2017年2月21日火曜日

鬼城移住計画を進める支那共産党

支那のゴーストタウンは「鬼城」と呼ばれる。

巨大、異様、空虚。中国、2.5億人が住む予定の高層マンション群

WIRED.jp 2/20(月) 8:20配信
中国最大級の都市の郊外に広がる不毛の地に、高層ビルが建ち並んでいる。いつの日か、これらの未来的な高層建築は政府が村から都会へ移住させようとしている約2.5億人もの人々を収容することになるだろう。だが、現段階ではすべてが空っぽだ。
この高層建築群に2億5千万人もの人民を移住させる計画が、支那共産党にはある。しかし、一筋縄でいく話では無い。



そもそも、支那の土地は人民のものではなく、共産党の所有する物件である。外国人はおろか支那人であっても支那の土地を所有することは叶わない。
支那人民に許されているのは、土地と建物の「使用権」なのである。

いや、厳密に言うと、支那では土地の所有権は国家所有権と集団所有権の2種類が認められている。
そして、それは支那の憲法によって定められている。
「都市部の土地は、国家所有に属する。農村及び都市郊外区域の土地は、法律により国家所有に属すると定めるものを除いて、集団所有に属する」
故に、個人で所有する土地というのは、存在しないことになっているのである。

これがどういう結果に繋がるかというと、こちらの記事を読んでいただこう。

土地の所有権がない中国の庶民、「マイホーム」とは名ばかり―中国紙

配信日時:2010年9月3日(金) 18時28分
2010年8月31日、中国では買ったばかりのマンションがある日突然、取り壊しの対象になることがある。実は庶民が大枚はたいて買っているのは建物と土地の「使用権」のみ。土地の「所有権」を持つ政府が「やっぱり貸さない」と言えば、それまでなのだ。南方都市報が伝えた。
簡単に言うと、支那共産党の考え1つで住み家が奪われるのである。
この手のニュースは、北京五輪(2008年)が開催される時期にもクローズアップされていたが、現状は今も変わらない。



さて、支那での土地問題はもう1つ解説しておかねばならない。
支那では都市部と農村部での人の行き来を禁じている。正確に言うと、農村から都市への戸籍の移動が禁止されているのだ。
経済のめざましい発展の一方で、都市部と農村部、都市化と経済発展で先んじた東部沿海地域と西部内陸地域の経済格差、貧富の差が問題化している。
また、農業からの移転人口(農民工)は都市戸籍を有することが出来ず、都市戸籍の住民と同様の社会福祉サービスを享受できないことが社会問題化している。農業戸籍と都市戸籍の2つの戸籍を統一することによって、農業からの移転人口(農民工)の市民化を図る必要性に迫られている。
http://www.mlit.go.jp/kokudokeikaku/international/spw/general/china/
農民はその一生を農村部で送らねばならず、しかし、仕事が無いので都市部に出稼ぎに行って、その子供達は老夫婦に育てられる、或いは子供達だけで自活しなければならないというのが現状である。

この話は別の問題にも絡んでくるのだが、その辺りは脇に置いておく。

ともかく、農村部では貧困と高齢化で悲惨な状態になりつつあるのが、支那の現状なのである。
で、冒頭のニュースに戻ると……。
中国の移住計画は、田舎の貧しい地域に住む人々に健康管理や学校教育、仕事を提供することを目的にしている。人々が“都会”に出てきてくれるよう、政府は田舎の土地を買い上げ、40階建て以上ものタワーマンションへの移住に助成金を出している。
この「移住計画」というのが曲者なのである。

中国、貧困層の移住計画で2020年までに14兆円超投資へ

2016年 10月 31日 21:09 JST
中国国家発展改革委員会(NDRC)は31日、貧困層をより開発された国内の他地域に移住させることで貧困を撲滅する計画の一環として、2020年までに9463億元(約14兆6700億円)を投資すると発表した。
この話、一見、良さそうな政策に見える。
貧困層に陥った農民達を、新たな都市を造ってそこに住まわせる。大型の公共事業投資で経済は潤い、支那経済の崩壊を食い止める。
なるほど、面白いシナリオである。



そして、その政策は既に進んでいるそうだ。
NDRCによると、これまでの貧困対策を受け、昨年末までに1200万人以上の人が移住している。
で、その場所がこちら。
鬼城
なかなか殺風景だな!
「ゴーストタウンのようだよ」。写真家のオーレリアン・マレシャルはそう語る。「人里離れたところにある郊外だね」
人里離れた場所にビルを建て、街を作り、そこに農村部の人民を強制的に住まわせる。
ん?しかし、農村部は今や少子高齢化が進んでいる。そして、新しく造成した街に、どんな仕事が??
人民に選択肢が無いとは言え、昨日まで畑で農作物を作っていた老人に、今日から都市部で新たな仕事に従事しろというのは酷である。
そもそも、高層ビルに老人を住まわせること自体が酷なのだ。



