韓国政府のラオスへの援助継続は未定

タイトルからして意味が分からない。

韓国企業建設のダム決壊、韓国政府のラオスへの援助継続は未定―韓国メディア

配信日時:2018年7月31日(火) 9時20分
2018年7月30日、韓国・聯合ニュースによると、ラオス南東部アッタプー県で韓国企業が参加して建設中の水力発電用ダムが決壊し、多数の被災者が出た問題で、韓国外交部関係者は同日、被災地の復興支援について「ラオスに自ら再建する能力があるか、韓国との2国間関係を考慮して継続するかどうか決める」と表明した。新華国際などが報じた。
そして、記事を読んでも意味が分からない。
記事はレコードチャイナなのだが、ソースは聯合ニュースであるようだ。残念ながら韓国語を理解出来ない僕には原文のニュース記事を読む事はできないのだが、日本語に翻訳してある記事は随分とマイルドな表現になっているようだ。
支援部隊
こちらが該当すると思われる日本語の記事。

ラオスのダム決壊 「復旧・再建支援の検討進める」=韓国当局者

2018/07/30 15:11
【ソウル聯合ニュース】韓国外交部の当局者は30日、記者団に対し、ラオス南東部のアッタプー県で建設中の水力発電用ダムが決壊した事故に関連し、緊急の人道的支援にとどまらず復旧の初期段階や再建段階での支援も行うかどうかを検討する方針を明らかにした。
再建に関して特に言及している様子は無い。「再建段階での支援も行うかどうか」とか書かれているが、この話は基本的におかしい。

事実だけ書き出すと、以下のような事になるはずだからだ。
  1. 決壊したダムは5つある内の、副ダムの1つ
  2. 決壊前にその4日前に兆候が現れており、23日の時点では補修できる状態になかった
  3. 施工は韓国のトップ企業であるSK建設の100%施工
  4. 避難勧告は23日になってから(決壊は23日夜間)
  5. ダムは試験運用中で、ラオス側に引き渡し前
  6. SK建設は「天災だ」と主張し、施工についてのミスを認めていない
  7. 建設期間は5ヶ月短縮され、短縮に対するボーナスがラオス側から韓国企業に支払われた。その額、2000万ドル
なお、未確認情報だが以下のようなことが言われている。
  • 韓国側が、価格を下げる為にアースフィルダム方式を提案した
  • 日本が見積もり時に提示したロックフィルダム方式と、韓国側の提案との間には価格差にして3倍の開きがあった
  • 韓国は、ダムに関して50年保証をつけている
控えめに考えても人災であった可能性は極めて高いだろう。


この関連の記事に関してはリンクも貼っておく。
なお、こんなニュースが流れていた。

ラオスのダム決壊による死者は9人 地元当局が「27人死亡」から修正

2018.7.29 22:42
 ラオス南部アタプー県当局者は29日、同県サナムサイで記者会見し、ダム決壊による大洪水で9人の死亡が確認されたと発表した。ラオス国営メディアは少なくとも27人が死亡したとこれまで伝えていたが、地元県が修正した。国営メディアは、行方不明者の一部を死者として報道していた可能性がある。
意味が分からないな。
普通、この手の報道で死者の数が減ることはない。情報が錯綜していたと言えばそれまでかも知れないが、死体の数を数え間違えると言う事は考えにくいからだ。

ラオス・ダム決壊 死者は公式発表よりも多い可能性=NGOや地元住民

2018年07月27日
ラオス南東部アッタプー県で23日に起きたダム決壊による洪水で、公式発表された死者数27人は少な過ぎるとの指摘がNGO団体や地元住民から出ている。
外国メディアによる現地の取材は許されておらず、ラオス当局は救助活動の詳細について多くを公表していないが、BBCの取材チームは、わずかの間現地を訪れ、生存者たちから話を聞くことができた。
実際には27人よりも多いのでは?という報道も見られたが、ラオス政府の公式発表は9人ということになっている。
ラオスは共和主義国家なので、報道に関してもそれなりの規制がある。そういう事を勘案すると、被害を少なめに発表している可能性はある。何しろ、独裁者の政治に傷が付くからね、人災にしろ天災にしろ、多数の死者が出るような事態を迎えることは。

