2017年4月17日月曜日

北朝鮮のミサイルを迎撃するなと言う風潮

いや、ないから。

北ミサイル失敗 消えぬ脅威 迎撃しても破片、猛毒…被害恐れ

産経新聞 4/17(月) 7:55配信
 北朝鮮が16日に発射した弾道ミサイルは直後に爆発したとみられるが、実戦配備済みの中距離ミサイルは日本を射程に収める。鍵を握るのは自衛隊のミサイル防衛(MD)システムだ。ただ、ミサイル迎撃に成功したとしても、それで国民の安全が確保されるとはかぎらない。ミサイルの破片や猛毒が飛散して害を及ぼす恐れがあるからだ。
産経新聞ですらこれだが、日本学術会議でも似たような話は出ていた。方向性は全然違うんだが。



おっと、まず先に日本学術会議の記事の方も参照しておこう。

日本学術会議 総会で軍事研究反対の声明を報告 研究者から浮世離れした意見も続出

2017.4.14 23:16
~~略~~
女性研究者は北朝鮮の核・ミサイルへの対処に触れ、「このような非常に緊迫した状況の中で、私たちは地対空ミサイルで迎撃する立場を取るのか。むしろ戦争の危機を拡大する可能性がある」と述べ、自衛隊のミサイル防衛にも疑義を示した。
ミサイル防衛について疑義を示すこと自体は問題であるとは思わない。だが、この文章は全く理解できない。
  • 地対空ミサイルで迎撃 → 戦争の危機を拡大
論理飛躍し過ぎていて、どの辺りが学術的なのかさっぱり理解が出来ない。
多分、どこか説明が省略されているのだろうね。そうで無ければ、国費で活動する研究者の口からこんなアホな発言が出るはずが無い
だよな?!

まあ、掴みはこれくらいで良いだろう。



で、産経の記事の方も見ておきたい。
 「高い所で衝突するので破片は数キロから数十キロの広さで飛散するのではないか。破片の重さが100キロを超える可能性はある」
 自衛隊関係者は迎撃後に想定される被害について、こう説明する。PAC3が迎撃する弾頭は超音速で落下。重さ約300キロのPAC3が衝突すれば、無数の落下物が広がることは確実だ。核・生物・化学(NBC)兵器が搭載されていない弾頭の迎撃に成功しても、甚大な被害が発生する恐れがある。
ふむ、確かにこうした懸念があるのは事実だ。
 
ただし、PAC-2に比べてPAC-3は各段に迎撃性能が上がり、Hit-to-killスタイルを採ることで、その運動エネルギーによって目標を粉砕破壊する方式が採用されている。このことでPAC-2よりは破片の大きさが小さくなることが期待される。
 
ところで、多くのミサイルはその質量で的を打撃することを目的としているのでは無く、弾頭と呼ばれる部分に炸薬や可燃物、核兵器や化学兵器などが詰め込まれ、弾頭が地上に落下する前に破裂することで、目標を破壊したり、その周囲の人間を殺したりすることが出来る。
確かに、マッハで飛んでくる質量が脅威になることは事実だ。が、ミサイルの目的を果たさせない為に、目標に到達する前に迎撃することは、間違いなく有効なのだ。
迎撃して信管を破壊すれば、弾頭はそのまま地面に落ちる可能性もある。質量で目標を攻撃するタイプであったとしても、迎撃して破片になれば、それだけ目標に与えるダメージを軽減可能なのである。



そうした前提を踏まえた上で、破片や迎撃した結果撒き散らされる毒物が問題になる可能性は、当然ある。弾頭以外にも、ロケットの燃料に使われるヒドラジンなどの化学薬品は、人体に対して有害である。
核・生物・化学(NBC)兵器が搭載されていない弾頭の迎撃に成功しても、甚大な被害が発生する恐れがある。
したがって、甚大な被害が発生するおそれがあるのは事実だが、それでも迎撃できないで直撃を受けるよりはマシなのである。
 弾道ミサイルにNBC兵器が搭載されている場合、毒性物質が飛散しかねない。防衛省関係者は「弾道ミサイルが化学兵器を搭載していた場合、液体であれば迎撃後に飛散する可能性がある」と指摘する。
こうした毒性物質の飛散に関しても、迎撃しない場合は弾頭が「一番有効と思われる高さで破裂して毒性物質を拡散」する働きをするのに対して、その目的が達せられなくなる可能性があるのであれば、迎撃した方がマシだと言えよう。

産経新聞ですら、こうした事実を正確に伝えた上で、「迎撃した場合にも被害が発生する可能性はある」と、そうした論調にならないのだ。
そもそも海上に展開したイージス艦がミサイルを迎撃できれば、海上に落下物が落ちるだけとなり、更に被害を軽減出来る可能性が高い。これを撃ちもらしたときにPAC-3での迎撃となる。
落下物に対する危険性を周知する必要があるのはもちろんだが、国会で議論されないという話を取り上げるだけでは無く、内閣官房で情報を拡散している話をきちんと伝えるべきでは無いのか?



