在韓米軍、南方へ移転

ようやくか。

在韓米軍主力、第8軍司令部がソウル南方へ移転 「戦闘準備態勢も向上」とバンダル司令官

2017.7.11 23:11

在韓米軍を代表する陸軍第8軍司令部のソウル南方、京畿道平沢への移転がほぼ完了し、平沢のキャンプ・ハンフリーで11日、同司令部新庁舎の開館式が行われた。聯合ニュースによると、第8軍のバンダル司令官はあいさつで「生活の質や防護水準が上がり、戦闘準備態勢も向上する」と述べた。
もともとは、ソウル中心部の竜山基地にメインの機能があったんだけど、これを平沢基地に移転したと言うだけの話。


電車で2時間くらいの所に移動するだけの話ではあるが、竜山基地はソウル駅から数分という一等地にある事を考えれば、冒頭のこの発言も頷ける。
第8軍のバンダル司令官はあいさつで「生活の質や防護水準が上がり、戦闘準備態勢も向上する」と述べた。
まあ、感覚としては郊外に移転、といった所だろうね。実際はソウル市内の移動なんだけど。



で、この移転計画は2003年に既に決まっていた話。
 盧武鉉政権が2003年に米側と合意した在韓米軍の各部隊を平沢に移転・集約する再編計画の一環。第8軍はソウル中心部の竜山基地から移転した。韓国国防省によると、来年中にも在韓米軍の大部分の移転が完了する予定。
当時の大統領、ノムタンが決定した話で、こんな街中に基地を維持するよりはよっぽどマシだとは思うが、青瓦台の守りが手薄になるも事実。

青瓦台

が、もともと青瓦台は韓国軍が守るべき場所なので、移転すること自体はおかしな事では無い。

平沢の米軍基地予定地120万坪余、強制収用へ

2005年09月08日17時47分
  国防部は8日、米軍基地が移転する平沢(ピョンテック)地域の敷地のうち、依然として買収協議が済んでいない敷地の場合、今年12月から強制収用に入る方針、だと伝えた。
実際に、強制的に土地の買収なども行ったようで、金がかかった話。今さら止めるなんて事もできない。



それでも、一部機能は残すらしいのだけどね。
一方、北朝鮮の韓国侵攻時に多連装ロケット砲によるソウル周辺への攻撃が予想される中、韓国軍には対処能力がないとして、第2師団傘下の地対地ミサイル部隊は東豆川に残留する。(共同)
http://www.sankei.com/world/news/160718/wor1607180021-n1.html
しかし、それこそおかしな話なのだ。
本来であれば、韓国軍がこうした北朝鮮からの攻撃にも備えるべきなのである。

これで、在韓米軍は戦線を南方に下げることが出来るので、北朝鮮からの攻撃があった際には、直撃の被害を避けることに繋がる。

また、北朝鮮の侵攻が始まった際に、初動が遅れる可能性があるのは、むしろ竜山基地に留まった場合で、ソウル市内の交通の混乱具合を考えれば、有事において基地を南方に下げることは有効である。
竜山基地から青瓦台まで電車などを使っても40分くらいかかるらしいしね。

また、平沢基地は韓国海軍の基地や在韓米軍が利用する烏山空軍基地が近い事もあり、いざという時に海路や空路を使って撤退と言うこともやりやすくなるだろう。



まあ、史実を考えても、ソウルに首都を置いての防衛戦というのは非常にやりにくく、仁川上陸作戦(1950年9月15日)と呼ばれる電撃戦によって戦局を引っ繰り返したのは有名な話。

尤も、朝鮮戦争においては、在韓米軍の戦力不足とともに、韓国軍の士気不足によって戦線を下げざるを得ず、釜山辺りまで防衛ラインを下げざるを得なかったことを考えれば、一発逆転を狙った仁川上陸作戦は実にギャンブル性の高いものであったと言わざるを得ない。そして、同じ事は二度できないだろうから、海路が使えることが、有事において有効になるかどうかは不透明な部分が多い。

それでも手段が多いに越した事は無いよね。

……ソウルが火の海になることが確定的であるとすれば、この決断は正しいと思う。が、被害は大きくなるんだろうねぇ。



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コメント

  1. あるけむ(R.K.M)@fwbc1965_32017年7月13日 0:41

    日本のマスコミは軍事音痴ですね。

    >第2師団傘下の地対地ミサイル部隊は東豆川に残留する。
    装備はMLRSとM109なので、「地対地ミサイル部隊」じゃなくて「砲兵部隊」が正解です。

    ちなみに、韓国に展開している米軍陸上戦闘部隊は、一個機甲旅団・一個砲兵旅団・一個戦闘航空旅団だけですね。かなり縮小が進んでます。

    返信削除
    返信
    1. ほうほう、なるほど。
      砲兵部隊ですか。

      しかしMLRSとM109では撃たれたときに撃ち返すくらいの話で、ソウル防衛という意味では少々物足りませんねぇ。

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    2. あるけむ(R.K.M)@fwbc1965_32017年7月13日 19:53

      撃たれた時に撃ち返す部隊なんで仕方ないです。
      ソウル防衛を考えるなら「戦線」を構築して組み止める部隊が必要ですけど、その部隊を平沢まで下げるという話ですから。

      個人的には、米軍は、東豆川の部隊が一撃だけ対砲兵戦闘して平沢に撤退、平沢(及び烏山)は東豆川の部隊を収容するまで死守し、収容次第海上経由で撤退を考えているのではないかと愚考してます。
      (殿軍は、かなりの損害を受けそうですが...殿軍は米軍第二歩兵師団に編入している韓国軍機械化歩兵旅団にさせるのかな?)

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    3. 東豆川って、かなり前線に配置されているんですね、地図で見てみましたけど、あらためて見ると近いなぁ。

      アレでは相当、厳しい戦いを強いられるのでしょうね。

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