韓国海兵隊航空隊が44年ぶりに復活

……というか、航空部隊なかったんかい!!

韓国海兵隊航空隊、44年ぶり復活へ

2017年01月30日14時50分
  韓国海兵隊航空隊が44年ぶりに復活する。韓国航空宇宙産業(KAI)がスリオンヘリコプターをベースに開発した上陸起動ヘリコプター2機が、ことし海兵隊で初めて戦力化される予定だ。防衛事業庁が30日、明らかにした。海兵隊は今回の2機を皮切りに、2023年までに2大隊・28機を配備する計画だ。
驚くべき話だな。


さて、韓国の海兵隊はアメリカの海兵隊がモデルになって作られている。では、アメリカの海兵隊はというと、即応性の高い部隊として運用されており、部隊内には必要に応じて上陸作戦や近接航空支援ができる様に海兵隊航空団が設置されている。
アメリカ海兵隊航空団にはあのMV-22オスプレイやF-35ライトニングIIなどが配備されている。当然、ヘリボーン作戦を実現可能なようにCH-46シーナイト、CH-53Dシースタリオン等々も保有している。

海兵隊が「即応性の高い部隊」を目指して設立されていることを考えれば、海兵隊だけ航空機も輸送用の艦船も戦車も持っている事が理想的ではある。が、現実的にはそれができるのがアメリカ海兵隊だけ。

世界で運用される海兵隊の殆どは陸戦も行う海軍といった位置づけのものが多い。「水陸両用作戦」を実行できる部隊、という位置づけなのである。航空戦力を独自に保有している国は殆ど無い。アメリカの海兵隊が特殊なんだな。

そんな訳なのだが、アメリカ海兵隊を模して作られた韓国の海兵隊には、当然当初は航空部兵器が配備されていた。はずなのだが……。
  海兵隊航空隊所属12機のヘリコプターと125人の運用要員は、1973年10月の海軍との統合によってすべて海軍に吸収された。1987年11月に海兵隊司令部が再び創設されたが、海軍からの航空機返還はなかった。海兵隊は2008年から海軍委託教育を通じて操縦士を養成しながら海兵隊航空隊を復活させようと努力してきた。
どういうわけだか、海兵隊の航空部隊はすべて海軍に吸収される運びに。というか、海兵隊そのものが海軍隷下になっている。

その理由は定かでは無いが、外の多くの国に習ったと言うよりはベトナム戦争の際に多くの戦争犯罪を起こした後始末、という説の方が説得力があるな。


ともあれ、韓国海兵隊は、韓国海軍の下に配属されている。
そして、独自の航空戦力は長らく保有していなかったのだが、この度、配備される流れに。
で、何が配備されるのかな?ブラックホーク??
スリオン
なんと!!
  KAIは昨年1月、上陸機動ヘリコプターの開発を完了した。艦上での運用が行いやすいように主ローター(ヘリコプターの回転翼の部分)を折り畳めるように改造し、海上作戦の環境を考慮して機体に塩気腐食防止処理を施している。また、長距離通信用HF無線機や戦術航法装置、補助燃料タンクなども搭載されている。
スリオンを配備する予定らしい!!


いやはや、大丈夫なのか?
色々な問題を抱えたままのスリオンだが、欠陥が修復されるには構造的な強度を見直すために設計レベルからの検討が必要だ。何しろ、フレームにヒビが入る状況なのだから。

にもかかわらず、「塩気腐食防止処理」だと?「主ローターを折りたためるように改造」だと?
いや、大抵の海軍は防錆仕様にしたヘリコプターを採用する訳だが、それが意外にハードルが高いのである。だが、もっと問題なのはメインローターの折りたたみ機構の方だ。

PICTURES: Amphibious assault Surion makes maiden flight

23 JANUARY, 2015
Korea Aerospace Industries (KAI) has conducted the maiden flight of a Surion transport helicopter optimised for amphibious assault operations.
On 19 January the modified Surion, also designed the Korea Utility Helicopter (KUH) flew for 30 minutes with two test pilots and two technicians on boards, says KAI.
いや、僕のチェック漏れだったらしく、どうやら2015年1月の段階で海兵隊に最適化されたタイプのスリオンは開発完了、処女飛行を行っている。

いやいや、だとしたら2016年に発覚した欠陥問題は何一つ解決していないって事じゃないか。


2016年5月に発覚した機体の欠陥は、結局のところ「ウインドシールドの破損」と「振動吸収材を固定するリベット周辺の亀裂」、更にはエアバス・ヘリコプターズ社が発表したメインギアボックスの部品の欠陥など、多岐に渡る。

その上、検証できているかどうかも怪しい防錆仕様ならぬ塩気腐食防止処理と、メインローターの折りたたみ機構。
不安要素はいっぱいだな。

……大丈夫か?



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コメント

  1. あるけむ(R.K.M) @fwbc19652017年2月1日 6:53

    ざっくり調べて見ましたが、海兵隊が独自の航空戦力を持っているのは、稀なようです。

    米国の場合、海兵隊が陸軍・海軍・空軍の同列の独立軍種であることは、大きな違いです。そのほかの国は、海軍隷下部隊(軍団・師団・旅団・連隊など)のようです。

    また、水陸両用部隊(上陸作戦を行う部隊)だけでなく、緊急展開部隊や特殊部隊が多いようです。
    ちなみに、自衛隊は陸自の「西部方面普通科連隊」が海兵隊的機能を持っています。「西部方面普通科連隊」も特殊部隊的機能を持っているようです。なお、近々「水陸機動団」(編成規模は団(小型旅団))に改変拡大される予定です。

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    1. アメリカが特殊なのでしょうねぇ、やはり航空戦力を維持させるためにはそれなりにコストもかかりますし。

      日本もそろそろ海兵隊を整備したいという流れになってきている様ですが、離島の多さから考えれば、「小型旅団」規模では足りませんよね。随時増やすつもりですかね。

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  2. 木霊さんは採用されるのがスリオンだから懸念をお持ちのようですが、オイラとしては採用されるのが何であれまともな運用は出来ないと思います。落ちるサイドワインダー、錆びるデコイ、潜れない潜水艦。あ、こないだハープーン落としたんでしたっけ?

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    1. ま、まあ、その通りですな。
      スリオンだからダメ、と言う話では無いのが、韓国軍の恐ろしいところでありまして。

      事実、アメリカ御禁制SM2が明後日の方向に飛ぶ始末。
      何やったら、あんなことになるんすかね??

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    2. あれ、バラしてないですかね?同じ製品なのにあんだけ挙動が不審なのはバラして採寸して組み立てた。・・・とも思いましたが、
      1.買ってからメンテしないで数年放置した物。
      2.誘導プログラム(システム?)がおかしい
      3.米国製と言いつつ、香港辺りを経由して偽装輸入した韓国製偽SM2だった。
      どれも有り得そうで怖いんですが。

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    3. その可能性は十分に。

      ただ、「SM2がおかしいニダ!訴えてやるニダ」と騒いだ割に、その後の続報もありませんしねぇ。
      アメリカに賠償を求めるという意味がよく分からなかったのですが、それがあの国なのでして。
      1~3どれもありそうですが、全てやっているという可能性も(苦笑

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