小泉氏が掲げる「こども保険」の正体

何か、「こども保険」とか作るらしい。平仮名を使う辺りがもう何というか、ウケ狙いの臭いがプンプンとするね。

「こども保険」実現へ、自民が特命委設置を表明

2017年4月7日04時02分
幼児教育や保育を実質無償化する「こども保険」などの実現に向け、自民党の茂木敏充政調会長は6日、「人生100年時代の制度設計特命委員会」を立ちあげると表明した。6月に政府がまとめる「骨太の方針」への反映を目指し、議論の集約を急ぐ。
小泉氏が依然根強い人気を持っているので、こうした政策を打ち出して更なるイメージアップを図りたいという思惑はあるのかも知れない。

で、こども保険って何よ?
その辺りを少し見ていきたい。シリアや北朝鮮辺りがきな臭い中、こうした話題を取り上げるのは気が引けるが……。

保育無償化へ「こども保険」、小泉氏ら若手議員が提案

大津智義、藤原慎一
2017年3月30日07時15分
自民党の小泉進次郎・農林部会長ら同党の若手議員でつくる「2020年以降の経済財政構想小委員会」が29日、保育や幼児教育を無償にするための「こども保険」を創設する提言をまとめた。今の社会保険料に上乗せして資金を集める仕組みだ。党内に浮上している「教育国債」の対案で、教育無償化の財源を巡る議論が活発化しそうだ。

へー、社会保険料に上乗せねぇ。
イメージ
こども保険という名前になっているが、その実、厚生年金保険料の徴収額を増やし、児童手当に上乗せする、それだけの話だ。

新たな制度を設立する気であれば、しっかりシステムを作れば良いのに。現状のままだと、保険料を上げて、そこから捻出したお金で児童手当を増額しますよ、で終わっちゃう話。「こども保険」とか名前を付けたところで、正体はコレなんだからしょぼくね?

さらに、これ、最初は児童手当の増額に使う話らしいのだけれど、そんなことするくらいならば、保育園や幼稚園にかかるお金を安くする方向で税金投入したらどうよ

え?現金ばらまいた方が、選挙でウケが良い?

結局それかよorz

例えば教育バウチャーという形で、教育に使う費用を減額するシステムを構築しても良いと思うぜ。
もう、マイナンバー付与したんだから、そこに教育にかかったコストに応じたポイントを付与して、最終的に還付金という形で現金で戻すとか、色々やれることあるじゃない。

結局、教育にかかるコストを減らしたいなら、先ずはそうした部分にメスを入れなければダメだし、保育園や幼稚園だって「延長」にえらくお金を取るけど、9時~17時で働く両親の為の保育制度が、17時以降は増額しますって、ちょっと無理があるよね?せめて18時までにするとか、出来ないのかね。
或いは、民間会社に保育のために時短で働く人の為の保障制度というか、そう言ったものを作らせるように補助金入れるとか、色々あると思うんだ。幼児だけでもそうした問題が幾つでも出てくる。

それを、安易に現金ばらまいて、親が娯楽に金使ってたら、全然それ、子供のためにならないよね?政治家は子供をダシにしてお金ばらまきたいだけじゃ無いかな?



そして、これを税金を財源にするという話ならまだしも、何故か厚生年金保険の保険料を財源にするつもりだというから、サラリーマンから更に毟る気満々である。

確かに、子供の教育に対する手当を拡充しようという、その方針は悪くないと思う
「子どもたちのことを社会全体で支えるというメッセージをしっかり伝える」
 小泉氏はこの日の小委員会後の記者会見でこう述べ、6月に政府がまとめる「骨太の方針」にこども保険案を反映させ、早期の実現をめざす考えを示した。
だけど、これは「社会全体で支える」という訳じゃ無いよね。だったら消費税を財源にする方がまだ「社会全体で支える」って話になるんじゃ無いの?
厚生年金保険から毟ろうと言うことは、つまり、とりやすいところからとる、そういう魂胆が見え見えである。
自営業者は国民年金に月160円程度を加算することを想定。年3400億円の財源が生まれ、未就学児への児童手当を1人当たり月5千円増額できるという。
流石に自営業からも徴収する方針らしいんだけど、現在の国民年金の納付率ってご存じ?

