2016年5月17日火曜日

韓国が火病を起こす、オバマ氏の広島訪問

なんでこんな事になっているか、日本人には理解しにくいと思うのだが、韓国ではオバマ氏の広島訪問が問題となっている。

【コラム】日本の歴史覆しに対する米国の傍観、自国の損失に=韓国(1)

2016年05月16日08時04分
  国際政治は結局、力の世界だ。ドイツの切々たる歴史反省はドイツ人が天使だったからではない。ドイツの安保現実の影響が大きい。冷戦時代、ドイツは極めて危険な国だった。西は西側ビッグ3の米国・英国・フランス、東はソ連治下の東欧帝国に完ぺきに包囲された状態だった。こうした状況でドイツが第2次世界大戦を起こした責任やユダヤ人虐殺を否認するというのは自殺行為と変わらなかった。現実的なドイツ人はいち早く決断を下した。過去の歴史を徹底的に反省して欧州のメンバーシップを認められ、経済で勝負しようということだった。戦後ドイツが灰を踏んで欧州一の経済大国、文明国家になった背景だ。
中央日報の内容も、当然読んでも理解ができない。


今日はこの辺りのニュースの解説をやっていきたいと思う。
現職大統領の広島訪問の衝撃
まず、前提知識としてこのニュースを。

オバマ大統領広島訪問 米専門家の見方は

5月11日 14時05分
オバマ大統領が、現職のアメリカの大統領として初めて被爆地、広島を訪れることについて、アメリカの専門家は、原爆投下に対するアメリカ社会の微妙な変化が今回の決定を可能にしたなどと指摘しています。
オバマ氏がG7伊勢志摩サミット(5月26~27日)に出席するにあたって、G7終了後の27日に広島を訪れ、平和記念公園を回るというニュースが流れた。

日本人の感覚だと、修学旅行レベルで行く場所なので、「え?オバマ氏が広島行くと何が良い事あるの?」という感じになるのだが、アメリカ大統領の立場でこの場所を訪れると言うことに意味がある模様。
日米での原爆投下の意味に対する解釈の違い
これは、日本側とアメリカ側の原爆投下に関する解釈の違いに端を発する。
アメリカは1945年8月6日広島市にウラン型の原爆を投下し、同年8月9日に長崎市にプルトニウム型の原爆を投下している。
ところが、原爆投下された側の日本は、「過ちは繰り返しませんから」という意味不明な石碑に刻まれた通り、日本の過ちでもある、という認識である。
石碑
一方のアメリカは、原爆投下は戦争終結のために必要なことだったという歴史認識なのである。

史実はどうだったのか?
しかし、史実を紐解いてみると、どうやら2度の原爆投下を行った背景には、アメリカが新型兵器を使用する場所が欲しくて、既に戦いの雌雄は決しているにもかかわらず、原爆投下を強行したという節があるようなのだ。

この「投下強行説」を支えているのは、2つの違う型の原爆を投下した事実と、1945年2月には日本側が音を上げて和平打診を行っていたことがアメリカの新聞で報道されている事実がある。

まあ、個人的にはこの「投下強行説」を積極的に支持している訳では無いが、2つの型の違う原爆を投下したことを考えると、実験的な側面が強かった事実はあっただろうと思っている。
ポツダム宣言受諾の可否を議論していた最高戦争指導部会議に衝撃を与えたのは、原爆投下の事実よりも寧ろロシアの参戦の方だと言われているし、色々な憶測が出るのも無理は無いのかなと。
そして、アメリカ国民の一部にも「原爆投下は間違いだったのでは?」という理解が進んできている実態があるのだ。まあ、未だ少数派だが。

アメリカは原爆投下の正当性を失いたくない
だが、アメリカ人の多くは、日本への原爆投下は正当かつ必要な行為であり、「正義はアメリカにあり」の原則を崩すのは好ましくないとそう考えている。
だから、アメリカにとって大統領が広島に訪問する事は、原爆投下を過ちであると認めることになる、そういう危惧があり、オバマ氏も不用意な行動はできない。

原爆投下「謝罪せず」…米補佐官

毎日新聞2016年5月16日 00時32分(最終更新 5月16日 00時50分)
 ライス米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は、オバマ大統領の広島訪問について「興味深いことに日本は謝罪を求めていないし、私たちはいかなる状況でも謝罪しない」と述べた。15日放送の米CNNテレビのインタビューで語った。
だからこそ、アメリカ側が「謝罪」の有無に拘っているのである。
日本側は「謝罪を求めない」と通達している。

