2017年6月20日火曜日

【ムン君の政策】正規採用化の描く未来

非正規雇用に比べて、正規雇用の方が各段に待遇が良いのが日本である。韓国でその話がどの程度通用するのかは知らないが、簡単にクビが切られないだけでも、随分と待遇は良いのかも知れない。

[単独]ブーメランになった正規職化... 正規職員夢みる解雇通知を受けた国策硏期間制研究員

記事入力2017-06-19 05:03
Aさんは、政府傘下のB研究機関で非正規職期間制研究員として働く。過去4年6ヶ月間1年単位での契約を更新した。ところが、13日青天の霹靂のような再契約拒否の通知を受けた。到底納得できなかった。通常、再契約するとき、最近1年間の研究実績と勤務評価を見る。Aさんの昨年の研究室少ない270点だった。最低基準である100点を遥かに上回った。
韓国メディアのこの手の記事の内容はどうも迂遠なのだが、悲惨な目に遭ったのは確かなようだ。


簡単に要約すると、非正規雇用でも契約更新出来るハズだったのに、クビになった。正規雇用は夢と消えた。そんな話だ。
B研究機関は、Aさんを含めて、すべての4人に再契約を拒否を発表した。再契約拒否の通知も急だ。B研究機関の人事管理制度によれば、契約終了日1ヶ月前に再契約するかどうかを通知しなければならない。しかし、30日の契約が満了するAさんの場合、半月程度控え通知された。これに対し、Bの研究機関の関係者は、「規定による人事委員会の正当な手続きである。政府の正規職転換政策と全く関係がない」と釈明した。
派遣切り、みたいな話なのかな。
公共機関は、8月末に予想される「正規職転換」の時点を控えている。非正規職の正規職転換に雇用負担が大きくなることを備え期間満了などを理由に非正規職を大量解雇する状況になることができる。
要は、ムン君の公約である公務員の正規雇用枠を81万人増やすぜ!という話が、どういうわけか首切りに繋がっちゃった、と言うお話。


この手の話は、日本でも旧民主党が騒いでいた時期があった。
「アベノミクスは失敗だ!」「非正規雇用が増えただけだ!」「正規採用を増やせ!」「非正規を正規に格上げしろ!」と、まあ、色々あったが、要は庶民の望みを実際の政策に具現化したスバラシイ(棒)話だった。
ただ、実際にどうしたらそれが実現出来るか、といった政策的な提言では無く、また、資金面での裏付けが一切無いものだっただけで。

デフレ進行の中で、正規雇用を増やすと言うことは、雇用にかかるコストが増えることを意味する。当然ながら、使用者側の利益は上がらないままでのこの正規雇用化が何を招くのか?と言えば、雇用に使える資金は限られているので、雇える人の数が減る結果になる。
雇う人の数が減れば、効率が落ちるので、一人にかかる負担が増える一方で、利益は落ちる方向に行く。そうなると、最悪、個人経営のようなトコロは店が潰れるところまで行ってしまう。
大手はどうか?というと、規模縮小と採算が採れないような場所からの撤退である。まあ、経済の好転には凡そ結びつかない。

この流れには無論、例外もあるとは思うが、そもそも「仕事」が生まれなければ雇用される人間は増えないわけで。



ムン君の政策は、そういう意味では、「公務員を増やす」という究極とも思える方法を採用している。
尤も、公務員の数が少ない韓国では、公務員の数を増やすことそのものは悪い方法では無い。更に公務員数が少ないと言われる日本であっても同様だが、しかし、公務員の給与を上げることにも反対され、正規採用の数を増やすことにも抵抗感は強い。
何故か?それは公務員の採用が、民間の利益を喰ってしまうと言う問題があるからである。民業圧迫という状況を招くことは良くないので、アウトトーシング化が推奨される昨今ではあるが、この話は必ずしも正しいとは言えない。

例えば、電力会社の民営化やガス会社の民営化、国鉄の民営化、郵便局の民営化と、様々な分野での民営化が進められているが、この結果、サービスが向上した面はあると思う。
一方で、不良採算部門は早々に切り捨てられる運命にある。よって、過疎化の進む地域は早々に見捨てられるという状況になってしまう。今、危機的状況にあるので有名なのが北海道の鉄道である。

