯だと大人の人手が単純に倍になる訳で、子供数は増えません。
      逆に育児や家事を手分けできる可能性が広がります。全員働いていたとしても、それは同じで、親世帯の労働時間が短ければ家事に振り分けられる労働力は増えるのでは無いかと、そういう単純な発想ですね。

      僕は今まさに子育て世代で、親の力を借りることも多いです。同居すればそれだけ問題も増えるので、必ずしも同居が素晴らしいとは言えないのでしょうが、実感として人手不足の時にはとてもありがたいのです。そうした事が前提となって話を組み立てているので、それ以外の点については問題意識が希薄なのかもしれません。

      ご指摘に様な地域による生活コスト差は当然あるでしょう。子育てのしにくい、設備の整わない地域では、やはり出生率に影響するのでしょうし。
      ただ、地域差の方は中央の方針だけでは解決しがたい問題も多いのかと思いますし、ある程度は選択と集中は避けられないと考えています。

      難しい問題ですね。

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