トランプ氏とドイツのアブナイ関係

今日は少々忙しい事もあって、ニュースの紹介だけに留めたい。

トランプ大統領、メルケル首相に3000億ドルの請求書。国防相マティス大将も仰天

2017年03月30日
 メルケル首相がワシントンを訪問してトランプ大統領と会談した際に後者は前者に<3000億ドル(33兆円)の請求書を渡した>という。彼の考えでは2012年からドイツがNATOの国防費として拠出する資金2%分に利息を加えた評価額であるらしい。彼のぞんざいな姿勢に<ドイツの随員一行は茫然自失した>と報じられている。
アメリカとドイツの関係がギクシャクしている話だな。



日本人は割とドイツに寛容なのだが、実のところドイツからは日本を好意的に見るという事は少ない。概ね片思いの類である。
アメリカに対しても日本は好意的な立場にあるが、アメリカもその他大勢の同盟国の1つ、ただしアジアでは重要、くらいにしか思われていない。こちらも片思いの傾向が強いね。

じゃあ、アメリカはドイツをどう感じているかというと……、少なくともトランプ氏は「自分だけ良い思いしやがってこの野郎」と思っているようだ。
まあ、トランプ氏のこの感情は日本にも向けられているのだが、幸いにして安倍氏との関係は悪くないようなので、まだ「セーフ」という状況だ。一方のドイツは、というと、トランプ氏とメルケル氏の間でどうにもギクシャクという状況なので、良い訳も無い。
 双方の関係者が居心地の悪さを感じている間、メルケル首相はその請求書について<言葉を返すこともなく、単にそれを無視するかのようであった>という。
この話、どういうことかというと……。



実はドイツ軍は国の規模の割に弱小である。
いや、弱いわけじゃ無いんだけど、経済規模に比べて国費を防衛関係費に割く割合が低い。その上、アメリカ軍が駐留しているのだけれど、その費用負担率も低い。

早い話、「おまえのところの経済は順調らしいが、防衛関連の費用負担は低いよな、もっと出せ!」という事だ。
 両者の記者会見の席では、トランプはNATOを支援していることをメルケルに伝えたが、同時に加盟国が享受している防衛に相応する費用を拠出すべきであるということも指摘した。更に、多くの加盟国は長年の防衛に借りがある。それは米国にとって不公平であるということも表明した。
こんな事を公然と言ってしまう辺り、トランプ氏の面の皮の厚さもたいしたものだ。
 そこで、メルケルに代わって彼女が全幅の信頼を寄せているウルズラ・フォン・デア・ライエン国防相は<「NATOに一切借りはない。NATOに拠出する2%の国防費はこの先10年間の半ばあたりで達成したい」>と表明した。
まあ、ドイツ側も面の皮の厚さでは負けていない。
現在、ドイツはNATOに国防費としてGDPの1.2%の資金を拠出している。GDPの2%の資金を提供するというNATOの規定をこれまで満たしている国は米国、英国、ギリシャ、エストニア,ポーランドの5か国だけで、それにルーマニア、レトニア、リトアニアが2%にほぼ近い資金を拠出している。
だが、現実的には資金拠出立は低い。ただ、GDPとの比率なので、実際の額は多いのだけれど。



そして、割を食ったマティス大将だが……。
 マティス大将がなぜここまで猛反論したかというとそれには理由がある。
 何しろ彼は、国防長官として2月にヨーロッパを訪問した時に2%の資金拠出を加盟各国に要望しながらも、米国は今後もNATOの重要性を認識して支援して行くことを約束したばかりなのである。そこに来て、今回のトランプのメルケルに請求書を手渡したという行為。これでは、マティス国防長官の面子丸潰れだと彼は受け止めたのも当然だろう。
先に訪問して「これからもアメリカはNATOに金を出すよ!これまで通りな!」と言ったばかりである。そりゃ、その顔に泥を塗られる想いだった、というのは理解できる。
 
トランプ氏の言い分は理解できるが、せめて国内で話し合ってから話題に出すべきだったね。


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