南北融和ムードの欺瞞

NHKのニュースでもやっていたが、反吐が出そうだった。

金正恩氏、韓国芸術団を鑑賞 平壌で南北交流

毎日新聞2018年4月1日 23時35分(最終更新 4月2日 13時19分)
K-POPスターを含む韓国芸術団による単独公演が1日、平壌の東平壌大劇場であり、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が妻の李雪主(リ・ソルジュ)氏、妹の金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長と共に鑑賞した。北朝鮮の最高指導者が韓国の芸術団の公演を直接鑑賞したのは初めて。
何と、朝鮮の南北で芸術交流を活発化させて、「南北融和ムードを演出している」というのである。

芸術祭

韓国側の意図は明確なのだが、韓国の国民はそれで良いのだろうか?アメリカはこんな事をやり出した韓国に対して怒りを感じないのだろうか?
こうした融和ムードは、「戦争を回避して、南北統一に向かうんだ」というメッセージとなる。平和と繋がるので、パヨクは大喜びだろう。

当然、これは北朝鮮側のカードで、韓国のムン君は大喜びでこれに賛同したからこの結果なのだと、そう思う。
この考えは根拠無く言っている訳では無い。

「平壌の春」は熱かった。金正恩、北観客拍手喝采

入力2018.04.02 03:36
「私たちの願いは統一。夢にも願いは統一。この丁寧尽くし統一。統一を成し遂げよう」
舞台の両方で、私たちの芸術団の歌手が一、二人ずつ出て、すべて11人(チーム)が一緒になった。歌手はみんなで両腕を頭の上に持って両側に振って北側観客と感動を分かち合った。
これ。
いやはや、もはやどうしようも無い話で。「春が来る」というタイトルで講演したらしいんだけど、意味が分かるだろうか?
既に記事でも書かれているが、「南北統一」を目指しているというのだ。恐ろしい話である。だってそうだろ?南北首脳会談前なんだぜ?今。

もう1つ胸くその悪くなるニュースを紹介したい。

2020年、東京五輪に北朝鮮がやってくる IOC会長が金正恩と会談

2018年4月2日(月)10時49分
訪朝していた国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は31日、2020年に東京で行われる夏季大会と22年の北京冬季大会に北朝鮮が参加すると発表した。北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長と会談後に北京の空港で記者団に語った。
何のためにIOCのバッハ氏が北朝鮮を訪れたのか意味不明だと思う人もいると思うが、当然、招かれたからである。

バカと独裁者

今まで、他国の国民の入国について、厳しい審査をしてきた北朝鮮である。当然ながら、上で紹介した芸術団の入国も、IOC会長の入国も、北朝鮮側が画策して招いたからこその結果なのである。
その上で、紹介したように「北朝鮮が2020年の東京五輪と2022年の北京冬季五輪に参加する」と発表してしまった。
これの意味するところは、2022年まで北朝鮮は存続し、北朝鮮が五輪参加するためにIOCがバックアップするという意味なのである。
バッハ会長は「この約束は、昨日の非常にオープンで有意義な協議の中で北朝鮮の最高指導者が完全に支持した」とし、「IOCは東京大会とおそらく北京大会についても、(南北)合同行進など共同のアクティビティーの可能性に関して適切な時期に提案を行う」と述べた。
平昌冬季五輪の開幕式では南北の選手が統一旗を持って合同入場行進した。
それも、凄いことに「統一旗を持って入場する」とか言い出したのである。もはや正気を疑う話である。

北朝鮮はIOCの約束を取り付けて何がしたいのか?話は単純で、国家の存続を図っているのである。IOCの影響力はそれ程大きくはないが、ネームバリューは十分にある。その組織が北朝鮮に手を貸すのである。南北統一に向けたステップを踏み出したという、そういったメッセージを世界に発信する為に一役買ったというワケなのだ。

