2017年6月23日金曜日

アジアスーパーグリッド構想は実現するか?

面白いね。だが、お断りだ!

モンゴルの電気を東京へ アジア向け国際送電網検討大詰め

2017.6.22 06:10
 モンゴルで、国境を越え東京などアジア各国の大都市に電気を送る「アジアスーパーグリッド構想」の検討が大詰めを迎えている。
だれだよ、企画したヤツは。


ほほう、モンゴル政府も一枚噛んでいるようだな。
モンゴルの政府系投資会社エルデネス・モンゴルや同国エネルギー省が計画を推進している。
電力を、集中的に管理するやり方は、悪くないとは思うんだ。ただ、当然ながら送電ロスなどの問題は出てくるし、これを誰がメンテナンスするのか?という問題も出てくる。
 停滞する経済の立て直しを狙う同国は、潤沢な資源を活用できる、世界最大級の発電所を保有したい考えだ。世界銀行によると、モンゴル経済は今年、0.2%のマイナス成長となる見通し。国際送電網の構築を目指す非営利団体「GEIDCO」は、シベエの計画により、5年間にわたり2万5000人の雇用が創出され、国内総生産(GDP)は同期間中、平均で年率4%増加すると見込んでいる。
モンゴルにとっては、雇用の創出効果や、「電力」を商品にすることができるので、モンゴル経済にも良い影響はあるんだろうね。
 スイスの金融大手UBSのアジア電力リサーチ責任者、サイモン・パウエル氏は「アジアでの国際送電網は技術的には可能だが、いくつか問題がある」と解説する。
もちろん、問題はある。
このパウエル氏によれば、「電圧や電気料金の違い」「電力供給を他国に依存するエネルギー安全保障に対する懸念」などの問題が残されているのだとか。


で、この構想に当然あのハゲも一枚噛んでいるわけで。
中国送配電最大手の国家電網、日本のソフトバンク、韓国やロシア勢が北東アジア向けのスーパーグリッド構想を支持している。
金の臭いのするところには必ず出てくるな、この人。
 UBSや英コンサルティング会社ウッド・マッケンジーのアナリストらは、国際的な送電網確立に向けた課題として、異なる規格の電線やインフラをつなぐことや電気料金の価格設定方法以外に、電力の供給や技術面で中国への依存が高まることを警戒する国があると指摘する。
 ウッド・マッケンジーの中国・北東アジア電力担当コンサルタントのフランク・ユー氏は「中国の技術を取り入れると、自国の電力システムの安全性、ひいては国全体の安全保障が脅かされると懸念し、慎重になるのではないか」とみている。
問題は、これがAIIBが資金面でのベースになり、支那の「一帯一路」に組み込まれるという懸念がある点だ。



さて、そもそも、モンゴルが何故こんな事を言い出したか?が問題なのだが、表向きは経済的理由なのだろう。

ここで、日本モンゴル経済委員会事務局の2014年版の資料の中から幾つか統計的な数字をピックアップしよう。
まず、モンゴルの輸出総額のうち88%を鉱物製品の輸出が占めている。そのうち石炭が11億2200万ドルで総額42億7300万ドルのうち1/4を占めている。
で、貿易相手国は第1位が支那で52%、第2位がロシアで15%、第3位が韓国で4.9%である。続くアメリカも4.9%、お次が日本で4.3%であり、5位までで8割以上を占めている。
輸出は87%が支那頼み。輸入は29%で、2位ロシアの24.5%を合わせて5割を占めている。
輸入の内訳は、ディーゼル、ガソリンなどの石油製品、トラック、鉱山・建設機械、金属製品などの産業用機械設備、資材が総輸入額の46%を占め、乗用車、電気製品などの消費財や食品が14%である。

