朝鮮半島の非核化は、米韓同盟の解消を意味する

いよいよレッドパージが進み始めたらしい。

米民間企業、北朝鮮への投資可能に? 米国務長官が言及

2018年05月14日
マイク・ポンペオ米国務長官が13日、米民間企業による北朝鮮投資を認めるかもしれないと発言した。米フォックスニュースのインタビューで語った。北朝鮮の完全な非核化が条件になるという。
国務長官は、米投資家が北朝鮮のエネルギー供給網構築を支援できるかもしれないと述べた。
ポンペオ氏は先週、訪朝したばかり。来月12日には、ドナルド・トランプ米大統領と北朝鮮の最高指導者、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党書記長の初会談がシンガポールで予定されている。

5月13日にアメリカの国務長官を務めるマイク・ポンペオ氏が北朝鮮を訪れていた。
ポンペオ急襲
黒電話:エリンギヘッドのこのにこやかな顔。
よっぽど良い事があったんだな、という印象を演出するには十分である。しかし、マイク・ポンペオ氏は元々CIAの長官を務めていた人物である。

CIA(中央情報局)という組織は、アメリカ大統領直属の機関であり、過去にも色々とやらかしている。
例えば、韓国の国情院(KCIA)の設立に関与した。或いは、トンキン湾事件(1964年)、ウォーターゲート事件(1972年)、アフガニスタン紛争(1978年)とまあ、きな臭い事件の裏で暗躍していたと言われるのがCIAであり、アメリカの工作機関として戦争を引き起こしたとも言われている程、色々な工作活動を行っている。

そういった組織のトップを務めていた人物で、CIAは交渉しない組織だ、といわれている。なお、次期CIA長官はジーナ・ハスペル氏だといわれ、水責めの女王という異名を持っているんだそうな。要は、北朝鮮に渡ったのはそうした恐るべき組織のトップだったというワケなので、金正恩氏の恐怖はそれは相当なものだったと思う。上の笑顔は、「生き残る道が見つかった」ということなんだろうな。



さて、この会談を受けて、トランプ氏が記者会見をしているのだが、重要なポイントがあるとされている。

Remarks by President Trump at Arrival of Americans Detained in North Korea

Issued on: May 10, 2018
Joint Base Andrews
Prince George’s County, Maryland
~~略~~
Q    Mr. President, is this your proudest achievement?
THE PRESIDENT:  My proudest achievement will be — this is a part of it — but will be when we denuclearize that entire peninsula.  This is what people have been waiting for for a long time.  Nobody thought we could be on this track in terms of speed.


ここでトランプ氏が答えている内容の中に、「we denuclearize that entire peninsula」とある。「entire peninsula」は半島全体と意味する。
トランプ氏は、朝鮮半島の非核化に言及しているのだ。

これの意味するところは、朝鮮半島からの米軍撤退である。
この話を指摘している記事もあるので紹介しておこう。

「米韓同盟廃棄」カードを切ったトランプ

2018年5月15日(火)
「半島全てを非核化」
鈴置:トランプ(Donald Trump)大統領が金正恩(キム・ジョンウン)委員長に「米韓同盟破棄」カードを切りました。北朝鮮の完全な非核化が条件です。
 5月10日、トランプ大統領はアンドリュース基地でポンペオ(Mike Pompeo)国務長官と、彼が取り戻した3人の韓国系米国人を出迎えました。

日本は「非核三原則」を掲げているが、この馬鹿げた三原則、あるいは四原則は、事実上守られてはいない。

非核三原則

核は保有しない、核は製造もしない、核を持ち込まないというこの核に対する三原則、その平和憲法のもと、この核に対する三原則のもと、そのもとにおいて日本の安全はどうしたらいいのか、これが私に課せられた責任でございます。
(衆議院予算委員会における佐藤総理答弁(1967年(昭和42年)12月11日))
何か「国是」などといっているが、キレイゴトを言っても日本が核の傘の下で安穏としていた事実は変わることは無い。そして、アメリカ軍は核兵器をどのように保有し、運用しているのかは詳らかにされておらず、日本国内にも当然、核兵器が持ち込まれていた過去があったとみて然るべきだろう。

核兵器の運用にあたり、日本や韓国では使用禁止・持ち込み禁止、などといって自粛しているなんてことはちょっと信じられないし、朝鮮半島だけわざわざ除外する理由は無い。アメリカ軍にとって、メリットが無いからね。

とはいえ、最近ではこんな議論もあった。

北脅威で「核の傘」に疑念…韓国で核保有論浮上

2017年09月10日
 【ソウル=宮崎健雄】北朝鮮が3日に強行した6度目の核実験を受け、韓国で核兵器保有や1990年代に撤去された米軍の「戦術核兵器」の再配備論が浮上している。
 世論調査機関「韓国ギャラップ」が8日公表した調査(5~7日、1004人対象)では、60%が核兵器保有に賛成と考えていることがわかった。北朝鮮に融和的な親北朝鮮の左派系与党「共に民主党」の支持者でも賛成が52%と反対(43%)を上回った。

