アメリカはパリ協定を離脱?二酸化炭素の呪縛を解き放て

なるほど、面白いことを考えるな。

トランプ氏、パリ協定離脱を決断 米メディア報道

2017/5/31 22:13
トランプ米大統領は31日、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」から離脱する方針を固めた。米主要メディアが相次いで報じた。トランプ氏は温暖化対策が米国の経済や雇用に悪影響を与えるとして大統領選から離脱を訴えていた。トランプ氏は同日、「パリ協定に関する決定を今後数日間のうちに発表する」とツイッターに投稿した。
G7では「保護主義と戦う」という宣言が出されたが、トランプ氏は保護主義から脱却するつもりはさらさら無いようだ。



幾つか重要な単語が出てくるので、おさらいしておきたい。
まず、保護主義とは、貿易が拡大することによって、不利益をこうむる人々が政治的に大きな力を結束させ、貿易に制裁を加えることを意味する。
保護貿易、と言い換えてもいいが、国家が自由貿易による弊害を防止し、自国の産業を育てるために取る貿易政策により、具体的には関税を高くしたり、非関税障壁を設けたり、自国製品に補助金を付けて輸出を促進したり、と、そういった政策のことである。

保護主義が有効なのは、国力の高い国が、金にモノを言わせて独善的に振る舞う場合が多く、トランプ氏が大統領となったアメリカがその道をひた走っていることは、今さら指摘するまでも無い。

G7サミット首脳宣言「保護主義と闘う」明記へ

5月27日 21時14分
イタリアで開かれているG7サミット=主要7か国首脳会議で発表される首脳宣言に、当初、アメリカのトランプ政権の意向を踏まえて盛り込まれない方向となっていた「保護主義と闘う」という文言が明記されることが固まりました。
しかし、国際会議の場においては、こうした国力の差を見せつけるような政策は不公平だという観点から、自由貿易を促進させる方向が現在のトレンドである。
尤も、保護主義が有効であるのか、自由貿易が有効であるのかは、それぞれの国の事情によるのだから、何が悪いという話をここで論ずるのは難しい。



次に、パリ協定とは、2015年にパリで採択された気候変動抑制に関する多国間の国際的な協定のことを指していて、早い話が地球温暖化対策として二酸化炭素等の温室効果ガス排出量を減らしましょうという話である。
とはいえ、温室効果ガスの種類のうち、一番影響が高い水蒸気については抑制する方法が無いため、二酸化炭素やメタン、一酸化炭素その他フロン系のガスの排出抑制を目指していて、一番分かり易い二酸化炭素がやり玉にあげられることが多い。

アメリカはもともとこのパリ協定には否定的で、その前身である京都議定書からも離脱していた。
その理由については、以前も言及している。
ちょっとデータが古いが、世界の二酸化炭素排出量のトップ3は、支那、アメリカ、インドである。この3カ国で全排出量の5割を誇る。
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言い換えれば、これらの国々が二酸化炭素排出量の削減はを行わなければ意味が無い。しかし、これらの国々にとって二酸化炭素排出量の削減は、経済成長にブレーキをかける事を意味する。
よって、アメリカも支那もパリ協定の内容を守るつもりはさらさら無く、パリ協定に罰則が盛り込まれなかったのもこれらの国々の影響が強い。インドも同様だろう。



そういった事情があるので、冒頭の記事で紹介されたように、トランプ氏がパリ協定から離脱すると言い出してもそれほど違和感はない。
罰則規定が無いのだから「守れませんでしたー」でも良いような気はするが、その辺りは良くも悪くも正直なのだろう。

トランプ大統領、またもドイツ挑発-メルケル首相はインドと友好演出

2017年5月30日 23:37 JST

トランプ米大統領は貿易と国防に関して再びドイツを非難、メルケル独首相との個人的な関係を悪化させかねない言動に及んだ。

しかし、コレを快く思わないのがドイツの首相であるメルケル氏である。
バリバリサヨク、グローバリズム万歳で、環境保護政策大好きなメルケル氏にとって、トランプ氏の独善的な態度がどうしても気に入らない模様。
 トランプ大統領は米時間30日早朝のツイッター投稿で、「米国はドイツに対し『巨大な』貿易赤字を抱えている。それに加え、ドイツが北大西洋条約機構(NATO)への負担や軍事に費やす額は支払うべき水準にはるかに及ばない」と主張。「この状況は変わる」と述べた。
しかし、ドイツのやり方は公平とは言えず、トランプ氏の発言にも一理ある。
ドイツがやっている事は、EUの構造を利用してユーロ安を確保し、まさに保護主義的な政策をやっているのだ。もちろん、推進者はメルケル氏その人である。