鉄道路線存廃に揺れる北海道: JR北の経営危機超えた地域課題に

[2017.05.15]
JR北海道は2016年11月、同社単独では「維持困難な線区」を公表した。国鉄の分割・民営化から4月で30年を迎えたが、大都市圏を抱えて順調な経営を続けるJR本州3社(東日本、東海、西日本)や、非鉄道事業で成長し16年に株式上場したJR九州とは対照的に、北海道と四国の2社は厳しい経営を強いられてきた。
JR北海道の問題は、そもそもJR北海道として独立した段階で、不良債権化が問題となるのは時間の問題と言われていた。不採算部門の縮小、廃線など、整理縮小した上でも、圧倒的な路線距離がある為に、黒字化が難しい場所なのである。

もちろん、中の人に話を伺うと、「それでもやり様はあった」という話は聞くが、そもそもハードルが高かったのも事実。
そして、現時点で大鉈を振るうだけの体力が残されていないのも大きな問題で、資金注入と同時に大改革をやらない限りは、この問題は後を引き摺るだろう。

結局、民営化はメリットもあるがデメリットも大きいのが実情なのである。

そうした話を前提として、逆にギリシャの様な前例もある為、公務員を増やすことが良いとも言い難いのが事実だ。

くすぶり続けるギリシャ問題はいつかまたぶり返す

筆者 鳥羽賢 | 02/10/2017 - 00:06
 最近マスコミでも報道されなくなったので、「ギリシャ危機」の顛末についてもう忘れてしまった人も多いだろう。そこで改めて経緯を確認してみよう。
 ギリシャは1981年にEUに加盟し、2001年には統一通貨・ユーロにも加盟。最初はEUが要求する財政赤字基準などを、問題なく満たしていると思われていた。ところがそれは粉飾であり、実際の赤字はもっと大きいことが2009年頃に判明。そして救済を受けないと借金を返せなくなり、ここからギリシャ危機が始まった。

尤も、この議論の前提である「ギリシャの公務員数が多い」という話は、労働人口に占める割合の25%という比率の話が一人歩きをしていて、ギリシャ破綻の原因では無いと言う議論もあるため、話半分で理解すべきなのだろう。

まあそれはともかくだ、ギリシャの公務員数の一番の問題は、ギリシャ破綻の問題が表面化した後で、その実数や支払われている手当などが調べられたという点だろう。つまり、実態がハッキリと把握されていなかったというのだ。驚きである。

そして、この問題は韓国も笑えない。
ポッケナイナイが基本の国だからである。それが81万人増えたら……。一気に増えれば、それだけ混乱は増すだろう。が、韓国の雇用情勢は極めて厳しい。

産経新聞の韓国絡みの記事は割り引いて読む必要がある。が、この話は誰が見てもヤバイのだ。

韓国、青年失業率が過去最悪…文在寅氏の公約「81万人の公共雇用創出」で行き着く先は、国の財政悪化!?

2017.5.23 08:00
 文在寅(ムン・ジェイン)新大統領の誕生に伴い、雇用改革が韓国内政の焦点となっている。韓国では若年層を中心に失業率が過去最悪の水準となった。文大統領は、任期中の「非正規ゼロ」実現をスローガンに、公務員拡大など公共部門で81万人の雇用創出を掲げたが、実現性には疑問符がつく。韓国のインターネット掲示場では「米国、日本に就職移民したらいい」と不穏な発言も相次いでいる。
現在、韓国の若者の失業は50万人以上で、失業率は11.2%。この数字も盛られていると言われているので、もはや「惨状」と言って良い状況だ。
で、どうなるかというと、こうなる。