岸田外相、ケリー米国務長官の広島訪問前に日本は謝罪を求めない考え示す=欧米ネット「米国も日本が戦争を始めたことについて謝罪を求めないよ」

2016年4月26日 14時10分
2016年4月25日、日本メディアによると、今月、ケリー米国務長官ら先進7カ国(G7)外相が広島市の平和記念公園の訪問が実現したが、岸田文雄外相は日本が米国に対して原爆投下の謝罪を求めない考えを米国に伝えていたことが分かった。
多分、この辺りの感覚は分かりにくい話だと思う。岸田氏は何故わざわざこんな事を言ったのか、と。多くの日本人にとっては、今さら謝罪されたところでナニカが変わるわけじゃ無いと、そういう感覚だと思うからだ。

アメリカにとってのオバマ氏広島訪問の意味
じゃあ、アメリカにとってどんなメリットが今回の訪問であるのか?といえば、主にオバマ氏の実績作りの側面が強い。
アメリカの歴史学者で原爆の投下に批判的な立場を取るアメリカン大学のピーター・カズニック教授は、「広島は核の時代の始まりを表す非常に重要な場所であり、オバマ大統領がその場にいること自体が、暗黙の謝罪もしくは原爆の恐ろしさに対する認識を示すことになる」と話しています。
そして、「核無き世界」への第一歩としてのアピールの意味がある。
これは、北朝鮮や中東での核兵器開発の話が進んでいることが問題視されているからで、世界的には「パワーバランスを引っ繰り返すツール」としての有効性を核兵器に見いだしている国が増えている現実がある。

しかし、アメリカや多くの核保有国にとっては、核保有国をこれ以上増やす事は自らのアドバンテージを失うことになりかねず、歓迎したくない事態だ。

「平和」の名の下に段階的に核兵器を減らしつつ、アドバンテージは確保したいという思惑がそこにはあるのだ。

韓国はオバマ氏の広島訪問を危惧
ところが核保有国でもない韓国で、オバマ氏の広島訪問を阻止したいという意向が示され、広島訪問が決定するとコレを危惧する論調が増えている。
いや寧ろ、火病を発症している状況に近い。
日本のメディアの報道
その理由を考える前に、日本の報道を紹介する。

韓国の被爆者、韓国人慰霊碑の訪問希望 オバマ大統領に

2016年5月17日06時51分
オバマ米大統領の広島訪問に関して、韓国では大統領が平和記念公園内にある「韓国人原爆犠牲者慰霊碑」にも足を運ぶかどうかに関心が集まっている。韓国原爆被害者協会は12日、オバマ氏の訪問に合わせて代表団を広島に派遣することを決めた。原爆で大勢の韓国人が犠牲になったことをアピールし、韓国人慰霊碑も訪れるよう求める方針だという。
これまた非常に意味が分からない話なのだが、何故か韓国人の原爆犠牲者が騒いでいるという報道。

多くの日本のメディアはオバマ氏の訪問を歓迎する一方で、何故だから韓国に同調する報道もチラホラ見える。

被爆者との面会「困難」

毎日新聞2016年5月16日 09時59分(最終更新 5月16日 09時59分)
 オバマ米大統領が27日の広島訪問時に被爆者と面会する可能性について米政府当局者は15日、最終的な日程は決まっていないとしながらも「時間の制約があり、難しい」との見方を示した。広島県はオバマ氏に面会を求める考えを表明していた。
広島の被曝者がオバマ氏に面会を求めているという事のようだが……、そもそもアメリカ側は、こうした思惑に乗るつもりは一切無い。
わざわざニュースにする辺り、毎日新聞の底意が見えてキモチワルイ。

どうやら「何となく」「謝罪を求める流れ」を作りたいようなのだ。

韓国メディアの暴走
一方の韓国メディアはその意図を隠さずに大騒ぎである。

【ソウルから 倭人の眼】オバマ大統領の広島訪問に韓国メディアがまたもや難癖…「侵略の歴史に免罪符与えるのか?」「日本の謝罪が先だ」

2016.05.09
 オバマ米大統領が今月末に広島を訪問する見通しとなったことに、韓国メディアがまた難癖をつけている。「戦争を起こした“加害者”の日本を“被害者”に変えてしまう」やら、「韓国や中国への謝罪が済んでいないのに」「日本の侵略の歴史に免罪符を与える」やらと、言いたい放題だ。
この記事が分かり易いので紹介するが、韓国は「日本が被害者の立場になる」ことが気に入らないらしいのである。