もう一つ。

北朝鮮「4・3事件はアメリカが背後から操縦した結果」非難の水位高める

入力2018.04.02。12:20 修正2018.04.02。12:23
北朝鮮メディアは、済州4・3事件70周年を集中説明しながら、米国が韓国を強制占拠するために背後で操縦した結果であると、対米非難の水位を高めた。国内の一部在野団体も米国大使館に4・3事件の謝罪を要求する書簡を伝達するなど、政治的な議論が激化する様相だ。
韓国の一部団体が、北朝鮮と連携して済州島の4.3事件の批判をしたというニュースである。
済州島4・3事件というのは何か?というと、1948年4月3日に済州島で起こされた事件である。
当時、在朝鮮アメリカ陸軍司令部軍政庁が韓国を支配下に置いていた。1945年9月9日に朝鮮総督府がアメリカ軍への降伏文書に署名した後、実質的にアメリカの占領地であった韓国は、その国内で大きな問題を噴出させていた。1つは日本統治時代に醸成された反日組織の方向性の違いで、支那に近づいた組織とロシアに近づいた組織。そして、アメリカに近づいた組織があった。
アメリカに近づいた組織は、アメリカによる統治を受け入れたワケなんだけれど、ロシア、というか当時のソ連とアメリカは分割統治をするということになり、それは38度線で分割された。分割されたけれども、そんなにキレイにアメリカ派とソ連派に分かれるはずも無く。
北朝鮮国内でも粛清の嵐が吹き荒れたけれど、韓国国内でも又、悲惨な粛清が行われた。
韓国国内で1945年9月7日にアメリカの指導の下、軍政を布く事になったときに、夜間通行禁止令も出された。夜間通行禁止令が出るということは、そこまで治安が悪かったという意味でもある。
アメリカ軍の統治が進んだ一方で、独立勢力はその主張を強め、国連臨時朝鮮委員団(UNTCOK)という組織が編成されて、この独立勢力に手を貸した感じで1948年5月10日に「南朝鮮単独での総選挙」が行われることが決定した。
もちろん、これに反対する統一路線の組織は、これに反対して運動をおこし、その裏では暗殺なども頻繁に行われた。その統一路線組織が、済州島で島民を巻き込んで一斉蜂起したのが4月3日。
アメリカ軍政は南朝鮮国防警備隊・警察・西北青年会などの右翼を朝鮮半島から送り込んで反乱住民の鎮圧を図ったのだが、この鎮圧部隊によって島民虐殺が行われるのである。この時、強姦や虐待、強制連行なども行われたのだが、韓国の歴史ではそういった事実は語られないようだ。

GHOSTS OF CHEJU

BY NEWSWEEK STAFF ON 6/18/00 AT 8:00 PM
Kim Wan Mae is 95 years old, but she hasn't forgotten a tragic episode in her past--and South Korea's. In the thick dialect of Cheju, an island 85 kilometers south of the Korean mainland where she lives, Kim recalls the day when police stormed Pukchon village to root out communists.
この他にも、韓国国内では聞慶虐殺事件(1949年)や保導連盟事件(1950年)など、韓国国内では凄惨な事件が起こるのだが、これも長らくタブーとされてきたと言われている。
北朝鮮側と、韓国国内の左派は、この済州島4・3事件もアメリカが操作した結果だと主張したのである。都合の悪いことは全て外国に押し付ける辺り、今と何も変わっていないな。

こうした事実をあげて、何が言いたいかというと……、韓国は北朝鮮との会談前に、カードの多くを投げ捨てていると言う事である。

改めて言うまでも無いが、アメリカを筆頭にした連合国軍と北朝鮮とは未だに戦争中である。停戦合意は1953年に行われたが、その後、未だに和平合意は結ばれることは無かった。これは、日本とソ連(現ロシア)との間も同じ状況にあるが、朝鮮半島の場合は少々事情が異なる。何故か?戦争を行っているのは連合国軍と北朝鮮であって、韓国はあくまで参加しただけの形になっている。そして、停戦合意の際に韓国はそこにいなかった。
つまり、韓国と北朝鮮は停戦している状態かどうかも怪しいのである、現実的には。ただまあ、韓国としては連合国軍の一員であったという立場ではあるので、停戦合意は有効であるという立場の様だね。

ただし、この後に北朝鮮は「停戦合意を破棄」を宣言している。

北朝鮮、休戦協定の一方的破棄を宣言 安保理決議に反発

2013.03.12 Tue posted at 09:56 JST
北朝鮮人民軍は11日、朝鮮戦争の休戦協定を破棄すると宣言した。朝鮮労働党機関紙「労働新聞」が伝えた。
これが有効なのかどうかはよく分からないのだが……、朝鮮半島は非常に不安定な状態であるのは事実である。

だが凄いことに朝鮮戦争当時の大統領であった李承晩は、「万一、今後日本がわれわれを助けるという理由で、韓国に出兵するとしたら、われわれは共産軍と戦っている銃身を回して日本軍と戦う」と演説したそうである。あの当時ですらこれなのだから、朝鮮民族が一体何と戦っているか、を、示すような話だな。

で、現在はどうかというと、冒頭に上げたような融和政策を掲げた上で、北朝鮮に踊らされる毎日である。南北首脳会談を一体何のためにやるのかという話なのだが、ハッキリ言って、北朝鮮は韓国など眼中に無い。韓国側は北朝鮮に恋い焦がれても、北朝鮮が相手にするつもりなのは、あくまでアメリカなのである。

米韓合同軍事演習、対話ムードに配慮? 米空母の姿なし

2018年4月1日18時55分
 米韓合同軍事演習が1日、韓国周辺で始まった。韓国国防省が明らかにした。昨年は史上最大規模で、原子力空母や戦略爆撃機といった米戦略兵器も加わって行われたが、今回は姿が見えない。米韓が、南北や米朝の首脳会談を控えた対話の雰囲気に配慮した形だ。
毎年恒例の米韓軍事演習が、何処を標的とした演習であるか?そんなことは言うまでも無いだろう。だが、韓国はその事が分からないらしい。

