F2の後継機の話が色々と騒がれはじめる

先ずはネガティブなニュースから。

F2戦闘機後継「高すぎる」国際共同開発に暗雲

2018年07月17日 07時58分
 航空自衛隊のF2戦闘機の後継機を巡り、日本主導の国際共同開発を模索してきた防衛省の路線が揺らいでいる。大本命と目される米ロッキード・マーチン社の開発提案が想定より高額で、費用対効果の観点で疑問視する声が上がり始めたためだ。
いやまあ、現在、自衛隊が導入しはじめているF-35Aも随分と高いもんねぇ。ある程度は仕方が無いと思うよ。F-2後継機で、F-35Aより大きく、ステルス性能も同等以上だと言う事になれば、高くなるのは避けられない。

戦闘機
これは読売新聞に紹介されたものだが、F-2戦闘機の調達価格は120億円~130億円といわれ、F-35A戦闘機の調達価格は100億円程度らというお話。
F-2
F-2戦闘機は、F-16をベースに日米で共同開発された戦闘機で、似ているのは形だけ、とまで言われたほどF-16との違いのある戦闘機ではあるが、かなり不遇な扱いとなり、技術開発にしても色々とアメリカ側から横槍を入れられたり、開発に時間がかかったりという感じだった。調達数も少なかったことも手伝って、調達価格が高騰してしまう結果になった。
そして、石破氏が防衛大臣の時代に、生産中止という事態を迎える。この事1つとっても、「石破、許すまじ」と言う人がいる程だ。

ただまあ、F-16にしてもF-2にしても戦闘機としては大きい部類では無く、拡張性が低いと言うことで、現状ではF-2は2030年から退役予定となっている。

そんな感じなので、そろそろF-2戦闘機の後継機を、という話が出てきたのである。
なお、冒頭の記事にはハッキリ言及されていないが、F-2後継機の他にF-15JのPre-MSIP約100機についても、後継機が必要とされている。こちらは、F-35AまたはF-35Bを調達するのでは無いかという観測が出ているが、今のところハッキリ決まっていないようだ。

F-2戦闘機の後継機として有望視されていたのが、国産のF-3戦闘機(予定)である。ただ、2030年というと如何にも開発時間に余裕が無いので、現状ではこの線はかなり薄くなっている。

で、有望視されているのがF-2の時と同様な手法、即ち日米共同開発だ。

空自F2後継機、米社がF22とF35両機ベースの開発案打診

2018年4月20日 / 15:55 / 3ヶ月前
[東京 20日 ロイター] - 航空自衛隊の「F2」戦闘機の後継に、米空軍の「F22」と「F35」両方を土台にした機体を開発する案が浮上していることが分かった。両機を手がける米ロッキード・マーチン(LMT.N)が、日本政府に非公式に打診した。門外不出とされてきたF22の高性能技術を得られることから、日本が米国との共同開発に踏み切る可能性が高まった。
戦闘機と言えば、ロッキード・マーチン社が有名で、F-22戦闘機にF-35戦闘機のシステムを組み込むハイブリッドタイプが打診されているようだ。

そして、こちらは冒頭のニュースには出てこないが、ノースロップ・グラマン社もどうやら手を挙げたいようだ。

米ノースロップが参画を模索、空自のF2後継機=関係者

2018年7月6日 / 17:37 / 12日前
[東京 6日 ロイター] - 米防衛大手ノースロップ・グラマン(NOC.N)が、約30年ぶりに戦闘機開発への復帰を目指している。米空軍の主力機選定でロッキード・マーチン(LMT.N)に敗れて以降は戦闘機製造から遠ざかっていたが、航空自衛隊の「F2」後継機開発への参画を模索している。
ノウハウとしては、ロッキード・マーチン社に一歩後れをとる感じだが、しかし、優秀な航空機メーカーである。
過去にはF-22(YF-22)の対抗馬としてYF-23という戦闘機を開発していた。
F-22ラプターYF-23
上がF-22で下がYF-23である。
技術としてはYF-23の方が先進的であったという評価もある様だが、しかし、YF-23は採用されなかった。

