2016年12月8日木曜日

カジノ法案は本当に必要か?

カジノ法案等という法案は無く、IR推進法案というのがこれに該当する法案だ。

自民、カジノ法案の週内成立断念=12日に参考人質疑

時事通信 12/8(木) 11:18配信
 自民党の松山政司参院国対委員長は8日午前、国会内で民進党の榛葉賀津也参院国対委員長と会談し、カジノを中心とする統合型リゾート(IR)推進法案について、参院内閣委員会で12日に参考人質疑を行うことで合意した。
これについてコメントを貰っていたので、今日はそれを中心にちょっと話を掘り下げてみたいと思う。



どうやらIR推進法案は今週中に成立する見込みは無くなったようだ。
 榛葉氏は会談で、8日の委員会採決について改めて反対を表明し、12日の参考人質疑を要求した。これに対し、松山氏は「充実した参院らしい審議をしたい」と述べ、受け入れた。
民進党の議員からの参考人質疑を要求されたというのが気に入らないが、しかし、法案を無理に採決に向かって進めるのもまた違うだろう。
……民進党の場合は、時間稼ぎをやる積もりなのだろうが。

まあ、しかし前の記事にも書いたがIR推進法案が採決されたところで中身はこれからである。
複合型リゾート施設にカジノを含むことで、集客効率を高めようというのが、このIR推進法案の狙いなのだが、法案の中身については、気に入らない部分がいくつかあるのだ。



さて、ここで頂いたコメントを紹介したい。
カジノの問題点は大きく3つ。基本的に自民党派の私ですがカジノだけは反対です。
①カジノで訪日外国人はそこまで増えない
海外ではカジノは落ち目。わざわざカジノを目当てに日本に外国人は来ない。
②利権の温床になる
反社会的勢力や一部の利権団体に収益が流れる可能性が高い。法案で自治体からの徴収を義務付けていないため。(元々は義務付ける予定だったがどこからかの圧力か知らないが曖昧にされた)。それに元々は内閣府が管轄する予定が警察利権になることが決まりつつある。結局はパチンコと同じ
③ギャンブル依存症
既存のギャンブルがたくさんあるからカジノも良いだろ、というのはおかしい。落ち目のパチンコ業界がパチンコに代わるギャンブルを探した結果がカジノってだけ。依存症対策と言って最初は入場回数とか規制しててもしばらくしたら撤廃するのは目に見えてる。さらにそのうち日本全国どこでも出来るようになる。パチンコと一緒。それなら最初からカジノなんかやらない方が良い
大王製紙の御曹司がカジノに100億円以上つぎ込んだ事件がありましたね。韓国はパチンコも禁止出来たしはっきり言ってギャンブル対策は韓国にすら劣ってますね日本は。早く正常な国になって欲しいです
頂いたコメントに返答はしたが、やはりコメント欄だけでは説明が不十分になってしまう気がして、少し丁寧に行きたいと思う。
 
頂いたトピックスは3つ。
  1. カジノで訪日外国人はそこまで増えない
  2. 利権の温床になる
  3. ギャンブル依存症
コメントを頂いた方は「自民党派だ」と、断り書きをされているが、ここで一つハッキリさせておきたい。僕は自民党派ではない。寧ろ、内政に関しては安倍政権が推進している内容には、どうにも賛成できない部分が多い。支持政党を選べと言われれば、消去法で自民党になる様な気はするが……。



まあ、さておき、これらのトピックスを中心に話を進めていきたい。
<カジノで訪日外国人は増えない>
この意見には同意できるが、しかし、現実問題として訪日外国人は増えている。
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色々な要因があるとは思われるが、日本を訪れる外国人が増えているのは事実。だから今後も増える可能性はあるだろう。
だが、この外国人たちがIR推進法案によって実現される複合型リゾート施設に滞在するのか?と言われると、これは首を傾げざるを得ない。選択肢の一つ、程度の話になるのでは無いか。
何故ならば、カジノを求めるのであればラスベガスやマカオを目指せば良いのである。わざわざ日本に来る必要は無い。
東京ディズニーリゾートには外国人旅行客も見かけるが、その割合は決して多くない。
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海外からの旅行者は去年でも全来園者の6%程度だ。そして、圧倒的に特亜の人々が多い。わざわざ日本に来てディズニーリゾートに行こうという酔狂な外国人はそうそう多くない、と考えるべきだろう。
日本に来る外国人旅行者は、「日本ならでは」の地域を求めるのである。
つまり「わざわざカジノを求めて日本に来ない」という話は至極全うなのである。



