2017年5月11日木曜日

国歌斉唱不起立問題と再雇用の話

今日は、割とどうでも良い問題に思える話を題材にして再雇用について考えてみたい。

国歌斉唱時不起立、元教諭ら敗訴

2017.5.10 20:22

卒業式の国歌斉唱時に起立しなかったことを理由に定年退職後の再任用を拒否したのは違法だとして、大阪府内の公立学校の元教諭3人が府などに対し、処分の取り消しや損害賠償を求めた訴訟の判決が10日、大阪地裁であり、内藤裕之裁判長は原告側の訴えを全面的に退けた。
なお、教員の再雇用についてだが、国歌や国旗に敬意が払えないような人間に、何かを教えて欲しくないと思うのは僕だけでは無いハズ。もう、その時点でこの問題の答えは出ている。国は、国旗の掲揚と国歌の斉唱を行えるようにと教育指導要領に盛り込んだ。それを指導できない人間を再雇用してどうすると言う話なのである。

この手の国旗と国歌の話は、近年色々と訴訟を起こす側が負ける傾向が強くなっていて、日本共産党あたりは怒り心頭みたいだな。もちろん日教組も怒っているが、日教組自体がそろそろ組織の体をなしていない状況にあるので、もはやこの流れは止めようも無い。
まず紹介するのは、赤旗の記事だ。

国歌斉唱 強要するな

2017年4月11日(火)
 日本共産党の宮本徹議員は10日の衆院決算行政監視委員会で、新しい学習指導要領による小学生向けの道徳教科書で、教科書検定による修正後に国歌斉唱を強要するような記述があることを指摘し、国による特定の価値観の押しつけだと批判しました。
吠えているが……、国旗や国歌に敬意を示すというのは、どの国でも当たり前に教育すべき話。それは、他国の国旗や国歌であっても同じであり、そうあるべきだと教育すべきだという点に異論を挟むべきでは無い。

そして、他国の国旗や国歌に敬意を示すためには、自国の国旗や国歌に敬意を示すことは当然の成り行きである。「思想信条の自由」と言っても、「何を考えてもOK」というわけでは無い。最低限の礼節を示す事を「教育」することは非常に重要なのだ。
個人の思想信条の自由は二の次にしてくれ。それができないのであれば、教育者を辞めていただいて結構である。

もちろん、これは僕の意見であるので異論がある人もいるとは思うが。

さて、日教組や日本共産党が何故国旗や国歌にこれ程までにアレルギー反応を示すか?というと、戦後教育の弊害というものがあると思う。

敗戦後、日本は過度に戦争を悪いものだとして扱いすぎた。
そりゃ、戦争をやらないに越した事は無い。平和が一番だ。だが、自国の平和を維持するためには時として、武力を持って相手に臨む覚悟が必要となる。そこまで否定してしまったところに、戦後教育のおかしさがある。

で、これを拗らせてしまったのが教員の不起立問題や、国歌斉唱拒否問題だ。

国歌不起立で教員再雇用せず 都に賠償命令 東京地裁判決

2015.5.25 18:42

卒業式などで校長の職務命令に反し、国旗に向かっての起立や国歌斉唱をしなかったことを理由に、定年後の再雇用選考で不合格になったのは違法として、都立校の元教職員22人が都を相手取り、1人当たり520万~1300万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が25日、東京地裁であった。吉田徹裁判長は「都教委の判断は裁量権の範囲を逸脱、乱用した」として、全員にそれぞれ200万円超の賠償を命じた。
ちなみに、2015年の東京都の判決がこれ。こちらは原告側が勝訴している。
冒頭の大阪地裁の判決とは真逆の判断だが、内容が真逆なのかは判決文を読まないと何とも言えないな。まあ、しかし、再雇用についての条件を、雇用者が決められるか否か、という点で判断が分かれた点は間違いなさそうである。

さて、再雇用について、論外の訴訟を紹介しておこう。

定年再雇用者の賃金減額は「妥当」 原告側が逆転敗訴 東京高裁判決「定年後の給与減額は社会的に広く行われている」

2016.11.2 16:29
 定年後に同じ会社に期限付きの嘱託社員として再雇用された男性3人が、定年前と同じ仕事内容なのに賃金が下げられたのは労働契約法(有期労働者への不合理な労働条件の禁止)違反だとして、会社側に適切な賃金の支払いを求めた訴訟の控訴審判決が2日、東京高裁であった。
この話、民間企業の話であり、教員の再雇用とは直接的な関係は無い。が、再雇用関連の話として紹介しておきたい。一審では原告側が勝訴しているのだが、二審で敗訴したという内容のニュースだ。 
杉原則彦裁判長は「定年後の給与減額は社会的に広く行われ、容認されている。企業の人件費を抑え、若年層の安定雇用の実現などを考慮すれば一定の合理性がある」と指摘。原告側勝訴とした1審東京地裁判決を取り消し、賃金減額は妥当だと判断した。
まあ、四の五の解説するより、裁判長の指摘を紹介しておこう。