空母「最小限」期間半分に…米韓が軍事演習開始

2018年04月01日 20時51分
 【ソウル=岡部雄二郎】米韓両軍は1日、平昌ピョンチャン冬季五輪・パラリンピックの開催を理由に延期していた定例の合同軍事演習を開始した。
~~略~~
聯合ニュースによると、両訓練には米軍約2万4000人、韓国軍約30万人が参加する。最新鋭ステルス戦闘機「F35B」搭載の強襲揚陸艦を動員した奇襲上陸訓練などを行う一方、昨年展開した原子力空母など戦略兵器の投入は「最小限」にとどめる。

人数こそ韓国軍約30万人を参加させるわけだが、韓国の陸軍は常備軍が約50万人。当然、南北で緊張状態にある以上は、国境を警備する人員や後方で控える人員を動かす事は出来ないだろうから、韓国軍の30万人とは、ほぼ全員参加という状況であると言っても過言ではない。まあ、韓国陸軍だけでは無く、海軍や空軍、海兵隊なども演習に参加するだろうから、「全部」は言い過ぎだろうけれども、実質は動かせる部隊は全員参加という形式である。

しかしこの軍事演習、韓国側はあまり乗り気ではなく、士気も低いと言われている。
恒常化する軍事演習が、有効に機能していない可能性があるのは何とも遺憾な事ではあるが、南北融和ムードを醸成した上で、韓国世論も戦争から平和へと移行させつつある。韓国軍の士気の低さは、ある意味必然と言えるのかも知れず、それは今年は更に顕著になる可能性はある。

ただ、それでも中止できない理由はある。
一つは、かつて一度中止したのにその後、裏切られた苦い経験があるからだ。
 今から25年前の1992年に北朝鮮との間で「バーター取引」をしたことがあった。米韓両国は1992年に恒例の米韓合同軍事演習(当時はチームスピリット)を実施することで合意していたが、1992年1月7日、北朝鮮がIAEA(国際原子力機構)との核査察協定に調印することを条件に14年間続いていた合同軍事演習の中止に踏み切った。
中止が発表されると同時に北朝鮮外務省はIEAEの査察受け入れを表明し、1月30日に査察協定に正式調印した。翌2月には南北初の総理会談で「和解・不可侵と交流協力合意書」と「非核化共同宣言」が発表された。
 しかし、北朝鮮が申告した内容とIAEAの査察結果に重大な差があることが判明し、IAEAは北朝鮮に対して特別査察の受け入れを迫り、北朝鮮がこれを拒否したことで1993年にチームスピリットが復活することとなった。


圧力をかけ続けることに意味があるのであって、緩めることは、例え会談を行う予定になっていたとしても望ましい事では無いのである。

平和や友愛など、美しい言葉で彩ったところで、それはキタナイ外交政策とは相容れない話で、いとも容易く覆されるのである。

そう考えると、今の朝鮮半島の空気や日本国内でマスコミが醸成する空気というのは、実に嘘で塗り固められたものであるといえる。
トランプ氏も批判される向きが強いが、タフネゴシエーターとしての定評はあり、「彼の全てが悪である」という風潮は、アメリカのマスコミが造り上げ、日本のマスコミが喜んで流す風説の流布の類。信用に値する話では無い。


もちろん、交渉によって和平が実現するのであれば、ソレは素晴らしい事である。だが交渉の前に手札を晒すバカは、国のトップに座るべきではない。まあ、日本も民主党政権時代という暗黒の時代を迎えた経験があるので、言えた立場では無いのだが。



ランキングへの応援クリックよろしく!
にほんブログ村 ニュースブログ ニュース批評へ

コメント

  1. 私は、こういう南北融和ムードの盛り上げニュースは、反吐が出るより、むしろ大好物です。
    金大中の失敗を「大成功」と思い込み、同じことを繰り返してノーベル平和賞を夢見る文くん。
    そんな大統領を「外交の天才」と称賛し心酔する韓国国民たち。
    黄禹錫のクローン細胞の時もそうでしたが、幻想に熱狂する一つ一つのニュースこそが、リアルタイムに見られる幸せを感じます。
    今後、南北首脳会談や開城団地再開、あるいは米国務長官クラスの訪朝など、美味しそうなネタはまだまだあります。
    一方で朝鮮日報などは、警戒論を緩めておらず、そのあたりまでが浮かれだすまで、文くんには頑張ってもらいたい。

    返信削除
    返信
    1. 大好物ですか。
      傍観できれば僕もそうしたスタンスで見ていられるんですが、何しろ自国の利益に大きく関わる話でして、何というか、安心して居られるような気がしないのです。
      自国の報道機関が外国の手先になるような状況であるならば、報道の自由とはいったい??とか考えちゃいますよね。

      削除

コメントを投稿

お気軽にコメントを!ハンドルネームは面倒でもお願いします。