「ドイツにとってユーロ安すぎ」メルケル首相発言の波紋と今後のECBの動き

2017.03.03 07:50
 ドイツのメルケル首相は2月20日、欧州中央銀行(ECB)の金融政策について意味深長な発言をしています。
 「ドイツよりもポルトガルやスロベニア、スロバキアなどに合わせて策定されている。もしドイツマルクが存続していれば、現在のユーロ相場と異なった水準にあったのは間違いない」として、目下のユーロ相場がドイツにとって低すぎる(≒行き過ぎたユーロ安)という趣旨の見解を示しました。

もちろん、本人はその事は承知しており、ドイツの景気は絶好調である。



実のところ、似たような事は支那も韓国もやっているのだが、これらの2国は国の政策として通貨価値を操作している為替操作国であるので、手法は随分違う。
しかし、結局のところ、保護貿易主義にアメリカが走る切っ掛けになったのは、これらの国々のやり方そのものが問題であるが為であり(もちろん、コレだけが原因では無いが)、一概にアメリカを責められない。

そもそも二酸化炭素排出量の削減が、本当に地球温暖化の抑制に効果があるのかは未だ実証された事は無いし、そもそも地球は温暖化しているのか?寧ろ氷河期に向かっているのでは?という懸念は未だに残っている。

地球温暖化は明白な事態、パリ協定実行が不可欠=国連事務総長

World | 2017年 05月 31日 16:25 JST
[ニューヨーク 30日 ロイター] - 国連のグテレス事務総長は30日、気候変動は明白な事態であり、世界がこの問題に一致して取り組むことは「絶対に不可欠」との見解を示した。ニューヨーク大学のイベントで述べた。

国連事務総長が何か吠えているが、トランプ氏は決断したら実行に移すだろう。そもそも、この問題は寧ろ二酸化炭素排出量トップの支那から攻撃すべき話。
支那の場合は環境汚染も相まって、支那の国土を人の住めぬ腐敗した場所に変えようとする試みである。アメリカよりも有害なことは言うまでも無いし、それが日本の風上にいるのだから……。



個人的には、未だに地球温暖化説には懐疑的な立場ではあるが、一般的には広く信じられている。
そして、二酸化炭素排出量の抑制そのものについては、経済活動に大きな打撃を与えない範囲であれば推進しても良いんじゃ無いのかとは思っている。

アメリカに関して言えば、「もっと二酸化炭素の抑制を頑張れよ!」と、思ってはいるが……、あの国は自動車の排ガス規制やらはやたら厳しい。イマイチ同バランスをとっているのかは、よく分からないな。
そして、それこそアメリカだけが頑張ったところで、やっぱり温暖化対策にはならないのである。
インドや支那が努力してこそ、なのだから。

個人的には二酸化炭素排出量抑制に拘泥すること無く、経済活動を活発化させる方向に向かって欲しいと、その様に思っている。
ある意味、現状は二酸化炭素排出量規制が呪縛のようについて回っているからね。各国政府にしてみれば、炭素税を導入するための良い切っ掛けになるのかも知れないけれど。

 

追記 (2017/6/2)

おっと、ドイツ・フランス・イギリスがタッグを組んでくる模様。

パリ協定「不可逆的で再交渉できない」 独仏伊が声明

6/2(金) 10:05配信

 トランプ米大統領がパリ協定からの離脱を発表したのを受けて、ドイツとフランス、イタリアの3カ国首脳は1日、「再交渉はできない」とする共同声明を発表した。

不可逆的!

何処かで見た単語だな、おい。

 声明は米国の決定を「残念に思う」としたうえで、パリ協定について「不可逆的であり、再交渉されるべきものではないと信じている」と表明。さらに「すみやかに実行することを再確認し、気候変動と闘う行動を加速させることをすべてのパートナー国に促す」としている。

再交渉されるべきものではないんだってさ!

 

正直何か別の国に当てつけているようなニュースになっている気がするが、それはさておき、EU対アメリカの構図になってきているな。

でもまず支那に言えよ!

あの国、何にも守る気は無いぜ。



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コメント

  1. 私も温暖化には懐疑的です。異常気象が続くのは太陽活動の低下による寒冷化が進むのに、人為的な温暖化が衝突して、大気の熱バランスを崩すからと思われます。つまり総体的には寒冷化であり、温暖化ではないと。
    これはCO2排出国のシナとインドの学者に主張者が多く、さらにエネルギー資源輸出のロシアの学者が続いてました。それ故に「うさん臭い」と見なされてきましたが、この7年ぐらいで気象学界の賛同者は西側でも増えていて、アカデミックな場所では無視できない主張となりつつあります。もはや政治的な理由で、排出大国や資源輸出国の御用学者が叫んでいる…とは言えない状況になってます。ただ蓮舫みたいな連中は、実はアカデミー的にはスノッブなので、マスゴミも追随して報道をしません。連中は自然保護などの甘い表現と一般ウケしか考えていないので、アカデミックな最新の知見を否定する。

