安倍外交の大勝利を報じる支那報道官

いや、大成功だったんだな、アレ。

中国報道官、安倍首相歴訪で「日本側のやり方は陰険」

2017.1.16 19:47
 【北京=西見由章】中国外務省の華春瑩報道官は16日の記者会見で、安倍晋三首相が訪問先のフィリピンとインドネシア、オーストラリアで南シナ海問題を提起したことについて「日本の指導者は全力を傾けて離間をそそのかし、地域の緊張を誇張している。日本側のやり方は陰険で、極めて不健全な心理だ」と強い不快感を示した。
外交とは相手の嫌がることを全力で実行する事である。だとするならば、対支那外交としては大成功だろう。それを、支那の報道官が保証してくれたようだ。


あまり報じられていないようだが、我が国の総理大臣である安倍氏は、今年に入ってフィリピン、インドネシア、オーストラリアを訪問している。
17日に帰国の予定になっているので、そろそろ日本に到着する頃かな。

去年末の真珠湾訪問から、精力的に外交をこなしている安倍氏だ。頭が下がる思いだが、日本国内での評判は芳しくない。

内閣支持率67%に上昇、JNN世論調査

安倍内閣を支持する人は先月から6ポイント増えて67%となり、2013年11月以来の高い水準となったことがJNNの世論調査でわかりました。
ぜんぜんひょうかされていないなー。(棒)


去年末のハワイ・真珠湾の訪問においてもこんなニュースが。

安倍首相の真珠湾演説は「姑息な行為」 中韓メディアは不満たらたら

2016/12/28 17:57

   安倍晋三首相は2016年12月28日朝(日本時間)、米国のオバマ大統領とともに75年前の日米開戦の地となったハワイの真珠湾を訪れた。アリゾナ記念館訪問後の演説で、安倍首相は日米同盟を「希望の同盟」と表現し、日米は「和解の力」で結びついたと表現。真珠湾を「和解の象徴」だとした。

実のところ、日本もアメリカも真珠湾での「謝罪」は不要だと考えていた。これはオバマ氏の「広島訪問」とセットになって考えれば、当然の話である。
 
未だにアメリカは原爆投下に関して謝罪をしない。無論、日本ももはやそんなことを求めてはいない。
原爆投下が多数の市民を虐殺する、国家的犯罪であったとしても、今さらそれを糾弾して謝罪を求め賠償請求をするなんてことは意味が無いのである。
それどころかアメリカ国内では未だに原爆投下を正当化する層が一定数存在するのである。それは忌まわしい記憶であり、掘り起こすべき話では無いのだ。
 
当然、日本が真珠湾で一方的な謝罪をするのもバランスが悪い。
何より、真珠湾で戦ったアメリカ人達は、日本の奇襲攻撃であったにせよ、それは誇りを持って応戦したという歴史であり、「卑劣な先制攻撃」という印象は薄い。そんなところで「謝罪」をしても違和感しか生まないのである。
 
よって、安倍氏が選択した演説などは、日本としては大きな成果として誇って良いハズなのだが、しかしながら朝日新聞や毎日新聞などは社説などを使って「違和感」とか「残念」とか色々書き殴っていた。まあ、そういう意味でも成功と言って良い。


そんな真珠湾訪問であったが、支那は、というと、これまた大喜びであった。

安倍首相の真珠湾訪問を中国が非難――「南京が先だろう!」

2016年12月28日(水)17時50分
 安倍晋三首相の真珠湾訪問に対して、中国政府は「先に訪問すべき場所があるだろう」と非難した。その「場所」はなぜ、毛沢東他界後に建立されたのか、なぜ中国は時間をさかのぼって抗日戦争を強調するようになったのか。
南京で何があったのかを今さら言及するのはアホらしい話だが、ほぼ無血開城状態であった1937年の南京市の出来事を騒いでいるのであれば、まさに筋違いである。
正確に言うと、日本軍が支那軍に対して無血開城を勧告して、それに応じなかった為に制圧しただけの話である。この制圧にあたり、犠牲者がでたことを踏まえて「南京大虐殺」としているのが支那の共産党のプロパガンダであり、その内容は荒唐無稽だ。
 
