移民政策の暗雲

意外に移民賛成派も多いことに軽く驚きを感じているのだが、そういう世の中になっているのだろうか。

安倍晋三首相「移民政策は毛頭考えていない」

2016.10.18 12:45

安倍晋三首相は18日午前の衆院環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)特別委員会で、TPP発効後のヒトの移動の円滑化に関連し、「移民は全く念頭にない」と述べ、移民の受け入れにつなげる考えはないことを明言した。
安倍氏は、移民政策については考えてもいないことを明言したが……。



だが、外国人労働者の受け入れは推進するらしい。
一方でTPPとは別に「高度外国人人材の受け入れ促進に加え、建設分野などで外国人材の受け入れを進めている」と述べ、外国人労働者の受け入れの意義を強調した。日本維新の会の小沢鋭仁氏に答えた。
いや、どう違うんだよ!
僕には理解の出来ない安倍理論でもあるのか。

一応、「移民」という言葉には定義があるようで、異なる国家や異なる文化地域へ移住する・移住した人々の事を主に指しているようだ。
当然、長期滞在を意味しているので、「少なくとも12ヶ月以上居住」が一応の目安になる様だ。だとすると、留学生も移民のカテゴリーに入る。
では、移民は何時から移民で無くなるのだろう?定義的には、日本で生まれた外国籍の人は移民では無い、ということになっているので、移民は一代で終わることになるようだ。ただし、移民がその国の国籍を取得した場合も、移民で無くなる訳では無い模様。



さて、定義からすれば、外国人労働者が日本に1年以上いる段階で「移民」扱いになる訳だが、これが「移民政策と違う」とはどういう意味なのか。

まあ、安倍氏率いる自民党と僕とでは「移民」の定義が異なる可能性はあるのだが、一応、僕の方は国連のの国連統計委員会への国連事務総長報告書(1997年)に記載された定義に準拠している。

じゃあ安倍氏の方はどうか?外国人労働者に家族を呼び寄せて移住させるという積もりは無い、くらいの話なのだろうな。
こちらが自民党の出しているペーパーである。
自民党は『「移民」とは、入国の時点でいわゆる永住権を有するものであり、就労目的の在留資格による受け入れは「移民」には当たらない。』としている(※2より)。

自民党によれば、在留期間は当面5年と設定しており、「更新可能を検討する」とある。

つまり、短期移民ならば労働力になるしOKなんじゃね?という理論になるようだ。

だが、「長期の滞在は家族呼び寄せや定住化の問題があるから」と警戒しているものの、外国人労働者が単純に労働目的で日本に渡ってくるとは考えにくい。


この辺りの考え方は、こちらの記事でも紹介している。
現代の奴隷制度と名高い「外国人技能実習生受け入れ」だが、違反も多く失踪する実習生も少なくない。その数年間5000人に上る。
JITCOの出す統計資料によると、2013年に41,079人、2014年に47,453人、2015年に49,267人と、毎年4~5万人の受け入れを実施している。5万人受け入れて5千人失踪だとすると、1割消えてることになる。
……マジ?何か計算間違いしている??……でも1割だよねぇ。
バカじゃ無いのか!!!



日本での不法残留者数は去年、6万人に上っているというデータが出ているが、増加傾向にあると言う。

正直、最近、街に出ていくとあっち向いても外国人、こっち向いても外国人というケースが増えてきた。まあ、旅行者も多いのだろうが、明らかに仕事しています的な人々も見るので、本当にどうなっているのやら。
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去年の時点で、在留外国人(登録外国人)の数は223万人。一時期減っていたが、最近は又増え出した模様。ただ、ここ数年でそれ程劇的に増えた印象は無い。

訪日外国人旅行者 9月は191万人余で過去最高

10月19日 16時28分
先月、日本を訪れた外国人旅行者は、中国からの大型クルーズ船が引き続き好調なことや、韓国との航空路線が増えたことなどを受けて191万人余りに上り、9月として過去最高を記録しました。
寧ろ、外国人旅行者が増えている点が大きいのだろう。

クルーズ船客が次々失踪 審査簡素化悪用か

2016年10月07日 03時19分
 「爆買い」に代表される訪日外国人客が増加する中、福岡、長崎両県に寄港した大型クルーズ船の外国人乗客がいなくなるケースが相次ぎ、昨年1月以降の失踪者が計37人に上ることが両県警への取材で分かった。入国審査の簡素化を悪用した不法入国が増えている恐れがあるとみて、関係当局は警戒を強めている。
そして、失踪も増えている模様。支那人中心に失踪者が増えているのが気になるな。



