マネーロンダリングと対策

日本では、資金洗浄:マネーロンダリングへの対策は遅れている。

疑わしい取引、届け出40万件 資金洗浄対策で金融機関

朝日新聞デジタル 3/2(木) 18:06配信
 犯罪による収益の疑いがあるとして金融機関などが国に届け出た「疑わしい取引」は昨年、40万1091件と初めて40万件を超えた。前年より0・4%増え、3年連続の増加。警察庁が2日発表した。
年間40万件に上る疑わしい取引 があると報告されているが、これの取締りがどこまで有効にできるかは疑問である。

マネーロンダリングという言葉は、日常的なニュースでも偶に耳にすることがあると思うが、その様な実態があるのかという点について、詳しく考えてみる機会は一般人にとってはそれ程多くないと思う。

馴染みの無い世界の話に感じるからだ。「どっかの悪い奴がやってる」「金のないオレには関係ねぇ」位の印象でしか無いだろう。
だが、現実的には、こうした手口で手に入れたお金が犯罪の資金源になっており、一般人にも影響を及ぼす。そして、銀行に行って口座を作るとなると、結構煩く色々と個人情報が聞かれる羽目に。あれは、このマネロン対策の関係もあるのだ。

まずは外務省のサイトを紹介しておこう。
この中で、こんな勧告の紹介がなされている。
原文が英語なので、これの和訳を紹介しておく。
ここにある「仮訳」というのが日本文での内容紹介なのだが、これが難しい。概要だけでも意味不明である。
ザックリ説明すると、まずは基本として1990年の提言である、「40の勧告」がある。
主な内容はWikiにまとめられている。
  • 資金洗浄を犯罪として取り締まること
  • 匿名・偽名による顧客管理の禁止
  • 資金洗浄、テロ資金供与に関係する疑いのある取引の届出の義務付け
  • 資金洗浄、テロ資金供与に関係する疑いのある取引情報を管理する機関(FIU)の設立
  • 国際協力の実施
で、これに加えて「9の特別勧告」がこれだ。
  • テロ資金供与を犯罪として取り締まること
  • テロリストの資産の凍結・没収の実施
  • テロ資金供与に関係する疑いのある取引の届出の義務付け
  • 電信送金について送金人情報付与
というわけで、金融機関による締め付けと、国際協力ができる体制の構築、そして、資金洗浄を犯罪に定義しろと言うことが、世界的に求められているという話なのだ。


そして、この勧告の履行状況について格付け機関FATFが以下のように評価している。
日本の場合は、「40の勧告」は「遵守:ほぼ遵守:部分的に遵守:非遵守」=「4:17:9:9」となっている。あと、カウントできないのが1件。
「9の特別勧告」は「遵守:ほぼ遵守:部分的に遵守:非遵守」=「0:2:6:1」と。
結構、守られていないのが多いのである。

日本には「麻薬特別法」や「組織犯罪対策法」、そして「テロ資金処罰法」「金融機関等本人確認法」「犯罪収益移転防止法」などで対応する予定にしているようだ。この辺りは、ガソプリこと山尾しおり氏も国会で言及している。「これで足りると」そのように言及していた。

だが、現実はこれだけでは足りないのである。
そして、その一つの解が「共謀罪」だと、日本の政府は考えているのである。

テロ等準備罪の閣議決定 今月10日からずれ込む見通し

3月5日 5時12分
「共謀罪」の構成要件を厳しくして、「テロ等準備罪」を新設する法案について、政府・与党は条文の処罰の対象に「テロリズム集団」という文言を加える方向で調整していて、閣議決定の時期は、当初目指していた今月10日からずれこむ見通しです。
日本の国会は、ハードルを高くすることで何とかテロ等準備罪の成立を目指しているようだが、ハードルを高くすると言うことは法律としては使いにくくなるという事を意味する。つまり、抑止力としては限定的になるのだろう。


もちろん、テロ等準備罪の構成要件について、色々と議論があるのは知っている。

法律的に、悪用される可能性が比較的高い点についても、運用次第と切り捨てるわけにはいかない部分があることも知っている。

しかし、こうした網をかけないと解決しづらい問題は幾つもあるのだ。それもまた事実である。


マネロン対策に共謀罪は必須、とまでは言わないが、そうした視点も持たねばならないのは事実である。切れ味が悪い記事になってしまったが、テロ等対策法案の中身を検討していないので申し訳無い。

ただ、マネロン対策というのは政策に訴求力が無いので、「テロ防止」という方に重きが置かれて語られることが多い。だが、共謀罪の成立には色々な側面を併せ持っている。
こうした視点でも、テロ等対策法案の中身を議論していかねばならないだろう。



ランキングへの応援クリックよろしく!
にほんブログ村 ニュースブログ 時事ニュースへ

コメント