そんな話を真に受けて、南京に日本の首相が訪問するようなことがあればそれこそ一大事である。
 
なのだが、支那は「真珠湾に行くなど論外だ」「南京に来い!」と大騒ぎをしたらしい。大成功だな。


で、年が明けて今度は安倍氏が向かった先は、フィリピン、オーストラリア、インドネシアの3カ国である。
何が凄いかって、これ、全て支那に札束で頬を叩かれて、支那になびいている国々なのだ。

フィリピンは、大統領がドゥテルテ氏に代わってから、大混乱である。いや、フィリピン国内が、ではなく外国が外交的に混乱、という意味ではあるが。
もともと、反米感情は高い国であったが、それでも親米派として位置づけられていた国、フィリピン。フィリピンの国防に関してもアメリカに頼りっきりという状況だったのだが……、ドゥテルテ氏はフィリピン国内の反米感情を酌んで、バッサリとやってしまった。
もはや、アレを親米国と呼ぶには無理がある様な状況で、支那に多額の資金を出して貰う話を取り付けて、フィリピンと支那との間で争っていた領土問題は事実上棚上げという状況になっている。
フィリピン防衛の為に、米軍基地を改めて作ろうという話も頓挫しそうな予感だ。

5基地、米軍が共同使用で合意 戦略協議

毎日新聞2016年3月19日 10時56分(最終更新 3月19日 15時00分)
 【ワシントン和田浩明】米国とフィリピンの外交、国防担当高官は17、18日にワシントンで戦略協議を行い、フィリピン国内の5基地を米軍が共同使用することで合意した。米側はフィリピンの海洋安全保障能力向上のための資金拠出を米議会に求める。
こんな話があったが、アメリカはトランプ氏が大統領になるし、フィリピンの大統領はドゥテルテ氏になったことで、頓挫する可能性も高そうである。
つまりフィリピンの国防は、アメリカ抜きでやり直しの公算が高くなっている。


次にインドネシアだが、インドネシアと言えば、思い出すのが一昨年秋頃にあった高速鉄道事件だ。
日本がインドネシアの高速鉄道の受注に向けて巨額のお金と時間を使って準備をしていたのに、いざ蓋を開けてみたら支那が持って行ってしまった話。
流石に12月の記事を書いたときには怒り心頭という状況での記事になってしまったが、お人好しの日本はやはりインドネシアの鉄道事業に首を突っ込む所存のようだ。コメントを頂いている。

「選択肢を提示、検討へ」 準高速化 ジャカルタ~スラバヤ鉄道 石井国交相来イ 

(2016年12月30日)
 石井啓一国土交通相は29日、南ジャカルタの公共事業・国民住宅省で会見し、ジャカルタ~スラバヤ間(約750キロ)の既存鉄道を「準高速化」する構想に対し「日本側はすでに事業を進めるための選択肢を提示している」と説明した。日本の閣僚レベルでこの案件に具体的に言及したのは初めて。石井国交相は、今後インドネシア側が提示する要請を踏まえて検討すると強調した。
支那にあれだけ痛い目に遭わされたのに、まだインドネシアに肩入れするのかと、暗澹たる気持ちにはなるが……。
 この案件の主要議題の一つ、資金調達方法について石井国交相は、インドネシア側は円借款と、民間の資金やノウハウを活用するPPP(官民パートナーシップ)を組み合わせた方式を検討していると説明した。
この話を、インドネシアが飲めるかどうかで、今回の話の帰趨が決まるのだろう。