さて、裁判長の指摘の妥当性について論ずる前に、もう一つ二つ記事を紹介したい。先ずは、最近の日経新聞からだ。

非正社員の雇用理由 「定年者の再雇用」最多 県が労働調査

2017/4/15付
長野県は14日、2016年に実施した「多様な働き方等労働環境実態調査」の結果を発表した。非正社員を雇用する理由として「人件費削減のため」を挙げた企業が28.3%と、前回13年調査の43.5%から大きく低下。「定年退職者等の再雇用のため」が36.2%と初めて最大の理由となり、次いで「専門的業務に対応するため」が36.0%だった。
日経新聞は会員しか全部読めない仕様なので、この記事も途中までしかみる事はできないが、まあ、言いたい事は十分にこれで伝わるだろう。
もう一つ、こちらはちょっと古い記事だ。

定年後、再雇用される人、捨てられる人

2014.4.28
「管理職ならできます」と言う人はいらない
定年後も会社が再雇用してくれるので安心と思っている人はいないだろうか。確かに高年齢者雇用安定法の改正で、2013年度から希望者全員の60歳以降の雇用確保措置が義務づけられた。しかし労働条件は別だ。
もう、副題だけで十分、お腹いっぱいという感じの記事になっている。
さてさて、もう一つ別の記事を。

年金受給開始、71歳以上も=自民、「1億活躍」で提言

(2017/05/10-11:38)
 自民党の1億総活躍推進本部(川崎二郎本部長)は10日、政府への提言をまとめた。高齢者が働ける環境を整備し、現在60~70歳で選択可能な年金受給開始時期について、希望者には71歳以上も選択できるよう制度を見直すことが柱。
と、ここまで紹介しておいて再雇用の話を少しまとめたい。



民間企業にとっても、教育の現場においても、「再雇用」という制度が活用されつつある。
定年後、再度同じ職場に雇用されるといったケースが多く、企業側にとっては再雇用する際に給与の再設定が出来る上、職場の内容を知っている人間を雇用する為に、安く使える人材を取得出来るという点で、メリットが大きい。
また、若者にとっても現場を知る人間が再雇用されることで学びの機会を得られる他、高給で老人が雇われるわけでは無いという点では、雇用の機会を奪われにくいというメリットがある。
企業にとっては団塊の世代が大量に離職してしまうという時代を迎え、再雇用制度はどうあっても必要な制度だという風に認識していると思われる。

……ただ、この話は上手く機能すれば、の話。
現実的には上に紹介したように、再雇用されても使いにくい人材は結構いる上に、「同じ仕事をさせられるのに賃金だけが下がる」といった問題が出てしまう。
更に、新人教育はコストがかかる上に、教育した後で離職してしまうと無駄になる、と言う理由から、新人の採用を嫌がり、中途採用や退職者採用を積極的に行う企業も少なくない。
「同一賃金同一労働」とは一体何だったのか?という話だ。
だが、裏を返せば、団塊の世代が不当に取得していた「終身雇用制度」の幻想の元に築きあげられた、「年功序列給与制度」による高給の支給がそもそも問題なのである。

ここに年金制度の実質的崩壊に伴う年金支給年齢の引き上げも相まって、ややこしい事態を迎えつつある。



僕自身は、「働けるうちは働け!」という立場であるし、再雇用制度にも賛成の立場である。
新人が使えない?最低限の社会的常識が無い?そんなものは当たり前であるが、その社会的常識を教えることが必要なのであれば、行政は場所を用意し、民間企業が金を出し合ってでも、若者の職業訓練と社会に出たときに最低限のマナーを3ヶ月くらいで叩き込む場所を作れば良いだけの話である。
それが難しいのであれば、職業訓練実習期間をもっと積極的に導入出来る仕組みを作れば良い。

その上で、再雇用の場を提供する上でも、そうした位置づけの教育者として、退職者を雇う仕組みを整備すれば、多少高齢の方でも十分に働ける場所を提供することが出来るだろう。