何が言いたいかは大体分かって頂けると思うが、支那に貿易で大きく依存する関係にあり、モンゴル経済は支那経済の減速に大きく影響されてしまうと言う話。ちょっとデータが古いので、最近はどうなっているかハッキリしないが経常収支はこんな感じだ。
経常収支
2013年頃に大きく悪化している。輸入額
輸出額
輸出を順調に伸ばす一方で、輸入が2013年頃をピークに極端に増えたのがモンゴルの経常収支が悪化した原因なのだが、この他にモンゴルの外資法の改定によって海外投資が減り、外貨が獲得できなくなった事にある様だ。
もともとチャイナマネーの流入で国内鉱山の開発を続けてきたモンゴルだが、あまりに支那の進出が激しいので、これを規制するための法律を作ったら、経常収支が悪化してしまったという、非常に分かりやすい話。結局、この外資法は廃止したことで経常収支が回復、といった経緯となったので上のようなグラフになったと言うわけだ。



おわかり頂けただろうか?結局、支那に抵抗しようとしたら経常収支が悪化してモンゴルの通貨であるトゥグルグの信用が低下してしまった。
通貨
そして外貨準備高は激減する。
通貨高
こんな有り様である。

アングル:通貨急落のモンゴル、米ドル求める市民が闇市場に殺到

World | 2016年 08月 24日 17:22 JST
[ウランバートル 24日 ロイター] - 厳しい経済危機に見舞われているモンゴルでは、通貨ツグリクの下落に歯止めが掛からない。パニックを起こしたモンゴル市民はブラックマーケットの米ドルや人民元に殺到、外貨不足が日に日に深刻化している。
この状態はまさに韓国の状態とそっくりだが、韓国は資源が無く技術力は何処かから盗んできたものがある。一方のモンゴルは資源はあっても技術が無いのだ。
そして、人民元に救いを求めた結果どうなったか……。

そもそも、モンゴルでアジアスーパーグリッド構想が持ち上がったと言っているが、こんなの嘘っぱちである。
支那が企画、立案し、資金から技術まで提供する話なのだ。ハゲが一枚噛んでいるということは、そういう事なのである。
もちろん、場所や資材を提供するのはモンゴルなのだろうが、モンゴルに儲けが出る話になると思ったら大きな間違いだろう。モンゴルは、資材を安く買いたたかれた挙げ句、僅かばかりのショバ代と巨額の借金を抱えるだけで、インフラ整備に必要な人材はごっそり支那から入植してきてそのまま支那人が居着くパターンだ。「メンテナンスに技術者は必要だ」とか言われて支那人街が出来上がり、経済はその中でしか循環しない。
そのうち人民元を扱う銀行が幅をきかせるようになり……、って今でもそれはそうなのか。

まあ、早い話、「一帯一路」という名の支那のアジア侵略の片棒を担ぐ結果になるだけなのだ。
アジアスーパーグリッド構想なるものの正体はおわかり頂けただろうか?それは支那主導であれば容易に実現する。そして、それが実現した暁には、モンゴルという国は地図から消えて無くなる可能性があるだろう。


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6 件のコメント :

