サウジで進められるソフトバンクの壮大な太陽光発電計画

このブログでは割と太陽光発電に関しては辛辣なのだけれど、別に発電方式が嫌いってワケじゃない。家でも使ってるしね。
でも、太陽光発電+ソフトバンクとくると、もはや嫌悪感しか出てこない。

原発200基分!ソフトバンクとサウジが21兆円の太陽光発電計画

3月28日 18時44分
総額21兆円、世界最大級の太陽光発電事業が明らかになりました。日本のソフトバンクグループが、石油依存からの脱却を目指すサウジアラビアが進める計画に全面的に協力します。
そして、砂漠に太陽光発電とはまた……。

イメージ

ご存じの方も多いと思うが、太陽光発電パネルというのは、実は高温になると熱だれというか、発電効率が落ちる性質があるので、あまり気温が高くなる場所で使うというのは宜しくない。
その上で発電安定性に欠け、更に日本で使う場合には効率が結構低いので、メガソーラーといわれても、あまり「スゲぇ」とか思わない。

ただ今回の話はサウジアラビア。雨が降りにくく晴れの多い場所ではそれなりの効果は期待できるだろう。

リヤド

これはサウジアラビアの都市リヤドの天候なのだが、一年を通して暑いという事が分かることと、晴天率が高いということが分かるので、太陽光発電にとっては熱対策ができればそれなりの効果は期待できると思う。

熱に弱いと言っても、多少効率が落ちるって話だしね。

発電効率

これが日本で使用するという条件下での出力傾向だが、もう少し悪くなるという感じで理解して貰えれば良いだろう。能力の8割くらい使えれば良い程度の話になるはずだ。



さて、もう2つ問題が考えられる。

1つは砂漠で太陽光発電をすると、砂がパネルの上に乗って発電効率が落ちるという問題だ。ただまあ、こちらも、やりようはある。もう1つは集電施設の砂塵対策で、こちらも何とかなるのかな。パネルに使われている樹脂系素材の劣化なんて問題もあるけれど、ソレも何かで対策するのだろう。

で、パネルの汚れの対策だが、こんな手法がニュースで紹介されている。

太陽光パネルをロボットで清掃、砂漠地帯を救う

2017年3月24日(金)
 高松市の中心部から車で約25分。香川大学発のベンチャー向けに用意されたオフィス棟に入居する未来機械という会社に、ひっきりなしに英語の問い合わせメールが届いている。
パネルを掃除すればいいんじゃね?という発想だ。

ロボット清掃

こんな機械が実際に存在するし、中東でもメガソーラーの計画は色々あるので、強ち荒唐無稽な話というわけでは無いのだろう。
 主な取引先は中東地域の電力公社など。広大な砂漠を利用した大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設が相次いで計画されている。しかし、雨が降らず、砂ぼこりがパネルに積もる砂漠地域では、1カ月間でも放置すれば発電効率が10~15%も低下する。それを避けるためには、約1週間ごとに手作業での掃除が必要とされている。
~~略~~
 未来機械は2013年にロボットを開発。サウジアラビア、アラブ首長国連邦、カタールの3カ国で2年間の試験運用を経て、精度を高めてきた。2017年から本格量産を始める。
サウジでも実証実験はやっているようなので、実用レベルと言えるのではないかな。
ちなみに丸紅は既にUAEで計画をスタートさせている模様。

丸紅のUAE太陽光 天然ガスより安く、発電コスト2円台
編集委員 松尾博文

2017/6/19 6:30
丸紅がアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ首長国で大規模太陽光発電事業に着手した。特徴は100万キロワットを超える巨大な出力と、1キロワット時あたり3円を切る発電コストの安さだ。世界的にコスト低減が進む太陽光発電でも飛び抜けて低い価格を可能にする秘密は何なのか。
~~略~~
驚異的な発電コストを可能にする理由はまず、その事業規模だ。117万7千キロワットの出力は、原子力発電所に匹敵する。発電所の面積は7.9平方キロメートル。東京ドーム166個に相当する土地に太陽光パネル約300万枚を敷きつめる。

この手のニュースは各国で報じられているが、果たしてその先にあるものが何なのか?という風にゲスの勘ぐりをしてしまうのは、僕の悪い癖ではある。



ソフトバンクにしても丸紅にしても、巨大な資金力を持つ組織であるが、同時に、かなり親支那派なのである。

日本ベネックス、苫小牧市にメガソーラー稼働、EPCはシャープ

2018/03/29
 日本ベネックス(長崎県諫早市)は、北海道苫小牧市に出力約2.9MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「ベネックス苫小牧ソーラーポート」を建設し、3月20日から運転を開始した。同社の所有するメガソーラーでは最大出力で、北海道内で初のメガソーラーになるという。
~~略~~
EPC(設計・調達・施工)はシャープが担当した。太陽光パネルは中国ライトウェイ製、パワーコンディショナー(PCS)は中国サングロウ製を採用した。
毛色の違うニュースだが、ここで1つ国内ニュースを。
苫小牧市にメガソーラーを稼働して、出力が2.9MWというそこそこ大きな規模であると言える。で、注目して欲しいのは、基材はほぼ支那製であるという事実。室蘭市のメガソーラーも支那製である。

