韓国で超高速鉄道の開発を始める

凄いな。

韓国 超高速鉄道を開発中

入力 : 2016-10-19 13:21:39 修正 : 2016-10-19 13:28:10
ソウル-釜山間を30分でつなぐことができる次世代の超高速鉄道が、国内で開発中です。
未来創造科学部は18日、ことしから最大時速1000キロメートルの次世代高速鉄道「亜音速カプセルトレイン」の技術開発に着手したと発表しました。
本当に色々な意味でスゴイ。



韓国で鉄道の開発というだけで嫌な予感しかしない。
実は1つのページにまとめてリンクが貼れるほど色々なネタが満載なのだが、その内容は読んで頂くとして、簡単に言うと通常の鉄道でも技術不足、と言う状況なのである。
無論、高速鉄道の分野に行く前にリニアの技術が問題となるのだが、これもまた散々である。
計画
今回の鉄道にも磁気浮上式を採用しているようだが、先日まで取り組んでいた定速のリニア鉄道からは撤退したよね?



まあ、そんな前準備をしつつ今回の話がどういうコンセプトなのか説明していこう。
「亜音速カプセルトレイン」の開発は、未来創造科学部傘下の韓国鉄道科学技術研究院の主管で進められ、真空状態に近いチューブトンネルの中を、磁気浮上式で超高速走行できる未来型の交通手段です。この技術が実現されれば、ソウルと釜山の間が30分以内で結ばれます。
チューブトンネルは、円形の側壁が車両を誘導するガイドウェイ構造で、このチューブの中を動くカプセルトレインにはハイブリッド磁気浮上システムが用いられます。
……あ、うん。
 
まず、現状の鉄道システムの中で、高速化を目指していくとどうしても2つの問題にぶち当たる。

「路面との摩擦」と「空気抵抗」の問題だ。

「路面との摩擦」は、鉄道であれば線路との摩擦。この摩擦には給電システムからの摩擦も含まれ、新幹線で言えばパンダグラフなども問題となる。パンダグラフの場合は路面じゃ無いけどね。電車は外部から電力の供給を受ける必要があるのだ。
「空気抵抗」は、鉄道に限らず高速化していくとどうしてもぶち当たる問題で、300km/hを超えるとダウンフォースを適切に採らないと浮き上がってしまうとか、色々な問題がある。

よって、リニア鉄道とカプセルトレインの組み合わせは、確かにその2つの問題を解決できる話となる。

で、当然そんな事は誰でも思いつき、色々な所で研究されている話。

しかし、リニア鉄道に関しては路面との距離をコントロールする技術と、給電する技術が重要になるので、実はかなりハードルが高い。世界で自前の技術でリニア鉄道を実現したのは日本とドイツだけ。

いや、正確に言うとイギリスやアメリカでも開発が進められていた。
が、イギリスのシステムは世界初の磁気浮上式鉄道として持て囃されたが、電力システムの問題や花王幹部品の入手が困難になるなど維持費が問題となり1985年に世界に先駆けて開業されたが1995年には運行停止している。
アメリカのシステムは、開発中止になった。あ、インダクトラックと呼ばれる国立研究所で研究中のシステムはあるが、未だ実験段階であり実用化されたわけでは無い。

ドイツは、いくつかの実験線とトランスピッドと呼ばれるシステムで開発が進められた。トランスピッドシステムはドイツに実験線はあるが、ドイツ国内には営業しているリニア路線は存在しない。営業している路線は支那にあり、上海トランスピッドと呼ばれて運行されている。
日本はご存じリニア中央新幹線の鉄道が本格化している他、HSSTが愛地球博にあわせて開発され、運用中である。まあ、日本のHSSTの方の技術も元はドイツのトランスピッドなので胸を張る事も無いだろうが、リニア中央新幹線の方は山梨リニア実験線でのテストを経て、実用化のめどをつけた純国産技術と呼んで差し支えないものだろう。

さて、では韓国では?というと、実は1993年に開催された大田国際博覧会にあわせてドイツの技術を導入して運行した実績はある。
その他、仁川空港磁気浮上鉄道というのが存在し、営業運転がなされているのだが……、実のところ安全な営業運転に問題アリとして現在は無料走行を行っている。営業運転と言うには少々無理があるな。

リニア部分はそんなところだが、カプセルトレインの方は?というと、今のところは研究室レベルを出ていない。

そもそも、専用のチューブを建設する必要がある点でハードルが高いが、チューブの内部を減圧し、そのチューブの中にある車両は人が乗るので大気圧でないと困るという困った構造なのである。

人が乗り降りする際に、圧力差をどうするか?とか、非常に課題が多い。

それでも夢を追求する人はいるものである。

夢の超音速列車「ハイパーループ」、成否の鍵は?

