2017年7月4日火曜日

戦時作戦統制権の早期移管に合意した米韓

まあ、アメリカとしては断る理由はあまりないよね。

韓米首脳会談:戦時作戦統制権の早期移管に合意=共同声明

記事入力 : 2017/07/03 10:02
 今回の韓米首脳会談後に発表された共同声明の中に「条件に基づき韓国軍への戦時作戦統制権移管が早期に可能となるよう協力する」との文言が含まれていた。これは文在寅(ムン・ジェイン)大統領の任期中に統制権の移管実現を目指すと解釈できる内容だ。
米韓首脳会談の内容は、パッとしなかったようで。とりあえず顔見せという感じで終わった模様。

ただ、戦時作戦統制権の返還の実現に言及されたと言うことは、韓国側がきっちりと手土産を持っていき、トランプ氏はそれを歓迎したという結果だろう。
前回の記事で、韓国大統領のムン君が戦時統制権の返還を求めるだろうという話には言及した。
ムン君にとっては悲願であり、韓国が正常な国家に戻る上でも戦時作戦統制権の返還を求めることそのものは寧ろ評価すべき話。ただ、その前提として韓国軍が単独で北朝鮮との戦闘を行えるだけの準備が整っているという必要がある。が、まあ、その辺りはムン君にとっては些末ごとなのだろう。
ムン君の究極目標は南北統一、それも、北朝鮮に併合して貰う形の統一なのだから。主体思想を信奉するものとしては、それは至極当たり前のことだろう。

さておき、アメリカ側にとって韓国のこの申し出は諸手を挙げて喜ぶべき事ではあるが、流石に準備無しで在韓米軍撤退というわけには行かないだろう。
また共同声明には「大韓民国は相互に運用可能なキル・チェーン、韓国型ミサイル防衛システム(KAMD)およびその他の同盟システムを含む連合防衛を主導し、北朝鮮による核・ミサイルの脅威を防御し、探知、かく乱、破壊のために必要な核心軍事能力を持続的に確保していく」とも明記されている。
現在、在韓米軍に配備されるTHAADは米軍によって運用される、アメリカ防衛用の装備である。朝鮮半島の防衛にはほぼ寄与しない。
そんな訳で、韓国はキルチェーンシステムという韓国型ミサイル防衛システムを導入する予定としている。それが実現するかどうかは知らないが、配備されたTHAADが韓国軍に引き渡される流れを作る事が出来れば、それなりに使えるシステムになる可能性はある。
その上で「相互に運用可能」と言う話になれば、在韓米軍撤退後も、同盟国アメリカを守る盾として機能する可能性はある。それほど高い期待をしているわけでは無いのだろうけれど。



そしてもう一つ。
戦時作戦統制権移管合意のキーワードは「条件に基づく」と「早期」の二つだ。
なかなか高いハードルが設定されている気がするが、その「条件」とは。
  1. 韓米連合防衛を主導できるよう韓国軍が核心的な軍事能力を持つ
  2. 局地的な挑発および全面戦争の早期段階で北朝鮮の核・ミサイルの脅威に対応する韓国軍の必須能力の拡充
  3. 北朝鮮の核問題(の解消)など安定した戦時作戦統制権の移管に向けた韓半島(朝鮮半島)および域内での安全保障環境の造成
これらが2014年当時の合意に盛り込まれた条件だった。
が、KAMDの整備で充足されるという考えになってきているらしい。もちろん、それがそもそも間違っているとは思う。韓国が短期間でその手の技術を獲得できる保障は何処にも無いし、そうだからこそ2014年時点では「実質的に無期延期だ」と言われたのだ。

だが、今回はその条件は明らかにされず、「必要な核心軍事能力を持続的に確保」という発言を鑑みると、劣化版ながら、アメリカがある程度のシステムを整備することで、手を打つ可能性はある。或いは、既に完成していると報道される、短距離、中距離の防衛手段は「完成した」ということにして、THAADを置き土産にすれば、「完成」と強弁できるのでは無いか。
 韓国政府と韓国軍は移管の実現に向けキル・チェーンとKAMDの完成時期を2021-22年に前倒しすることとし、その実現に向け偵察衛星など軍事能力を整備する防衛力改善費(戦力増強費)として今後5年の間に78兆2000億ウォン(約7兆7000億円)を投入する計画だ。
韓国政府はこんな事を言っているが、これまでもこの様な発言をした上で、ちっとも実現しなかった。



実現しなかったからこそ、戦時作戦統制権の移管をしてこなかった。
だが、アメリカにとって、相対的に韓国という国の重要度が低下しつつある。単に迷惑な国だという認識で、アジアの防衛には取り敢えず日本と台湾があればイイや、と言う雰囲気になってきているのである。
実際に、在韓米軍は撤収準備を進めており、朝鮮半島に駐在する米軍の数や質は低下する一方だ。
日本の憲法改正によって、日本が真っ当に戦える国になってくれれば、更に韓国の重要度は低下する。
 しかし今回両国が早期の移管に合意したことで、文大統領の公約通り任期中の2022年、つまり5年以内の移管が実現する可能性が高まった。共同声明に明記された「早期」という言葉は前政権で交わされた合意にはなかった。
トランプ氏の脳裏には、「北朝鮮に対して我慢する時期は過ぎた」という思惑があって、さっさと斬首作戦をやって韓国軍に敗戦処理をさせる積もりでは無いか?と、そんな気がする。

気のせいなら良いんだけどね。



ランキングへの応援クリックよろしく!
にほんブログ村 ニュースブログ 時事ニュースへ

0 件のコメント :

コメントを投稿

お気軽にコメントを!ハンドルネームは面倒でもお願いします。