ただ……、日本も強かになったなぁと思うのは、こちらの記事を読んで頂ければ宜しいかと。

日インドネシア、海洋安保強化で合意 ジャワ島鉄道高速化で協力へ

Business | 2017年 01月 16日 08:34 JST
[ボゴール(インドネシア) 15日 ロイター] - 安倍晋三首相は15日、インドネシアのジョコ大統領とジャカルタ南方のボゴールで会談し、中国の南シナ海進出をめぐり海洋安全保障での連携強化で一致した。また、ジャカルタとジャワ島東部スラバヤを結ぶ鉄道の高速化計画に向けた協力について協議を開始することで合意した。
日本が確保したいシーレーンの安全を引き替えにしたのである。なるほどこの手があったか。


で、後はオーストラリアだが、オーストラリアもタンブール政権発足(2015年9月)によって、何やら風向きが変わってしまった。
前任のトニー・アボット氏は、親日派だったのだが、タンブール政権になってから再び親支那路線である。

実は、オーストラリアの経済はボロボロ。唯一の自動車メーカーであったホールデンが息をしていないこともあって、オーストラリアにおける工業分野は今や青息吐息という状況だ。実は、オーストラリア国内では比較的日本車が多く、トヨタもオーストラリアに工場を持っていたのだが……、2017年、つまり今年には撤退が決定している。

こうした状況で、潜水艦の話も影響される。日本の潜水艦が欲しいと、散々ごねていたオーストラリアだったが、現地の雇用を確保するために次期潜水艦をフランスに発注というのは、もはやそれしか手が無いという状況であったと思われるのだが、日本にしてみれば「何だよそれ」という話。

だが、オーストラリアには地下資源はあるものの、それを切り売りするにはあまりに厳しい時代となった。

オーストラリア経済、25年の不況知らずも終わり?

2016.12.22(木)
オーストラリア政府が経済成長予想を下方修正した。向こう4年間で財政赤字が従来予想より大きくなると予想しており、誰もがうらやむトリプルA格付けをオーストラリアが失うのではないかとの懸念が高まっている。
天然資源の輸出によって製造業が衰退し、失業率が高まる現象、いわゆるオランダ病を発病しているので、失業率の高まりはもはや国家レベルの対策を必要とする状況なのである。

何としても経済を立て直したい。失業率を抑えたいという状況であれば、不安要素の大きいフランス潜水艦であろうと、そりゃ導入する。

首相 日豪が自由貿易を推進 再生医療やAIで連携強化

1月14日 11時18分
オーストラリアを訪れている安倍総理大臣は、ビジネス関係者との会合であいさつし、日本とオーストラリアが自由貿易を推進するとともに、再生医療や人工知能などの分野で連携を強化し、世界をリードしていきたいという考えを示しました。
安倍氏がそんなオーストラリアに持っていったのは、当然ビジネスのお話。観光に加えて再生医療や人工知能などの分野で連携を強化したいという話をしている。
意外なことに、人工知能や再生医療の分野ではオーストラリアもそれなりの存在感がある。

富士フイルム、オーストラリアの再生医療ベンチャーへ300万ドル出資

[2016/09/05]
富士フイルムは9月5日、オーストラリアの再生医療ベンチャー Cynata Therapeutics(Cynata)に300万米ドルを出資することで同社と基本合意したと発表した。
こんなニュースもあったが、オーストラリアは再生医療の分野に力を入れている。富士フイルムはまさにそう言った環境が魅力で、出資を決定しているのだ。
もちろん、今後とも発展させていきたいというのが、オーストラリアの本音だろう。

豪州産のCO2フリー水素を東京オリンピックに、輸送船を建造・運航へ

2017年01月17日 07時00分 更新
 国土交通省の海事局とオーストラリアの海事安全局は液化水素を輸送する専用タンカーの安全基準に関して、1月11日に確認作業を完了した。これにより2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて液化水素運搬船を建造・運航できる環境が整った(図1)。
首相会談のニュースには盛り込まれていなかったようだが、こんな話もある。
オーストラリアにしてみれば海運業はまさにクリティカルな問題なので、日本とのアライアンスには当然ながら旨味が大きい。
 
