KF-Xに18兆ウォンを投入するぜ!

金持ちやね。

韓国軍:計18兆ウォンを投じて韓国型戦闘機を独自開発へ

記事入力 : 2017/07/15 08:35
 韓国型戦闘機(KFX)事業は、韓国空軍の老朽化したF4およびF5戦闘機を代替するため韓国製の主力戦闘機を開発し、120機量産するという事業だ。米国ロッキード・マーチン社の最新型戦闘機F35Aを40機配備する次期戦闘機(FX)事業とは異なる。
ただ、独自開発するには桁が1つ足りない。



KF-Xネタはこのブログでも定期的に扱っている。
というか、数日前にもこの通り。

KF-X??

色々なバージョンの絵も出ているが、実のところあまりはっきりとした仕様は聞こえてこない。

もちろん、いろいろ計画は進行しているのだろうけれど。
KFX事業は、性能面でF35Aには及ばないものの、韓国空軍の主力となっているKF16を凌駕する戦闘機を独自開発するという概念だ。
総括して言えば、「なんかちょっと強い戦闘機がほしい!」と、そんなところなのだろう。でも、その仕様を決定しきれないと。



で、今回のネタは価格の話。
システム開発に8兆8000億ウォン(現在のレートで約8780億円。以下同じ)、量産に9兆6000億ウォン(約9578億円)、合わせて18兆4000億ウォン(約1兆8358億円)が投じられる予定になっている。
なかなか大盤振る舞いだといえるが、しかしこれが戦闘機の開発費として適切なのか?というと疑問が残る。

参考になるのは最新の戦闘機であるF-35の開発費……、と言いたいところだが、残念ながらアレはAからCまでシリーズ共通して開発するなどと言う無理な事をやっているので殆ど参考にならない。50兆円以上もかかっているらしいし。

で、KF-16より強い、と言うことで考えれば、F-16の延長線上にあるものと考えるのが良いのかも。

実は、F-16はBlock 60/62かそれと同等のBlock 70が概ね最新だということらしい。まあ、この辺りの仕様はハッキリ確認したことが無いのだが。

で、F-16のBlock 60/62は、UAEがスペシャルで注文したタイプなのだけれど、採用されるにあたりUAEから開発費として30億ドルの資金供給があったと言われている。
30億ドルといえば、3400億円相当と言う事になる。F-16がベースであったとは言え、大幅な近代化という意味では、相応の金額がかかっても仕方が無いだろう。

ちなみに、F-16ファミリーである航空自衛隊の有するF-2戦闘機はというと、3270億円程度であった。似たような金額だね。

ただ、これらは何れもステルス性をほぼ有していない機体なので、その手の機能を盛り込む事を考えれば、もう少し開発費はかかるだろう。ステルス性を考慮すると言うことは即ち、レーダー反射断面積(RCS)を考慮した形状にする必要がある。つまり、一から形状を設計し直しというわけだ。



例えば、世界最強の戦闘機と呼ばれるF-22の開発費は6兆円、ユーロファイターも2兆円程度は投入されていたと言われている。
で、KF-16より強い、ステルス戦闘機を開発したいという要望を考えると、最低限でもユーロファイター程度の開発費は覚悟せねばならないだろう。ユーロファイター・タイフーンは2000年頃の開発完了となる(実際には、まだ手直しが必要な部分があるとも言われている)ので、概ね20年程度前の価格だ。となると、もう少しコストが膨らんでもおかしくは無い。

実際に日本で開発が噂されるF-3は、色々な噂があるが、少なくとも1兆円以上ははかかるだろうと噂されている。タイフーンのことを考慮しても、2兆円くらいは覚悟する必要があろう。

何より、戦闘機開発の実績があるのであれまだしも、その開発の皆無である韓国がやろうというのから、開発費を抑えられる理由は何処にも見当たらない。

それを2兆円弱のコストで量産までやってしまうと言うのだから、随分欲張りな話である。
 防衛事業庁(防事庁)は、KFXの事業者に選定された韓国航空宇宙産業(KAI)と2015年12月に契約を交わし、事業に着手した。現在は形状設計が行われており、基本設計(2018年8月)、詳細設計(2019年9月)が終われば試作機の製造に入る。21-22年に6機の試作機を順次送り出し、4年かけて飛行試験を行う予定だ、この過程で表面化した問題点を解決して、26年6月までに開発を完了させ、32年までに120機を生産して韓国空軍に配備するという計画ができている。
遠大な計画だな。




「日本が1兆円で開発すると言っているのだから、ウリも8000億円相当、8兆8000億ウォンでシステムを開発するニダ!製造まで18兆4000億ウォンで出来るニダ!」というのは、「まあ、やってみてくれ」と言うしか無いのだが、基本設計が2018年に終わるというのもなかなかスゴイ計画である。来年なんですが……。


ちなみに、日本はF-3戦闘機の開発・製造に漕ぎ着けられるかどうかは未だハッキリしていないが、「ATD-X」改め「X-2」と呼ばれる実験航空機を用いて様々なテストを行っている。
X-2の製造コストは400億円で、実用機の開発までには5000~8000億円程度の経費がかかるのだとか。
X2の製造コストは約400億円だが、実用機の開発までには少なくとも5000億~8000億円の経費がかかるとされ、どのようにして資金を調達するかが、構想実現のカギになる。
http://www.jiji.com/jc/v4?id=20150101jasdf_atd-x0003
この記事は去年書かれたもののようだが、その後IHIがエンジンの主要部分が出来たよーと発表していた。