ちょっと話が逸れてきたが、外国人が増えていて、労働者にせよ旅行者にせよ失踪して不法滞在となる事実がある。

さらに、現状で日本に来ようと考えている層の多くが支那や朝鮮からの移民であること。北朝鮮からの不法な入国も散見されているようなので、現実的には日本に滞在している外国人の数はそれなりにいるだろうということ。そして、その多くは高度な技術を有していない。

現実は、この通りなので、自民党の絵に描いた餅は、端から見ても不味そうにしか見えない。描いている本人たちは美味しそうなつもりなのかね。

ハッキリ言って、自民党が期待する技術のある外国人労働者などという存在が日本を目指したいと思うとは考えにくい。
 これに対し、石原伸晃経済再生担当相は「日本は必ずしも海外から来て仕事をしやすい国とは思われていない。TPP発効後は、規制緩和などを通じ、もっと働きやすい場所になると信じている」と答弁した。
まあ、そのあたりは問題意識として持っているようだが、その対策が規制緩和らしい。だが、規制緩和をすれば、寧ろ単純労働をしたいと思う層がくる確率が高くなるのでは?とそう思うのは僕だけだろうか。

何しろ自民党のペーパーにも「専門性」について指標が無いので、緩くする方針みたいなことが示唆されている。

更に、農業に従事する外国人労働者を増やすとか抜かしているが、それって殆どシロウトと変わらないのでは?と思ってしまうのは僕だけだろうか。



どうにも、自民党のこの政策に関してはすこぶる疑ってかかった方が良さそうである。
いつの間にやら移民政策が進行しているなんて事になりかねないからだ。

……いや、移民政策を「悪いもの」という前提で毛嫌いしていても人手不足は解消しないな。

だとすると、この辺りにも言及しておかねばなるまい。

経団連会長、人口減社会「移民へのドア開けないと」

2015/7/23付
経団連の榊原定征会長は23日、人口減少社会への対応として「移民に頼らざるを得ない。(閉じている)ドアを開けにいかないといけない」と述べ、移民政策の議論を政府内外で加速するよう求めた。経団連独自の制度設計を急ぐ考えを示した。
まあ、大抵、この手の政策は経団連が裏で糸を引いている。
事実、経団連の会長は移民を強力に推進する派のようだ。

経団連にとっては、労働力調達こそが至上命題なので、確かにこの発言は頷ける。彼は東レの社長をやっていて、東レと言えば支那大好き。韓国も大好きである。
さらに榊原氏自身も経団連の会長に就任するに当たって、「今まで以上に韓国、中国との関係を強化していきたい」とかぬかしている。隠す気すら無いらしいな。

だからこそ、特亜からの移民も大歓迎なのだろう。

だが一方で、産業界にとって人口の減少は製造という面においても、販売という面においても深刻な問題であると言える。マーケットの確保こそが彼らにとっては重要なテーマだとすれば、納得の発言でもある。

自民党はこの経団連の「労働力不足」を解消するための折衷案的なものなのだろう。

……ただ、外国人労働者を大量に受け入れると言うだけでは、経済の活性化には繋がりにくい。確かに外国人労働者の受け入れは、その分、食べる口を増やすという意味になるので、多少の経済活性化に繋がるとは思う。しかし、一番消費を拡大する層は、なんといっても子供達なのだ。出産、育児にかかる費用負担は半端ではなく、そこに消費を見いだしてこそ、経済活性化というわけだ。

つまり、外国人労働者の受け入れの方向性というのは、労働力の一時凌ぎ的な補給にはなっても経済活性化という面では落第の政策である。自民党はそれがギリギリの妥協点だと考えているのだろうが、経団連はそうは考えまい。

つまり、経団連が裏で糸を引く限りは、移民政策に移行していくこと請け合いだと言うことだ。それは、安倍氏が幾ら否定したところで必然である。



そして、自民党の推進する政策にはもう一つ問題がある。

それが農業の外国人労働者の受け入れである。
農業というのは一朝一夕で何とかなる性格の業界では無い。土を作り、農作物が出来る様になるまで5年や10年はかかる。何が言いたいかというと、農業に外国人労働者(専門職)というのは、政策の方向性として間違っているのである。

つまり、農業の業界が「外国人労働者」という存在を欲しているのは、単に単純労働力の不足を補う程度の話なのである。

しかし、日本の農業は後継者不足に陥っており、外国人労働者を増やしたところで何の意味も無い。一時的には回るだろうが、そもそも後継者がいないので先細りになる。日本の農業は短期的に労働力を増やしてもどうにもならないレベルのところに来ているのである。
そして、日本の農政を間違い続けたのは他ならぬ自民党であり……、この分野においては非常に信頼性が薄い。