納付率がまだまだ低い国民年金、未納は損!

平成28年4月~9月の国民年金保険料の納付率(現年度分)が、平成28年10月末時点で59.1%とのこと。前年度と比較すると2.4ポイント増となりました。とはいえ、まだまだ納付率が高いとは言い難い状況です。
実は6割弱なんだよね、国民年金の納付率って。

「お金が無ければ生活保護を受ければいいや」と言う人が結構いて、これが年金制度そのものの崩壊を招きつつある。いや、もうほぼ崩壊しているとも言えるんだけど。

これ、段々低下していくと、更に厄介なことに。



んでもって、将来的にはこのこども保険とやらの保険率を増やす予定らしい。
次に、この保険料率を段階的に各0・5%まで引き上げる。年収400万円の世帯で月1200円程度、同様に自営業者は月830円程度の負担増になるが、財源は年1兆7千億円に達し、児童手当は1人当たり月2万5千円増額できる。保育園や幼稚園の平均保育料は月1万~3万円程度のため、今の児童手当と合わせて幼児教育の実質無償化が実現する計算になる。
まだ「増やす予定だ」と予定までしっかり示している点は評価したいところだけれど、これってこれから減っていく現役世代の負担を増やすだけだよね?

既に老齢人口の増加は歯止めがかからない状態で、一方の子供数は減る一方。将来的なバランスはそれなりにとれる予定かも知れないけれど、だとしたら少子化対策する気は無いって事だよね。
新たな特命委は茂木氏を委員長に、小泉進次郎・党農林部会長ら若手議員が増大する社会保障費を削るためにまとめた提言を議論する。社会保険料に上乗せして財源を確保し、児童手当を増額する「こども保険」や、正規・非正規社員の両方が入れる「勤労者皆社会保険制度」が議題の中心となる見通しだ。
社会保障費は削る方向で調整する積もりみたいだけど、医療費の自己負担率を増やすとか、色々やらないとそれは実現出来ないだろう。
「永く働くほど得をする年金制度改革」だとか「健康ゴールド免許の導入」だとか、色々画策する方向で動き出しているみたいだけれど、システムの構築はどれも大変そうである。

小泉進次郎ら自民若手議員が「健康ゴールド免許」など、貧困層ほど「痛みを伴う改革」を提言

2016年10月27日12:10
自民党若手議員らの社会保障制度全般の改革に関する提言が地獄の様相を呈しています。
この記事のように無責任に全てを否定する積もりは無いが……、手近なところから費用を捻出しようという姿勢は気に入らないなぁ。



給付型の奨学金を創設する法案も可決された。

給付型奨学金、月2~4万円 18年度から

2016/12/20 0:15
大学生らが返済不要で利用できる「給付型奨学金」について、政府は19日、進学先や下宿の有無に応じて月額2万~4万円を給付する制度を正式決定した。
これって、本当に必要なの?
「勉強したくても出来ない子供がいる」って、それは確かにそうかも知れないけれど、勉強していない学生なんて腐るほどいるじゃん?大学行かなければ勉強できない訳でもあるまい。
 
これも財源がよく分からない話で、国債を増やして財源にしようとか、意味の分からないことを言っているけれど、学生を遊ばせるために税金を使おうという話になりかねないわけで。
給付型、じゃなくてさー、利子無しとか、そういう形に出来ないわけ?それこそ国がやれば良い話。
 
先出の、こども保険だって、結局、子供が将来的に支払わねばならない(それもどんどん増額する)モノになっているのだとしたら、それは子供のためなの?という疑念が払拭できない。

そんな妙な名目で税金とるくらいなら、あっさりと消費税あげて、そこから費用を捻出すれば良いじゃ無い。でも、政治家はそれをヤリタクナイ。だって、選挙で負けるから。
でも、本当に必要な話なら、やるべきだって。本気度が足りないんだって。
 
