トランプ氏が「NATO、国防費を倍増しろ」と迫る

いやまあ、アメリカは世界の警察辞めたから、ある意味当たり前というか。

トランプ氏、NATO各国に国防費倍増を要求 同盟国に衝撃

7/12(木) 6:22配信

【AFP=時事】ベルギーの首都ブリュッセルで始まった北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で11日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が、各加盟国の分担する国防支出を倍増するよう突然要求し、同盟諸国に衝撃を与えている。

で、これ、数日前には「予告」もされていた。

トランプ氏、国防費で欧州けん制、11日からNATO首脳会議

2018/7/10 17:30
【ブリュッセル=森本学、中村亮】トランプ米大統領は11日、ブリュッセルで開かれる北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席する。11月の米議会中間選挙を見据え、外交実績をアピールするため、欧州側に国防費の増額で具体的な成果を迫る方針だ。一方、欧州側はロシアとの接近を探るトランプ氏の姿勢を警戒する。通商に加え、安全保障でも溝が深まる米欧の同盟関係の行方を占う会議となりそうだ。
以前から、トランプ氏は軍事費をアメリカが負担する実情に不満を訴えていて、EU諸国に対しても大統領選挙の時から一貫して「少ない!」とお怒りであった。当然、日本にもこの手の話は出されている。
でもまあ、そりゃそうだろう、と思う訳だ。
2017年国防費
これは、主要国の軍事費譲位15位のランキングを示したもので、アメリカが突出している事が分かると思う。なお、2位の支那だが、このデータは推定値であるらしくかなり低く表現されている。あまり充てにならないと思って良いだろう。
対GDP比
次に、GDP比について紹介しておく。アメリカのGDPが突出して多いので、比率にしてみると3%程度とかなり低いことが分かる。なお、日本は0.93%とバカにしているのか?といった状況だ。自民党は2%にするとか言っていたけれど、まだまだ足らない。
なお、サウジアラビアはとんでもない事になっているが、まあ、地理的条件も加味しなければならないので、あまり参考にできる話では無い。



日本の防衛費の話はともかくとして、ドイツもかなり軍事費は少ない。

米、国防費引き上げ圧力 トランプ氏、独を標的

毎日新聞2018年7月12日 
 【ブリュッセル八田浩輔、高本耕太】北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議が11日、ブリュッセルの本部で2日間の日程で開幕した。米露首脳会談を16日に控え、NATOとの軍事的緊張が高まるロシアへの対処で結束を演出できるかが焦点だ。だが米欧間の貿易摩擦も影を落とす中、トランプ米大統領は加盟国への国防費引き上げ圧力を強化。ドイツへの批判を繰り返すなど波乱含みの開幕となり、欧州側には不快感も広がっている。
当然それについてはトランプ氏も追求している。
NATO加盟国の国防費GDP比
そりゃまあ、NATOの目標がGDP比2%なのに対して、ドイツは1%ちょっとと、経済規模に比例して考えても少ないんだよね。当たり前だろう。

トランプ米大統領がドイツを攻撃、ロシアとのパイプラインを問題視

2018年7月11日 21:09 JST
北大西洋条約機構(NATO)の年次首脳会議に到着したトランプ米大統領は、同盟国に対して再び攻撃を仕掛けた。標的はドイツで、ロシアとのガスパイプライン「ノルドストリーム2」を支持していることを問題視した。
なお、トランプ氏はこんな切り口でもドイツを批判している。

実は先日にはこんなニュースもあった。

在独米軍の移転・撤退、国防総省が検討か 米紙報道

2018年6月30日 16:46 
米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)は29日、米国防総省がドイツに駐留する米軍の移転もしくは撤退にかかる費用について検討していると報じた。
 海外に駐留する米軍の中で最大水準の規模を誇る在独米軍の移転などについて、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領はすでに軍当局者らと話し合いを行っており、北大西洋条約機構(NATO)諸国に不安が広がっているという。

アメリカの国防総省はこの話を否定していたが、割と冗談では無いのだろう。
何しろ、GDP2%比にしろという話が出たのは、トランプ政権下ではなくオバマ政権下である。トランプ氏は「約束を履行しろ」といっているだけとも言える訳だ。

ちなみに、ドイツといえば、こんな話もあった。

ドイツ空軍大ピンチ 使える戦闘機は4機だけ? 背景に「財政健全化」と「大連立」



2018.5.22 06:30


 ドイツ空軍(ルフトヴァッフェ)の主力戦闘機「ユーロ・ファイター」のほぼ全機に“深刻な問題”が発生し、戦闘任務に投入できない事態となっている。現地メディアによれば全128機のうち戦闘行動が可能なのはわずか4機とも。
~~略~~
 ユーロファイターの問題はドイツ週刊誌「シュピーゲル」(電子版)が5月2日に報じた。同誌によると、トラブルが発生したのはユーロファイターの自己防衛装置。至近に迫る敵戦闘機を探知するための電子警戒装置を内蔵したポッド(円筒形の容器)を主翼の端に取り付けているのだが、装置の冷却液が漏れるため、機器を正常に作動させることができないという。当該部分はユーロファイターの「自己防衛システムの中心」であり、「この装置なしでの実際の運用はありえない」と同誌は強調する。ある軍の幹部は「4機ではなく10機だ」と主張しているが、ユーロファイター全128機のうち、9割以上が戦える状態にないというのだ。
あら酷い。
ドイツ
まあ、ドイツだけでは無くフランスもイギリスも軍事費を減らす傾向にはあるので、一概に「何が悪い」という話もできないのだが、EUが軍備拡張に乗り気では無いことは、よく分かるグラフだろう。
特に「ソ連」という存在が時代とは事情が異なるのだろうが、未だロシアは健在だし、ヨーロッパの危機だって大きく変わったわけじゃ無い。いや、そんなことをは無い。ヨーロッパは平和になった、というのであれば、ぜひ米軍撤退して貰えば良いと思うよ。

NATOはアメリカと欧州とで結んだ、「アメリカを引き込み、ロシアを締め出し、ドイツを抑え込む」といった事を目標に掲げた関係である。ロシアの体制は新たな段階を迎えているし、ドイツは牙が抜けてボロボロになっている。新たな関係を構築し直すのもありなのだろうね。



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