これは去年の記事なのだが、ボーイング(ノースロップ・グラマン)とロッキード・マーチン社以外にも打診しているメーカーがあるとのこと。

日本が7月にF3戦闘機の入札準備、総事業費は最大4兆円規模

2016年7月1日 / 18:06 / 2年前
[シンガポール 29日 ロイター] - 日本の防衛省は7月、総事業費が最大で400億ドル(約4兆1100億円)とも言われる次世代戦闘機の入札の準備に入る。海上での領有権問題で中国との緊張が高まるなか、防空体制の強化を目指す。
~~略~~
ボーイングとロッキード・マーチンのほかに、F3計画に参加する可能性がある企業には、ユーロファイター・タイフーンを製造・開発した企業コンソーシアムがある。これには、エアバス・グループ (AIR.PA)と英BAEシステムズ(BAES.L)、伊フィンメッカニカが含まれる。最近、戦闘機グリペンの最新型を公開したスウェーデンのサーブ(SAABb.ST)も参加の可能性がある。
とはいえ、毎回当て馬のようになっているのが、欧州の会社である。
ユーロファイターを作った企業コンソーシアムに含まれるBAEシステムズ社とエアバス・グループが手を挙げてくる可能性はあるのだろう。当て馬であったとしても、ユーロファイターが転けている状況で、起死回生の一打になる可能性がある以上は、参加してくる可能性はある。
スウェーデンのサーブ社は大型の戦闘機を作った実績が無いのでどうなんだろう?と思うのだが、まあ、グリペン自体は優秀な戦闘機なので、ワンチャンありか?

そうそう、関連するニュースでこんな記事もあったので紹介しておきたい。

空自F2後継機 F22とF35のハイブリッド機はもう時代遅れ?中国の武装ドローン開発が加速

2018年06月01日 08:45
[ロンドン発]アフガニスタンの辺境地域上空で滞空する米国のドローン(無人航空機)からミサイルが発射され、反政府武装勢力タリバンが爆殺される。こうしたシーンはもはや米・英・イスラエルの専売特許ではなくなった――。

こういうニュースって需要があるんだろうか?あるんだろうねぇ。

日本の航空自衛隊が必要としているのは、F-2戦闘機の主要任務であった対艦攻撃任務やアラート任務である。いや、ドッグファイトとか必要な時代じゃ無いとか、ミサイルランチャーならとか、そういう事を言われた時代もあったのだけれど、結局、今の体制で戦闘機は未だ必要なのだ。

もちろん、そうした任務に関してドローンを使う可能性というのも考慮する必要はある。考慮する必要はあるが、ドローンだけで任務遂行することが現実的では無い以上、戦闘機が必要なのもまた事実なのである。

そして、支那のドローン開発が加速しているとしても、支那が戦闘機開発をやっていないという事実を提示していなければ何の説得力も無い。しかし現実的には支那は色々と戦闘機の開発を平行してやっていて、J-20やらJ-31などはステルス戦闘機だといわれている。J-15やJ-16などは配備されたという話も聞くが、これも使えるんだか使えないんだかイマイチ実情が明らかにされていないようだ。ただまあ、支那が戦闘機の開発を継続しているのは事実。だとすると、ドローン開発だけでOKだって話にはならないよね?もちろん、日本でもドローン開発だってもっと本気でやって貰いたいとは思うけど。


というわけで、色々とF-2戦闘機の後継機選びが本格化する流れになっている。

本命はやっぱりアメリカとの共同開発で、ロッキード・マーチン社が大本命、対抗馬としてボーイング社(ノースロップ・グラマン)あたりだろう。
大穴で日本の独自開発なのだけれど、時間の関係でこれが出来るかというと、かなり厳しいだろうと思われる。イギリスあたりと組む未来は、かなり薄いと思うよ。

このニュースも、今後追いかけていきたいと思う。

追記 (2018/7/19)