では、カジノは不要か?というと、わざわざこの法案を推進する理由は別にあると思われる。
ちなみに、こちらの記事でも言及しているが村田蓮舫氏は「統合型リゾート」にカジノは必要ない。つまり、この様な法案は不要だと指摘している。
確かに、統合型リゾートを作るだけであれば、カジノは不要で、カジノが不要ならばIR推進法案も不要だ。それは正しい。
第一条 この法律は、特定複合観光施設区域の整備の推進が、観光及び地域経済の振興に寄与するとともに、財政の改善に資するものであることに鑑み、特定複合観光施設区域の整備の推進に関する基本理念及び基本方針その他の基本となる事項を定めるとともに、特定複合観光施設区域整備推進本部を設置することにより、これを総合的かつ集中的に行うことを目的とする。
そもそも複合観光施設区域の整備は本当に必要なのだろうか?
日本には幾つものテーマパークがあるし、イオンモールのような複合型商業施設も沢山ある。或いはアウトレットモールのようなショッピングに特化した場所もあるが、最近は多くの場所が集客に悩んでいるようだ。

原因は日本の景気の低迷や、日本人がそもそも観光にお金を使わなくなってきたという辺りに理由があるのだろう。不況のせいで、客足が遠退き経営悪化に苦しんでいる施設は多い。

カジノを含む複合型リゾートを作ったところで、果たして商業的成功が収められるのか?というと、かなり微妙だ。

カジノ 経済破綻 転換進める

2016年12月5日(月)
 中国の特別行政区マカオは、世界遺産とカジノで有名な観光都市です。カジノ産業の収入は2006年に米ラスベガスを超えて以来、世界第1位の座を維持しています。13年にはカジノ収入が過去最高の3607・5億マカオドル(約5兆1400億円)で、ラスベガスの7倍になりました。
赤旗がこんな記事を載せていたが、マカオはGDP成長がマイナスになっているのだとか。その理由は支那人のマネロンに対する締め付けを厳しくしたからなのだが、そういう原因分析はこの記事では希薄だ。
 カジノ大国の米国では、カジノが経済効果をあげ地域に発展をもたらすとして始まったものの、逆に衰退している地域もあります。北東部ニュージャージー州のアトランティックシティー。米国最大都市ニューヨークから南に約200キロにある大西洋沿いの観光都市です。
 1976年に同州がカジノを合法化し、その2年後に最初のカジノが開業。2006年には12のカジノで年間52億ドルの収益を上げました。
 しかしその年をピークに衰退が始まります。ネバダ大学の調査研究機関=ゲーミング・リサーチセンターによると、15年の収益は25億6000万ドルとピークの半分に。12あったカジノは七つまで減りました。

カジノ大国アメリカでも、カジノが複数作られたせいで、収益が減っているとのデータを挙げている。

当然こうした話は与党も把握しているだろう。

よって、日本のあちこちにカジノリゾートをボコボコ作ったら、それこそ何処も成功しない、そのうち潰れる、という結果になること請け合いである。せいぜい2~3箇所も作れば十分だろう。
つまり、そういった集中型の大規模施設を作らなければ、まず成功は難しいということだ。
 
そうした大型施設を作る事は、確かに雇用に繋がるだろう。
複合型施設なら、そこでサービス業に従事する人が絶対に必要になるはずで、そうした面でも「雇用対策」や景気対策に結びつく可能性はあるだろう。
 
……ただし、これは「カジノ」があるなしにかかわらず効果が得られる訳で、言ってみれば「カジノ」は新たな複合型施設を作るための釣り餌に過ぎないと言う話になる。



<利権の温床になる>
これも、否定するのは難しいだろう。
パチンコマネーが朝鮮半島にどんどん流れている実態は皆さんよく知られていると思う。また、警察組織のトップの天下り先としてパチンコ業界にというケースも多い様だ。
利権の温床になることは、避けられないだろう。