割と、韓国って核の傘の下にいるのかいないのか宙ぶらりんな状態なんだよね。

「韓半島の非核化」表現、在韓米軍の「核の傘」にも影響か

Posted May. 04, 2018 09:13,   Updated May. 04, 2018 09:13
韓半島平和協定の締結が在韓米軍の撤収につながる可能性があるという論議がハプニングで終わったが、依然として一部では非核化議論の過程で別の論議が起こり得るという観測が流れている。代表的なのが米国の韓国に対する「核の傘」(nuclear umbrella)公約だ。
~~略~~
しかし、南北首脳会談に続き、米朝首脳会談が成功裏に終わり、終戦宣言と平和協定が本格的に議論されれば、核の傘が適切かどうかの論議が起こり得る。北朝鮮が韓半島の非核化に向けて韓半島の領土と領空、領海への核兵器の搬入を禁止する非核地帯化(nuclear free zone)」を要求できるためだ。
しかし、南北が和平交渉を目指して朝鮮半島の非核化が推進されれば、本格的に表向きの米軍の駐留意義は無くなるし、核の傘に留まる理由もまた無くなる。
少なくともムン君はその方向に舵を切るだろう。

「北朝鮮の非核化費用、10年間で2100兆ウォン」 フォーチュン誌報道

Posted May. 15, 2018 08:48,   Updated May. 15, 2018 08:48
北朝鮮が核を放棄する場合、全世界が今後10年間担わなければならない費用は2兆ドル(約2100兆ウォン)にのぼるという分析が出た。
まあ、ちょっと的外れな非核化費用の話も出ているが、言っておくが周辺諸国で4等分なんてアホな話は通らないからな。
てめーのケツはでめーで拭け!



さて、韓国の妄言はともかくとして、アメリカは「朝鮮半島の非核化」とし、それが基本となって話が進んでいると見て間違い無いだろう。

在韓米軍、平和協定後も必要=文大統領が強調

2018/05/02-11:05
 【ソウル時事】韓国の文在寅大統領は2日、在韓米軍について、朝鮮戦争の休戦体制を転換するための平和協定締結とは「何ら関連がない」と述べ、北朝鮮との間で平和協定が結ばれても、在韓米軍は必要だという立場を強調した。大統領府報道官が発表した。
ムン君は慌ててこんな発言をしていたが、基本的には在韓米軍が撤退しても構わないという考えの持ち主である。
 文大統領の外交ブレーン、文正仁(ムン・ジョンイン)統一外交安保特別補佐官が米外交専門誌への4月30日の寄稿で「平和協定が締結されれば、在韓米軍の駐留を正当化するのは難しい」と主張したことに野党などが強く反発。文正仁氏の解任を求める声も上がった。大統領府側は文正仁氏に文大統領の言葉を伝え、苦言を呈した。

米韓同盟の消滅まで一気に話が進むかどうかは分からないが、既に韓国はレッドチームである。アメリカとしては、韓国が同盟から抜けても惜しくは無いと考えているのだろう。

ただまあ、手続的には在韓米軍撤退には途方も無い時間と労力、お金がかかるため、そう簡単な話でも無いはずだ。その方向には間違いなく進むんだろう。そして、その時計の針は早まったと言って良い。韓国政府は、非核化以外にも米軍撤退費用も負担する必要があるんだぜ。


追記 (2018/5/15)

おっと、色々動きがあるね。

[速報]北朝鮮 16日の高官級会談提案=韓国は同意へ

2018/05/15 11:14

[速報]北朝鮮 16日の高官級会談提案=韓国は同意へ

これは、冒頭のニュースと非情に大きな関係があると見て良いだろう。

そもそも、ボルトン氏は朝鮮半島の非核化に関してこんな提案をしている。

(朝鮮日報日本語版) ボルトン米補佐官「北朝鮮の核、全て米国に運搬して廃棄」

5/14(月) 23:12配信

 ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は13日(現地時間)、北朝鮮の非核化について「全ての核兵器を廃棄し、テネシー州オークリッジまで運搬することを意味する」と述べた。北朝鮮の完全な非核化のために、北朝鮮にある全ての核兵器を米国に搬出し、米国が直接廃棄するというわけだ。ポンペオ国務長官は11日、非核化の見返りに「北朝鮮の繁栄」という「あめ」をちらつかせ、一方でボルトン補佐官は恒久的な非核化のための具体的なやり方を提示するという「ムチ」を振ったわけだ。

 ボルトン補佐官は同日、米国のABC、CNNテレビとのインタビューで「恒久的な非核化(PVID)とはどんなものか」との質問に対し「全ての核兵器を除去・廃棄し、米国に搬入すること」として「(PVIDは)保障という恩恵が北朝鮮に流れ込む前に実現しなければならない」と述べた。

いわゆるリビア方式を断行すると宣言しているわけだ。


そして、南北の間では、核兵器を温存して併合したときに、高麗連合で核兵器を実質的に我が物としようという構想があったハズだ。

板門店での米朝首脳会談が消え去った今となっては、それも夢と消えたワケなんだけれど、ボルトン氏が強硬な態度を崩さないので、とうとう北朝鮮は韓国にまで泣きついたというわけだ。


ただ……、僕自身はむしろ金一族亡命の話が進んでいるように思えてならない。金正恩氏にとって核放棄は体制放棄を意味するし、宗旨変えを強要されているに等しい。「体制保証」の中身は亡命というのが現実的な様に思えるのだ。





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コメント

  1. 北朝鮮 南北閣僚級会談の中止を表明

    北朝鮮は、韓国とアメリカが行っている空軍などによる定例の共同訓練を非難し、16日に予定されていた韓国との南北閣僚級会談を中止すると表明しました。

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    1. めまぐるしいですな。
      情報ありがとうございます。

      削除

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