ちょっと考えれば分かりそうなそんな心配も余所に、この計画自体は着々と進められている模様。
2012年から上海に暮らしているマレシャルは、南京へ向かう鉄道の車中でこの開発を目にした。その規模や立地に魅力を感じ、国内15都市で建物がつくられていく様子を記録し続けている。作品『Block』が映し出すイメージは、打ち捨てられた文明や突然すっかり空っぽになってしまった街の悲惨な光景に見える。
現在、15都市ほどが建設されているようだが、移住は果たして進んでいるのだろうか?
移り住んだ人々は、一体どうやって暮らしていくのだろうか。

NHKが関連の特集番組をやっていた。

中国・強制退去に怒る農民~「新型都市化計画」の裏で何が~

2016年12月21日(水)
取り壊されていく、高層アパート。
中国では今、政府の主導で、大都市にある、数え切れないほどの街が姿を消しています。
立ち退きに向け、住民への圧力を強める地元当局。
支那の力業の経済対策で、凡そ日本では実現不可能なウルトラCだとは思うのだが、それがスムーズに行くのかどうかはかなり怪しい。
ようやく借金の返済を終えた直後に出された取り壊しの通告。
出稼ぎ農民たちは、次々と街をあとにしました。
李さんは、取り壊しに同意するよう再三、迫られています。
しかし、地元政府が一方的に立ち退きを迫り、その後の生活にも十分な補償を約束していないことに憤りを感じています。
立ち退き後の生活は知らん顔というのだから、恐ろしい。



NHKの特集はまだ街を作り替える、と言う程度の話なのだが、農村部からの移住を計画している所では更に悲惨な状況が発生することは想像に難くない。

新たに都市部を作って、経済効果を生み出そうという、スゴイ計画には、やはり歪みがついて回る。
それをどうやって解消するかが、支那共産党の課題である訳だが、彼らにとって「人民の幸せ」などはどうでも良い話で、経済的な効果が生まれることこそが至上命題らしい。

多分、経済効果は一時的には出るだろう。建物を建てる、それだけで多大な費用が消費されるからだ。

そして、農村部で細々と暮らしている農民にとって、水道が引かれ電気が得られる生活はある意味素晴らしい改革なのかも知れない。

が、都市部に住む人間はそれにはそれに多大なコストがかかることを知っている。農村部で自然から得られる恵みは、都市部では得られないのである。
にもかかわらず、仕事にありつける保障は何処にも無いというのだから、驚くより他無い。
まさに、砂上の楼閣といった感じの計画が、今、支那では着々と進められつつある。



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6 件のコメント :

  1. 山田の案山子2017年2月21日 14:24

    政府の立場を代弁するものではないが、土地の使用権利は、10年単位の賃貸借契約で借主の権利保護されている。ただ、予告無く法改正・施行されるので注意が必要だが強制立ち退きの殆どは契約切れで居座ってスラム化いる場合が殆どだ。 例えばマンションの空き地にバラックが建ち居住し「公厠」なる公衆トイレまで建ってしまう。 一応法治国家の様だ。(笑 

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    1. ほうほう、土地の使用権利は10年単位の賃借契約で「保護」されているのですか。
      支那では貸主からの解約申し入れに関する正当事由の存在は特段要求されないため、任意で契約解除が可能だと思っていました。
      ……まあ、どちらにせよ共産党の意向1つなんでしょうけれど。

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  2. 全体主義国家のこういう大躍進政策にはワクワクします。
    表面上だけ政府目標を達成して、更に大規模で実情を無視した計画とノルマを課して、どんどんやってほしい。
    さらにいえば、それを日本の野党さんたちが、絶賛してくれれば言うことなし。
    「東京一極集中も中国の政策を見習うべきだ!」とか言い出してほしいw

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    1. スケールがデカイですからねぇ、あちらは。

      日本の東京一極集中も確かに問題で、省庁の機能を別の県に移転する話が出ていましたが……、どこいっちゃったのやら、あれは。

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  3. こりゃダメだ! 昔、フランスに嫁いだ従姉妹の娘の洗礼式で仏に行ったとき、こういう郊外の不自然な都市を観ましたよ。
    交通機関から離れて陸の離れ小島に、箱ものだけが乱立している。そこに「移民」を放り込むのですが、そもそも都市開発の対象にならない場所にいきなり(不自然に)建てた都市だから、地場産業なんてものが在るわけがない。
    それでいて交通の便とインフラが壊滅的だから、住民は就職しようがない!
    いきおい荒廃して、犯罪と麻薬密売の巣になってました。バンリュー地区って場所で、かなり有名でしたけど。
    まあ二の舞になるのが解りきってますね。

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    1. バンリューの話は寡聞にして知りませんでしたので調べました。
      なるほど、割と有名なのですねぇ。

      そして、例外なくスラム化するこの手の政策が、支那なら上手く機能するという保障は何処にも無いわけで……。

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