その辺りを韓国としても巧く利用したいという思惑はあるのだろう。

天災か人災かをめぐって、ラオスのダムの事故の被害で...責任攻防加熱

2018/07/31 16:06
23日、ラオス南部のアタプー県でSK建設が施工した水力発電所副ダム事故の被害規模が史上最悪に大きくなったのは、天災に人災が重なったために起こった。
韓国語を意訳しているので、正確性には疑問が残るが、要はSK建設は天災による要因が大きいことを主張しているという韓国語の記事を紹介している。
被害規模を少なくして、賠償金額を低くしようという思惑が働くのも自然な流れだと思われる。

ただ、こんなニュースも出てきた。

ラオスのダム決壊、「現場に復旧用装備がなかった」と判明=韓国ネット「安全を無視して工事?」「国の恥さらし」

配信日時:2018年7月31日(火) 16時40分
2018年7月31日、韓国・SBSは、韓国のSK建設が建設中だったラオスのダムが決壊した事故をめぐり「事故前に沈下現象が確認された際、現場には復旧用の装備がほぼなかったという証言が出た」と報じた。
ラオスダム建設の韓国の合弁会社は、国会報告で「ダムの沈下が確認された後に急いで復旧装備を手配した」と述べた。また、ダムの工事現場で働いていた従業員も「2013年の工事開始時から、現場には施工会社であるSK建設の装備はなかった」と話したという。
~~略~~
これに対し、SK建設は「残るは仕上げの作業だけという状況だったため下請会社は撤収した」とし、「ダムの上部が流失した翌日に現地の業者に依頼してダンプトラックなど12台の装備を投入した」と説明したという。

いやはや。
ダムが完成していなかったにもかかわらず、不具合が生じたときに対応できる体制じゃ無かったと言う事が暴露されちゃった。

他国への補償問題も発生してきているだけに、この話は拗れそうだな。


追記 (2018/8/1)

っと、こんな記事が出てきたねぇ。

手抜き、逃げ出し…ラオス・ダム決壊は韓国経済“破綻の引き金” 海外受注は激減濃厚 「日本より安く、短期で」と強引に…

2018.7.31

 ラオス南部で、建設中のダムが決壊した大事故は、地元当局が29日、「9人が死亡、130人以上が行方不明」と被害状況を修正した。6000人以上が家を失ったとされ、ダム建設を担当した韓国への逆風が強まっている。

~~略~~

 日本の大手ゼネコン関係者は「ダム事業の入札には、日本企業も参加していた。ところが、SK建設側が『日本より格段に安くする。日本より短期で完成させる』と強引に受注した。関係者は『絶対無理。手抜き工事になる』と噂していた」といい、こう続けた。

 「この工事は、韓国政府機関も出資し、官民一体だった。損害賠償額は天文学的数字になる。SK建設だけでは済まない。すでに『韓国企業は手抜きばかりだ』という批判がふき出している。今後、海外事業の受注は絶望的だ。韓国経済は今、米中経済戦争の直撃でどん底だ。今回の事故は『破綻の引き金』になる」

この記事は、加賀孝英氏というフリージャーナリストによるものなので、内容の裏付けが何処まで成されているのかは不明だ。割と過激な発言をする人物のようだし、過去の記事を色々見ていくと、事実を誇張する傾向が見て取れる。

しかし、もちろん根拠があるだろうから、全くのデマというわけでは無さそうだ。そして、日本企業が入札に参加していた事実は確認しているので、韓国側がダンピングを計画したということは容易に想像できる。


そうだとすると、SK建設が手抜きしたというのは、まあ、ある話だろう。その上でこんな話が。

「突然、韓国のネット上で『工事で使った設計図は日本のものだ』『決壊した部分は日本の業者が工事した』という情報が流され、『すべて日本が悪い』という世論操作が始まっている」

いやいや、平常運転だよ。

日本関係無いよね?


