北朝鮮、核実験の中止を匂わせる発表するも、核放棄はしない

こんな話に何度騙されるのか。

北朝鮮、核放棄触れず 「核実験場を廃棄」 「経済建設に集中」宣言

2018年4月22日 朝刊
 【北京=城内康伸】北朝鮮は二十一日、核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験を中止し、「核実験中止を保証するため」として二〇〇六年十月以来、六回の核実験を実施してきた北東部・豊渓里(プンゲリ)の核実験場を廃棄することを発表した。金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は核開発と経済建設の「並進路線」を転換し、今後は経済建設に集中する新路線を打ち出したが、最大の焦点である核放棄には踏み込まなかった。
週末のこのニュースが出て、世間はどんなふうに反応するか、と思っていたのだが、流石に手放しで喜んでいるメディアはいなかったようだが、完全に踊らされている気がするぞ。

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これは東京新聞の記事だが、「最大の焦点である核放棄には踏み込まなかった。」としている。
 その上で、「今や、いかなる核実験もICBMの発射実験も必要なくなり、核実験場も使命を果たした」と結論づけ、今後は、社会主義経済建設に総力を集中する「新たな戦略的路線」を表明した。
これが、金正恩氏の発言だが、核開発が「終わった」ことを示唆しているが、「核実験場で、今後核実験をやらない」というようなニュアンスをにじませただけで、別に、今後核開発をやらないとも、核兵器を放棄するとも言及していない。
記事にある、「核実験場廃棄」ですら、明らかになっていない。
 だが、開発済みの核・ミサイルの放棄や、日本が直接脅威にさらされる中・短距離ミサイルの発射中止には触れていない。核実験場廃棄の具体的な手順も不明で、日米が求める「完全な非核化」とは大きな隔たりがある。
北朝鮮のことなので、最初からベタ降りの交渉はしないとは思っていたが、思った以上に譲歩しなかった印象である。

しかし、意外なのは、東京新聞もそうだが毎日新聞でもこんな感じだった。

北朝鮮「核実験中止」 非核化の道、不鮮明 正恩氏「保有」なお強調

会員限定有料記事 毎日新聞2018年4月22日 東京朝刊
 北朝鮮が核と中長距離、大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験の中止を決めたことは、南北や米朝首脳会談を前に、朝鮮半島の非核化に向けて前向きな雰囲気を醸成する一歩だと評価する見方もある。ただ、北朝鮮は現時点では核保有を堅持する構えは崩しておらず、今回の決定では具体的な道筋は描かれていない。
毎日新聞にしても東京新聞にしても、「不十分だ」という報道をしているんだよね。
ただ、両紙ともに「核実験場の破棄」を伝えた上で、「核実験中止」としている。これがそもそもおかしいってことには、言及がないんだけど。

まあ、朝日新聞社だけはこの調子だったけどね。

北朝鮮「核実験、必要なくなった」 実験場廃棄を宣言

ソウル=牧野愛博
2018年4月21日11時43分
北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は20日、「我々にはいかなる核実験、中長距離や大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射も必要がなくなった。北部核実験場も自己の使命を終えた」と述べ、核実験とICBM試射を中止し、咸鏡北道豊渓里(ハムギョンブクトプンゲリ)の核実験場を廃棄することを宣言した。

「踏み込んだ」「本気か」 核実験中止宣言に期待と不安

2018年4月21日17時31分
北朝鮮が核実験と大陸間弾道ミサイル試射の中止を宣言した。加速してきた核開発やミサイル発射によって技術の進展ぶりを誇示してきた中で、その真意は何なのか。約束は守られ、非核化は進むのか。国内の関係者には期待や不安が入り交じる。
 昨年ノーベル平和賞を受賞した国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN(アイキャン))の国際運営委員、川崎哲(あきら)さん(49)は北朝鮮の対応について「かなり踏み込んだ内容で、評価できる」と歓迎した。

アンタ、北朝鮮の広報誌かなにかか?

さて、今回のニュースを分析していこう。

北朝鮮の公式発表の内容は、「実験場の役割が終わった」と言っただけであった。「以降使わない」とすら言っていないのである。無論、文脈的にはその実験場は放棄されたのだという風に理解しても良いのかもしれない。

ただ、他の実験施設を今後作らないとも言っていないし、寧辺の核施設が放棄されたとも、北朝鮮として核実験をやらないとも言っていないのである。

何故、これで「実験中止」とか「実験場の廃棄」に繋がるのか?

北東部・豊渓里の実験場が使われなくなる、なんて話は、「そりゃそうかもしれない」と、思う。

北朝鮮の核実験、山頂付近で複数の「地滑り」発生か

2017年09月7日
北朝鮮北東部・咸鏡北道吉州郡の豊渓里核実験場の付近を4日に撮影した衛星写真では、万塔(マンタプ)山頂近くで複数の地滑りが起きた様子が見える。以前よりも、「多数で広い面積にわたる」地表の乱れが見られるという。
「38 North」は、衛星写真から複数カ所の地滑りのほか、揺れによって砂利場や「がれ場」が地表から浮き上がった後に落下した様子もたくさん見えると指摘する。

北朝鮮 6回目の核実験後に大規模崩落 200人死亡か

(2017/10/31 11:48)

北朝鮮が先月に6回目の核実験を強行した後、実験場の地下坑道で大規模な崩落事故が起き、200人余りが死亡した可能性があることが分かりました。
だって、この実験施設は、去年末にかなり崩落したとか、地すべりがあったとか、そういう風なニュースがあったじゃないか。
グーグルアース
使えなくなった実験場は、既に放棄されていた可能性があり、それが発表されたところで何をニュースにする必要があるのか。
それよりも、こちらのニュースのほうが気になる話だ。

北朝鮮、黒鉛工場新設か=高純度の原子炉用? ―米専門家が警告

4/22(日) 20:19配信
 【ソウル時事】米シンクタンク、科学国際安全保障研究所(ISIS)のデービッド・オルブライト所長が、北朝鮮について、中朝国境を流れる鴨緑江沿いの青水で数年前から高純度の黒鉛の製造工場を新設している疑いがあると警告している。
 高純度の黒鉛は、原子炉の一種、黒鉛減速炉にも使用される。
今後も、核開発を続けるのではないか?という事を匂わせるニュースだ。

結局、今回の話は情報線の一環ってことだね。


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