そんな訳で、それぞれの国の「欲しい部分」を的確にリサーチして、今回、このタイミングで安倍氏は会談に臨んだわけである。

当然ながら、これらの国々に支那は前々から粉をかけていた。
その結果、これらの国々が支那陣営に片足を突っ込んでいるのだから、その為に支那が費やした時間や費用は莫大なモノであっただろう。幸いにして、習近平氏は外交が下手である。
安倍氏はそろそろ長期政権化が確実になりつつある中で、その強みも生かして実に見事な外交をして見せたわけだ。

もちろん、これが軌道に乗るためには色々な努力が各方面で必要なわけだが、しかし、安倍氏が絶好のタイミングで一手で支那外交を引っ繰り返したのだから、そりゃ、支那も怒り心頭だろう。
「日本側のやり方は陰険で、極めて不健全な心理だ」と怒り狂っているが、実に見事な褒め言葉である。


日本では、こうした一連の外交についての評価を、各メディアがやっていないのだが……、こうした成果を口にしてこそ、メディアの価値があると思うんだ。
それができない時点で、「公器」たるメディアの存在感は地に落ちたと言っても過言ではない。

実は、この話は大統領が交代したアメリカの先鞭を付けたという意味においても非常に大きな意味がある。

安倍氏はアメリカ大統領選挙後に、早速トランプ氏と対談していた。
この会談にも賛否両論があるが、この会談の後、「アメリカのトランプ氏は話ができる人間だ」と世界にメッセージを発した事はトランプ陣営にとっても意味があった。
日本の野党は「何をもって信頼できるのか」と噛みついていたが、それを話せないことは承知の上だろうし、安倍氏が話さなかったことでトランプ氏の安倍氏に対する信頼は更に増したはずだ。

その上で、オバマ政権時代の外交のツケを安倍氏の一手で粉砕したのだ。

あっちこっちで不満が燻り、支那が増長している。そんな状況を作ったのは間違いなくオバマ氏で、トランプ氏としてはこれを何とかする必要があるワケだ。そんな矢先の安倍外交なので、そりゃ、トランプ氏としても願ったりであろう。

日本がアジアの窓口という形でアメリカと話を付けられれば、フィリピンやインドネシア、オーストラリアにとっても悪い話では無い。

内政には問題の多い安倍政権ではあるが、外交に関してはまさに前代未聞のやり方で成果をあげている辺り、何とも頼もしい限りだ。



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コメント

  1. オーストラリアの潜水艦事業は、最近になってなぜかオーストラリア国内で全て作る必要はないというような風潮に変わって来てます。どうやら国産化率を下げる方向みたいですね。あんなに国産にこだわってたのに不思議だと思いませんか??
    しかもこのDCNSという会社ですが昨年マレーシアへの売り込みでも収賄疑惑が取り沙汰されていました。
    恐らくオーストラリア潜水艦事業に関してもこの企業が何かしら裏で糸を引いたと考えざるを得ませんね。
    まあもう契約も済んだことですし終わった話しではあるのですが後味が悪いですね

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    返信
    1. ほほう。

      先日、潜水艦に関する正式調印があった様に思います。
      http://www.afpbb.com/articles/-/3111875
      その際には地元の雇用創出という「成果」を振りかざしていたタンブール氏ですが、国産化率を引き下げるのはやむを得ないという話がベースにある話なんですかね。
      残念ながらその関連のニュースは見つけられませんでしたが、そうなるのは不思議では無い気がします。

      DCNSに関しては色々噂があるようなので、今後に注目、という状況ではありますが……、どうなるんでしょうね。オーストラリアの潜水艦は。インドネシアの高速鉄道の二の舞にならないと良いのですが。

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    2. この記事ですね
      http://www.nna.jp/articles/show/1522937

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    3. なるほど、ありがとうございます。
      質問をした「影のイノベーション相」というのは、野党のイノベーション相のカウンターパートという立ち位置のようですね。
      与党は口が裂けても「労働率が下がる」とは言えないと思いますが、答弁が「国産品の使用を最大化」ということらしいので、「9割を国内で実施」という数値目標は守れないという話は現実味を帯びていると読んでも間違いなさそうですね。

      確かに微妙な話です。

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