2016年早々に米カリフォルニアでの着工が決定。2018年には乗客も

2015.06.08
 想像してみてほしい。勤務地まで160kmの静かな町に家を持ちながら、30分で通勤できる生活を。
 そんな構想を立てているのが、億万長者の起業家イーロン・マスク氏だ。高架のチューブ内で空気の力を使って人が乗る「ポッド」を浮上させ、ソーラーパワーにより音速で走らせる「ハイパーループ」というシステムを提案している。

どうやらアメリカでハイパーループと呼ばれるカプセルトレインの実験線を作ると言う話にはなっているのだが、今のところは机上の空論の域を出ていない。いや、正確にはハイパーループ・ワンという実験レベルのものは2015年に186km/hを達成している。

高速輸送システム「ハイパーループ」、初の公開テスト成功

2016.05.13 FRI 10:30
チューブ内で乗り物が浮揚して進む高速輸送システム「ハイパーループ(日本語版記事)」は、2013年にイーロン・マスクが最初に提唱したものだが、その実用化に向けての競争がさらに面白くなってきた。
が、ハイパーループ・ワンはあくまでリニアの駆動を試しただけで、減圧チューブを使ったテストはこれからなのだ。
年末までには完全なシステムでテストをする予定らしいが……。
Hyperloop One社の今回の発表には、競合相手、特にHTT社に対するちょっとしたジャブをお見舞いする意味もあった。HTT社は5月10日、提案している自社のテスト・トラックで使用する受動磁気浮上システムにライセンスを得たことを明らかにしている。しかしHyperloop One社のバンブロガン最高技術責任者(CTO)は、「われわれは6カ月前から、空気軸受と受動磁気浮上システムを使って走行させてきた」と述べた。
アメリカでは競合2社が競っているようだが、人を乗せてのテストにすらたどり着けていないのが実情だ。



つまり、カプセル方式と呼ばれる減圧チューブの設計と減圧の実現はまだまだ先と言う事になる。当然、韓国ではそうしたベースとなる技術そのものが存在しないと言う状況なので、寝言と言われても仕方が無いレベルの話である。

とはいえ、日本のリニア鉄道の開発が始まった段階では、「夢の技術」として実現は遠い未来の話だと思われていた時期があった。
山梨リニア実験線は1987年に当時の運輸大臣だった石原慎太郎氏の大風呂敷を受けて、1988年に検討委員会が発足。1989年に用地の選定が行われ1990年着工。1996年に実験センター開所で、実験が始まったのは1997年になってからであった。ちなみに、全線開通は2013年。多くの時間とお金をかけて実現に漕ぎ着けている。

そんな訳で、「実現出来ないだろう」と馬鹿にするのは失礼かも知れないのだが、様々なハードルがあってまだまだ世界でも技術確立の目処すら立っていない話であるのは事実。
「次世代の超高速鉄道を国内で開発中」って、いきなりぶち上げないで、実験レベルから始めるのが正しいと思うんだよね。

ほら、韓国の場合、実験を経ずしていきなり実物が出来上がるケースが多いから、どうしても心配になるというか。
更に、カプセルトレインの一番のネックは、減圧状態を維持する為に外のチューブや中の列車を適宜メンテナンスしていかねばならないのだが……、このメンテナンスコストに膨大な金と手間がかかると言われている。メンテナンスが苦手な韓国にとってはそっちの方が厄介だと思うんだけどね。



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コメント

  1. あるけむ(R.K.M) @fwbc19652016年10月21日 6:52

    この「カプセルトレイン」ネタも色々ツッコミどころ満載ですね。
    とりあえず「なぜ、複線トンネル?」という疑問が...

    以前、仁川リニア絡みで、リニア(マグレブ)について調べました。

    リニアモーターカー(マグレブ)の方式は、この4方式に整理できます。
    1. JRマグレブ(中央リニア)=超高速・超電導磁気浮上(反発)式
    2. ドイツマグレブ(上海トランスビット)=超高速・常電導磁気浮上(吸引)式
    3. HSST(愛知・リニモ、韓国・仁川リニア、中国・長沙リニア)=低速・常電導磁気浮上(吸引)式
    4. リニア地下鉄(都営大江戸線、福岡七隈線、仙台南北線など)=低速・鉄車輪式 (浮上しない)

    HSSTのベースは、ドイツ(西ドイツ)が開発方式を整理したときに、放棄した方式だそうです。

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    1. こうしてみるとドイツの科学力に脱帽といった感じですが、日本はどちらかというと改良と向上に重きを置くので、破棄された技術とは言え実用レベルにまで引き揚げた日本の技術力にもやはり「スゴイ」というべきでしょうねぇ。

      ただ、リニモに関してはアレでコストに見合うのかという点は、少々疑問が残ります。実際に赤字を垂れ流していますしね。徐々に営業収益は上がっているようですが、黒字転換にはまだまだほど遠いようです。

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    2. あるけむ(R.K.M) @fwbc19652016年10月21日 16:46

      リニモの営業状況ですが、たしかに当期純損失は出しています。ただ、営業利益・経常利益が黒字転換したので、単年黒字は近いと思います。

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    3. そうですね、随分とリニモの営業状況が改善してきたのは事実です。
      このまま、黒字転換して欲しいと思うのは事実ですし、周辺に大型施設ができ始めるなど、収益改善に貢献できる可能性が……。

      いやいや、調べたら、大型施設とはいえショッピング関連の施設なので、交通渋滞は酷くなってもリニモの客になりそうな感じはしないですね。
      愛地球博記念公園とのコラボでもう少し乗客を増やせれば良いのですが、これもなかなか。今後の課題、って所ですかねぇ……。

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