2017年3月2日木曜日

高齢ドライバーの免許返納を考える

偶には、この手の話題を取り扱ってみよう。

運転の88歳男性を処分保留で釈放 横浜・小1死亡

2017年2月16日19時28分

横浜市港南区で昨年10月、集団登校中の小学生の列に軽トラックが突っ込み、1年生の男児が死亡した事故で、横浜地検は16日、軽トラックの運転者で自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死傷)容疑で逮捕された無職男性(88)について、処分保留のまま釈放したと発表した。現時点では起訴できるほどの証拠がなく、引き続き在宅で調べるという。

痛ましい事故だったが、運転手は無罪になりそうな感じだ。


子供を殺されたのに犯人は無罪、親にしてみたらたまったものではない。

 男性は神奈川県警による逮捕後の調べに、「ゴミを捨てに家を出たが、帰れなくなった」「どこを走ったか覚えていない」などと供述。事故前後の状況について説明があいまいだったことから、昨年11月11日から今月10日まで、精神鑑定のため留置を受けていた。地検は認知症の有無については「コメントしない」としている。

殺人を犯したものに対して「精神鑑定」を行う、というのを見ると、責任能力の有無に関して、果たして本当に責任が無いのか?と言う点に、疑問を抱かずにはいられない。

殺人を犯す様な人間の精神状態が、「異常では無い」なんてことはあり得ないからだ。

 

今回のケースでは、「殺人」ではなく「過失致死」に問われる事案ではあるが、「痴呆だったから責任能力は無い」等と言われても、そうそう納得できる話では無い。

 

だが、こうしたケースは年々増えてきている。


こちらも高齢者の運転による事故のニュースだ。

90歳男性が高速道路逆走 大型トラックと正面衝突し死亡

3月1日 16時24分

28日夜、兵庫県三木市の中国自動車道で、軽トラックがおよそ3キロにわたって上り車線を逆走して大型トラックと正面衝突し、運転していた90歳の男性が死亡しました。

28日午後9時40分ごろ、兵庫県三木市吉川町有安の中国自動車道で、近くに住む森上源一さん(90)さんが運転する軽トラックが上り車線を逆走して大型トラックと正面衝突し、森上さんは頭などを強く打って死亡しました。

そもそも高速道路で車が逆走してくる等と言うことを考慮するのが、無理がある。逆走してきたら、それこそ相対速度200km/hにもなるのだから、能力的にも避けられない。

森上さんは、1年4か月ほど前に運転免許を更新し、その際、認知症が疑われる兆候はなかったということですが、妻は警察に「最近、夫が物忘れをするようになった」と話しているということです。警察が事故の状況などを調べています。

物忘れって……。


しかし、感情の問題はともかく、こうした痴呆老人達が暴走する可能性というのは、高くなってきた。

いわゆるサンデードライバーと呼ばれる人々が、危ない運転をすることは、多くの人が身を以て体感していることだと思う。が、痴呆老人達の運転はそれの比ではない程危険なのだ。

免許返納の制度も有効に機能しているとは言い難い。

 

何しろ、田舎などは車の免許が無ければ生活が困難になるケースが多い。それこそ、スーパーまで5kmとか珍しくない。

つまり、老人達にとっても車を取り上げられたら生きていけない、というケースは深刻な問題なのである。

もちろん、程度の差はあって、たいして苦労もしない距離を車を出して移動している人も多い。バスを使わない理由も「不便だから」「面倒だから」という手前勝手な理屈で、覚束ない運転の車を利用するケースだって多い。

 

解決策は……。


悪名高きクロ現でこんな特集が組まれていた。

運転し続けたい ~高齢ドライバー事故の対策最前線~

2014年7月8日(火)放送

先月(6月)18日、北海道旭川市で3人が死亡する交通事故が発生しました。
事故を起こしたのは、75歳の女性ドライバーでした。

~~略~~

増える高齢ドライバーの事故を、どう防ぐか。
全国の警察でも取り組みが始まっています。
高齢化率が全国4位の山口県では、警察が地域住民と共に高齢者の戸別訪問を続けています。

警察官が高齢者に呼びかけているのは、運転免許の自主返納です。

警察官
「勇気を持って、運転免許証を返納してもらおうと。」

女性
「それはもうね、生きてはいけない。
大げさですけどね。
やっぱり運転できないと不便ですよね。」

しかし、すぐに免許の返納を検討する高齢者は、なかなかいません。

男性
「まだ2~3年は乗れると思います。
楽にやれると思います。」

自覚症状は無いらしいのだが、確実に老いは来ている。

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視野がこれ程狭くなっているのだが、しかし自信は高くなる結果に。

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経験やテクニックで事故を回避出来るというのである。


クロ現では、まず「自覚させること」が必要だと、その様に分析していた。

そして、低速の電気自動車を使うべきだと。

 