冒頭に紹介したコラムも、そうした立場から書かれている。
  日本は違う。ドイツと同じ戦犯国だが、地政学的にはドイツほど難しい状況ではなかった。隣の韓国は経済規模が20分の1にもならない弱小国だったし、中国も竹のカーテンを吊るして文化大革命の狂気に陥った三流国家にすぎなかった。ソ連は欧州に集中して日本に関心を向ける余裕がなかった。日本がドイツと違い過去の歴史を反省しない厚かましい国になったのは、こうした環境の影響が大きい。
韓国の認識としては、「ドイツは戦争責任を認めて謝罪した立派な国」、「日本は戦争責任を認めていない無責任な国」というもので、ここから「日本は謝罪すべき立場」の「絶対悪」であり、だから「韓国にも謝罪と賠償を」というタカリの流れを作っている。
韓国は理屈はよく分からないが「戦勝国である」と、その様に主張しているのだ。

韓国の戦争責任
ところが、現実は違う。
日韓併合は1910年に行われ、その状態が解消されたのは1945年9月9日。つまり、韓国は日本と共に侵略戦争をやった側、という立場になってしまう。

「韓国は日本の植民地だった」「だから、意に反してやらされた」との主張もあるが、これはちょっと無理がある。だいたい、植民地の広義の意味ではギリギリそう解釈できるけれども、日本は統治時代の35年間の間、韓国の近代化に向けて一生懸命インフラ投資をしているし、李氏朝鮮の韓国皇族達は日本の皇族に準じる地位を与えられていた。朝鮮総督府の建てられた場所など、大韓帝国の尊厳を損なうような措置が採られたのも事実ではあるが、植民地としては破格の厚遇を受けていたのが事実なのだ。
更に、韓国国内で徴兵された時期も1944年からと、遅いものだった。尤も、これは朝鮮に配慮していたと言うよりは、日本語が十分に通じないなどの理由で兵士として使い物にならないことを鑑み、日本側が躊躇していたという現実的な問題があったためのようだが。
更に、朝鮮人は日本軍に入隊したいという志願兵が多かったため、積極的に徴兵を行う必要性が薄かったという側面もある。

いずれにせよ、韓国は日本と共に戦地に赴き、戦争を行ったとして罪に問われる立場にある訳だが、それは韓国としては具合が悪い。

韓国の建国時期にヒントがある
韓国の建国1948年に、アメリカの傀儡政権として樹立されたに端を発するのが歴史的事実なのだが、韓国では、韓国の建国は韓国側の認識だと1919年と言う事になっている。
1919年は、3.1独立運動が始められた年であり、大韓民国臨時政府というテロ組織が支那の上海に樹立された年でもある。

棚ぼた式にアメリカの傀儡政権樹立によって建国されたという歴史は、韓国人の自尊心を傷つけることになる為に都合が悪いらしい。そして、韓国の初代大統領李承晩氏がその正当性を主張する為には、自身が樹立に関わった大韓民国臨時政府がスタートだと説明する方が合理的だったという理由もある。
しかし、大韓民国臨時政府は反日テロ組織に他ならず、国際的にもその存在を国家としては認められてはいなかったし、やっていたこともテロ活動であった。韓国独立を目指した組織であったとは言われているが。
だが、この大韓民国臨時政府は支那やロシアから活動資金を供給され、自らは強盗行為を行うことで資金調達をする組織で、その立ち上げ当時は社会主義の影響を受けた思想により統制されていた。自由主義理念をベースにした三均主義を唱えたのは1931年に入ってからである。つまり、韓国が建国時期に位置づけるには都合が悪い話も色々あるのだ。

尤も、そうした部分に目を瞑った上で、1919年建国だ!と主張する為には、反日を目的として立ち上がった組織を神輿として担ぐ必要がある。
つまり、韓国は建国時点から反日を目的としていたという事に帰結する。

故に日本は「絶対悪」で無ければならない
そんな訳で、韓国という国が自己肯定する為には、日本は「絶対悪」で無ければならない。
謝罪や賠償をして貰う為にも、日本は敗戦国で韓国は戦勝国で無ければならない。

まあ、そういうロジックになっているので、「日本が被害者の立場」と言う事になると、韓国の立場は「悪」に落ちてしまうので都合が悪いのである。
え?その論理的解釈はオカシイ?
うんまあ、僕自身もオカシイとは思うのだが、しかし韓国はその様に考えているのだと、韓国人のシンシアリーさんも説明しているし、そう理解しないと色々辻褄が合わないのだから仕方が無い。

