2016年10月13日木曜日

東京電力施設内火災、原因はケーブル

このニュースを読んで激怒する方もおられると思うが、ここでは違う切り口でのアプローチをしてみたいと思う。

火災ケーブル、35年交換せず=経年劣化か、因果関係調査―都内の大規模停電・東電

時事通信 10月13日(木)4時46分配信
 東京都内の約58万6000戸に影響が出た大規模停電で、原因とみられる火災が発生した埼玉県新座市の東京電力施設内のケーブルについて、東電が設置から約35年間、一度も取り換えていないことが13日、同社への取材で分かった。
最初に断っておくが、東電を擁護する気は一切無い。



昨日、埼玉県新座市で火災が発生して、東京都内約60万戸弱が停電。東京都に大きなダメージを残した。

東京都内で58万戸停電=官庁街や鉄道にも影響-埼玉の施設で火災、原因か・東電

12日午後2時55分ごろ、埼玉県新座市野火止の東京電力施設内で火災が発生したと通報があった。東電によると、午後3時半ごろ東京都内で約36万7000戸が停電。復旧しつつあったが約10分後にも停電が起き、最終的に計約58万6000戸が影響を受けた。停電は同4時25分に全て解消した。
これが昨日のニュースだ。
かなり大規模な停電に至ったらしく、火元はこの有り様である。
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テロ等も心配されたが、原因は東電の施設で火災が発生したことだったらしい。



 埼玉県警などによると、火災が起きたのは、地下に送電線がある東電の施設。地下の空気口から黒煙が上がったといい、消防車など15台以上が出動し、消火作業に当たった。現場でけが人などは出ていないという。火災は13日午前0時21分に鎮火した。
幸いにも、地下施設での発火であるため、火事が広がるような事態にならなかったことと、9時間も鎮火に時間をかけたものの、現在は復旧していることだ。

ダイヤ乱れ「早く帰りたい」=夕方の池袋駅、乗客ら困惑-東京・大停電

東京都内で起きた大規模停電で、西武池袋線池袋駅は12日夕、運転再開後もダイヤが大きく乱れ、大勢の乗客らでごった返した。帰宅を急ぐ会社員や学生らは「出勤時間でなくて良かったけれど」「早く家に帰りたい」と困惑した表情で語った。
しかし、あちらこちらの影響が出たのも事実。
何より東京の機能が一時的にせよ麻痺してしまった事実は驚異的である。



東電を批難する方々もおられるが、「ケーブルの老朽化」という現実を考えると、僕としては何とも複雑な心境である。

何しろ、東京都内にも網目のようにケーブルが配置されていて、それも今回の問題を起こすような基幹ケーブルだけでもスゴイ長さに。
つまり、心配しなければならないネタは、今回の事件だけに留まらないということだ。
もう一つは、ケーブル1本老朽化するだけでこの始末だという話。テロリストに狙われたら一撃で東京都の機能が麻痺してしまう。東京都に機能を集中している日本にとっては由々しき問題である。
今回は14時55分に出火、15時30分頃に停電で一時的に復旧したものの再度停電になって、本格的に復旧したのは16時25分だということらしい。鎮火は翌0時21分だというから、出火した場所が復旧したと言うことでは無く、ナニかの設備を切り替えたか、バイパスを作って復旧したと言うことだろう。
だが、1時間も空白な時間が出来てしまったということで、これはシステムの脆弱性があることを意味している。



あちらこちらに張り巡らされた電力ケーブルの老朽化が進む中、その交換が順調に行われていない背景には、東電の資金繰り悪化などの問題も当然ながらあると思われる。
そこは身から出た錆なので仕方が無い部分もあるが、人員整理などを行って財務体質の改善を図っているだろうから、真っ先にコスト削減の対象になるメンテナンス部隊の人員不足は深刻なのだろう。

だが、そこにインフラ投資に対する問題が見え隠れする。
電力だけで無く、ガスや水道も同様の問題を抱えていて、今や老朽化した配管設備は日本のあちらこちらで問題を起こしている。
今回の問題はその一端に過ぎないのだ。
重ねてテロの標的になりやすい脆弱性を晒してしまったことも、かなり大きな問題であると考えるべきだろう。

野党は、アホな質問ばかりしていないで、こうしたインフラの老朽化に対する対策について質問すべきでは無いのか?守るべきは憲法では無く、国民の暮らしだろうに。



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4 件のコメント :

  1. あるけむ(R.K.M) @fwbc19652016年10月13日 19:35

    鉄道会社の話では、受電点(電力会社から鉄道会社側が電力を受け取る地点)を減らしているのが影響大だと思います。

    あと「ケーブル1本老朽化するだけで」と言っているのは、マスコミ連中だけですから...
    フジテレビ系の報道を見ましたが、50年前後経過したケーブルもあるとか。安直に「老朽化」と言えるのか疑問です。
    同じ報道に出ていた、芝浦工業大学の教授は「寿命は30年程度でしょうか」とフォローしてましたけど...実は誰もわからないのではないかと。

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    1. おー、ニュースで56年ものだとか色々やっていましたね。
      「老朽化」=「使えない」というわけでは無いのがややこしいところですね。東電は緊急点検を始めるようですが、その為の予算を考えるとなかなか苦しい展開になっている気がします。
      ですが、この話は、そもそもインフラの整備に金を使わないことそのものが問題なのだという意識改革に繋げるべきところ。

      まあ、アメリカのようにそろばんをはじいて損害賠償額の方が低ければ、インフラの整備をやらない!という選択肢もありっちゃありです。
      ですが、日本文化には馴染まないので、叩かれるでしょうねぇ。
      東電としては、金にならない除染をやらされた上にコレですから、恨み辛みも貯まっているかもしれません。

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  2. 今回の事故は特別高圧の送電線ですので自分はあまり詳しくは無いのですが高圧の配電設備に関して言えば60年代に設置された50年物の設備は未だに残っています。
    勿論定期的な点検や整備は行われているのですが設備を作った当時は更地の何もない場所が現在では繁華街等のど真中になっていたり、後で設備の更新を行う事を全く考慮せずに都市開発をした場所等も有り電力会社も二の足を踏んでいる状況です。
    またかつては配電線工事は工事区間を停電して行えましたが現在では災害や事故でも無い限り一般需要家には電気を供給しながら工事を行うのが当たり前となっており工事に掛かるコストも上がっています。
    つまりは設備の更新が単純な費用以外の要因で困難である為に後回しにされた設備が老朽化してまるで時限爆弾の様に眠っている状況です、特に都市部に・・・
    最近軒並み業績が悪化している電力会社だけにコレの対策をさせるのは厳しいでしょう、何らかの法整備は必要だと思いますがどうせ野党は反対するのでしょうね。

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    1. そうですね、設備設置当初とはあまりに状況が変わっている事も大きな問題でしょう。
      これを気に徹底的に見直しできる流れになれば、まだ長い時間使えるインフラとして活躍できる可能性はありますが……。

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