まあ、分かる。

だが、厄介なことに、老齢による衰えは個人差が大きい。若者以上に運転が達者な人もいるのは事実なのだ。

一律の法規制というのにも無理がある一方で、「自覚させる」というのもなかなか困難だ。

そこで、高齢者に対して免許更新にあたって高齢者講習というのが行われる様に変わってきている。が、これも毎年更新というわけでは無いので、次の免許更新まで有効になってしまう辺りが問題なのだ。また、大型免許やバイクの免許なども規制されていない。速度があって重量があるような乗り物に乗れない、そんな方向に、制度面で、まず改革をする必要があると思うのだけれど。

追記 (2017/3/2)

調査不足だったようで、こんなニュースが。

改正道交法で認知症かどうか判定が厳格に 免許取り消しは10倍予想、どうする高齢者の移動手段

2017.3.2 09:30

 高齢ドライバーによる重大な交通事故が多発する中で、75歳以上の人が免許を更新する際、認知症であるかどうか厳格に検査される改正道路交通法(道交法)が12日に施行される。

これ、医者や警察で暴れる老人が出てきてニュースになりそうだな。

記事にも出ているが、自動車免許が取り上げられたら、免許不要の自転車に乗る人が増えそうだが、しかし、自転車の方が余程危ない。

 

そういう意味では、タクシなどを使ったオンデマンド交通方式は面白いのだが、地域の理解無しではこれも実現出来ない。というか、この方式を役所に人間が理解し、導入出来るのかが若干疑問だ。

そして、サイトを読むと分かるのだが、このオンデマンド交通方式も万能というわけでは無く、地域の担当者の地道な努力が必要なシステムであることが分かる。

高齢化、というのは思いの外色々な問題を引き起こすようである。

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6 件のコメント :

  1. 痴呆症で無罪であっても保険金が出るのか大手損害保険会社の販売する自動車保険で確認してみました。すると、認知症とわかっていて運転して起こした事故については以下のように定めています。
    •相手への賠償(対人・対物)
    補償される。
    •ケガの補償(自身のケガ)
    「疾病・心神喪失」に当てはまり、補償対象外とされる可能性がある。
    だそうです、自賠責は被害者救済の対応ですので被害者には保険金が出るそうです。
    多少・・・安心できる面でもありますが、加齢とともに個人差はありますが自分自身の最盛期に対しては例外なく能力は低下しているでしょう。
    経験により補える部分も有るとは思いますが突発的な対処能力は低下しているでしょうから「思慮」を持った運転を考える時期なのですが・・AT車の普及が問題を広げている面も多々あるのでしょうね。
    私自身も50代になり、大型バイクも四輪車も利用していますが年寄りの冷や水で・・昔レースをしていたので鈴鹿サーキットのサーキット走行をしていますが自分のイメージと実際の走行にズレがあることを痛感しました。
    高齢者の方々にも少し考えて運転して頂きたいものです、あわてず(駐車時や発進時)ミッションの位置、ブレーキの確認、前後左右の確認を落ち着いてあれば急発進事故、突然バック事故はかなり減少すると思うのですがね。
    困ったものです。

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    1. 自分自身の事もそうですが、親がどうか、と言うことをまず考えないと行けないのでしょうね。
      なかなか言い出しにくい部分はありますが、やはり客観的に見ても判断力の低下は感じられます。家族が気をつけることが一番なのだと思いますよ。

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  2. 山田の案山子2017年3月2日 11:44

    運転免許の自主返納
    当該機関の責任回避に過ぎない。下より運転免許は運転資格及び責任能力を認めた証書だ。所有者の判断で返納を期待するには無理があり高度な審査が必要だ。

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    1. 行政にしても警察機構にしても「自主返納」という形に拘るのは、「権利」に抵触する部分が大きいからでしょうねぇ。
      行政や警察に動いて貰う為には、法整備するしか無い訳で。

      それでも運転免許の更新の際に、色々な適性検査をすることは、年齢に関わらず必要に思うのですよね。
      ペーパードライバーが何十年も免許を保有できると言うことは、本来良くないことだと思いますから。

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    2. 横から失礼します。俺も免許更新時の適正検査には賛成です。一度所得したら死ぬまで有効というのも如何なものかと。人命も懸かってますし。
      あと、「高齢者はマニュアルに限る」みたいな制度があっても良いかと思います。エンジンを無駄に吹かすだけなら事故よりマシなので。
      メーカーも高齢者用の車両でも出さないですかね?

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    3. そうなんですよね、免許、というからには、資格を持っている人が許されるような形で無いと。その資格を失ってなお、付与され続けるのはいかがなものかと。

      高齢者専用という目線で作られた自動車というのは、今後開発されるかも知れませんね。
      しあkし、その為にお金をかけると言うことは難しいでしょうから、何らかの補助的な政策を打たなければならないでしょう。

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