単結晶Siで世界新の中国LONGi、両面発電モジュールを日本市場投入へ

2018年03月06日 13時00分 公開
 中国の大手太陽光パネルメーカーのLONGi Solarは「第9回 太陽光発電システム施工展」(「スマートエネルギーWeek 2018」内、2018年2月28日~3月2日、東京ビッグサイト)に出展し、2018年度中に日本市場に投入予定という両面発電モジュールを披露した。
 LONGi Solarが大きな強みとするのが、国内でも産業用太陽光発電への採用に注目が集まっている単結晶シリコンを用いた太陽電池モジュールだ。同社は2018年2月28日、単結晶のPERC(passivated emitter rear contact)セルの変換効率で、世界新記録となる23.6%を達成したと発表。中国の認証試験機関であるNational Center of Supervision and Inspection on Solar Photovoltaic Products Quality(CPVT)が認証したという。
支那の太陽光発電産業は、ほぼ官制主導で進められており、技術力もかなり高い。これはドイツの企業を散々買収してきた成果であるとも言える。

「中国が17年も太陽光など再エネ分野を主導」、米調査

2018/1/12 23:00
米エネルギー経済・財務分析研究所(IEEFA)は、2017年における中国の新エネルギー産業に関する報告書を2018年1月9日に発表した。中国が前年に引き続き太陽光や風力などの再生可能エネルギーの導入や資金供給面で世界市場をけん引した結果となったことを明らかにした。
支那は再生可能エネルギー発電の分野で、相当力を入れているのである。
 中国が同分野で競争力を増しているのは、「一帯一路」構想がけん引しているとし、2017年に同構想の重要性が高まったと指摘。そういった動きに対して一部では逆風も生じているものの、同構想が中国の対外的な経済政策の屋台骨であることに変わりはないとしている。
 一帯一路構想の一環として中国企業による買収・合併が2017年に急増し、2017年8月の時点で既に2016年の合計310億ドルを超えたという。
 太陽光発電の市場では、全世界の太陽電池生産の約60%を中国企業が占め、2017年も高いシェアを維持した。

そして、激しい買収工作を繰り返し、世界シェアトップ。

独太陽電池大手がまた破綻 「最後の砦」が手続き開始

2017/5/11 12:12
2010年代前半まで世界の太陽光発電市場をけん引した欧州で、太陽電池メーカーの淘汰が続いている。ドイツ生産にこだわった「最後の砦(とりで)」独ソーラーワールドは10日、破綻の手続きに入ると発表。かつて世界シェア首位だった独Qセルズも破綻後に韓国企業の傘下に入り、ドイツ生産からは撤退した。再生可能エネルギーに熱心な欧州で太陽光発電自体は普及したが、太陽電池メーカーは風前のともしびだ。日本にも影響が及ぶかもしれない。
ドイツメーカーは駆逐され、アメリカは輸入制限を検討する始末。

太陽光パネル、輸入制限も 貿易委「深刻な損害」

会員限定有料記事 毎日新聞2017年9月24日 東京朝刊
 【ワシントン清水憲司】米国際貿易委員会(ITC)は22日、中国などからの太陽光パネルの輸入急増が「国内産業に深刻な損害を与えている」と判断した。今後、トランプ大統領に緊急輸入制限(セーフガード)の発動に向けた対策案を勧告し、最終判断を求める。セーフガード発動となれば、半導体や鉄鋼、製紙など、輸入増加に苦しむ他の産業にも波及しそうだ。
可動部品の少ないソーらパネルを作るには、技術力がそれ程必要無く人件費が安いところが良いわけで、必然的に国策企業に軍配が上がる結果になる。ただ、それも激しいコスト競争によって儲けが出にくい構造となってはいる。

ここに面白いグラフがある。
生産量

支那のパネル生産能力がずば抜けて高くなっているのが分かると思うのだが、ソレもここ数十年の話。
尚徳太陽能電力有限公司を例にとると、2002年にはわずか10MWであった生産能力が2008年末には100倍の1000MWにまで達している。2007年の太陽電池の生産量は363MWでQ-CELLとSHARPについで世界第3位であり、2008年の太陽電池の生産量は497.5MWに達している。
http://www.spc.jst.go.jp/hottopics/0904reuseenergy/r0904_zhai.html
これは2009年の記事だが、この時点での伸び率を見ても驚異的なものがある。

中国ソーラー業界の生き残り競争激化-国有企業がデフォルト

2015年4月23日 12:58 JST
中国の国有企業としては初めて保定天威集団 が本土社債市場でデフォルト(債務不履行)状態に陥ったが、供給過剰 のソーラー業界において財務基盤が脆弱(ぜいじゃく)な小規模メーカ ーが犠牲になる構図が浮き彫りになった。
しかし、増産しすぎて国有企業がデフォルトする事態に。

