2017年2月9日木曜日

香港の大富豪失踪と、支那のメッセージ

おそろ支那……。

[FT]香港の大富豪失踪 中国が送った恐怖のサイン

2017/2/6 6:30
まるで下手なスリラーの筋書きのようだ。中国の億万長者が旧正月(春節)の前日未明に、女性ボディーガードの取り巻きとともに、住まいとしている香港フォーシーズンズホテルの部屋に座っている。女性たちは彼を守るだけでなく、額や背中の汗をふくために雇われていた。
 そこへ突如、中国本土から来た5~6人の公安警察が押し入り、ボディーガードたちをなぎ倒す。富豪を高級ホテルから連れ去り、そしてこっそり本土へ運ぶのだ――中国共産党の激怒を目の当たりにさせるために。
この記事を日経新聞が掲載するというのもまた恐ろしい話ではあるが。



さて、この話をどこからどう突っ込んだら良いのか、ちょっと悩ましい。
香港の書店関係者5人が中国の工作員によって拉致された事件から1年あまり。中国の指導者たちの私生活に関して体面の悪い本を出版したのが理由だった。今回の香港法の違反は、香港の信頼性にひどい打撃となる。
支那は香港に於いても言論統制を強化している、と、そういう単純な話ではあるのだが。
まず、こちらの記事を。

香港帰還の書店関係者、中国「特殊部隊」に拉致されたと告白

2016.06.18 Sat posted at 15:39 JST
香港(CNN) 中国の指導層のゴシップ本を扱っていた香港の書店関係者5人が昨年相次ぎ失踪した事件で、香港に帰還した林栄基氏が18日までに記者会見し、中国本土に入った直後に「特殊部隊」に拉致されていたことを明らかにした。
林氏はこの中で、8カ月前に香港から中国本土に入った際に連行され、小さな部屋に拘束されていたと明かした。連行時には手錠をかけられ目隠しをされたとしている。拘束理由については当初、誰からも説明がなかったが、本土で禁止されている書籍を違法に売買した罪で起訴されるためだと後から伝えられたという。

去年の6月の記事だ。
これが書店関係者の拉致の話である。



そして、今回は富豪が拉致されたという話。
だが、肖氏は60億ドルの資産を持つ富豪で、その政治的なコネには、少なくとも3人の「太子党」(共産党の指導者の子供たちの呼称)との緊密な関係が含まれる。あるときには、習近平国家主席の姉から会社を買ったことさえある。
書店関係者の方は、ゴシップ記事を扱う程度の話が咎められたが、今回は共産党内部に密接な関係のある富豪が拉致された。

まあ、支那では法輪功関係者が拉致され、拷問されたり、人権派弁護士が逮捕されたりと、そう言った話が頻繁にあるので、拉致や不当逮捕は驚くに値しない。
問題は、政界に深いコネクションのある人間も、その対象になったということなのである。それも、香港で、だ。

支那は一国二制度を表向き認めているのだが、その現状はあまりに危うい。「一国二制度」は、共産党の意向一つであっさり覆される程度の単なる看板なのである。少なくとも、「治外法権」どころか共産党の独裁権が及ぶ地域だというのが現状なのである。



香港を巡る動向は、別の記事にも現れていた。

中国・習近平氏「香港独立阻止を支持」

2016/12/23 19:22
【北京=山田周平】中国の習近平国家主席は23日、北京で香港政府トップの梁振英行政長官と会談した。国営新華社によると、習氏は来年で英国からの返還20年となる香港が「一国二制度」で繁栄してきたと述べたうえで「中央政府は香港政府が法に従って香港独立の活動を阻止することを断固として支持する」と語った。香港行政長官は年末に北京で施政を報告するのが慣例だが、来年3月の長官選への不出馬を決めた梁氏には最後となる。
現在の香港政府のトップは、共産党の息のかかった人間である。
このニュースは、習近平氏が香港に対する影響力を更に強める動きを示している。
 今まで香港は、警察と司法の恣意的な行為から逃れられる安全な場所と見なされていた。だが肖氏の失踪を受け、グローバル企業はこれを考え直さなければならない。中国本土でも、同氏の拉致は、すでに習氏に戦争を仕掛けられたと考えている超富裕層には恐ろしいメッセージだ。資本逃避のペースを加速することにもなるだろう。
これによって、支那からの資本流出はさらに加速するだろう。「香港は別だから」が通用しなくなったからだ。



そして、それは同時に習近平氏の「腐敗撲滅運動」の矛先が、政治家や軍関係者から、一般人民にまで広げられたことを意味する。
 肖氏は身の危険を知っていたように見える。同氏は昨年、定評ある富豪ランキングで、中国で32番目の資産家にランキングされた。名前の載った多くが刑務所入りする羽目になることから、一部で「死のリスト」と呼ばれるものだ(当のランキングを集計する調査員らは、最初、肖氏が中国一の富豪だと計算したが、それに対して肖氏が自分は見た目よりもずっと貧しいと激しく訴えてきたと話している)。
支那版デスノートに載ってしまったために肖氏は拉致されてしまったようだが、この流れは更に加速するだろう。

習近平総書記、今年も「反腐敗」の取り組み強化、新たに「国家監察委員会」設置へ、今秋の共産党大会控え権力の一極集中さらに―中国

配信日時:2017年1月14日(土) 7時0分
2017年1月13日、今年秋の中国共産党大会で2期目を目指す習近平総書記(国家主席)は、「反腐敗」の取り組みを一段と強化している。すべての公務員の腐敗行為を取り締まる新たな機関「国家監察委員会」も設置する方針。5年に一度の党大会を控え、習総書記への権力集中が一層強まりそうだ。
大規模粛正が吹き荒れた文化大革命。
中身を知るほどに、現状の支那との類似性を感じざるを得ない。現代の紅衛兵が現れるのも待ったなしである。



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2 件のコメント :

  1. 中国人富豪、香港失踪事件が意味する江派閥の落日
    http://www.epochtimes.jp/2017/02/26749.html

    日経でも扱ってたんですね これは大紀元ですけど、江沢民派のマネロン担当だったんじゃないかって見解ですね

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    返信
    1. 大紀元の記事は詳しいですねぇ。
      なるほど、大紀元によれば、江沢民派の力が落ちてきたので、その力の源泉たる財務担当を攻撃すると。
      理に叶っているとは思いますが、人権は何処行っちゃったのやら。

      削除

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