2016年11月8日火曜日

「支那脅威論」はこうして作られた、と嘯く?

いやはや。

「中国脅威論」はこうして作られた。新聞報道の巧妙な世論誘導

2016/11/6 08:00
8月上旬、尖閣諸島近海に中国船団が大挙して押し寄せた「事件」に関して、先日、日経新聞紙上にある記事が掲載されました。メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』の中で高野さんはこの記事を取り上げ、ことさら中国の脅威を煽る日経の巧妙な「文脈の組み立て」を徹底検証し、「デマ記事」と厳しく結論づけるとともに、東シナ海・黄海を巡る「本当の問題」とその解決策について論を展開しています。
いやはや(苦笑)



デマ記事とはまた大きく出たね。
ちなみに、この論客「高野孟氏」だが、ゴリゴリの左派である。アジア共同体研究所の理事長という立場を考えれば、支那脅威論などあってはならない話なのだろうね。
ちなみに、毛沢東主義の政治運動家である津村氏は、彼の弟らしいよ。父親は高野実氏、日本労働組合総評議会の代表だったというから、まさにサラブレッドであると言っても過言ではない。

とまあ、論客の人となりを語ったところで、中身を見ていこう。
(1)の「中国漁船が押し寄せた」のは事実だが、(2)の短い文章を通じて日経が読者に与えたがっている印象は、あの中国漁船の殺到は、実は漁業目的などではなくて、漁船員に紛れた海上民兵が軍の指揮の下に中国公船(日本の海上保安庁に当たる海警局の巡視船)と共に尖閣領海に侵入して日本に脅威を与えるために仕組んだ軍事作戦だったのだということである。はっきり言ってこれはフィクションである。
序盤から飛ばしているが、支那漁船が大挙して押し寄せた事実は覆せない。だから、そこを認定しつつ、「日本に脅威を与えるために仕組んだ軍事作戦」を否定。
「ハッキリ言ってフィクション」と断じている。
日経記事は「とされる」と伝聞調で逃げているが、それは(3)で述べているように、あの時出漁した漁船の船長に取材までしたが確たる証拠はつかめなかったということだろう。しかし、漁船に海上民兵がいたことは間違いない。なぜなら「海上民兵は漁民そのもの」だからである。
海上民兵についても認定しながら、何故、フィクションだと断じられるのだろうか?



実は、支那の軍人は独立採算というか、「自力更生」という独特のシステムを取り入れていて、これは毛沢東が打ち出した政治方針でもある。何をするかというと、軍事費は自ら調達する、と言うことが認められているのである。
この方針は市場経済が進んだ現在では教えられていないようだが、しかし今なお人民解放軍による事業経営が認められており、支那の人民解放軍の重要な資金源となっている。そして、それは国防費にはカウントされないとのこと。

つまり、軍人が漁をしていることそのものは、支那の人民解放軍では当たり前の後継であり、故に海上民兵が存在すると言うことそのものを否定すると論理がおかしくなってしまうので、高野氏もそこは認定せざるを得ないワケだ。
しかしだからといって、8月の漁船殺到事件に当たって、軍が彼らに具体的な作戦任務を発令していたかどうかは全くの別問題で、その可能性はゼロである。なぜなら、これも山本が指摘しているように、彼らが軍人として公海上や他国の領海にまで侵入して作戦行動をとるには国際的な戦争法規・交戦規則に従って軍服を着用し民兵であることを示す標章も明示しなければ、国際法違反の単なる無法行為になって、捕虜になることすらできない。あの事件を通じて、そのように組織だった海上民兵の行動は兆候すらなかった。
だが、しかし支那の一連の日本海域の領海侵犯行動に「作戦任務」が有ろうが無かろうが、支那軍人が領海侵犯した事実は覆らない。

そして、その事実をこの様な表現で誤魔化すこと自体がおかしい。
ところが、そのような説明抜きに「軍が指揮する海上民兵がいた」とだけ書くと、軍によって何らかの任務を与えられた海上民兵が漁民に紛れて襲ってきたかのような印象が醸し出される。
つまり情報の歪曲だということらしいのだが、しかし本当に作戦指令があったのだろうか?
軍人が軍人である事を示して行動をしなければ、それはゲリラ作戦である。