追記2 (2018/8/1)

おおっと、内部告発キター。

[単独]「工事費を減らそう」、ラオスのダム」SK建設、経営会議報告資料」文書を入手

2018.07.31 19:56:22

ラオスのダム事業は、内部でも敗着事業と呼ばれるほど、事業性が低く、進行がスムーズなかったプロジェクトだった。水力発電を介して取得する今後の収益は決まっているのに対し、予想される工事金額が大きすぎて、内部で無理に工事費を3分の1ほど縮小させた。

ラオスのダム事業に参加したSK建設出身情報提供者が27日、記者に伝えた内容だ。 

情報提供者から入手された「経営会議報告資料 - 最終」によると、事業初期の2012年3月9日に主に測定された総工事契約金額は8億9900万ドル。しかし、この金額は徐々に低くなる。最終的に6億5800万ドルまで下落した。 

~~略~~

情報提供者と業界によると、ダム施工経験がないSK建設が大規模なダム工事を引き受けたため、設計だけの経験が豊富な企業がするのが良いという内部の意見があった。しかし、最終的にはダム建設の経験が相対的に少ない企業が設計を引き受けることになった。ところで、SK建設社長出身がこの企業の幹部だったことから、「好み・前官礼遇・チケット周期」などのうわさが出回った。

翻訳の精度が怪しい部分があるが、かなり無理をしてコストを圧縮した可能性が高そうである。ついでにSK建設はダム建設のノウハウを持っていなかったという衝撃的な内容も。


いやはや。




ランキングへの応援クリックよろしく!
にほんブログ村 ニュースブログ ニュース批評へ

コメント

  1. あるけむ(R.K.M)@fwbc1965_32018年7月31日 21:01

    まず、
    >ラオスは共和主義国家なので、報道に関してもそれなりの規制がある。
    「共和主義」の定義にもよりますが、「君主制ではない」という定義であれば、米国だって「共和主義」なので、報道に関しての説明には疑問があります。
    ※「ラオスには報道規制がない」とは言ってません。「共和主義国家なので」という理由がおかしいという話です。

    で、以下の部分ですが、Twitterで見かけた情報を引用します
    >なお、未確認情報だが以下のようなことが言われている。


    韓国側が、価格を下げる為にアースフィルダム方式を提案した
    日本が見積もり時に提示したロックフィルダム方式と、韓国側の提案との間には価格差にして3倍の開きがあった
    韓国は、ダムに関して50年保証をつけている

    このあたり、わかりやすいまとめを見かけました。ただ、画像なので、リンクはります。
    twitter.com/m_uzi_rusi/status/1024153125349777410

    返信削除
    返信
    1. そうですね、ご指摘の様に「共和主義国」であることと「報道に関する規制」は因果関係を指摘するにはちょっと問題がありますね。

      まあ、それなりの報道規制があるのは事実のようですが。

      削除
  2. 2010年に大地震のあったハイチでは、米国から大量の食糧支援が送られたことにより、現地農家の作物は売れなくなり農業が壊滅しました。
    地理的にも米国から近く、お手軽に活動でき、宣伝効果も高い場所として各種慈善団体・NGO団体の人気も高いことも影響してるのでしょう。
    ハイチへの支援産業は、農産物だけでも数十億ドル市場とも言われており、米国としてもやめられません。
    その結果、ハイチでは援助で生活するのが当たり前という国民意識となり、現在自立とは無縁の国になっています。

    福島に食糧支援するよりも、福島産の農産物を買うべきという、常識がなかなか通じないのが国際支援の難しさだと思います。
    ラオスもハイチ同様に農業国ですので、米国が中国に代わっただけの援助の形になるかもしれません。

    返信削除
    返信
    1. なるほど、ハイチですか。
      ご指摘を戴いて調べてみると、なるほど、なかなか酷いことになっているようですね。

      支援によって経済活動が麻痺してしまえば、それは支援先を殺すことに繋がるという話なのでしょう。

      削除
  3. しかし発表の度に死者の数が減るとは・・・
    まさか死者や行方不明者を最初から「存在しなかった」として戸籍を抹消したりしないですよね?

    返信削除
    返信
    1. いやー、そこまで徹底的にやるかどうかは分かりません。
      ですが、死者を減らして報告したのは地方政府だということなので、「失態隠し」という側面がある可能性はあります。
      流石に、韓国側が手を回したと言う事を考える必要は無いと思いますが。

      削除

コメントを投稿

お気軽にコメントを!ハンドルネームは面倒でもお願いします。