<ギャンブル依存症が増える>
これについては、赤旗も指摘している。
 ギャンブル依存問題に取り組む団体「全米ギャンブル問題評議会」によると、米国では成人の85%が1度はカジノを経験しています。
 成人人口の1%にあたる約200万人が病的賭博と呼ばれる精神疾患(ギャンブル依存症)にあり、400万~600万人が、病的賭博との診断はくだされないものの、ギャンブルに依存する症状を経験しているといいます。
データソースが怪しいところなので、この話を鵜呑みにするのは危険だ。だが、パチンコ依存症は深刻な問題なので、こうした問題提起はおかしくないと思う。

家族も巻き込む“ギャンブル依存症”

ギャンブル依存症の専門病棟がある、福岡県の病院です。
入院中の患者Aさんです。
これまで、ギャンブルをやめようとしては失敗を繰り返してきました。
2か月間治療に専念していますが、時折、落ち着きがなくなり不眠に悩まされるといいます。
ただ、これは街中にパチンコ屋がアホほどある事も大きな原因である。寧ろ、カジノを含む複合型リゾートは、一般人にとって距離的な意味合いでの敷居や、身分証を提示するスタイルにしないと入場できないという敷居が高くなると思われる。
第十条 政府は、カジノ施設の設置及び運営に関し、カジノ施設における不正行為の防止並びにカジノ施設の設置及び運営に伴う有害な影響の排除を適切に行う観点から、次に掲げる事項について必要な措置を講ずるものとする。
 一 カジノ施設において行われるゲームの公正性の確保のために必要な基準に関する事項
 二 カジノ施設において用いられるチップその他の金銭の代替物の適正な利用に関する事項
 三 カジノ施設関係者及びカジノ施設の入場者から暴力団員その他カジノ施設に対する関与が不適当な者を排除するために必要な規制に関する事項
 四 犯罪の発生の予防及び通報のためのカジノ施設の設置及び運営をする者による監視及び防犯に係る設備、組織その他の体制の整備に関する事項
 五 風俗環境の保持等のために必要な規制に関する事項
 六 広告及び宣伝の規制に関する事項
 七 青少年の保護のために必要な知識の普及その他の青少年の健全育成のために必要な措置に関する事項
 八 カジノ施設の入場者がカジノ施設を利用したことに伴い悪影響を受けることを防止するために必要な措置に関する事項
つまり、一般人が気軽に通える様な状態では亡くなる可能性が高いので、依存症が「増える」という事態を迎えにくくなると思われる。



言ってみれば、公認カジノと非公認パチンコは、ほぼ同じ土壌に立ったギャンブルだと、そういう状態になると思われる。

実は、ギャンブル依存症というのは立派な脳の病気であり、精神疾患の一種とも言える。その治療方法は、ギャンブルから患者を遠ざけるという対処療法を採用する場合が多い。

となると、ギャンブル依存症を治療するには、パチンコを根絶して、一部地域に閉じ込めたカジノを容認する、といったスタンスの方が理に叶っている。
つまり、パチンコを追放することとセットにするのであれば、IR推進法案に関するギャンブル依存症についての懸念は払拭されるわけだ。

これもあくまで可能性の一つに過ぎないため、絶対減るとは言えないのだが。



こうした事を考えていくと、今のパチンコ業界の一部がカジノ業界に華麗なる転身を果たすというのは一概に否定できる話でもない様に思える。
パチンコを根絶できるのであれば、寧ろ推奨すべきだ。

しかし、現実はそれ程甘くは無く、パチンコ業界は政治にもガッツリと食い込んでいるため、そう易々とは根絶されてはくれない。
既に斜陽産業になっているパチンコ業界。
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レジャー白書による業界売上高は年々減少しているようだが、それでも粗利にして3兆円程度の儲けを出している。これが海外に流れ、日本の敵の資金になっていると言うから頭が痛い。