    私は数万年に渡る大氷河期が来るとは思いません。大氷河期が終息して12000年に過ぎないので。それでも小氷河期は有り得ます。
    17世紀半ばから18世紀には小氷河期が訪れて、(広義には19世紀の中半まで)日本も飢饉が繰り返し襲来してます。座頭市の天保水滸伝も木枯し紋次郎も、冷害で破綻した農民アウトローのお話のはずです。バロックでは凍結したテームズ河の絵画が有名です。
    その種の小氷河期が何度となく襲来しているのは、実は古気象学の花粉分析で明らかになっています。マヤ文明もシュメール文明も急速な寒冷化と乾燥化により崩壊してます。
    文明の進行程度によりますが、食糧生産がままならない状況が半世紀続けば、(他からの導入や試演がないなら)文明は崩壊しますからね。

    小氷河期到来説がアカデミックな場で無視できない存在となっているのは、それがエネルギー産出国やCO2排出国のエゴなどでなく、 人類学、考古学、歴史学、古気象学、地球物理学、海洋生物学などの複数の知見によるものです。

    なのに環境保護を建前とするメルケルが、温暖化を騒いで、寒冷化を無視しようとするのには、リベラルこそがグローバル企業と組んで、地球を破壊しようとする偽善の最たるものだと思われます。
    少なくとも安部総理はそういう事はしないよ!

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    返信
    1. 太陽の黒点が減っている、みたいなニュースもありましたから、小氷河期の到来は意外に近くにあるのかも知れません。

      http://www.excite.co.jp/News/it_g/20170328/Slashdot_17_03_28_0930220.html

      こんなニュースもありましたし、これを繰り返して次第に寒冷化が進むのでは無いのか?という観測もありますからね。

      今言われているのは2030年頃だという説ですが、これも数ある説の1つに過ぎない訳で。

      まあ、もう少しハッキリした兆候が出てこれば、温暖化にせよ寒冷化にせよ無視はできなくなるのでしょう。

      削除
  2.  以前も書きましたが、環境破壊経済の優秀さは、主流の経済理論の資格が十分あると思います。中国に続いて米国も追随したわけで、以前と違って冗談ではなくなってきています。
     各種経済政策はそれぞれデメリットがありますが、「金持ちも貧乏人も同じ汚れた空気を吸う」という負担配分の理屈が、直感的に公平に見えるのが最大のポイントだと思います。(むろん現実は不公平であり、中国や韓国を見れば分かりますが)
     パリ協定の離脱は、トランプ氏の公約でもあり、
    ・「綺麗な空気より仕事をくれ!」という人々
    ・産業界、ウォール街、石油メジャー
    ・反原発な人
    というトランプ支持層の期待にしっかり答えた気がします。
     外交的に、科学的に、あるいは倫理的に、正しいかどうかは分かりませんが、政治的には公約を次々と実現させていくのは良いことだと思います。

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    返信
    1. いや、環境破壊経済は冗談抜きに優秀だと思いますよ、短期的には。
      長期的に見ると、破壊された環境を改善しなければならず、そこに膨大なコストがかかるわけですが、広い国土を持つ国にとっては痛くも痒くも無いのかも知れません。

      削除
    2. あるけむ(R.K.M)@fwbc1965_32017年6月2日 4:48

      石油消費によるCO2放出は環境破壊経済なんでしょうか?

      石油が動物や植物の死骸が何万年も経ち作られた自然物資(有機成因説)だとしたら、その炭素は太古の大気中にあったCO2なのでは無いかと考えます。
      とすると、全ての石油を消費してCO2を放出しても、過去の大気中のCO2濃度を超えないことになると考えます。

      もちろん、石油がマントル・核に含まれる炭素・水素から生成された物質であるという説を採ると、石油の消費によるCO2放出は問題になるかもしれません。
      でも、CO2濃度増加は植物生長の促進になりそうですが...

      環境破壊経済は問題だと思いますが、CO2の放出が環境破壊といえるのか疑問を感じます。

      削除
    3. 単純に二酸化炭素だけの話であれば、環境破壊経済と言うには少々問題アリだと考えています。

      二酸化炭素増加が地球温暖化に寄与しないのでは無いか?という疑いを持っていますし、その他の影響もハッキリしていません。
      そもそも、二酸化炭素の増加は、排出量の増加に比例しないのでは無いか?そいう疑いすら。

      まあ、排出量削減ができればそれに越した事は無いとは考えていますが。

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