2016年12月6日火曜日

安倍氏、真珠湾へ献花に行くことに

面白いねぇ。

日米首脳が真珠湾で献花、所感を発表へ

2016/12/6 10:09
【ワシントン=吉野直也】アーネスト米大統領報道官は5日の記者会見で、安倍晋三首相による12月下旬のハワイ・オアフ島の真珠湾訪問を評価した。首相とオバマ大統領は旧日本軍の攻撃で沈没した戦艦アリゾナの上に立つ記念館でそろって献花し、所感を述べる。オバマ氏の広島訪問に続き、首相が真珠湾を訪れることで日米同盟関係は新たな段階を迎える。
これで内政がまともなら、安倍氏は日本史上希に見る名宰相として名を残せるんだけど。



日本とアメリカとの開戦を印象づけた出来事が、1941年12月8日に実行された真珠湾攻撃である。
この真珠湾攻撃に関しては様々な憶測が飛び交っていて、「失敗した」派と「成功した」派の意見は対立している。
「失敗した」派は、日本の真珠湾攻撃の情報はアメリカ側に既に察知されていて、真珠湾にはアメリカの主力艦隊が存在せず、旧式戦艦しか損害を被らなかった。つまり、宣戦布告の意味しか持たず、作戦として失敗したというような意見である。
「成功した」派の意見は、アメリカの艦隊に一定のダメージを与えた上で、日本軍の作戦遂行能力の高さを見せつけたため、戦闘開始において有利な状況に持って行けたという様な意見である。

ただ、真珠湾攻撃にあたって、アメリカ軍基地以外での民間人の死亡者数は37名と、基地内での民間人の死者68名という結果を考えると、日本軍による無差別な攻撃というプロパガンダはあたらないという事はハッキリしているだろう。



さて、こうした日米開戦の切っ掛けになった出来事ではあるが、既に70年も前の話である。
しかし日本の歴代首相は誰一人としてこの地を訪れることは無かった。

一方で、原爆投下後の広島に訪れがアメリカの大統領も過去に一人も存在しなかった。
ところが今年の春に、歴史的な事件が起こった。
アメリカの現職大統領、オバマ氏がサミットのついでに広島の記念公園に立ち寄る出来事が起こったのである。
ノーベル平和賞まで貰っておきながら、内政にも苦慮し、外交もぱっとしなかったオバマ氏ではあったが、広島へ行くということ1つで、平和アピールが出来るのだから、実にお安いというか、お手軽というか、都合の良いやり方だったと思う。



オバマ政権のその他の仕事としては、日韓合意の実現に向けて圧力をかけたり、韓国の告げ口外交に対して圧力をかけたり、支那との外交的交流を続けて接近を試みたけれど、とてもまともに相手に出来る手合いでは無かった事を示したりと、実のところそれなりの仕事をしてはいる。
あと、パリ協定の締結も1つの成果として考えて良いだろう。

ただ、分かり易い成果では無かったし、アメリカの望む景気の回復や「強いアメリカの復権」という方向性には導けなかった。「チェンジ」と言いつつ、大きく変われなかったのは、オバマ氏の失態と言うべきだ。
外交的にはシリア問題を放置して悪化させた上に、クリミアの問題にも及び腰だったためにロシアに好きなようにやらせてしまった。TPP関連も条約締結まで漕ぎ着けることは出来そうに無いし、AIIBに関してもEUの裏切りを許してしまっている。これもオバマ氏の失敗と言えるだろう。
内政ではオバマケアの失敗が大きく響いているし、失業者問題の改善なども今ひとつ進展しなかったようだ。

ともあれ、総じて良くも悪くも優柔不断さを示してしまったオバマ氏ではあったが、日米関係に関して言えばそれなりに進展があったように思う。主に日本に有利な意味で。



アメリカにとって原爆投下は、目を背けたくなる様な人道に対する罪に該当するのだが、これを未だに正当化している。
そうした中での広島訪問は、ある意味で困難な仕事をやり遂げたと言える。
そして、既にレームダック化して久しいアメリカで、最後の花道が欲しいところだったのだが……、日本側からプレゼントされるのが「安倍氏の真珠湾訪問」だ。

 今年は1941年の旧日本軍による真珠湾攻撃から75年に当たる。アーネスト氏は首相の真珠湾訪問について「平和と和解を追求する意義を強調するものになる」と指摘。「首相とオバマ氏が真珠湾に並び立つことは(同氏の)広島訪問と同様に力強いものになる」と訴えた。「首相の真珠湾訪問は首相自身の決断だ」と語り、オバマ氏の広島訪問との連動を否定した。
 戦争犠牲者を慰霊し、惨禍を繰り返さない決意を示すとの首相の見解を「多くの米国人は温かく受け止めるだろう」とたたえた。真珠湾攻撃への首相の謝罪があるかどうかは「首相が何を言うか現時点で予測したくない」と述べるにとどめた。
アメリカの大統領報道官、アーネスト氏も手放しでは喜べないようだが、既に色々な打ち合わせは済んでいるのだろう。



先日、トランプ氏と会談した安倍氏は、アメリカ側から抗議を受けた模様。
この会談の前にトランプ氏はオバマ氏とも会談している。

【米政権交代】トランプ氏、ホワイトハウスでオバマ氏と会談 「光栄」

2016年11月11日
ドナルド・トランプ米次期大統領は10日、ホワイトハウスを訪れ、バラク・オバマ現大統領と会談し、「とても光栄だ」と記者団に述べた。政権移行手続きなどについて話し合った後、オバマ大統領は「多岐にわたる」「とても良い」会談で、「励まされた」と述べた。
この後、アメリカ側が日本に対して安倍氏とトランプ氏が会談するのは止めて欲しいという要望が出されていたことが判明するが、安倍氏とトランプ氏との会談を決めた後にオバマ氏とトランプ氏とが会談していることを考えても、この話は既に蹴りが付いていたモノだと理解して良いだろう。

