2016年10月5日水曜日

K9自走砲、的を外して1.5km離れた場所に着弾

K9の命中精度がどの程度のものかは知らないが、少なくとも的に当たる様子は無いな。

射撃訓練で、江原道鉄原民家の近くに着弾

2016-09-29 16:55
隣人とお茶を飲んでいた鉄原郡ガルマルウプシンチョルウォン3リーホテギル里長。突然鳴った轟音に外に飛び出してみると村の近くの山に煙が上がって一抱えもある木が折れていた。
事故が起きた時刻は29日午前9時35分。京畿道漣川郡郡射撃場で訓練中発射されたK9自走砲155㎜砲弾1足着弾地点から1.5㎞離れた民家の近くに落ちたのだ。
注:翻訳機能を使っています
ちょっと意味の分からない部分もあるが、一番意味が分からないのはK9の命中精度だろう。



さて、K9 155mm自走砲と言えば、言わずと知れた韓国陸軍の名品武器なのだが、その性能はなかなか(笑

延坪島砲撃事件での華麗なる実戦実績は今も語り継がれるほどで、6輌中3輌故障で作動しなかったとか、命中精度が散々だったとか、3分撃ち続けると砲身の加熱で砲撃が出来なくなるとか、色々な事があった。
個人的にはカタログスペック的詐欺がツボだ。カタログ値としては最大連射撃速度は毎分6発で、3分以降の長時間連続射撃速度は毎分2発となっている。しかし、実際に砲撃が可能だったのは5分間で射撃できたのは4発のみ(カタログスペック上は18発+4発で22発発射が可能である)。
尤も、この原因は装填された弾薬がなかったからだ、とか色々指摘されているが、戦争中の国で出撃した兵器に弾薬が装填されていなかったとか、何のギャグかと。

K-9

流石に、それ以降、外国へ輸出したこともあり問題は改善されたのだろうと思っていたが、2013年には成績証明書の偽造事件が発覚しK9の部品もそれに関連していたことが暴露された。
まだまだ色々と問題を抱えている模様。

で、今回の報道は、砲撃訓練の際に的を外してしまったという話。
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冒頭の「木が折れている」という証拠写真らしいが、ちょっと砲弾が着弾した影響とみるのは無理がある様な気がする。
だって、K-9の砲弾は榴弾、つまり内部に火薬が詰められており、着弾と同時に火薬が炸裂して攻撃目標を破壊する弾が用いられる。
まあ、流石に演習弾と呼ばれる爆発しない弾を用いて訓練するケースも多いので、そうした類の弾が使われていた可能性は高いが、それでもこんな風に木が折れるというのは些か納得が行かない。



しかし、それはそれとして、割と頻繁にこの村には弾が飛んでくる様で。
ホ里長は、「27日にも射撃場で飛んできた破片が村の建物の屋上に落ちる事故もあった」とし「たびに起こる着弾事故住民の不安感が大きい」と述べた。
うんまあ、住民の意見としては尤もだ。

当然、軍も調査するのだろうが、そもそも何故1.5kmも的から外れるのか理解が出来ない。最大射程は50kmとか言われている兵器だが、1ミル程度の精度だとしても50m程度しか的からズレない事になる。いや、停止状態で撃ってはいないかも知れないが。
何れにしても、こんなにズレてしまっては的を狙うどころの騒ぎでは無い。

加えて、何故、村の方向に弾を撃ち込むのか、と言う話。
鉄原郡の関係者は、「射撃場前や村の移住は、現実的に困難があるが、自治体レベルの被害調査が終われば、現在よりも改善された対策が用意されることができる」と述べた。
意味不明なコメントが載せられているが、住民がいるような場所に撃ち込むことそのものが問題である。
いや、的から1.5kmも外れたら、村に影響があるのは当然なのかも。

