地獄の釜の蓋を開けるドッド・フランク法の改正

やるなー。

トランプ氏、ドッド・フランク法見直しの大統領令に署名

2017 年 2 月 4 日 05:40 JST
 【ワシントン】ドナルド・トランプ米大統領は3日、金融規制改革法(ドッド・フランク法)の見直しを指示する大統領令に署名した。金融危機以降に制定された規制の多くを撤廃しようとする大胆な計画の一環だ。
WSJの記事では好意的な取り扱いではあるが、何が起きているのかは分かりにくい話だな。


ドッド・フランク法(ドッド=フランク・ウォール街改革・消費者保護法)は、2010年に制定されたオバマ氏の遺産とも呼べる法律だ。

何がこの法律の切っ掛けになったのか?というと2008年9月15日にリーマン・ブラザーズが破綻したことを皮切りに引き起こされた世界的金融危機である。

まあ、リーマンショックの引き金を引いた立役者は、韓国産業銀行なんだけどね。その話は別の機会に触れたので、ここでは割愛する。

ともあれ、トランプ氏はかねてからの公約通り、この法律にも手を付ける事を決めたようだ。
 トランプ氏は別途、4月に発効する「受託者規則」の見直しを求める大統領令にも署名した。この規則は退職貯蓄運用業界に打撃を与えるとして批判されてきた。
トランプ氏は、投資に関連する規制を撤廃していく方向であるようだ。

アメリカに投資と、経済の拡大をもたらすには、ある意味有効な手段と言えるのだけれど、しかし同時にドッド・フランク法で規制されていた分野のタガが外れる事を意味する。



じゃあ、具体的にこれがどんな話なのかというのを、誤解を恐れずに掻い摘まんで説明していきたいと思う。

ドッド・フランク法は「金融安定」「秩序ある清算の権限」「通貨監督、連邦預金保険公社及び連邦準備制度理事会への権限移転」「ヘッジ・ファンドなどに対する助言業者の規制」「保険」「銀行・貯蓄組合持ち株会社及び預金期間の規制改善」「ウォール街の透明性及び説明責任」「支払い・清算・決済の監督」「投資者の保護及び証券規制の改善」「消費者金融保護庁」「連邦準備制度に係る規定」「主流金融機関へのアクセス改善」「ペイ・イット・バック法」「抵当貸し付け改革・反略奪的貸付法」などからなる。

ザックリ言うと、ウォール街の締め付けを厳しくした、という事だ。法律の成立の経緯から考えれば、まあ、当然の話だ。

銀行経営の足かせ“ドッド・フランク法”廃止でウォール街の憂鬱はなくなる?

2016.11.24 08:00

 米国大統領選で共和党ドナルド・トランプ候補が予想外の当選を果たした“トランプ・ショック”により、市場は一時的に混乱に陥ったものの、その後は、これまた予想外の円安(ドル高)・株高へと向かった。そうした中で、日本でも金融株が大幅高となり、その背景として「ドッド・フランク法(金融規制改革法)の廃止観測」が取りざたされている。

こちらの記事に詳しい解説があるが、リーマンショックの要因となったのは、杜撰な貸し付け規則や、高リスクの商品の無秩序な販売などであったと分析されている。

これらも規制しようというのがこの法律なのだが、この規制がウォール街にとってはかなり煩いのだ。



特に、問題と指摘されているのは、こちらの関連。
共和党内もまた、この法律には反対の意見が強い。第一に、“大きすぎてつぶせない”巨大金融機関の救済に公的資金が使われる余地が残されている。第二に、FSOC、CFPBなど政府機関の肥大化を招いている。第三に、過度な規制強化を受けて金融機関の貸出が低迷し、景気に悪影響がある、という点だ。
これがどんな影響があるかというと、例えば日本のメガバンクである三菱東京UFJなどが、アメリカに投資を行おうとした場合に、資金的な制約が出る、という話に繋がる。

chart.yahoo.co

これ、三菱UFJフィナンシャル・グループの株価なのだが、11月を境に大きく伸びている。
トランプ氏が当選した事を受けての影響だ。

とはいえ、今年に入ってからは伸びが鈍化している。それは、多くの人が流石に撤廃という流れにはならないと思っているからだ。

こちらの記事にもあるように、トランプ氏のパフォーマンスの可能性が高いという風な事を言う人が多くなり、市場も様子見に移行したのである。

ドッド・フランク法見直しは容易でない、政策というよりショー的要素も

2017年2月7日 07:03 JST
トランプ米大統領は3日、金融規制改革法(ドッド・フランク法)の見直しを命じる大統領令に署名したが、整備に7年を要した同法の見直しは容易ではない。
従って、同法の一部撤廃や緩和を目指した大統領令は政策というよりもショー的な要素が大きいと、同法の成立に携わった議員や元政府当局者らが指摘した。法改正が迅速に進むとの期待から3日は銀行株が上げたが、銀行に恩恵が及ぶまでには障害が多そうだ。

ただ、この法律で規制されているヘッジ・ファンドが息を吹き返すような流れになると、彼らのターゲットになる国が悲惨なことになる。

少なからず、トランプ氏は「やる」と言ったことは実行するつもりらしいので、何らかの形で規制緩和に向かうことは確実である。だとすると、今年の9月、10月辺りまでに大変なことになる国が……。
 
禿タカファンドが喜んでオモチャにするあの国の動向も含めて、気になるニュースである。



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