ゲンダイは安倍政権がよっぽど嫌いらしいな。

F-3戦闘機開発に乗り出しても、アメリカと共同開発を選んでも、どちらでも批判しただろうさ。

米が次期戦闘機ゴリ押し 安倍政権は血税1400億円をドブに

2018年7月16日

 米国の“押し売り”じゃないか――。防衛省が国産開発を目指している次期戦闘機について、米国の軍用機メーカー「ロッキード社」が13日正式に提案した、ステルス戦闘機「F22」に基づく共同開発。そのせいで、今までの国内での開発費用がムダになるとの指摘が出ている。

何故、無駄になると考えるのかが分からない。

今まで国内開発をした結果、何か無駄になったのか?

エンジンやレーダー開発、実証実験などに投じた費用は約1400億円。しかし、開発費だけで1兆~2兆円ものコストがかかるため、共同開発を検討する方向にシフトし、名乗り出た企業のひとつが米ロッキードだった。

エンジンやレーダー?別に共同開発なら、日本製のエンジンやレーダー載せるのはアリだろう。実際にF-2戦闘機には日本製のJ/APG-1・AESAが搭載されている。

 多額の費用を投じても、共同開発となると、日本は蚊帳の外。おまけに、維持や修理にかかる費用は国産の2~3倍だという。

……共同開発で「蚊帳の外」とは如何に?大丈夫か?メディアの「蚊帳の外」という単語は意味が間違っていないか?確かに維持や修理に余計に費用がかかるのは事実だけど、国産開発したって、アメリカ製の部品を使わないという選択肢は無いのだから、この指摘もおかしい。

ついでに、ソフトウェア開発がブラックボックスになるとか書かれているが、F-2戦闘機の場合は、Wikipediaにこんな説明がなされている。

F-2は国産機であるが故に、ソフトウェアなどの改良が自由かつ容易となった航空自衛隊初の戦闘機である[脚注 16]

時代が違うし、F-2戦闘機の時と同じ条件が獲得できるかは不明だが、少なくともソフトウエアに全く手が入れられないというのは嘘だ。

安倍憎しで記事を書いているからさっぱり意味が分からないね。


ただ、実際にF-2の共同開発にあたって、国産戦闘機を作るケースほどの自由度があったかというと、それも違う。4800億円溝に捨てることになったとしても、F-22の開発費は650億USドル程度といわれており、F-35の開発費は1兆4500億USドルに上ると言われている。

F-2の開発費は3270億円と、これに比べると格安であったのも事実である。流石にF-3を共同開発したらこの程度では済まないだろうが、日本単独開発で6兆~10兆円という開発費を負担することを考えると、1機200億円になろうとも共同開発の方が現実的だとは思う。

それでもやるべき、とは思うのだけれど、開発期間を考えるとやっぱり現実的では無いんだよね。F-2の後継機は、共同開発するしか無かろう。





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コメント

  1. F-35が既にある以上、ロッキード・マーティンは有力ですが避けたいですねぇ
    技術要素が共通化してコストは下がるかもしれませんが、何かあった時にまとめて飛行停止になりかねないし。
    完全国産が最上ですが、そうでないならボーイングも悪くないとは思うんですよねぇ
    趣味的にノースロップ・グラマンの機体が好きと言うだけの部分はありますがw
    サーブは……エンジン自前で開発してからどうぞ、かな?BAEとエアバスは……そもそも日本みたいな広大なシーレーンを持つ国向けの足の長い戦闘機作れないでしょうし、賑やかし程度でしょうねぇ(空母があれば話は違うけど)

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    1. F-35Aを追加で100機くらい買うことを考えると(そんな話がある程度の噂ですが)、ロッキード・マーティン社を選ぶメリットがあるかどうか。
      ノースロップ・グラマン(ボーイング社)をチョイスして、手を入れるのが結構現実的な路線だと思うんですが、ダメなんすかねぇ?案外、イイと思うんですが。
      ボーイング母体ならば、滅多なことにはなりませんしね。

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