そういえば、延坪島砲撃事件では命中率が80発中3発だったという報道があった。

韓国軍“名品武器”K-9、80発中わずか3発命中

2010年12月03日09時52分
  先月23日の北朝鮮による延坪島(ヨンピョンド)攻撃に対応して、韓国軍が発射したK-9自走砲80発の砲弾の相当数が、北朝鮮の軍事施設でないところに落ちたことが明らかになり、論議を呼んでい
この話、K-9自走砲で北朝鮮の海岸砲部隊陣地に砲撃をしたようだが、その命中率が悲惨だったという話。
韓国軍は北朝鮮の攻撃後、K-9自走砲3門で1次対応射撃(午後2時27分-3時15分)として50発を北朝鮮茂島(ムド)海岸砲部隊陣地に発射した。2次対応射撃(午後3時25-41分)当時は、K-9自走砲4門でケモリ海岸砲部隊陣地に向けて30発を発射した。
ケモリ陣地の方は妄評に命中していないと。
  ケモリ陣地の場合、衛星写真会社デジタルグローブの先月26日の撮影写真を分析した結果、K-9自走砲被弾痕跡は14カ所と確認されたが、すべて田畑に落ちたことが明らかになった。道を挟んだ北朝鮮軍放射砲6台の展開場所には被弾痕跡がなかった。
このケモリ陣地の方は2次対応射撃によるもので、砲の加熱により条件が悪かった可能性はある。



1次対応射撃の際はどうだったかというと……。
  茂島の場合、国会情報委が公開した衛星写真によると、全体50発のうち15発の弾着が確認された。このうち3発が幕舎付近と軍施設に落ちたことが分かった。K-9自走砲の殺傷範囲は50x50メートル。この範囲内に北朝鮮兵士がいたとすれば人命被害が発生した可能性が高い。
「3発だけが幕舎付近と軍施設に落ちた」とのこと。「落ちた」という表現が気になるが、狙った場所に着弾したと言うわけでは無いのだろうか?
  しかし延坪島海兵部隊のK-9自走砲対応射撃は期待に及ばなかったという指摘が出ている。全体80発を発射し、商業衛星を通して現在まで命中したと判読されたのは3発にすぎないからだ。対砲兵レーダー(AN/TPQ-37)が正常に作動しない点まで考えると、批判は避けがたい。
まあ、少なくとも期待した成果は得られなかったのは事実だ。
  ケモリ陣地打撃の場合、16キロの距離で100メートルの誤差が発生したのは、K-9自走砲の基本性能より優秀だという評価もある。K-9自走砲のカタログには、40キロの距離で射撃する場合、誤差は400メートルと表示されている。
あ、ここに命中精度が。えーっと、40kmで誤差400mか。え?カタログスペックで100ミルって事ですか??



>K-9自走砲の殺傷範囲は50x50メートル
文字通りに受け止めるとすると、目標に対して50m以上のズレが発生したら目標の破壊は難しい事になる。
カタログスペックが本当なら、4km先の目標ですら40mのズレが生じる事になるので、それ以上離れると、的には当たらないという話に。

それでも数打ちゃ当たる、という発想なのだろうか??
その割には連射が出来ないので、リカバーも無理だな。



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2 件のコメント :

  1. あるけむ(R.K.M) @fwbc19652016年10月5日 19:23

    砲兵(自衛隊は「特科」)部隊は、大量に弾薬を消費して面的打撃を加える部隊です。
    >それでも数打ちゃ当たる、という発想なのだろうか??
    はい、そのとおりです。直接視認できない目標を山なりの弾道で射撃する(間接射撃)が砲兵の基本です。観測部隊が目標に命中しているか確認(弾着観測)しつつ射撃しますが、最初はどうしてもズレがでます。なので、通常は何発か射撃して照準を調整してから全力射撃します。
    延坪島砲撃事件では、韓国側はマトモな弾着観測していないめくら撃ちだったのでは無いかと考えてます。
    >いや、停止状態で撃ってはいないかも知れないが。
    陸戦での間接射撃は停止状態で実施します。全力射撃後(敵砲兵や航空部隊の反撃をかわすために)直ちに陣地移動するのが基本戦術です。移動していると相対位置を求めるのが難しくなりますから。
    (補足)
    移動しながらの間接射撃は、WW2までの戦艦の長距離主砲射撃ぐらいだと思います。当然、命中率が下がるので、主砲門数を多くして同時発射(斉射)した中から1~2発が命中すればいい(公算射撃)という射撃法を取ります。
    公算射撃の考えを元に、最初に同一口径の主砲を多数搭載したのは、英国のドレッドノート級です。「弩級(ド級)」「超弩級(超ド級)」の語源です。

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    1. ナルホド、あまり砲兵の戦略というか、運用というか、そう言った面まで考えずに記事を書いてしまいましたが、そういう知識を前提にして読むと、首を傾げたくなる記述もありますね。

      書き直すべきか……。

      いずれにせよK9の射撃精度が怪しいという趣旨からは外れられないのですけどね。

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