文句を言うだけではダメだろうから、内閣官房の情報をここでも開示しておく。
alert0
基本的には、弾道ミサイルが日本に飛来する可能性がある場合、3パターンの対処が考えられている。

流れ的には、1の「ミサイル発射情報」が出た時点で、Jアラートが発動しなければならないのだが……、まともに機能したという話を聞かないな。
で、着弾予想が出た時点で、(1)日本に落下する可能性があると判断された場合には避難情報を出す流れとなっている。

……これさぁ、訓練必要だよね。
前回記事を書いたときには、秋田での訓練を「やらないよりマシ」と鼻で嗤ってしまったが、日本全国である程度は訓練すべき話じゃないかと、そう思えてきた。
だって、Jアラート出た時点で、自分が何をすべきか、日本国民全員が分かっていないとダメだよね。



どれだけの国民がこうしたサイトを確認して、その必要性を感じているのだろうか。

そして、改めて思う事は、「迎撃で被害軽減出来ても被害をなくせないのであれば、敵基地破壊するしか無い」という事だよね。
能力があっても使わないのと、能力が無くて使えないのは大きな違いだぜ!
能ある鷹は爪を隠すと言うが、能の無い場合はどうしたら良いのだろうね。腹でも見せれば良いのかな?



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5 件のコメント :

  1. タイで目覚めた日本人2017年4月17日 19:17

    そこはやっぱり志位るずが酒を呑ませるか、踊りを踊って戦争防止すると(笑)
    又は9条信者に盾になってもらって・・・
    ・・・不毛だなぁ・・・書いてて馬鹿馬鹿しくなってきますな。

    返信削除
  2. 本当に「は!?」ですね。
    撃墜による二次被害が酷いならば、敵弾道ミサイルを撃墜しなかった時は千倍以上は死傷者が出るのだすが。まさか「核物質が飛散するから核ミサイルも撃墜ダメ!」とか言い出すのでは?
    弾道ミサイルて何だか解ってるのでしょうか?
    電子レンジとか炊飯器と勘違いしてません?
    平和ボケもここに極まる。
    今度の一件は皆が国防を考えるよい体験となった…と思ってましたが、脳内御花畑は死ななきゃ治らないものらしいです。
    「軍事」というものを頭から毛嫌いして、その研究を一般人から切り離してきた報いですかね?

    あるけむ様が書かれてましたが、アイヌ族は悪くない。でもアイヌ族にタカる奴等がいかんと!
    何がなんでも自由や平和の使者であると言いながら、亡国への道へ国民を誘う奴等がいて、こいつらこそ真実の敵なのだと記事で解りました。

    返信削除
  3. あるけむ(R.K.M)@fwbc19652017年4月18日 2:22

    以前、別記事「大統領の弾劾訴追を決めた韓国、次々と都合の良い理屈を並べる 」のコメントに、「戦争論」について書きました。
    >カール・フォン・クラウゼヴィッツ著「戦争論」では、経済・外交・軍事
    >を統合・調整するのは政治以外にはないとしています。
    >逆に言えば、政治が機能しなくなれば、経済・外交・軍事も十分な機能を
    >発揮しないと言えると思います。

    これは、言い換えると「政治だけでもダメ、経済だけでもダメ、外交だけでもダメ、軍事だけでもダメ。政治・経済・外交・軍事が揃わないと国は発展しない」ということだと思います。

    現在の日本は、軍事に制限(縛り)を掛けているため、経済や外交に悪影響が出ている状況だと考えます。もちろん、政治は獅子身中の虫にさいなまれている状況ですね。

    さて、弾道弾防御ですが、軍事的対策としては以下の4つが考えられます。
    1.先制攻撃
    2.MAD(相互確証破壊)による抑止力利用
    3.迎撃システムの構築
    4.敵策源地に対する反撃による第二撃以降の回避
    まあ「1.先制攻撃」は、現代日本としては取り得ない戦略だと思います。
    2に相当するのが、まとめブログを見ているといつも出てくる核武装論ですね。可能ならやった方がいいけど、そんな予算は無いでしょう。
    この記事の「ミサイル防衛(MD)システム」は3ですね。現在は、この手段しか無いと考えます。
    4に関しては、獅子身中の虫が少し弱ってきて、やっと政治レベルの検討が始まったばかりと理解してます。

    結局、今は米国に頼るしか無い...という理解です。

    返信削除
  4. あるけむ(R.K.M)@fwbc19652017年4月18日 3:23

    連続投稿になりますが、念のため指摘しておきます

    >自衛隊関係者は迎撃後に想定される被害について、こう説明する。
    >PAC3が迎撃する弾頭は超音速で落下。重さ約300キロのPAC3が
    >衝突すれば、無数の落下物が広がることは確実だ。核・生物・化学
    >(NBC)兵器が搭載されていない弾頭の迎撃に成功しても、甚大な被害
    >が発生する恐れがある。

    「弾頭は超音速で落下」するということは、弾頭は高温になるはずです。
    核物質はともかく、炸薬(原爆の起爆薬を含む)や細菌・毒ガスは、弾頭を傷つけ、断熱能力をなくすことで、熱で分解・無効化される可能性が十分あると考えます。

    先日、安倍総理が北朝鮮の弾道ミサイル技術に関し「サリンを弾頭につけて着弾させる能力をすでに保有している可能性がある」と発言したのは、「弾頭の断熱技術(能力)を獲得している可能性がある」という意味だと考えています。
    参考)日経新聞「北朝鮮ミサイル「サリン弾頭可能」 安倍首相」

    返信削除
  5. 戦争は嫌いだが、故郷を外国から守る事を否定する人も嫌いだ!

    半村良「戦国自衛隊」の後書より。

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