シリアで科学兵器を使った空爆?

このニュース、科学兵器を使ったと言うことであれば言語道断なのだが、しかし、腑に落ちない部分もあって……。

<シリア>化学兵器の空爆で58人死亡 実行主体は不明

毎日新聞 4/4(火) 18:55配信
 ◇反体制派、アサド政権軍かロシア軍による攻撃と主張
 【カイロ篠田航一、ブリュッセル八田浩輔】在英の民間団体「シリア人権観測所」によると、シリア北部イドリブ県のハンシャイフンで4日、化学兵器を使ったとみられる空爆があり、少なくとも11人の子供を含む58人が死亡、160人が負傷した。今年シリアで発生した化学兵器使用が疑われる攻撃で最大級の民間人の死傷数となった。
シリアでの化学兵器使用が疑われるケースは、これが初めてでは無い。しかし、空爆に使われたと思われるのは、多分初めてなんじゃ無いかな。





さて、現状で、実行主体は明らかになっていない。
 現地を支配する反体制派はアサド政権軍かロシア軍による攻撃だと主張。AP通信などによるとシリア軍関係者やロシア国防省は関与を否定した。
 シリア反体制派は声明で、国連安全保障理事会の緊急会合開催と真相究明や責任者の処罰を求めた。安保理常任理事国のフランスは緊急会合開催を提案し、シリア和平を担当するデミストゥーラ国連特使は安保理が開催されるとの見通しを示した。オランド仏大統領は今回の空爆へのアサド政権の関与に言及し、ジョンソン英外相も事実なら「戦争犯罪」だと述べた。
しかし、多くのメディアでは、アサド政権が実行主体だと決めつけているようだ。
一方のアサド政権側に付いている露西亜政府は、テロリストの倉庫を空爆したら、そこは化学兵器が格納されていた、という主張をしている。

シリア軍が「テロリストの倉庫」空爆、毒ガス攻撃でロシアが見解

2017年04月05日 15:37 
【4月5日 AFP】シリア北西部の反体制派支配地域で4日、化学兵器によるとみられる攻撃で多数の民間人が死傷した事態について、ロシア政府は5日、シリア軍が「毒性の物質」が収蔵された「テロリストの倉庫」を攻撃したとの見方を示した。
どちらが正しいのかはハッキリしない。



アメリカは、アサド政権側が使ったと判断したようだ。

化学兵器使用「一線越えた」=対シリア姿勢転換も-米大統領

(2017/04/06-10:39)
 【ワシントン時事】トランプ米大統領は5日、シリアのアサド政権が化学兵器を使用したとして、「一線を越えた」と非難するとともに、「シリアとアサド大統領への私の姿勢は大きく変わった」と述べ、厳しい姿勢で臨む意向を示した。ホワイトハウスで行われたヨルダンのアブドラ国王との共同記者会見で語った。具体策には言及しなかった。
当然、アメリカの軍部は諜報活動をして、それなりの情報を掴んでいるはずなので、ある程度信頼して良いのかも知れない。
空爆によって破壊された医療施設
シリアでは、こんな感じで医療施設であろうと何だろうと空爆によって破壊されている。
 イドリブ県では反体制派や国際テロ組織アルカイダ系団体が活動する。空爆はアサド政権軍やこれを支援するロシア軍だけでなく、米軍主導の有志国連合なども行っている。
しかし、空爆を行っているのはアサド政権側だけでは無く、ロシア、トルコ、アメリカやフランスなど様々な国が行っている。
何処が爆撃したのか?ということは特定しにくい状況になっているだろう。
米政府筋によると、米政府は攻撃に神経ガスのサリンが使われたとみており、シリアのアサド政権軍による攻撃であることが「ほぼ確実」としている。
だが、アメリカ政府はサリン系の毒ガスが用いられたという所まで断定しており、それがアサド政権側の攻撃である事はほぼ確実だと言っている。