支那のパネルが安い理由がこんなところに……。
そしてその売り先は支那国内では無く、日本や中東にまで溢れようとしているわけだ。当然、丸紅やソフトバンクの使おうとしているパネルも……。
丸紅
この記事は引用しようとしたらコピーできなかったので、リンクだけ貼っておくが、丸紅の使っているパネルが支那製だったよー、という話である。

ソフトバンクも同じだ。

世界7位の455MWメガソーラー、中国トリナがパネルを供給

2017/06/20 20:21
 トリナ・ソーラーは6月12日、ソフトバンクグループがインドで稼働した出力455MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)に同社の太陽光パネルを供給したと公表した。プロジェクト開発・運営は、ソフトバンクグループのSB Energyとなる。
もちろん、資本主義なので、価格が安いのが正義、というのは分かるのだけれど、奴隷経済の国家資本をベースにした企業に、真っ当な企業が勝負できるはずも無いわけで。
つまり、価格勝負で真っ向対決は不可能。
こうした商機に食い込むには、リソースを上手く使った指揮系統に食い込んで、メンテナンス事業とかそう言った話をまとめていくしかないのだろう。

サウジ皇太子「大胆かつリスクも」

ソフトバンクグループとの間で合意した世界最大級の太陽光発電計画について、サウジアラビアのムハンマド皇太子は、27日、「とても大きな一歩だ。大胆かつリスクもあるが成功に至ることを期待したい」と述べました。

そういう意味では、冒頭のこの王太子の台詞も、皮肉なんじゃないかな?と思ってしまう。


正直、この話の殆どは日本の技術云々とかそういう話では無いようだ。
実情はチャイナリスクの延長線上にある話で、サウジアラビアのエネルギーが支那に牛耳られる可能性が高いという話なのである。
まあ、サウジもアホではないだろうから、南アフリカの何処かの地域のように支那に乗っ取られるようなことは無いのだろうけれど、万が一という事もある。それに、日本企業がソレに荷担するのはイタダケナイ。
国外にもそれなりにリスクがゴロゴロしているという話だな。





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コメント

  1. しかしただ広い砂漠に造っといて盗難対策はどうするのやら、日本ですら山野のメガソーラでケーブルの盗難が相次いでいるのに・・・
    ここに支那人の出稼ぎ労働が絡めば結果はおのずと・・・

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    返信
    1. 盗難対策、どうするんですかねぇ?
      ご指摘頂くまで気がつきませんでしたが、確かにそうですね。

      削除
  2. 以前に自動車メーカーのEV関連の仕事をしていたのですが(15年以上前の話です)、その当時は中国製のパネルは効率・耐久性とも日本製にかなわなかったのですが、現在の中国製パネルの性能はどうなんでしょうか?
    家庭用のパネルでも、ローンが落ち着き始めたころに(笑)「そろそろ交換しないと…」ってセールスマンが来るのですが、メガソーラーは実際のところ何年くらい耐久性があるのでしょうか?
    そしてその保守点検費用は火力・原子力発電の保守点検費用と比較してどうなんでしょうか?

    太陽光発電も所謂「信者」さんがおられるので、ネガティブな事を言うと喧嘩にしかなりません(笑)。

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    1. 支那の家電製品も随分と良くなっていると聞きますけどね。
      家庭用のパネルは寿命が30年とか言われますけど、樹脂部品はそこまで持ちませんから、シールなどに使われている辺りはデロデロになっちゃうでしょう。まあ、保証できるのは10年というのは本当なんだと思いますよ。
      ちなみに、パワーコンディショナーと呼ばれる屋内に配置されるアレは更に短いです。我が家では7年で交換となりました。10年保つのは怪しいですね。

      じゃあ、プロ用はどうか?といわれると、大差無い話かと。20年から30年というところだと思います。メンテナンスし易いような構造になっているかもしれませんが、素材に関しては……、ね。
      これが支那製になると、色々と材質の信頼性が落ちるでしょうから、寿命設定は変わらないと思いますが、エラーが出る確率は高めだと思いますよ。

      費用面に関して言うと、何を評価して評価を比較するかで異なるかと思います。
      事故対応に対しては非常に大きなリスクを背負う原子力発電所ですが、事故確率を考えると費用対効果はかなり高いと言われています。特に、発電安定性を考えると現段階で一番良いでしょう。
      一方の火力発電は、燃料は高いのですが、原子力と違ってオンオフが容易で出力調整が最もやりやすい。
      安定性の面で劣る太陽光発電は、エネルギー密度も低いので良い面が「イメージ」しかありません。あ、初期投資が他に比べて安いというメリットはあるかも知れません。

      交換サイクルやメンテナンスだけで考えれば太陽光発電が一番安いと思いますが、結局、最低限火力発電と組み合わせなければならないことを考えないといけない事を考えれば、これを比較する意味があるのかどうかは(苦笑

      色々組み合わせるのはありだと思いますけどね。

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