  1. グレートゲームというのか、どうやって他国を支配してゆくのか解りやすい記事でした。
    東南アジアでも、支那はホン河、メコン河、イラワディー河の三つの大河の源流である雲南省でダムを作り、水流を支配しようとしてます。
    インドシナ半島を縦断して海洋に出る河川ルートだからでしょう。さらに下流に位置する国の穀倉地帯を支配できます。
    さらに昆明からベトナムを経由してバンコク→シンガポールに向かう鉄道、
    ラオスを経由してバンコクに向かう鉄道、
    ミャンマー経由してバンコクへの鉄道、
    これらを計画してますね。
    地政学で言うリムランドを、鉄道と河川と水資源を押さえることで狙っている?
    幸いに日本がベトナムから、ラオス、タイ、ミャンマーへと抜ける横断道路を建設中とか。
    南下する支那の鉄道と河川支配を横切ることで、支那のインドシナ半島支配を断ち切る事が出来ますが、果たして間に合うのか?
    AIIBは確かに支那が仕掛けるグレートゲームの尖兵なのだな。かように記事から感じました。地政学にはシーパワーとランドパワーがあるそうですね。日本はシーパワーの国です。
    当然にバシー海峡とかマラッカ海峡とかのチョークポイントがエネルギーを輸入するためのネックになります。
    シーパワーとランドパワーが接触する地域がリムランド。半島や列島。その海洋版が沿海ににある縁海(マージナルシー)。
    かように考えますと、まるきり沖縄から東支那海、南支那海、支那の太平洋進出と、インドシナ半島支配を目論むのが延長にあると思うのです。この辺は軍事に詳しい、あるけむ様あたりの得意分野と思いますが。
    連中が内陸に手を出すのは仕方ないとして、海洋に向けて道を作りつつあり、周辺を属国にしてゆくのは不安を募ります。
    私は思うのですけど、受験でも教養でも無視され勝ちな「地理」を学校教育で強化するべきではありませんかね?
    既に支那が世界覇権の為のグレートゲームを開始している事は、地理が解らないと新聞を読んでもピンと来ませんよね?
    今回の記事における木霊さんの御指摘だって。
    私の世代には地政学は禁忌とされていて、教えている大学は関東では防衛大と亜細亜大だけでした。
    地理を軽視して、地政学をタブーとした事が、今となってハンデとなってきていて、だから、
    この数年、世界史と地政学が出版でブームなのでないですかね?
    私は送電ロスを考えると、モンゴルに発電基地を作るのは馬鹿げていると思います。
    でも、そもそも支那が「自国の為にだけ利用しようとしている」と考えれば、それは頷ける気がするです。
    カリアゲ国を傀儡にしてしまえば、東北と半島を遮っていた壁がなくなるから、電力需用は増えるでしょう。北京は殆ど内モンゴルに近い位置にあるし。
    地図を片手に記事を読めば、奴等が自国の利益の為にだけ、世界から金を騙し取ろうとしているのでないか? と思い付きます。
    山岳遭難の記事でも書いたのですが、日本人は
    大きいレベルでも小さいレベルでも、読図に弱い人が多すぎます。
    それは必ず、今後、支那としのぎを削ってゆかねばならない以上はハンデになると思います。

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    1. なかなか、初心者向けに書くことを心掛けていても、前提となる知識があって、そのレベル以上の人にしか読んでは頂けないのですよね。僕自身が勉強不足の事もあり、あまり難しい事が書けないというのが現実ではあるのですが……。

      教育というものは、非常に大切なのだなと、常々思う次第です。

      そうした事も踏まえて、確かに地理の授業は大切ですな。基地問題で、地政学的な優位性、等と書いても、説得力を持たせられないという事情もあり、改めて、アレも難しい話なのだなと。

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  2. 言葉が足らなかった事と、省略して欲しいお願い。

    ①「私の世代には地政学は…」から「…ブームなのでないですかね。」までは無用ですね。
    何故に地理が必要なのかの話を中断してます。
    そのまま飛ばして、「送電ロスを考えると」に繋いでいただかないと意味不明になってしまいます。

    ② 送電ロスからモンゴルに建設が無意味だが…

    という話は、別に半島や日本に電力を売ることを前提にしてません。
    カリアゲ国が傀儡になると、東山省から半島→日本海→日本への物流の障壁が無くなります。
    すると東北が発展するので、国内で賄えるだけの電力需用が生じる。という筋を申したかったです。
    奴等が自国の発展の為に金を集めようとしていて、
    他国の発展となるというのは真っ赤な嘘だろ!
    と申したかったのであります。

    失礼致しました。

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    1. 御丁寧にありがとうございます。

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  3. あるけむ(R.K.M)@fwbc1965_32017年6月25日 21:29

    アジアスーパーグリッド構想が最初に話題になったときに思ったのは「中韓と系統連系なんてしたら、電力の品質(電圧変動など)が下がるとか電力不足になる可能性が大きいので反対」ということでした。
    それは、今も変わっていません。

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    1. 電力の地産地消を提唱する方々が、こういったアジアスーパーグリッド構想などに諸手をあげて賛成されるのを見ると、ウンザリしますね。

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