……ただ、イラクのイエローケーキの事を思い出すと、この主張を素直に信じて良いのかは迷うところだ。

アサド政権側の主張が信頼できるかというと、これまた怪しいが、どちらが正しいのかという判断材料が出てくるのはもうちょっと先の話になりそうである。
 化学兵器の使用が疑われる被害状況は、在英のシリア内戦の反体制派NGO「シリア人権監視団」も把握している。被害があった地域の医療関係者は朝日新聞の取材に、空爆は4日午前7時ごろで、軍用機から爆弾が投下されたと語った。シリアを担当する国連調査委員会は4日、シリアの攻撃を非難した上で、化学兵器が使われたかを含め、調査を進めていることを明らかにした。化学兵器禁止機関(OPCW)も情報収集を始めている。
http://www.asahi.com/articles/ASK452K0XK45UHBI00G.html
一体誰が正しいのか?
でも、被害者にとっては誰がやったかなんてどうでも良い話で、早いところ紛争が終結して、平和になって欲しいと願うばかりだろう。
犯人捜しは、平和になってからでも出来るしね。
追記 (2017/4/7)
アメリカ、早速やりやがった。

シリアに巡航ミサイル発射=50発以上、飛行場標的―米軍

時事通信 4/7(金) 10:27配信
 【ワシントン時事】米MSNBCテレビは6日、米軍がシリア西部の飛行場を標的に巡航ミサイルを少なくとも50発発射したと報じた。
 ミサイルは地中海上の米駆逐艦2隻から発射された。 
犯人はほぼ特定できているからって、いきなりこれかよ。
ロシアやシリアは黙ってないだろうなぁ……。

アメリカと支那は会談中の時期だから、さっそくアピールする材料に使った臭いな。だけど、これ、間違いだったらどうすんのさー。
北朝鮮も、生きた心地はしないだろうね。



ランキングへの応援クリックよろしく!
にほんブログ村 ニュースブログ 時事ニュースへ

コメント

  1. 私もこの件については腑に落ちない問題が多々あると想像します。
    この時点で(アサド政権側が有利に戦いを進めている現状で)化学兵器を使用するメリットは考えられませんね、ここは「ロシア」が主張する軍需倉庫に何らかの「化学物質」が貯蔵されていた可能性の方が高いのではと考えます。
    アメリカが支援しているとはいえ反政府勢力も完全なクリーンハンドではありませんしね~(^^;;;;
    着弾場所の確認をしてからの方がいいと考えますが・・それもせずに一方的に「アサド」側を責めても・・単なる世論誘導にしか考えられませんね。
    また・・・トランプのシリアに対する豹変も気になる部分です、CIAとかに誤誘導されているのかな?と疑問に思っています。
    中東は力のある権力者が宗教、部族、利権者が各々勝手な事を主張することによる利害関係の調整を行って一定の秩序が保たれてきたというのが現状でしょうから力の有る者にしか従いませんから・・・今回の件が発生する前のトランプの「アサド」退陣には拘らないという姿勢の方が現実的対応だ(これ以上難民を増やさず国内の安定を優先させるという点)と考えておりましたが・・・
    それと思惑の異なる「情報部」関係や勢力による情報操作ではないかと繰り返しになってしまいますが愚考しています。
    まー真相は・・・多分不明のままでは無いでしょうかね。

    返信削除
    返信
    1. そうなんですよ。
      アサド政権側に化学兵器を空爆で使うメリットが無いように思えるのですが、その辺りをどう理解すれば良いのか。

      今回、アメリカがいきなりミサイルをぶっ放したこともあって、何というか政治的な思惑が絡んでいる可能性が濃厚になってきたように思います。

      とはいえ、判断材料が少ない状況なので、真実が何処にあるかはよく分からないんですけどね。

      削除
  2. いましがたアメリカが巡航ミサイルをぶちこみました、何だかもやもやとした中での攻撃の強行ですが・・・

    返信削除
    返信
    1. 59発ほどぶち込んだとか。

      追記にも書きましたが、釈然としませんねぇ。

      削除
  3. しかし…踊らされているとは思いますが、子供の映像を観たときには許せん!と怒りましたが。
    しかし…
    イラク戦争の時に「大量破壊兵器が…」って、出てこなかった前歴がありますからねぇアメリカには。
    これでシリアがややこしくなると、そっちに掛かりきる前に、半島の短期解決を求めようとかトランプ大統領は考えるかも知れません。
    北の空爆とか、クーデターとか、日本の対岸の火ではない局面へ強行するかもしれません。
    まぁ大使が帰任されていて不幸中の幸いなのかどうだか……

    返信削除

コメントを投稿

お気軽にコメントを!ハンドルネームは面倒でもお願いします。