トランプ氏との接触に異議

2016/12/5 02:00
 安倍晋三首相が米ニューヨークで11月中旬に行ったトランプ次期大統領との会談に関し、米政府が事前に「トランプ氏はまだ大統領ではない。前例のないことはしないでほしい」と強い異議を日本政府に伝えていたことが分かった。
ただし、安倍氏がトランプ氏との会談後に出したメッセージが思いの外、強い影響力を示したが為に色々と不満はあったようだ。
日本側は、会談は非公式でトランプ氏提案の夕食会は見送るとして理解を求めた。しかし、米側は納得せず、ペルーでの国際会議に合わせて調整していたオバマ大統領との首脳会談は実現せず、立ち話にとどまった。日米外交筋が4日、明らかにした。
本当にアメリカ側が安倍氏とトランプ氏との会談を止めて欲しいと考えていたのであれば、この程度の嫌がらせで済ませるわけもない。



安倍氏の真珠湾訪問は、こうした点も踏まえた行動だと言えよう。

真珠湾訪問「謝罪はしない」

2016/12/6 11:39
 菅義偉官房長官は6日午前の記者会見で、安倍晋三首相による米ハワイの真珠湾訪問では先の大戦への謝罪を行わないと明言した。「先の大戦に関する首相の考え方は昨年8月の戦後70年談話に全て尽くされている。今回の訪問は戦没者の慰霊のためであり、謝罪のためではない」と述べた。首相の訪問が和解を前面に打ち出したものになることを示した形だ。
更に、菅氏が「謝罪はしない」ということを表明する程の念の入れようである。この流れはオバマ氏が広島訪問をする際にあった流れと同じだ。

つまり、アーネスト氏が「オバマ氏の広島訪問との連動を否定」してみせたと書かれているが、実際は日本側から打診したと言うことを示したに過ぎない。

だって、どう考えたって広島訪問と連動してないと、そう受け止める人はほぼいないだろう。



こうしたオバマ氏の最後の実績として、日本とアメリカの同盟の再確認と、緊密さをアピールする機会を作ったというのが今回の流れだと思う。
もちろん、日本側が真珠湾で謝罪をしたらぶち壊しである。「未来志向で」といういつものフレーズを使った会見が行われ、「より日米同盟が強化された」という辺りに着地すると思われる。

この安倍氏の決定に対して色々な意見はあると思うが、僕は一歩前進した、とそう評価したい。


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6 件のコメント :

  1. 中曽根氏や小泉氏ができなかった事をやるわけで、おっしゃる通りオバマ氏の都合も大きいでしょうけど、よく運も実力の内ってのは軍事政治に限らずあてはまることですからね。「天の時」ってことで、第二次政権の安倍氏は「ついてる」っていわれてますが、それを引き寄せるのもまた、実力の内なんでしょうね多分。
    しかし、内政っていう点では同意しますwそれを差っ引いても結構な歴史的な転換点になるんじゃないかなって希望をこめてみていきたいです

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    1. 運も実力のうちなのは確かで、国益を考えればただラッキーなだけの首相だとしても、十分にアリです。
      歴史的転換点になるかは、将来の評価と言う事になるのでしょうが、過去に誰も出来なかった事をやったと言うだけでも、意味はあると思います。

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  2. もともとオバマと安部は仲があまり良くなかったらしいですね。日米の繋がりは首脳同士の信頼関係ではなく、完全にビジネスライクなものだったのでしょうね
    トランプになってどう変わるのか未知数ですね

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    1. オバマ氏と安倍氏、ウマが合わない感じなのはどうしようも無いですね。
      それでも、ウマが合わないなら合わないなりにやっていけたのだと思います。一国を背負って立つ存在同士ですから、色々あっても何とかやっていくのでしょう。

      ただ、アメリカ大統領がトランプ氏になったときに、どうなのかはやはり気になるところ。
      そういう意味でも早期に顔を合わせられたのは僥倖だったと思いたいですね。

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  3. あるけむ(R.K.M) @fwbc19652016年12月7日 17:13

    安倍総理の真珠湾訪問は、戦後70年のタイミングを考えると良いのではないかと考えます。反発しているのは、いつもの2カ国だけのようですし。

    それとは、別の話です。
    >真珠湾攻撃に関しては様々な憶測が飛び交っていて、「失敗した」派
    >と「成功した」派の意見は対立している。
    個人的には、限定的成功(戦術的成功)であったと考えます。
    -成功の理由
    ・米国太平洋艦隊の主力戦艦部隊を一時的に戦闘不能状態に追い込んだ
    ・在ハワイ航空部隊を壊滅させた
    -失敗の理由(軍事的)
    ・重油タンク破壊など戦果拡大が不十分(すぐずらかる作戦通りとは言え)
    ・水深が浅く、アリゾナ以外の戦艦が引き上げられ復帰した
    ・米国に空母や航空機、潜水艦の有用性を気が付かせた
    -その他の問題
    ・宣戦布告が遅れた(外務官僚の問題)

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    1. 成功と失敗は評価の仕方によって変わりますからね。
      成功でもアリ失敗でもあると言うのは妥当な話かも知れません。
      寧ろ一方的に決めつける方が、横暴なのかと。

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