中央日報の5月16日のコラムの内容
こうした背景を理解した上で、コラムを読むと、第2段落までは「日本が悪い!」という事が書かれていて、第3段落がこんな風に書き始められている。
  注目すべきは米国だ。戦犯裁判で首脳部を処断した後、経済を復興させ、共産陣営に対抗する砦にしたのは、ドイツも日本も同じだ。しかし過去の歴史をめぐっては違いを見せた。
何故かユダヤ陰謀説を唱えつつ、ドイツは悪者になっているが日本は違うのだという話を展開しているのだ。
更に執拗に日本の「加害者の立場」を強調した上で、オバマ氏の広島訪問が切っ掛けでそれが覆されることを危惧しているのである。
  それだけに我々は米国内の良心勢力と手を握り、日本の歴史覆しが米国に及ぼす悪影響をワシントン官民に知らせなければいけない。
そして最後の結びの段落の出だしは、こんな感じになっている。
精神病患者か?と思う様な支離滅裂ぶりだが、上で説明した様にアメリカの狙いはそもそもこうした歴史認識を覆すことなどでは無い。
慰安婦問題も重要だ。しかしこのように韓日間の問題だけを取り上げれば、米国の積極的な対応は引き出しにくい。人は自己の利害が絡むことに先に動くものだ。国も同じだ。
にもかかわらず、それを無理矢理こじつける理由は「慰安婦」といったキーワードで括られた日本加害者理論が根底にあるからである。
したがって安倍首相の靖国神社参拝や太平洋戦争責任回避のような、米国と直結した歴史懸案を日本が覆そうとする現実を集中的に浮き彫りにする必要がある。このような動きは韓国に先立ち米国の国益を正面から侵害するということを悟らせ、米国が日本の妄動に直接ブレーキをかけるように導かなければいけない。
それ故に、こうした無関係な話を色々とくっつけて、アメリカ側に危機感を煽ろうという内容になっているのだが……。

ちょっと妄想が過ぎるよね。


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6 件のコメント :

  1. 韓国にとって日本に対する「道徳的優位性」は物質的にも精神的にも様々な利益が湧き出た魔法の泉ですからね、それが枯れてしまうと泣いているのでしょう。
    特に「米国内の良心勢力」とかは実に韓国的で様式美すら感じます、まあ実際に韓国に対する各種援助や譲歩の裏にはアメリカが居る事が多いのですが今回はそのアメリカから言い始めた事ですから韓国的には「後頭部を殴られた!」となると訳で、パニックの具合に拍車がかかっているのでしょう。

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    1. 韓国の「米国内の良心勢力」というのはまさに様式美ですし、「後頭部を殴られた!」もお決まりのフレーズです。
      何というか、ワンパターンな行動様式から抜け出せないのが、あの国の特色なのかもしれませんね。

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  2. あるけむ(R.K.M) @fwbc19652016年5月17日 22:59

    この件は、韓国側から見て、2つの意味があると考えます。
    ・「韓国=戦勝国・日本=敗戦国」の相対位置の縮小(電気屋様の指摘と同じ)
    ・「米国=戦勝国・日本=敗戦国」の相対位置の縮小・逆転
    つまり、韓国は「米国=韓国>日本」の立場を維持したいと考えている。しかし、「謝罪」によって「米国=韓国=日本」または「米国=日本>韓国」になることを恐れているのだと感じます。いくつかの記事を見ると「日本>米国>韓国」になるように言っている感じもしました(そんな立場の大逆転が起きるわけ無いですけどね)
    恐れている理由は、電気屋様の指摘の通りだと思います。
    そのため、このような必死さがあふれる記事になっているのだと思います。

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    1. なるほど、と感心してしまいそうになりましたが、日本人の感覚からすると、
      ・「韓国=戦勝国・日本=敗戦国」の相対位置の縮小
      ・「米国=戦勝国・日本=敗戦国」の相対位置の縮小・逆転
      このどちらも可笑しいんですよねぇ。
      歴史感は国によって異なるというのは分かりますが、韓国のそれはなんというか狂気を感じます。

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    2. あるけむ(R.K.M) @fwbc19652016年5月18日 6:41

      自分のコメントは、あくまでも「韓国側から見て」ですから、日本人の感覚からズレているのは、当然だと思います。
      何事にも順位付けして、少しでも上に立ちたい(優位でいたい)韓国人と、比較はするけど、分析・改善に役立てるだけの日本人では、大きく違うと思います。

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    3. あ、いえ、韓国側からの視点を説明して頂いているのは重々承知ですよ。
      ちょっと言葉足らずでした。

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