2017年2月16日木曜日

韓国造船業がもたらす不幸

韓国海運業と造船業は深い関わりがあると言うが、韓国海運業のお先は真っ暗だ。

[単独] 5大市場銀、大宇造船融資1年半で46%減らした

記事入力2017-02-14 03:37
5大市中銀行が大宇造船海洋に貸したお金を、最近1年6ヶ月で2兆4000億ウォンに減らしたことが分かった。
じゃあ、造船業は?




先日、韓国造船業に明るい話題が。

韓国造船大手 液化天然ガス用海上設備の受注相次ぐ

記事入力 : 2017/02/10 21:58
【ソウル聯合ニュース】韓国造船大手の現代重工業がトルコの建設会社などから浮体式LNG(液化天然ガス)貯蔵・再ガス化設備(FSRU)2基(オプション1基含む)を受注したことが10日、分かった。
LNG貯蔵・再ガス化設備(FSRU)というのは、簡単に言うと船に再ガス化設備を詰め込んだものだ。
FSRU
従来は陸上にLNG基地を作るのが主流だったが、浮体式のものを導入する国が増えているという話。
陸上に建設する場合に比べて、浮体式の方が建設コストが抑えられ、建設期間が短い。そして、移動が可能と言う点も大きい様だ。
尤も、海に浮かべる以上は波の影響を受けやすいというデメリットはあるので、何処の有無にでも浮かべられるというわけではない。が、容易に撤去できる点は大きいだろう。


で、韓国の造船業はこのFSRUに強いらしく、数多くの受注を勝ち取っているらしい。
 FSRUの建造は、韓国造船大手3社の独壇場となっている。2005年に米国で初めて導入されたFSRUは、現在、世界で18基が運営されているが、全て3社が建造した。
 18年までに世界で発注が予想されるFSRUプロジェクトは計22件、20年まででは55件と推定されている。
もともとLNGタンカーの製造技術があれば、これを元に改造することは比較的容易であるという事なので、韓国企業がこれらの仕事を受注することそのものはそれ程不思議では無い。
多くは船を作って貰った会社に発注するだろうから、尚更である。
 
とまあ、そんな理由から大宇造船海洋も仕事にありつけていると、そういうワケだ。


じゃあ、冒頭のニュースは何なのか?と言う話なのだが……、早い話が不景気だという話。
2015年6月には大宇造船不良の問題が本格化されている。総融資は▲ LC(銀行が一定期間・範囲内の金額について支払保証を約束する信用状)▲ RG(造船会社が船を引き渡すことができない場合、あらかじめ受けた前受金を金融機関が代理で、船主に返すという払い戻し保証)▲一般的な貸付金▲購入資金▲派生商品などを含んでいる。
大宇造船海洋への融資は、5大銀行が軒並み減らしていると。で、その減少率は46%と、以前より半減しているレベルだと。

韓国の5大銀行も慈善事業をやっているわけでは無い。商売にならないと考えれば、融資の額を減らすのは当然なのだ。
しかし、メインバンクのKDB産業銀行は「もっと貸せるようにしろ」と。
昨年、流動性危機をかろうじて超えた大宇造船は、来る4月に来る4400億ウォンの社債が満期を迎え「4月危機説」に苦しんでいる。
FSRUを受注したから、もっと貸せるようにして!という事らしい。
だが、現実は厳しい。
ある都市銀行副頭取は「大宇造船融資の大きな割合を占めるのがRGだ最近1〜2年間の新規船舶受注がほとんどなく、既存のRGは、大宇造船が船舶の引き渡しを終えたので減少した」と説明した。信用限度も信用の残高が減り、自然に減少したというのが銀行の抗弁である。
うんまあ、当然だろう。