そして、支那の人民解放軍には「中国人民解放軍政治工作条例」なる軍における政治工作を規定した法規が存在する。
その中に、三戦(さんせん)と呼ばれる戦術を示した項目がある。「世論戦」「心理戦」「法律戦」の3つの作戦により、戦わずして支那に屈服するように仕向ける行動指令が記されている。
つまるところ、支那の海軍はこの三戦の理念に従って尖閣諸島への進出を行い、小笠原諸島沖に大挙して押し寄せたというわけである。
これを「脅威では無い」と断ずるには、あまりに荒唐無稽だ。



そして、現実的に支那公船が領海に侵入してきた事実があるにもかかわらず、「一緒に来たからといって、作戦ではない」と。
実際には、本誌No.852「中国と『一触即発』のウソ。実は関係改善で、日中首脳会談の可能性も」で述べたように、中国公船は「日中漁業協定」に基づく「暫定措置水域」の取り決めに従って、禁漁期が明けて「金儲けしか考えない数百隻の中国漁船の中には尖閣の(日本側が主張する)領海内に乱入する者が出かねないので、それを防ぐために出動」(中国側説明)したのであり、確かに漁船の一部と中国公船が尖閣領海内に入ったには違いないが、それはそこに入った漁船を領海外の暫定措置水域に押し戻すために公船が行動しただけのことであり、別に両者が相携えて入ってきたわけではない。
同じ軍人同士でありながら、相携えて行動したのでは無いとは、それこそ軍隊の資質に問題があるような発言である。
漁民も軍人なら海警も軍人に準ずる組織である。まさか通じていない等ということはあり得ない。寧ろ、軍規を乱す行動として軍法会議もののこの失態を、「押し戻す」だけで、終わり等と言う事がありうるだろうか?

それこそ、支那の共産党の許可なしにその様な行動を起こした等と言う話になり、粛正モノの出来事だろうに、その後、戦区内で処分があったという話しも聞かない。国際的にみてNGな行動をやったのだから、処分を外に示してこそ、にもかかわらずである。



そして、都合の良い解釈をして「偏向」だと決めつける。
日経は、わざわざ福建省泉州の漁港まで取材に行って、8月に出漁した船長を掴まえてはいるが、彼のコメントは「たくさん魚が捕れるからだ」のひと言である。それ自体は真実で、彼らはその目的のために暫定措置水域に殺到したのであって、それ以外の目的はなかった。推測するに、その船長が「我々はたくさん魚が捕れるから出て行っただけだ。海上民兵? そりゃあ漁民の中にはその資格を持った奴はいるが、別に尖閣水域に入れと軍から命令が出ていたわけではない」というようなコメントをしたとすると、それを丁寧に全文引用すると、取材意図と違ってしまうので、「たくさん魚が捕れるからだ」という部分だけを切り取ったのだろう。
寧ろ、日経は好意的にコメントを編集した疑いすらある。
作戦内容をペラペラ喋る軍人がいるとも思えないが、かといって「軍から命令が出ていなかった」とわざわざ否定するのもおかしいだろう。



加えて、虎の子技術である自国製GPS装置の運用を、わざわざ何処の馬の骨とも分からぬ人民に使わせるはずも無い。
しかし、GPS はそもそも軍民両用技術というか、軍事用に開発された技術を一部民需用に開放した軍民転換技術であって、それはインターネットや衛星デジタル通信などと同様である。中国が自国製GPS=北斗の運用に入って、それを船舶航行の安全管理のために漁船にまで順次配備したとしても何の不思議もない
軍民両用技術とはいうが、GPSも同様であって、軍事用のGPSはその精度が各段に異なるワケだが、当然、受信用の機器の値段も桁違いになる。
よって、北斗端末が導入されていたと言うことは、即ち軍事作戦の一環として行われていたと同義と理解するのに不思議は無い。
寧ろ、民間の漁船ならば民生のコストの安いGPSを使うはずで、しかしそれでは情報がアメリカに筒抜けになってしまうので、自前のシステムを用意したのである。

無論、国内普及のために格安で漁船に北斗の端末を配ったという見方も出来る。だが、それは信頼性向上のためのテスト的な運用を未だにしている状況を考えれば、テストに協力する海上民兵を中心に配ったと考えるのが妥当であろう。



従って、漁船に北斗端末が装備されていたことが、即、軍事行動である証拠になる訳では無いが、だからといってそれを否定する材料にもならない。

そもそも支那は、未だに尖閣を自国領土だと主張して、領海侵犯を繰り返しているのである。
その事実を素直に認めれば、「軍事的脅威」を感じずして何がジャーナリストかと。

逆にここまで苦しい論理展開をしなければ擁護出来ないほど、支那の脅威は増していると言って良い。



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