だが、同じ利権構造であるのならば、パチンコよりカジノの方がマシ、とも考えられる。理由は、縛る法律が厳しいからだ。

いや、寧ろパチンコを追い出すような法律設計ができていくのであれば、カジノ法案を歓迎しても良いと思う。個人的にはね。

逆に言えば、パチンコ屋を存続させるような方針であれば、カジノは必要ないことに。

少なからず、パチンコとカジノは競合するわけで、パチンコの規制無くしてカジノの出現はちょっとあり得ないと、そう思う。だって、わざわざ特別法を作ってカジノを作るのに、似たようなパチンコ屋は野放しっておかしいでしょう?



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4 件のコメント :

  1. わざわざ取り上げて頂きありがとうございます。
    おっしゃる通り、縛りが多いのは確かですね。
    ただ、個人的に何がマズイのかと言うと法律なんて国家権力の前では形骸化してしまうということなんです。パチンコの三店方式は、実質的に形骸化しており法律違反に抵触しているのに全く議論されません。
    カジノもパチンコ屋が牛耳ることになりそうなので恐らくそうなるでしょう。警察が牛耳る以上は抜け道なんていくらでも作れます。有名政治家の息子が逮捕されないのと同じですね
    それにIR推進派はパチンコを賭博として合法化させようという動きもしています。そうすればカジノ場の中にパチンコを置くことが出来ますからね。そうなるとカジノとパチンコの共存ということになり、駆逐は出来ません。
    だから、何よりまずカジノを作らせないことが大事なんです。「法律は草案だから実質的な議論はこれから」なんて自民党は言ってますが、言葉通り捉えてはいけません。言い換えれば「カジノさえ作ることが決まれば後は好き放題出来る」ということなんです。
    もし作るとすれば、警察やパチンコ業界との分離をしないと絶対にだめですね。

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  2. 上記に付け加えですが、いま日本には200以上の裏カジノがあると言われています(巨人の選手もハマってましたね)。雑居ビルの一室で、こっそりやったりしているみたいです。このことから言えるのは、大規模施設がなくてもカジノは出来るということなんです。
    パチンコ屋が食い込んでいる以上は、今後もずっと大規模施設でのみカジノを許可するなんてことは考えにくいですね。最初はそうでも、いずれ必ず規制緩和されるでしょう。そして街中でパチンコ屋の代わりにカジノ屋がゴロゴロ見られる日が来るでしょう。
    パチンコが斜陽でそのまま衰退してくれれば良いと思っていたのですが、そう簡単にはいかないみたいですね

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  3. さらに付け加えると、アメリカでラスベガスのカジノが盛んなのは理由があります。
    それは、ラスベガスのあるネバダ州がカジノにとても寛容で、州法によりカジノをどこに作っても良いとなっているからです。他方、別の州でもカジノは出来ますが地区が限定されていたりします。そうなると限られた場所しかカジノが出来なくなり競争が起きずカジノは衰退します。つまりラスベガスのように複数作らないとカジノ業者間で自由競争が出来なくなるためダメになってしまうのです。
    そのことはIR推進派もわかってはいるでしょう。
    だからカジノで収益を出させるために全国どこでも出来るように舵を切るのは必然の流れだと思います。まあ、パチンコも設定や釘が甘いところは人が来るので競争があるってのは同じですかね

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    1. 色々、お詳しいようで、コメントありがとうございます。

      パチンコもカジノもそうは変わらない、利権を増やすだけだとのご指摘は、ご尤もで。ただ、カジノに関する法案を作ればそちらに統合していく可能性は高いように思います。

      また、ご指摘の通り地区限定で競争が起きるか?と言う点はなかなか難しいのでしょうね。どのような設計になるのかは分かりませんが、カジノ街のような地区を作るのが良いのかも知れません。

      僕はパチンコのような野放し状態がそもそもダメだと思っていますので、カジノと名前を変えた時点で規制をされるのであれば、アリなのかなと、そう思っています。
      ご指摘通り、形骸化してしまうリスクは当然あるんですけどね。その辺りはどう制度設計するかにかかっているのでしょう。

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