公務員試験に押し寄せる韓国の若者たち、不合格に絶望した受験生の首つりも相次ぐ=韓国ネット「悲し過ぎる!」「この状況は国として哀れ」

配信日時:2017年4月28日(金) 23時0分
2017年4月27日、韓国でこのほど行われた国家公務員9級(日本の国家3種に相当)採用試験は歴代最高の倍率35倍を記録し話題になったが、最近では試験結果を悲観して自ら命を絶つ受験生も出てきている。韓国・聯合ニュースが伝えた。
日本でも35倍。だが、韓国。なんと35倍。
しかし公務員への道は「前世に徳を積んでこそ可能」という冗談が出るくらい厳しいもので、今月8日の国家公務員9級の採用試験では4910人の定員に対して17万2000人余りが受験するなど、歴代最高の競争率を記録した。
ええ?(困惑



そして、ムン君。積極的に雇用を潰していくスタイル。

文在寅大統領が脱原発宣言、新規計画「全面白紙化」 福島原発事故にも言及「安全でも、安くも、環境に優しくもない」

2017.6.19 11:27
 【ソウル=名村隆寛】韓国の文(ムン)在寅(ジェイン)大統領は19日、南東部、釜山(プサン)郊外で前日深夜に運転を終了した古里(コリ)原発1号機を訪れ演説し、原発政策を全面的に見直して原発中心の発電政策を破棄し、「脱原発に進む」と宣言した。2011年の東京電力福島第1原発事故にも言及し「原発は安全でも、安くも、環境に優しくもない」と強調した。
これは昼の記事に関連するので、そのうち「後編」でやりたいと思うのだけれど、この発言自体は間違っていないとは思う。
……思うが、でも、「白紙撤回」ってどうよ。
文氏は「新規の原発建設計画を全面的に白紙化し、寿命を超えた原子炉も運転しない」と表明。また、昨年9月に南東部の慶州(キョンジュ)で起きた地震で建物に被害があったことに触れ、「韓国はもはや地震安全地帯ではない。地震は原発の安全性に致命的だ」と強調した。
福島の事例を出して批判しているが、ムン君はサヨクお得意のキリトリ・クローズアップでの発言をしているので、これまたおかしな話になっている。
大体、建設中の現初はどうするんだよ。新古里5、6号機は進捗率28%とか言っていたような。UAEの原発契約には、ここの稼働が条件になってなかったっけ?え?あれは3号で去年10月だか12月に稼働している?
それより1号機は稼働停止したな。廃炉はどうすんのさ。

そして、原発依存率は4割である。順次切り替えていくにしても、負担は大きそうだ。

まあ、再生可能エネルギー発電で頑張るって言ってるんだから、そこで雇用を生むんでしょう。使い物になるかは、知らないけどさ。



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4 件のコメント :

  1. あるけむ(R.K.M)@fwbc1965_32017年6月21日 1:24

    >日本でも35倍。だが、韓国。

    日本の国家公務員試験の倍率は、そんなに高くないですよ。
    (韓国の試験が35倍という話です)
    人事院の「平成16年度 年次報告書」から数字を拾って、倍率を算出しました。
    www.jinji.go.jp/hakusho/h16/jine200502_2_077.html

    1種:19.0倍(33,385÷1,756)
    2種:10.9倍(66,791÷6,374)
    3種:13.4倍(30,090÷2,247)
    注)倍率は「申込者数÷合格者」で算出(小数点第二位を四捨五入)

    なお、国家公務員採用III種試験(一般職)は、大卒者は年齢制限で受験できないという点で、韓国とは大きく異なります。

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    1. ああ、本当だ。
      大変失礼しました。ちゃんと計算すれば良かった。

      日本の方が基準が厳しいって事ですかね。

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  2. あるけむ(R.K.M)@fwbc1965_32017年6月21日 14:39

    国家公務員採用III種試験(一般職)に関しては、日本でも(その前身の試験で)大卒が占有するという問題があったので、年齢制限を変えたという話があります(自分が就職する頃はそうでしたので、自分は受験を諦めました)

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    1. 国家公務員の倍率が高いことそのものは、問題では無いと思いますが、安定志向に走った学生が公務員を選ぶという風潮は、つまり経済状態がよろしくないという事を意味するので、日本としても他人事では無いでしょう。

      年齢制限に関して言えば、良い面も悪い面もあるのでしょうね。

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