つまり、日本の農業をナントカしようとして外国人労働者を入れる、と言うことは即ち、後継者を作るために移民政策に移行せざるを得ない、という状況を作るか、あるいは外国人労働者が短期で帰ってしまい、寧ろ後継者を育てられない状況を作るか何れかだ。

小泉進次郎氏「日本の農業は持続可能性失った」

2016年10月17日 17時58分
 17日の衆院環太平洋経済連携協定(TPP)特別委員会で、自民党の農林部会長を務める小泉進次郎衆院議員が質問に立ち、農政改革についての持論を展開した。
小泉Jr.がこんな事を言っているが、言い得て妙な発言であろう。

自民党にがTPPの締結を急ぐ背景にも、外圧によって日本の農業を立て直したいという思いがあるのかも知れないが、あまりそれに期待は出来ないな。価格破壊は劇薬だからだ。

じゃあ、どうしたら良いか?と言うとなかなか難しい。

が、少なくとも少子化問題を放置し続けている点で、かなり自民党政策はヤバイ。え?民進党?論外だよ。耳障りの良い事を言って、民主党時代に何をやったかといえば、壮大な社会実験の失敗だけ。看板を掛け替えたからどうなるものでもないし、党首はアレだからな。

もうどうしようも無いね。

自民党はかなり大きな賭に出ているのかも知れない。
少子・高齢化対策は確かに難しい課題で、自民党が全く何も手を付けなかったわけではないが現実はこのザマである。
だとすれば移民を増やし、その子には国民になってもらうという手法は、短絡的だがあり得る政策であるといえるのかもしれない。
だが、その賭(移民政策)の代償の大きさを考えると、暗雲立ちこめる日本の未来の光というには、余りに危険過ぎる発想である。

移民を受け入れるということは即ち、日本文化を捨てるという事なのだから。「少数ならば良い」という考えもあるだろうが、それでは少子化対策になりえない。そして、移民も当然ながら歳をとる。高齢化した移民は更に厄介なお荷物になることは、日本はすでに経験済みなのではないのか?



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コメント

  1. 私が行くコンビニもスーパーもファーストフード店も、店員の半分は外国人ですね。しょっちゅう入れ替わっていますが。

    山田長政(タイ・アユタヤ日本人街の頭領)でいうと、
    傭兵として重宝される(短期)
    アユタヤ王国の高官になる(中期)
    王位継承に口出し暗殺される(長期)
    400年後の現在、当時400人居た日本人の痕跡残らず(超長期)
    と、移民の利点と弊害を体現してたのかなと思います。
    労働政策として目的限定(傭兵や船員、看護介護士)で少数なら有りと思います。農業は、土地所有と密接に関わるので、現状の小作人扱いならやめたほうがいいですね。
    人口政策規模の移民となると、超長期でも同化困難なのは体験済みですしね、
    少子化対策は、
    イエニチェリ(子供を誘拐して国で育てる)
    一夫多妻制(人口転換理論から見て合理的)
    人口政策確立要綱(目標1億人、女性婚期3年早化、平均5人出産、と目標が明確)
    ぐらいですかね。
    ちなみに人口政策確立要綱(大日本帝国)と現在の内閣府の少子化対策の中身は、驚くほど似ています。避妊禁止、成人女子の就労抑制まである前者の方が、即効性はあると思います。
    どれも抵抗あるので、いっそクローン人間解禁しますか(笑)

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    1. なかなか人口政策に関しては、過激な案に言及されていますが……、今までやってきた程度の方法ではダメだとなると、一歩踏み込んだやり方を目指すしかありませんね。

      3割移民でも成り立っている国もあるわけですから、移民政策はどんなのでもダメ、と言うつもりはありません。が、日本にはかなりハードルが高いように思えます。
      日本で顕著に問題なのは、女性の晩婚化だと思うのです。40代で第一子とかだと二人目作る気になるという方がどうかと思いますし。
      高齢出産には税金をかけるみたいなやり方でも良いかもしれませんね(棒)

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    2. 高齢でも出産はありがたいのでw

      思ういついたのですが、「子育て退職金」制度はどうかなと。
      ググってもヒットしないし、新スローガンとしても政策的にも受けが良さそう。子供が18歳になったら、親に100万円支給とかなら、出産補助詐欺の弊害もなさそう。

      削除
    3. 高齢出産はリスクも高いのですよね。
      可能であったら避けて欲しいところです。

      「子育て退職金」は面白そうですね。生まれた時に支給するよりはアリですね。

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