まあ、その前に無駄に国会で議論している議員をクビにして、費用捻出した方が良いかも知れないんだけど。民進党からクビにして良いから。


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コメント

  1. あるけむ(R.K.M)@fwbc19652017年4月7日 14:47

    「こども保険」の「保険」というのは、生命保険や損害保険の「保険」じゃなくて、「社会保険料」の「保険」だと理解してます。
    要するに、影の税金ですね。

    「実質的な税金=直接税+間接税+社会保険料(+NHK受信料)」 であると考えてます。
    なので、税金だろうが社会保険料だろうが、増税だと理解してます。

    個人的には、消費税増税ではなく、所得税増税(復興特別所得税のように、全ての所得に広く網をかける)ほうが、筋がいいのかな?と考えています。
    ※年金世代にも網をかけたいので

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    1. 所得税増税ですか。
      所得が発生すれば納税の義務が生じるわけですから、公平性が担保できそうな気もしますが、自営業は申告によって課税額が左右されますし、控除などのファクターも複雑に絡むので、僕には適正があるかどうか判断しかねます。

      じゃあ、消費税が良いかというと3割以上の徴収漏れがあるとも言いますし、逆進性などの問題点も指摘されています(ロングスパンで考えるとこれは解消されるようですが)。
      所得税の徴収比率を変え、より高額所得者の負担を重くする方法もあると思いますが、タックスヘイブンに逃げるなど色々と問題が指摘されていて、この辺りも悩ましいですね。

      マイナンバーで補足できる様なシステムがしっかり構築されれば、ある程度解消されるかもしれませんが。

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  2. 山田の案山子2017年4月7日 16:03

    > 給付型奨学金、月2~4万円 18年度から

    原則的に給付型には反対だ。 学業不振者は「年金からの天引き」で担保すべきだ。 苦労は若いうちせよ、苦労は我が身を助く。

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    1. 給付型には僕も反対です。
      利子を無くして、貸した分だけ返すという形になると良いと思います。
      現状、学生ローンはかなり暴利のところもありますし。

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  3. これに関してはアルケム様の意見に賛成ですね。
    これは実質的な税金ですよ。
    経済学者の高橋洋一氏や評論家の上念司氏もこども保険という名称は詐称で、正しくは子供税だ!と解説してました。まだデフレを脱却していない今ならば教育国債のほうが成功するかも知れません。それに、子供をダシに使って増税しようとする姿勢も良くないと思います。

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    1. 「保険」という名称が詐称である点は、僕も同感です。
      必要性があるのならば増税も仕方が無いとは思いますが……。

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  4.  ちょっとお題と関係ないかもだけど、何故全てをお金でやろうとするのかなっと思う。
    例えばお金の代わりに電気で支援するとか、政府が次世代エネルギーを推し進めて
    発電システムを構築。発電した電気を支援金代わりに使う。
     電気はほとんどの人が使うし、また電気は作ろうと思えば無限に作れるし
    お金と違い負債は発生しない。また次世代エネルギーの開発のスピードアップにもなると思うんだが。

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    1.  補足、企業の大半は電気を使います。スーパーやデパートは
      照明・冷蔵冷凍。商業ではパソコンなどの電気機器に、工場では製造機械に
      子育て支援する企業には電気で支援する。電気はランニングコストに
      大きく関わりますが中々費用を削れるモノではありません。
       企業もランニングコストを削れるなら子育てに前向きに対応するのでは
      ないのかな。

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    2. 現生が使いやすいのは事実ですから、どうしてもそういう方向に行っちゃうのでしょうね。
      お金の代わりに電気代をタダにするとか新しいのですが、結局のところは何らかの手段で現金化しないと使えないわけで。
      その内、メーターを違法に改造して、近隣の家や企業に電気を売りさばくとかそういう事件待ったなし!という話にもなりかねないでしょう。

      試みとしては面白いと思いますが、色々な対策は必要なんでしょうね。

      「お金の支援」ではなくて別の方向で、というのは考え直して見るべきなのかも知れません。

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