で、産業銀行は仕方なしに金を出す。

韓経:大宇造船にまた3200億ウォン投入…限度まで残り3800億ウォン

2017年02月15日10時28分
  流動性危機を迎えた大宇造船海洋が今月初め、産業銀行と輸出入銀行から3200億ウォン(約320億円)を借りたことが確認された。船舶の建造に必要な資金が不足しているからだ。これを受け、2015年10月に政府が発表した大宇造船支援限度4兆2000億ウォンのうち3兆8200億ウォンが投入された。大宇造船支援の残りの限度は3800億ウォンにすぎない。
産業銀行も輸出入銀行も韓国政府の国策銀行である。
冒頭のニュースとの前後関係はハッキリしないが、「俺も出すからオマエも出せ」という流れになっている事は想像に難くない。
  金融界によると、大宇造船は今月初め、産業銀行から100億ウォン、輸出入銀行から3100億ウォンの計3200億ウォンを追加で借りた。3月末までに必要な船舶建造費名目だ。この資金は政府が2015年10月の青瓦台(チョンワデ、大統領府)経済懸案点検会議で支援することにした4兆2000億ウォンに含まれる金額。当時、政府は大宇造船の経営正常化のため、産業銀行から2兆6000億ウォン、輸出入銀行から1兆6000億ウォンの限度性与信で支援することにした。限度性与信はマイナス通帳のように必要な時に引き出すことができる資金。
そして、それは政府の指示によるものだ。


で、この額では足りないと。
  しかし市場では、大宇造船の流動性危機が最悪の状況に向かうのではという懸念もある。大宇造船は4月から社債の満期を迎えるが、償還の余力があるかというのが危機説の要旨だ。満期が到来する社債は4月4400億ウォン、7月3000億ウォン、11月2000億ウォン。
まあ、足りないだろうねぇ。
分かっているだけでも足りないのだが、FSRUの受注もかなり無理をした感じがする。FSRUの新規建造では一隻で300億円程度のコストがかかる。今回の受注も概ねその程度で受注したとされているが、問題は償還しなければならない社債があるのに、さらに建造費が必要となる点だ。
完成は2020年以降になるため、お金が入ってくるのも今では無い。手付金くらいは貰うかも知れないが、とても足りないのである。

FSRUの大量受注は、間違いなくプラスの材料だが、このプラス材料を生かすには、更にお金を投入しないと無意味になってしまう。究極の自転車操業である。



そう言えば、以前に東亜日報が嘆き節を社説に書いていたな。

[社説]政府と銀行が駄目にした大宇造船海洋、誰を恨めばよいか

Posted September. 22, 2015 07:05
昨日、国会政務委員会の国政監査では、「オーナー無き会社」に、権力周辺の天下り人物たちがどのように寄生して、企業を駄目にするかをよく見せつけた。最近、3兆ウォン台の損失を隠した事実が明らかになった大宇(テウ)造船海洋は、2004年から現在まで、これと言った業績もなく、億ウォン台の年収やオフィス、車両、法人カードの支援を受けた顧問や相談役・諮問役が60人に上っている。
潰せない大宇造船の実態がこれである。
この記事から2年弱、クネクネは何もしてこなかった。

大宇造船が大赤字により人員を24%削減

2016年10月12日19:33 JST
大宇造船海洋(株)、世界第二位の造船会社は、その財務を改善するためのリストラ計画の一環として、今年、3000ジョブ、またはその労働力の24%を排除する計画です。
去年の年末には社員24%のクビを切ったが、それでも足りない。



ある意味、韓進海運の二の舞になりかねない。受注残を残して倒産し、世界が韓国造船業からら孤立!
あ、なんだ、めでたいじゃないか。



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2 件のコメント :

  1. あるけむ(R.K.M) @fwbc19652017年2月16日 18:59

    >とまあ、そんな理由から大宇造船海洋も仕事にありつけていると、
    >そういうワケだ。

    ただ、元記事を見ると、こんな記述が...

    >大宇造船海洋は先ごろ、米国のLNG会社とFSRU7基に関する
    >関心表明書(LOI)を締結し、今年初の受注を目前にしている。

    まだ、契約を締結した(受注した)わけじゃ無さそうですね。

    LOI(関心表明書):
    Letter of Intentの略称。特定のプロジェクトや案件に対し、契約に
    対する正式な合意の前に、意思確認の用途で使われる契約書を指す。
    予備的合意書と呼ばれることもある。一般的に、契約の大筋を確認する
    際に用いられ、契約内容の詳細が記載されているわけではない。
    大きなプロジェクトになると、最初からありとあらゆる詳細な事項まで取り決めるのはなかなか大変で時間もかかるので、LOIや覚書を作成して、その時点までに合意していることを相互で確認し、各当事者はこれを
    監督機関への説明や社内での必要な決議に用いたりして、今後の正式な
    契約に向けてのたたき台に利用する。

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    1. な、なんと、いつもの平常運転でしたか。

      何なんでしょうねぇ、お話があったらもう契約したも同然みたいに報じる姿勢はorz

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