巨額の国際支援の末路、アフガンで日本のバス野ざらし

税金のむだ遣い、だな。

日本供与のバス80台、アフガンで野ざらし その理由は

2016年10月3日17時14分
アフガニスタンの首都カブールに戦乱で失われたバス路線を復活させようと、日本政府が12年前、115台の新車のバスを贈った。だが今、大半が野ざらしになっている。復興が始まって15年。ほかにも巨額の国際支援がうまく使われない例が目立つ。ブリュッセルで5日に開かれる支援国の会合では、援助の効果が主な議題になる見通しだ。
日本ならバスは15年程度で廃棄される様な事態にはならない。



路線バスや観光バスなど、日本で運行されるバスの車両更新頻度は15年が標準で20年以上使われるバスもザラである。とはいえ、基本は10年100万キロで更新することが推奨されている模様。
 カブール南部の国営バス公社の車両修理場。雑草が生えた裏手の空き地に、約80台の大型バスが無造作に並ぶ。塗装がはがれ、フロントガラスが割れたり、タイヤがパンクしたり。どの車体にも日の丸のマークが付いている。
115台送って80台が野ざらし。これが15年でこうなってしまうのだから、何ともやりきれない。
アフガニスタンの首都カーブルは、かなり近代化が進んだ都市であり、気候的にも中東地域にしては気温が低めで乾燥している。冬場はかなり寒くなり、寒暖差の厳しい地域ではある。
バスにとっては結構過酷な環境であるとは言えよう。

バス墓場
何とももの悲しい光景だな。
エンジンルーム
そして、エンジンルーム回りの汚れっぷりが酷い。
バス停
バス停の様子も酷いが、何より路面状況が酷い。走る度に土埃が舞い、都度、整備のために洗浄するための水も潤沢では無い。並んでいる区r間もかなり悲惨な状況だ。



このバスもJAICAによる支援の一環だった模様。
国際協力機構(JICA)によると、途上国援助(ODA)の一環として2004年にアフガン政府に無償供与したのは、大型バス98台と小型バス17台。252カ所のバス停設置も含め、事業規模は22億3千万円だった。
ここで足りなかったのは、スペアパーツなどの修理に用いる部品だ。
 最大の問題は、エンジンのスペアパーツの調達だった。砂ぼこりが多い土地柄なうえ、当時は燃料の品質が悪く、エンジンは頻繁にトラブルを起こした。中古部品市場が充実した他の車種とは違い、アフガンに初めて導入された日本の大型バスの交換部品は国内で手に入らなかった。パキスタンの取次店に頼んで日本から取り寄せるしかなく、時間も費用もかさんだ。
燃料の品質が悪かったこともあり、エンジンの寿命は非常に短かったようだ。そして、日本から取り寄せればかなり高くついてしまうのも問題だったようだ。

また、記事の後半で指摘されているが、導入当初は破壊されたバス路線の復旧を実現し、正確なダイヤで運行して格安料金で提供したおかげで庶民の足になっていた模様。社会状況の変化によって車が増え、中古車を使った民間バスや闇タクシーが横行するようになると、渋滞が酷くなり大型バスの運行が難しくなったとのこと。

つまり、一時は良かったが、アフガニスタン政府か、首都カーブルの首長が、このバスインフラを有効に活用しようとはしなかった為に、廃れていった事が伺える。

ストックヤードに放置されるバスは、直すに直せず、スクラップにもされないという状況。
タダ同然で手に入ればインフラなど、この程度の扱いなのだと言うことだ。



じゃあ、どうすれば良かったのだろうか?

少なくとも、日本と同じような運行ができる等と言う事を期待することは間違いなのだが、一時期でもアフガニスタンが潤ったことを喜ぶべきだろうか?
いや、そもそもODAなどの支援で海外へ物を供給することそのものが間違いなのである。
寧ろ、橋や道路などを作った方が喜ばれるが、それだって実際にはメンテナンスが必要なので作りっぱなしでは10年も経つと問題が出てきてしまう。JICA自体がそうした問題を踏まえた上で、発展途上地域の経済及び社会の発展に寄与できるように人的支援を含めた取り組みを行う機関なのだが、JICAそのものも色々と問題を抱えている組織なので、必ずしも上手く機能していない部分もある。

失敗を織り込み済みで支援するというのは一つのスタンスとしてありなのだとは思うが、信仰や文化が異なる国に行って最先端で活躍を望まれるJICAの職員や青年海外協力隊の被害や不祥事などを考えると、本当に積極的な支援が日本にとってのメリットになるかどうか悩ましい。

それでも、韓国に出した10億円の使い道を考えれば、まだマシな使い方だったのかも知れないけど。



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コメント

  1. 似たような例ですと(アフリカだったアフガンだったか場所は失念)送る車両は少数でも
    整備工場設立の支援と維持する技術を叩き込むことで稼働率を維持している……と言う話を何処かで聞いた記憶が
    と言ってもパーツは中々届かないので日々の簡易整備を徹底して出来る限り壊さないようにしたりと未開発地域故の問題もあったそうです
    と言ってもこの支援のやり方の場合、派遣する人員が複数必要なのでそれはそれで手間が……
    モノだけ送ると言うお馴染みの支援もこの辺りの採算の人手が足りないからゆえな面もあるんでしょうな

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    1. 整備工場設立支援、というのは、実際の所有用なのでしょうが、しかし、結局、それを支える環境が構築されていないとダメなんですよね。
      整備にだって部品は必要ですし、消耗品も必要になりますし。

      人件費を考えると物を支給するのが手離れが良いので好まれそうですし、実際にコストを考えるととても人を派遣するのは見合わないワケです。
      かといって、日本に人を呼んで教育するのも又難しいのですよね。ノウハウは学べるでしょうが、結局のところ現地に戻っても環境が伴わないわけですから。

      現地に根付く支援というのは、やはり現地の技術レベルから一足飛びに飛躍するシロモノを押し付ける事は宜しくありません。
      金だけ出しても争いの基になりますしね。
      こうしたことは非常に難しい事なのでしょう。

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  2. 現地人を雇って石積で灌漑水路を作っていた中村医師を思い出しました。
    何かとタリバンとの関係を噂される人物でしたが、彼が一貫してまず水の確保と現地の技術で維持出来るインフラの構築を重要視していた辺りは流石と言う事かでしょうか?
    現行の先進国による国際支援は金と物で途上国を依存させてしまう側面が有ると思いますが、それも織り込んでの国際戦略でしょうから今後もこの傾向は続くのでしょうが・・・

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    1. 「現地の技術で維持出来るインフラ」というのは重要ですが意外に難しいのですよね。
      そして、金にならない、と。

      結局のところ、ODAにしろ金目なので、仕方が無いとは言えますが……。

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