将来の戦闘機用を目指したジェットエンジンの主要部分(コアエンジン)を納入

-2017年6月28日-
 株式会社IHI(本社:東京都江東区,社長:満岡 次郎,以下「IHI」)は,本日,防衛装備庁から受注し研究試作を行った,将来の戦闘機用を目指した推力15トン級ジェットエンジンの主要部分を防衛装備庁札幌試験場において,防衛装備庁に納入しました。
 納入したのは「コアエンジン」と呼ばれるエンジンの中心部である,圧縮機,燃焼器,高圧タービンから構成される自立運転可能なユニットで,ジェットエンジンの性能を左右する重要な部分です。
このエンジンはF-3戦闘機のエンジンとして使われることを見越して開発されており、ネックと言われていたエンジン開発は、それなりに順調な様子。ただし、それでも、資金調達が実現出来たとしても実用化は2030年頃だという話。
韓国のKF-Xの設計完了が来年というのが、如何にスゴイ話かがよく分かる。例え、エンジンは既に出来上がったものを買う予定で、兵装も殆どアメリカ頼み、その制御も「アメリカさんお願いします!」であっても、である。

ちなみに、KF-Xに採用されるエンジンは、米GE・アビエーション社のF414-GE-400に内定している。F/A-18E/F「スーパーホーネット」に用いられた実績のある優秀なエンジンだ。このエンジン、騒音はかなりのレベルである点を除けば、欠点らしい欠点は見当たらない。

これを双発にする点でもF/A-18E/Fの技術が採用出来ると思われるが……、残念なことにKF-XはF/A-18E/Fを開発したマクドネル・ダグラス(現ボーイング)社ではなく、ロッキード・マーティン社が設計を担当することになっている(公式には共同開発になっているが、韓国のKAIには戦闘機の設計開発実績が無いので、実質、ロッキード・マーティン社の単独設計になるのだと思われる)。

ロッキード・マーティン社は、現在、F-35の設計で一杯一杯だと思うんだけど、KF-Xの設計やっている程の暇があるんだろうか?それにロッキード・マーティン社の戦闘機は、F-35にしろF-16にしろ、共同開発したF-22にしろP&W社のエンジンを採用していて、GE社のエンジンは実績があったかどうか。

そういう意味でも、設計時間が短いのは気になるね。詳細設計が2019年9月に完了するという計画も、ちょっと正気の沙汰とは思えない。

まあそれでも、アメリカなら何とかしちゃいそうな気はするけど、主体は韓国だからなぁ……。予算も少ない納期も短い。だから、形だけ出来上がりました!にならなきゃ良いんだけど。



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コメント

  1. ジェツトエンジンの噴射部分って、地味だが優れた冶金技術が必要です。
    冶金技術はジミ~で努力の積み重ねでしか産まれませんね?
    それはライセンス生産でも変わらない?
    日本人はそういうの得意ですので乗り越えてかました。君らには無理でしょ悪いけど。

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    1. あるけむ(R.K.M)@fwbc1965_32017年7月19日 18:14

      日本の冶金技術は、下手すれば戦国時代まで遡りかねないですからね。
      下手な鍛冶で「刀が折れました」では済まないですから。

      もちろん、外来技術も導入してますけど。
      火縄銃の銃尾の「螺旋」(あえてこの字を使う)とか。
      先人には頭が下がります。

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  2. GE社のエンジンは実績があったかどうか。>F-16がGE社製もBlock30から搭載可能になっています。あと共同開発の空自のF-2がGE社製なのでそこは問題がないでしょう。(あくまでロッキード・マーチンとしてはですが)

    T-50同様に実態はロッキード・マーチンに丸投げで韓国は組立工場に徹すればものにはなるでしょうけどね。

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    1. あるけむ(R.K.M)@fwbc1965_32017年7月19日 18:25

      T-50のエンジンとして、F414系の提案もあったようですよ。
      というか、T-50のエンジンは、T404ーGE-102なんですけど...
      中間が「-GE-}なのでライセンス生産品じゃないんですね

      ライセンス品は中間が「-IHI-}などに変わるのにゃ(=^..^=)ミャー

      削除
  3. K-2戦車、KUH-1スリオン、KF-X 韓国がデフォルトしたら、全部パー

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  4. 仮にF3戦闘機の開発にゴーサインがかかった時に、業者選定の入札にしれっとコイツら(KAI)が参加していそう・・・
    まあ多分ボーイングが部門存続を掛けて猛プッシュを仕掛けてきそうですが。

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    1. あるけむ(R.K.M)@fwbc1965_32017年7月20日 9:28

      軍事関係は国際入札の対象外かと。
      アメリカがねじ込んでくる可能性は否定しませんが、ボーイングは実績無いですから無理でしょう。

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    2. ボーイングの製品には要求仕様を満たすものが無い為まずボーイングは出てこないでしょう。
      LMはF-35で大変な上にアメリカ自身が既に第六世代機を見据えてF-35調達の姿勢なのでアメリカは言ってこないでしょう。
      考えられるのはヨーロッパの特に、イギリス・ドイツ辺りでしょうか。
      ユーロファイターに見切りを付けて無人機を運用するプラットフォームを求めている様で、しかしこれらもかなり導入予定が先になるので現段階で一番濃厚なのは国内開発という結論になりそうです。

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