2017年2月14日火曜日

韓国海運業の悲運、ウォルマートからの離縁状

まあ、当たり前だろうな。

韓経:ウォルマートから「爆弾」メール…「韓国海運会社と取引しない」

2017年02月14日09時08分
  小売り世界最大手の米ウォルマートが韓進(ハンジン)海運の物流問題をきっかけに韓国の海運会社と二度と取引しない方針を定めたという。
ウォルマートからしたら、韓国の開運業をあてにするのはリスクが高すぎるし、他に代替する機能を持つ会社は多数ある。わざわざ韓国海運業界を選ぶ理由は無い。



そして、その理由がスゴイ。
  海運業界によると、ウォルマート側は昨年末に法定管理(企業再生手続き)に入った韓進海運の米州営業チームにメールを送り、「これまでの取引に感謝している。しかし今後韓国海運会社とは取引しない計画」と明らかにした。ウォルマートは「韓国海運会社と取引しないことにしたのは韓進海運のためではなく韓国政府を信頼できないため」と伝えた。
あれだけ大きな会社をあっさり潰した韓国政府に対して、非難を滲ませているのである。

ウォルマートの危惧は分かる。
実際に、韓国海運業界1位、コンテナ積載力では世界で7位だった韓進海運は「政府は潰さないだろう」という甘えが本人達にあったにせよ、政府はあっさり支援を断った。
潰れれば、海運業界がどうなるのかは分かりきった話だったのに、である。
無論、韓国政府に現金が無い状況である現実を考えれば、「無い袖は振れぬ」という意思表示は仕方があるまい。だが、海運業が潰れてしまえば輸出に過度に依存する韓国経済の基礎体力を奪うのは必至。悪手である。
と、ここまでが常識的に判断しうる事なのだが、それが理解できない韓国政府を信用できないと、そういう話なのである。



無論、これは韓進海運自身の問題ではある。だが、こうした業界での信用という積み重ねは非常に大切である。
韓進海運は突如、法定管理を選択してしまい、荷主達に多大な被害をもたらした。
ウォルマートも当然甚大な被害を被った。
何より、積み荷が届かず、アメリカの年末商戦に大きな影を落としたのである。ウォルマートが怒らないハズが無い。ハロウィンも、クリスマスにも大きく影響したのだ。
ウォルマートは韓進海運の突然の法定管理申請による物流の混乱で被害を受けた。ウォルマートは1990年代から20年以上にわたり韓進海運と取引してきた。ウォルマートの年間海運物流量の1割ほどを韓進海運が担当した。多い場合は年間コンテナボックス3万本分のウォルマートの製品を韓進海運が輸送した。運賃では3000万ドル(約35億円)規模となる。ウォルマートは今年からこの物量を中国など他国の海運会社に回したことが分かった。
さて、このようなウォルマートの怒りはよく分かるのだが、ウォルマートの判断は「韓国海運会社と取引しない」だ。
残念なことに、韓国海運業界第2位(現在は1位に浮上)の現代商船もこのとばっちりを食らうことに。
先日、現代商船は2Mにラブコールを送ったが、手痛く振られた。「お友達でいましょう」と。
更に、ウォルマートに振られたことで、業績は悪化の一途を辿るだろう。



現代商船は韓進海運の資産の一部を活用するつもりで、ターミナル会社を買収している。

MSC・現代商船、韓進から米LB港コンテナターミナル会社買収

2017年2月2日 (木)

話題世界2位のコンテナ船社、MSC(スイス)は現地時間の1日、子会社のターミナル・インベストメント・リミテッド(TIL)が現代商船とともに、韓進海運からトータル・ターミナル・インターナショナル(TTI)社の株式を取得したと発表した。

ふむ、この期に乗じてアメリカロングビーチ港のターミナル会社を2割保有するに至ったけれど、ウォルマートは相手にしないという。
無駄にならないと良いよね(願望
金副社長は「MSCが単独名義でロングビーチターミナルを買収すると同時に現代商船は少数持ち株(minority share)を確保することになる」と説明した。彼は「現代商船-MSCコンソーシアム共同引受でなくなった理由は二つある」、「現代商船は信用等級のない会社であるため、債権団と米国港湾庁が交渉すれば絶対的に不利で、従来の韓進海運とTTI間の株主契約書に韓進海運側に不利な条項が多く、こうした不利な条件を改善する代わりに大株主をMSCにしことで合意した」と話した。
ユ代表は「少数持ち株だけを買収して荷役費削減など原価競争力を確保し、荷主サービスの改善に役立つ方向で実利を取ったもの」と話した。
http://kankokukeizai.net/2016/12/13/hyndaimm/

実利を狙って身銭を切ったが、アメリカでの市場が相手にしてくれなくなった。もちろん、ウォルマートに追従するところも少なからず出てくるだろう。
「韓進海運問題以降、韓国の海運会社を忌避されているのか」いう質問に対して、キムチョンボム現代商船コンテナ事業総括専務は「韓進問題の余波が大きく忌避する部分が必ずあると申し上げる。この件について積極的に対応しているが相当期間継続するだろう」と答えた。
現代商船の専務もそれを認めている。
その上で、2Mとの協約が足枷になる模様。
2Mとの協約によって、現代商船の2M内の週の船腹量は2万6300TEU(1TEUは6m長さのコンテナ1個)に制限される。現代商船の現在のG6内の週の船腹量は2万1800TEUであり、現代商船は、世界市場13位(シェア2.2%)だ。
既に赤字続きの現代商船が黒字化するシナリオすら見当たらない。



まあ、それで韓国経済がどうにかなるのかというと、ただダメージを受けるだけの話。たいした話では無いかも知れない。
海運業が韓国に無くなったからといって、すぐに輸出入がダメになるなんて事は無い。他にも海運業者は沢山あるのだから。支那あたりの業者を使えば、寧ろ安く運べるかも知れない。

だが、象徴的なのは、韓国政府が信用を失ったことそのものである。
こうして世界が韓国から孤立していく……。ん、なんだ、めでたいことじゃないか。

追記 (2017/2/17)
何やら、中央日報で冒頭のニュースデマだという話が。

「ウォルマート、韓国の海運利用しない」報道、事実と異なる

2017年02月15日16時30分
  兪昌根(ユ・チャングン)現代商船社長が15日、ソウル鍾路区蓮池洞(チョンノグ・ヨンジドン)の現代商船社屋で「ウォルマートと貨物運送契約交渉を進行中だ」と説明した。最近、出回っていた「ウォルマートが韓国国籍の船会社とは取り引きしないことにした」というデマに対し、直接反論に出た格好だ。現時点でウォルマートと契約できる韓国国籍コンテナ船会社は、事実上、現代商船1社だけだ。
ウォルマートと契約できる韓国の海運会社は事実上1社のみ。その社長が否定しているので説得力があるように思えるが……。しかし、この発言自体が株価対策だとも考えられる。何しろ、いま株価が下がってしまうと、それこそ会社の存続に関わる問題になる。
  兪社長はウォルマートとの契約締結過程で、過度な低価格運賃を提示する考えはないという点も明らかにした。兪社長は「もしウォルマートが低運賃を要求しても、われわれが提供するサービスがこれに応じられる水準ならば契約を締結するだろうが、そうではない場合には契約はしない」としながら「収益性と競争力を勘案して交渉を進めている」と述べた。
ただ……、「契約しないかも」との発言が、逃げ道を作っているような気がして仕方が無い。
そりゃ、言っていること自体は当たり前の事だと思うのだが……。


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