理想論な部分も多分にあるが、職業実習訓練の推進は実際に行われているし、体験したことがある身としても、意味のある制度だと思う。



っと、僕のブログでは良くありがちだが、話が脱線してしまった。

ともあれ、再雇用をするにあたって、再雇用する側にとっては、再雇用者に求めるニーズというのは様々である。
学校教育機関にとっては、再雇用者が使いにくいゴリゴリの赤い思想の持ち主だと、煮ても焼いても使えないので遠慮したい。
君が代日の丸の話は、その絶好のリトマス試験紙になるのである。

まあ、それだけの話なのだ。
裁判で騒いでいるが、使用者側は、不起立や国歌斉唱拒否を雇用しない「理由に使っている」だけで、大抵は本人達の能力の問題なのである。



ランキングへの応援クリックよろしく!
にほんブログ村 ニュースブログ 時事ニュースへ

6 件のコメント :

  1. 山田の案山子2017年5月11日 13:04

    国歌斉唱不起立
    教員は常に相手が年下で内申書で生徒脅しアタマを下げる文化と縁の無い連中だ。 生き方なら、個人の思想・信条の自由を国内に求めず他国(韓国)に帰化の例もある。 国内に職を求めるなら「鳶・土方・交通整理」など引く手数多だ。生き方も自由だ。 「貴方の意思は貴方の人生そのものだ」生徒に何を教えてきたかを振り返れ。

    返信削除
    返信
    1. 教員は、社会を知らない生粋の教員が殆どなので、良くも悪くも常識の外に生きている人間が多いのですよね。
      身内にいるので分かります。

      これが日教組などの思想で染まってしまうともはや……。
      純粋な人が多いという風にも言えますが、子供を教育する立場と言うことは忘れないで欲しいです。

      削除
  2. また「赤い団塊」かよ?…かように思わざる得ませんでした。そうでない人もいますが、数の力でわいわいやれば…て事に味をしめてる連中ですので。学生運動とかね。半端に赤いし。
    そもそも定年後に同一賃金が貰えると思うのなら、他で高給の傭い先があるわ。そんな人材なら。
    我が身を顧みないというか。
    国旗国歌の問題の前に「価値がないだけ!」て振り返らないんですね。典型的団塊ですわ。
    知人に60過ぎて仕事は減ってきて、でも再婚の子供は10代で…て放送作家がいます。作家で食えんから掃除の仕事してたけど、権利意識とプライドが高すぎてクビ!
    まぁ人生を半世紀以上やれば経験値を物差しにするのは仕方ないし、それを企業側が求める部分もある。とはいえ…です。
    問題になる団塊は、無意味なプライドが高くて、理屈並べても手を動かさない。結局「そういう生き方」をしてきた連中なんだと思いますよ。

    返信削除
    返信
    1. 「赤い団塊」ですか。言い得て妙ですね。

      教員の中にも素晴らしい人はいると思うのですが、どうにも使えない人材も結構いる訳で。知り合いが言っていましたが、「簡単にクビにできないので、飛ばすしかない」と。でも、上がヤバイ人材だと、まともな人が飛ばされちゃう不思議。

      まあ、競争の成立しにくい(一握りの人間しかなれない校長を狙った競争はありますが、それこそ派閥に属すかどうかと言う権力闘争になっちゃいます)社会なので、ある程度は仕方がない面はあるのかも。

      削除
  3.  共産党は、昨年2016年の通常国会開会式に69年ぶりに出席し、天皇陛下を起立して迎えました。
     それまでの通常国会開会式に不参加の理屈は、「憲法で定められた天皇の国事行為を逸脱する行為は認められない」という主張であり、整合性を考えれば、君が代斉唱での起立強制は認められないという主張との整合性はとれていました。
     逆にいえば、国会開会式に出席した以上、君が代を尊重する行為自体も、容認するのが筋だと思います。
     共産主義を支持する気になりませんが、昔の共産主義者のなぜそこまで論理にこだわるんだ!というほどの理屈(彼らは科学と呼ぶ)っぽいところにはシンパシーを感じており、当時多くのインテリ層もそれゆえ共産党を支持したのだと思います。
     天皇陛下を起立して迎えつつ、君が代の起立は反対というのは、共産党らしくなく、少し寂しいものがあります。
     

    返信削除
    返信
    1. 日本共産党がブレたらその価値が……。

      良くも悪くも我が道を行く政党が日本共産党ですから、ぶれて欲しくはありませんが、彼らに政治を担って欲しいかというとこれまた(汗

      削除

お気軽にコメントを!ハンドルネームは面倒でもお願いします。