2017年1月25日水曜日

TPPは存続か、それとも終了か

まあ、アメリカがあんなんだからね。

豪・NZ、TPP存続目指す方針 米の離脱受け

ロイター 1/24(火) 11:36配信
[シドニー/ウェリントン 24日 ロイター] - オーストラリアのチオボー貿易・投資相は24日、トランプ米大統領が環太平洋連携協定(TPP)からの正式離脱に関する大統領令に署名したことを受け、中国などアジア諸国の参加を促すことで協定の存続を目指す考えを示した。
オーストラリアやニュージーランドは、続けたいみたいだけどね。





TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)は、もともとシンガポール・ブルネイ・チリ・ニュージーランドの4下降の経済連携協定が切っ掛けで議論が始まった話のようだ。

しかし、ここにアメリカが首を突っ込んだことで話が大きくなる。
当時のアメリカにとっては、貿易拡大は至上命題だったのだろう。

だが、アメリカでは、TPP賛成派とTPP反対派が勢力争いしており、簡単に言うとTPPによって恩恵を受ける側と、恩恵を受けない側で対立している。まあ、それは何処の国も同じだ。

これは、TPPの本質はブロック経済なので、域内での貿易が活発になるが、域外からの流通には足枷となる傾向にある。そして、域内では常に価格の安い方にアドバンテージがあるという事になる。

これをメリットと考えたのがオバマ氏。

だが、アメリカの大統領となったトランプ氏にとって、アメリカ国内で労働力が失われる事は我慢できない事のようだ。しかしそれはTPPによる影響、或いは敵視しているNAFTAによる影響などを考えれば当然の帰結とも言える。

同じ製品を作れるのであれば、海外で作った方が安く出来る、つまり売れるワケだ。実にシンプルな話だが、しかし、海外に工場を作って安い労働力を確保する事で利益を確保しようとする企業にとっては魅力的な話だ。

日本では経団連がTPPに賛成しているが、ある意味経団連がこれに賛成するのは当然の話だな。


……ただ、関税で他国の製品が入ってくることを防いだところで、労働環境の改善は見込めないとの見方が優勢である。それは先進国内で共通の病気のようなものだし、治療の見込みもない。



そんな訳で、言い出しっぺのアメリカが「やっぱやーめた」と言いだした。この事で、存続の危機を迎えているTPP。
だが、オーストラリアとニュージーランドはこれを存続させたい模様。
チオボー貿易相はABCに対し、中国やインドネシアの参加が可能だと指摘し、「インドネシアがこれまでに関心を示したことを確かに承知している。また、枠組みを見直すことができれば中国の参加も可能になる」と述べた。
マクレー貿易相はロイターに宛てた電子メールで、TPP参加国が向こう数カ月間に会合を開き、今後の方針を検討する予定であることを明らかにした。
ただ、この中身はかなり下劣である。何故か?TPPに支那やインドネシアを加えようというのだ。
 
そこで何が起こるのか?といえば、経済観念の異なる国に約束を守らせようというのだから……、まあ、インドネシアとの高速鉄道の件1つとりあげても、それはそれは酷いケースを想定せざるを得ないだろう。

NZ首相「TPP、代替案に取り組んでいる」

2017/1/23 10:15
【シドニー=共同】ニュージーランドのイングリッシュ首相は23日のラジオ番組で、トランプ米政権による環太平洋経済連携協定(TPP)離脱表明に対し「TPPが死んだとは思っていない」と強調した。「代替案に取り組んでいる」とも述べ、米国抜きのTPPの可能性などについて各国と協議していく考えを示した。
とはいえ、別途進めている東アジア地域包括的経済連携(RCEP)には支那も含まれていることを考えると、あながち見当ハズレのことを言っているわけではない。
ただ、TPPを推進するのではなくRCEPの議論を深めれば良い話なので、なんとなく的外れな気がしないでもない。オーストラリアやニュージーランドにとってはTPPの方が有利なのだろうな、きっと。
 


例えば、オーストラリアは何故、これ程までにTPP推進に拘るのだろうか。
実のところ、日本やオーストラリアは関税率が低い。日本は米等特定の品目に限ってはとんでもない関税を課しているが、一部品種以外はかなり税率が低く設定されている。とはいえ、小麦などはマークアップなる手法を採用しているので、実質的に高い関税をかけているのと同然ではある。
アメリカはオーストラリアから輸入する農作物にも高い関税をかけているので、日本やアメリカがもっと小麦を買ってくれるようになれば経済的には潤うことになる。チーズなど酪農関連の品目についても同様だ。
ニュージーランドも似たような立ち位置にいる。
ただ、オーストラリアやニュージーランドにとって、日本からの工業製品などが入ってくることはあまり嬉しい話ではないだろう。
その辺りをどう考えているのかは気になるところだ。

首相、働きかけ継続へ

毎日新聞2017年1月24日 11時41分(最終更新 1月24日 13時24分)
 日本政府はトランプ米大統領によるTPPからの「永久離脱」表明に困惑している。安倍晋三首相は24日の参院本会議で「トランプ氏も自由で公正な貿易の重要性は認識していると考えており、TPPが持つ戦略的、経済的意義について腰を据えて理解を求めたい」と答弁し、発効に向け働きかけを今後も続ける考えを示した。民進党の蓮舫代表の質問に応えた。
日本は、アメリカ抜きのTPPは考えていないようなので、諦めずに色々画策するつもりのようだが……、アメリカの決意を覆すのは難しいだろう。



レンホーが「14兆円をどうするのか?」とか意味不明なことを言っていたが、野党は一切議論に乗ってくる様子はない。
ちなみに14兆円というのは、TPPが発効した場合に得られると試算された日本の利益額だが……、誰がそんなたぬきの皮算用など信用するのか。

日本は対応に苦慮する事になりそうだな。



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2 件のコメント :

  1. 中国の牛肉需要の増加に生産が追い付かず輸入が急増してます。
    これも中国起因の資源高の一種ですが、自国畜産保護と食料安保という相反しがちな分野です。TPPで自国農業・畜産保護を一旦放棄した日本がどうすればいいのか、結構運任せなところもあるだけに難しそうです。

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    1. TPP自体もかなりギャンブル的な要素が高いですから、支那を加えたFTAであれば更にリスクは高いでしょう。

      日本政府のお手並み拝見と。

      削除

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